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公開番号2025158560
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-17
出願番号2024061220
出願日2024-04-05
発明の名称ガス分離システム
出願人株式会社日立製作所
代理人弁理士法人信友国際特許事務所
主分類B01D 53/22 20060101AFI20251009BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】分離膜の劣化診断のための機器増設を最小にし、複数の分離膜を有する場合に劣化した分離膜を特定できるガス分離システムを提供する。
【解決手段】混合ガスから特定成分のガスを分離する分離膜12により分離されたガスの流量を制御する調節弁21と、分離膜12と調節弁21の間の圧力を計測する圧力計31とを用いて、分離膜12の性能を評価するシステムに適用される。ガス分離システムの構成としては、調節弁21の弁開度と、圧力計31の計測値の時系列データを用いて、予め定めた弁開度状態における圧力時間変化率を算出する圧力時間変化率算出部45と、圧力時間変化率算出部45が算出した圧力時間変化率を初期値と比較して、分離膜12の性能を評価する分離膜性能評価部46と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
混合ガスから特定成分のガスを分離する分離膜により分離されたガスの流量を制御する調節弁と、前記分離膜と前記調節弁の間の圧力を計測する圧力計とを用いて、前記分離膜の性能を評価するガス分離システムであり、
前記調節弁の弁開度と、前記圧力計の計測値の時系列データを用いて、予め定めた弁開度状態における圧力時間変化率を算出する圧力時間変化率算出部と、
前記圧力時間変化率算出部が算出した圧力時間変化率を初期値と比較して、前記分離膜の性能を評価する分離膜性能評価部と、を備える
ガス分離システム。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記分離膜として複数の分離膜を有し、前記圧力計についても、それぞれの前記分離膜ごとに設置され、
前記調節弁は、前記複数の分離膜から排出されたガスが合流点で合流したガスの流量を制御する調節弁であり、
それぞれの前記圧力計は、それぞれの前記分離膜を透過した側の圧力を計測する
請求項1に記載のガス分離システム。
【請求項3】
前記圧力時間変化率算出部は、前記調節弁の弁開度と、それぞれの前記圧力計の計測値の時系列データを用いて、予め定めた弁開度状態における圧力時間変化率を算出し、
前記分離膜性能評価部は、前記複数の分離膜のそれぞれの性能を評価する
請求項2に記載のガス分離システム。
【請求項4】
それぞれの前記圧力計が設置された配管の流量を遮断する開閉弁を有し、
前記分離膜性能評価部は、前記開閉弁を開から閉にした状態で、閉にした配管に設置された前記圧力計で一定期間の圧力計測値をデータベースとして保存し、前記データベースが保存した圧力計測値と、実際に計測された前記時系列データとから、前記複数の分離膜のそれぞれの性能を評価する
請求項3に記載のガス分離システム。
【請求項5】
前記複数の分離膜として、第1の分離膜と、前記第1の分離膜の1次側から排出されたガスを分離する、前記第1の分離膜と直列に接続された第2の分離膜と、を有し、
圧力計として、前記第1の分離膜の2次側に接続された配管の圧力を計測する第1の圧力計と、前記第2の分離膜の2次側に接続された配管の圧力を計測する第2の圧力計とを備え、
分離膜性能評価部は、前記第1の圧力計による圧力計測値と、前記第2の圧力計による圧力計測値から、直列接続された前記第1の分離膜の性能と前記第2の分離膜の性能を評価する
請求項2に記載のガス分離システム。
【請求項6】
前記第1の分離膜の2次側についても、配管を介して前記第2の分離膜の2次側と直列に接続した構成とし、
前記圧力時間変化率算出部は、前記調節弁の弁開度と、それぞれの前記圧力計の計測値の時系列データを同時に取得して、予め定めた弁開度状態における圧力時間変化率を算出し、
前記分離膜性能評価部は、前記複数の分離膜のそれぞれの性能を評価する
請求項5に記載のガス分離システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス分離システムに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
複数の混合ガスから特定のガスを分離する方法として、ガスを選択的に透過する分離膜を利用する方法がある。分離膜には、例えば、セラミック膜に代表される分子径の差により分離する分子ふるい膜や、膜へのガスの溶解性の差を利用した高分子膜等がある。これらの分離膜は、透過させたい特定ガス以外も一定量のガスを透過させる。なお、分離膜を透過させる前を1次側、透過させた後を2次側と呼ぶ。
【0003】
分離膜のガス透過量は、1次側のガス分圧と2次側のガス分圧の差に膜面積を乗じたものに比例する。また、分離膜のガス透過量は、分離膜の劣化により減量する。ガス分離システムでは、分離効率を保持するため、分離膜の劣化状態を診断し、分離膜が劣化した場合には分離膜の交換などのメンテナンスを実施する必要がある。
【0004】
分離膜の劣化診断方法として、たとえば、特許文献1に記載された技術がある。特許文献1には、製品ガスの下流の経路の圧力変化を検出し、装置停止後の圧力変化に基づいて、分離膜の交換時期を判定する技術が記載されている。装置が停止すると、分離膜の上流側にある入口側開閉弁と下流側にある出口側開閉弁が閉じるので、特許文献1に記載の技術は、これら開閉弁の間の圧力を下げ、その変化に基づいて交換時期を決定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2000-102717号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、既存のメタンを主成分とする天然ガス等のガスグリッドを用いて、天然ガスとは異なる特定ガスを天然ガスと混ぜて輸送する場合に、特定ガスの濃度が正常に制御できず、許容範囲外のガス濃度のガスが機器に供給されると、機器が故障する場合がある。
このような場合には、生産設備や化学プラントなどの設備では、大事故につながる場合があり、ガス分離システムの劣化診断は定期的に実施する必要がある。
【0007】
このため、ガス分離システムの劣化診断は、高精度に実現する必要がある。しかしながら、分離膜の劣化診断では、濃度や流量など多数の計測が必要であるため、ガス濃度計や流量計など多数のセンサを要し、コストが高くなるという問題がある。また、複数の分離膜を有する場合は、全体評価しかできず、劣化した分離膜を特定することができないという問題がある。
【0008】
本発明の目的は、分離膜の劣化診断のための機器増設を最小にし、複数の分離膜を有する場合に劣化した分離膜を特定できるガス分離システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、例えば請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、ガス分離システムとして、混合ガスから特定成分のガスを分離する分離膜により分離されたガスの流量を制御する調節弁と、分離膜と調節弁の間の圧力を計測する圧力計とを用いて、分離膜の性能を評価するシステムに適用される。
ガス分離システムの構成としては、調整弁の弁開度と、圧力計の計測値の時系列データを用いて、予め定めた弁開度状態における圧力時間変化率を算出する圧力時間変化率算出部と、圧力時間変化率算出部が算出した圧力時間変化率を初期値と比較して、分離膜の性能を評価する分離膜性能評価部と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、分離膜の劣化診断のための機器増設を削減でき、適切に分離膜の性能を評価できるようになる。例えば、複数の分離膜を有する場合に、劣化した分離膜を特定できるようになる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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