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公開番号2025160079
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-22
出願番号2024128597
出願日2024-08-04
発明の名称心理療法を提供するシステムおよびその方法
出願人キラル株式会社
代理人
主分類G16H 20/70 20180101AFI20251015BHJP(特定の用途分野に特に適合した情報通信技術)
要約【課題】プログラムの提供システムおよびその方法を提供する。
【解決手段】
メンタルヘルスのセルフケアを行うためのシステムにおいて、
心理療法に基づくセルフケアシナリオの実施を動機づけるための介入処理を提供するステップと、
前記心理療法に基づくセルフケアシナリオの介入処理を提供するステップと、を実行するシステム。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
メンタルヘルスのセルフケアを行うための情報処理装置を含むシステムにおいて、
前記情報処理端末が、心理療法に基づくセルフケアシナリオの実施を動機づけるための介入処理を提供する動機づけ機能と、
前記心理療法に基づくセルフケアシナリオの介入処理をユーザに提供するセルフケ機能と、を実行するシステムにおいて、
前記動機づけ機能が、
前記ユーザの現在の症状に対する対処法に関する質問を行うステップと、
前記ユーザに前記対処法に対する逆説的介入を導くためのメタファーのコンテンツを提供するステップとを実行することを特徴とするシステム。
続きを表示(約 220 文字)【請求項2】
前記心理療法がACT(アクセプタンスアンドコミットメントセラピー)またはマインドフルネスである、請求項1のシステム。
【請求項3】
前記質問を評価するステップにおいて取得した質問についてのユーザの回答を取得し、つづいて、回答の結果またはその分析の結果に基づいて、提供するメタファーのコンテンツを決定して、前記コンテンツをユーザに実施可能に提供するステップをさらに含む請求項1または請求項2のシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、心理療法、特に、アクセプタンスアンドコミットメントセラピー(ACT)を提供するシステムおよびその方法に関する。
続きを表示(約 4,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンなどの情報処理端末が進化し、ユーザの携帯するスマートフォンで多くの機能が実現されるようになってきた。また、健康管理をソフトウェアプログラムで行う、ヘルスケアアプリが開発され、その中でも、疾患の治療を目的としたアプリケーションプログラム(治療用アプリ)の開発が進められている。治療用アプリでは、日々の行動や考え方を見直すといった生活習慣の改善を通じて疾患の治療を行う「認知行動療法」を活用した治療用アプリが提供され、最近では第3の認知行動療法と呼ばれる、アクセプタンスアンドコミットメント(ACT)のスマホアプリへの適応が検討されている。ACTは従来用いられてきた心理療法とは異なり、6つのコアプロセス(「アクセプタンス」、「今、この瞬間」、「脱フュージョン」、「文脈としての自己」、「価値」、「コミットメント」)に基づいて治療を行う心理療法である。
【0003】
特許文献1には、ACTによる6つのコアプロセスの全部または一部に準じた1つ以上の指標に基づいて、患者によるACTの習熟度に関する評価を行い、その評価結果に応じて、6つのコアプロセスに基づく介入シナリオを設定し、当該設定した調整介入シナリオまたはあらかじめ設定された基本介入シナリオに基づいて、6つのコアプロセスに基づく複数の介入処理を順次行う。そして、介入シナリオに基づいて一連の介入処理が実行された後、介入により期待された改善の効果があったか否かを評価し、その評価の結果を示す改善評価情報を、患者の属性情報、および一連の介入処理を実行する前と実行した後に行った評価の結果を示すACT評価情報と共に患者ごとに記録する。また、引用発明では、改善評価情報により期待された改善の効果があったことが示されている複数の患者の属性情報およびACT評価情報を用いて、一連の介入処理の実行前後におけるACTの習熟度の変化パターンごとに、改善に関連したと推定される関連因子を属性情報の中から属性関連因子として同定する。そして、ある患者について介入シナリオを設定する際に、その患者のACTの習熟度に関する評価結果および属性情報を、ACTの習熟度の変化パターンおよび属性関連因子と照合することにより、当該ある患者にマッチする変化パターンを特定し、特定した変化パターンと同じようにACTの習熟度が改善されることに導くための介入処理を含んで成る調整介入シナリオを設定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2023/204239号(WO/2023/204239)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の発明では、ACTのコアプロセスに対応した取り組み内容を含むシナリオを患者に実行させ、その前後の評価結果に基づいてシナリオの取り組み内容を修正することを記載しているが、その評価結果から習熟度の低いコアプロセスに対応する介入処理を取り組み内容に加えたとしても必ずしも改善シナリオによる治療効果が上がらなかった。
発明者らはこれらの原因を検討した結果、心理療法は継続的に比較的長期にわたって実施し、そのユーザの行動変容を促すものであるが、その期間にわたって実施したり、集中してワークやエクササイズを実施するための動機づけが弱いことが原因であることを発見した。そこで、本願発明の課題は、ユーザがACTによる介入処理を継続的に利用し続けるような動機づけを与える手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(発明1)
メンタルヘルスのセルフケアを行うためのシステムにおいて、
心理療法に基づくセルフケアシナリオの実施を動機づけるための介入処理を提供する動機づけ機能と、
前記心理療法に基づくセルフケアシナリオの介入処理をユーザに提供するセルフケ機能と、を実行するシステムにおいて、
前記動機づけ機能が、
ユーザの現在の症状に対する対処法に関する質問を行うステップと、
前記ユーザに対してメタファーのコンテンツを提供するステップとを実行することを特徴とするシステム。
本システムを利用することによってユーザが心理療法に基づく介入の実行の継続率、集中力を高めることが可能でセルフケアの効果が高められる。
(発明2)
前記心理療法がACT(アクセプタンスアンドコミットメントセラピー)またはマインドフルネスである、発明1のシステム。
ACTまたはマインドフルネスはアクセプタンスをコアプロセスとしているので、相性が良い。
(発明3)
前記質問を評価するステップにおいて取得した質問についてのユーザの回答を取得し、つづいて、回答の結果またはその分析結果に基づいて、提供するメタファーのコンテンツを決定して、前記コンテンツをユーザに実施可能に提供するステップをさらに含む発明1または2のシステム。
本システムによればユーザの過去の体験の回避行動に適合したメタファーを提供することが可能で、ユーザが心理療法に基づく介入の実行の継続率、集中力をさらに高めることが可能でセルフケアの効果が高められる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の情報処理端末、システムまたは方法によれば、創造的絶望のステップを導入することでユーザにACTに基づく介入シナリオの継続利用に対する動機づけを強めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明のシステムを示す概念図である。
本発明の動機づけのステップの画面イメージを示す図である。
本発明の治療・セルフケア用のシナリオの例を示す図である。
本発明の実施例のフローを示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、心理療法、特にACTに基づく介入シナリオを提供するにあたり、ユーザのコアプロセスへの適性を考慮してユーザに最初に提供するコアプロセスを設定することが必要であるという本発明者らの知見に基づく。
(本発明のシステム1)
本発明の一実施形態として、PC、ノートパソコンや、典型的にはスマホやタブレットなどの利用者の情報処理端末にインストールされたソフトウェアプログラムが挙げられる。図1を用いてこのシステム1を説明する。システムは情報処理端末110からなる。情報処理端末110は、ヘルスケアプログラムを制御する制御装置101、記憶装置102、液晶モニタなどの表示装置103(ただし、出力は表示に限られず、音声などでもよい)、タッチパネルやキーボードなどの入力装置104、外部ネットワークとの通信用の通信装置105、バイタルデータを測定する測定装置106等を備える。また、情報処理端末110とインターネットや無線接続あるいは優先接続などのネットワークであるネット120を介して、腕時計型、イヤホン型、バンド型、身体貼付型などのウェアラブル端末や、トイレなどに設置された血糖値測定装置、スマートミラーに搭載された撮像装置などの据え置き型測定器である測定装置116を情報処理端末に内蔵された測定装置106に代えて用いても良い。本ソフトウェアプログラムはプログラムの各機能をシステムに含まれる各装置が連携して動作することによって実現される。
【0010】
(本発明のシステム2)
本発明の一実施形態として、PC、ノートパソコンや、典型的にはスマホやタブレットなどの利用者の情報処理端末とインターネット、無線通信ネットワークやCATV網などのネットワークを介して接続されたサーバからなるシステムにインストールされたソフトウェアプログラムが挙げられる。図1を用いてこのシステム2を説明する。システムは情報処理端末110とネットワーク接続されたサーバ130からなる。情報処理端末110は、情報処理端末110の各機能(装置)の連携、ネット接続された機器(サーバの機能、装置など)との県警、情報処理端末側のプログラムを制御する制御装置101、記憶装置102、液晶モニタなどの出力用の表示装置103(ただし、出力は表示に限られず、音声などでもよい)、タッチパネルやキーボードあるいは音声入力用のマイクなどの入力装置104、外部ネットワークとの通信用の通信装置105、ユーザの入力やバイタルデータを測定する測定装置106等を備える。監視装置106は情報処理端末内のハードウェアデバイスだけでなく、ソフトウェアやアプリケーションプログラムの機能モジュールとして導入された機能モジュールとして実現されても良い。また、情報処理端末110とインターネット、CATV、無線電話、無線接続あるいは有線接続などのネットワークであるネットワーク120を介して接続された、腕時計型、イヤホン型、バンド型、身体貼付型などのウェアラブル端末や、トイレなどに設置された血糖値測定装置、スマートミラーに搭載された撮像装置などの据え置き型測定器である測定装置116を情報処理端末に内蔵された測定装置106に代えて用いても良い。また、サーバ130は、記憶装置133、ネットワーク120を介して情報処理端末110等の外部機器と連携するための通信装置131、サーバ130の制御、制御プログラムの実行、サーバ側のプログラムを制御、ネットワーク接続された機器(情報処理端末110の機能、装置などを含む)の制御、本システムにおいては情報処理端末110との連携を行う制御装置132を備える。また、前述のシステム1では情報処理端末110に本ソフトウェアプログラム、提供プログラムや必要なデータや情報等を実装してスタンドアローンで動作するシステムを例に挙げたが、システム2では、本ソフトウェアプログラム、提供するプログラムや必要なデータや情報をサーバ130の記憶装置133に記憶させ、サーバ130の制御装置132が、情報処理端末110を含めたシステムの全体を制御する形態、本プログラムや提供プログラムを記憶装置133および/または記憶装置102に記憶させ、また、必要なデータや情報を記憶装置133および/または記憶装置102に記憶させ、制御装置101および/または制御装置132が、それぞれの装置と連携しながら、本プログラムを実行する形態、サーバ130と情報処理端末110のそれぞれの記憶装置にプログラムやデータを分散させて記憶させ、またはいずれかに記憶させ、サーバ130と情報処理端末110の制御装置が連携して、またはどちららかの制御装置が主体になり残りのものと連携してそれぞれに含まれる機能を制御し、あるいは、サーバ130にプログラムやデータを集約し、情報処理端末は単なるウェブブラウザやタッチパネルを入出力装置として利用した構成とすることも可能である。さらに、本プログラムはソフトウェアプログラムを想定しているが、本プログラムのそれぞれの機能に対応した機能を果たすハードウェアで、その機能の一部または全部を置き換えることも可能である。これらの構成については当業者が適宜選択して決定することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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