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公開番号2025158053
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-16
出願番号2024073795
出願日2024-04-30
発明の名称再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸を含むポリウレタン放出制御肥料被膜材、およびその使用と製品
出願人茂施農業科技有限公司,Maoshi Agricultural Technology Co., Ltd
代理人SK弁理士法人,個人,個人
主分類C08G 63/672 20060101AFI20251008BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸を含むポリウレタン放出制御肥料被膜材、およびその使用および製品を提供する。
【解決手段】本発明は、再生可能原料から得られるフランジカルボン酸(以下、Bio-FDCA)をベースとしたバイオポリエステルポリオール製品とイソシアネートとの架橋反応により製造され、初めてフラン環構造単位をポリウレタン放出制御肥料被膜材に導入したものである。特に、原材料におけるBio-FDCA、アジピン酸、植物性オレイン酸、酢酸、グリセリン、1,4-ブタンジオール、ジエチレングリコールなどの小分子アルキドはすべて生物源に由来するものであり、バイオマスの割合が大幅に増加し、安全で環境に優しく、また、フランジカルボン酸の割合を低くすることで膜の性能を向上させることができ、それによってコストを効果的に制御し、高い市場価値を持っている。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸を含むポリウレタン放出制御肥料被膜材であって、前記ポリウレタン放出制御肥料被膜材は、構造単位
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2025158053000004.jpg
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を含み、1種以上の再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸から調製されるポリエステルポリオールと1種以上のイソシアネートの架橋反応により得られることを特徴とする、再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸を含むポリウレタン放出制御肥料被膜材。
続きを表示(約 2,500 文字)【請求項2】
前記ポリウレタン放出制御肥料被膜材の赤外スペクトルが1598~1600cm
-1
、1220~1225cm
-1
、1070~1075cm
-1
、818~823cm
-1
、および764~768cm
-1
に特徴的なピークを有する、ことを特徴とする、請求項1に記載の再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸を含むポリウレタン放出制御肥料被膜材。
【請求項3】
前記ポリエステルポリオールの製造原料には、再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸と、1種以上の有機一塩基酸または二塩基酸と、1種以上のポリオールおよび触媒と、が含まれ、前記有機一塩基酸または有機二塩基酸は、アジピン酸、コハク酸、植物性オレイン酸、酢酸のうちの1つまたは複数から選択され、前記ポリオールは、ジエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、グリセリンのうち選択される1つまたは複数である、ことを特徴とする、請求項1に記載の再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸を含むポリウレタン放出制御肥料被膜材。
【請求項4】
前記ポリエステルポリオールの製造原料を重量部で表すと、再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸4~40重量部、有機一塩基酸または二塩基酸17~55重量部、ポリオール30~55重量部を含む、ことを特徴とする、請求項1に記載の再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸を含むポリウレタン放出制御肥料被膜材。
【請求項5】
前記ポリエステルポリオールは、再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸、アジピン酸、ジエチレングリコール、グリセロールおよび触媒から得られ、あるいは、前記ポリエステルポリオールは、再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸、アジピン酸、植物性オレイン酸、酢酸、グリセリンおよび触媒から得られ、あるいは、前記ポリエステルポリオールは、再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸、アジピン酸、ブチレングリコール、プロピレングリコールおよび触媒から得られる、ことを特徴とする、請求項1に記載の再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸を含むポリウレタン放出制御肥料被膜材。
【請求項6】
前記ポリエステルポリオールは、フランジカルボン酸、アジピン酸、ジエチレングリコール、グリセリンと触媒を150~170℃に加熱し、5~10時間還流反応させ、その後、200~240℃まで昇温し、酸価が5.0mgKOH/g以下になるまで還流反応を行い、180~220℃まで冷却し、酸価が2.0mgKOH/g以下になるまで減圧蒸留し、水分質量分率が0.1%以下になった後、温度を下げ、材料を放出してから得られ、前記ポリエステルポリオールの粘度は4000~10000mPa・s、水酸基価は150~350mgKOH/gである、ことを特徴とする、請求項5に記載の再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸を含むポリウレタン放出制御肥料被膜材。
【請求項7】
前記ポリエステルポリオールは、植物性オレイン酸、酢酸、グリセリンを160~240℃に加熱し、酸価が10mgKOH/g以下になるまでエステル化反応させ、植物性オレイン酸グリセリドを取得し、次に、再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸、アジピン酸と触媒を加え、150~170℃に加熱し、5~10時間還流反応させ、その後、200~240℃まで昇温し、酸価が5.0mgKOH/g以下になるまで還流反応を行い、180~220℃まで冷却し、酸価が2.0mgKOH/g以下になるまで減圧蒸留し、水分質量分率が0.1%以下になった後、温度を下げ、材料を放出してから得られ、前記ポリエステルポリオールの粘度は7000~10000mPa・s、水酸基価は200~400mgKOH/gである、ことを特徴とする、請求項5に記載の再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸を含むポリウレタン放出制御肥料被膜材。
【請求項8】
前記ポリエステルポリオールは、再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸、アジピン酸、ブチレングリコール、プロピレングリコールと触媒を150~170℃に加熱し、5~10時間還流反応させ、その後、200~240℃まで昇温し、酸価が5.0mgKOH/g以下になるまで還流反応を行い、180~220℃まで冷却し、酸価が2.0mgKOH/g以下になるまで減圧蒸留し、水分質量分率が0.1%以下になった後、温度を下げ、材料を放出してから得られ、前記ポリエステルポリオールの粘度は4000~8000mPa・s、水酸基価200~400mgKOH/gである、ことを特徴とする、請求項5に記載の再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸を含むポリウレタン放出制御肥料被膜材。
【請求項9】
ポリエステルポリオールの質量パーセントに基づいて、前記再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸の使用量は4~40%である、ことを特徴とする、請求項4に記載の再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸を含むポリウレタン放出制御肥料被膜材。
【請求項10】
前記イソシアネートは、石油ベースまたはバイオベースのポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートを含み、石油ベースのジフェニルメタンジイソシアネート、バイオベースのジフェニルメタンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、テレフタル酸ジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートのうち選択される1つまたは複数である、ことを特徴とする、請求項4に記載の再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸を含むポリウレタン放出制御肥料被膜材。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、放出制御肥料の技術分野に属し、特にIPC分類番号C05G3/40の分野に関するものであり、より具体的には、フランジカルボン酸を含むフルバイオベースのポリエステルポリオールの放出制御肥料被膜材の製造および使用に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
ポリマーポリオールは、ポリウレタン材料の性能を決定する重要な原料の1つであり、その中で市販されているポリエステルポリオールのほとんどは、単純なアジピン酸と分子構造の小さなポリオールを真空および高温下で脱水および重縮合させることによって製造され、この構造を有するポリエステルポリオールをベースにしたポリウレタン製品は、高い機械的強度、耐油性、耐熱性、耐老化性などの優れた特性を持っているが、耐加水分解性、耐塩水噴霧性、耐老化性などの明らかな欠点もある。これらの特性を改善するために、業界で一般的に使用されるアプローチは、少量のフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸(フェニル環状ジカルボン酸)をシステム内に導入することであり、芳香族構造の追加により、分子主鎖の剛性が高まるだけでなく、ポリウレタン製品の機械的特性もさらに向上し、同時に、立体障害と結晶化要因により、芳香族構造の導入により、材料の耐水性やその他の特性がある程度改善される。しかし、フタル酸導入後の疎水性が不十分であるため、製造されたポリエステルポリオールを放出制御肥料の分野で使用する場合、製品の放出期間が短く、下流の放出制御肥料分野でのポリエステルポリオールの使用も制限される。
【0003】
バイオベースのポリエステルポリオールは、再生可能なバイオマスを原料として使用し、生物学的、化学的、物理的方法によって製造される新しい素材である。バイオベース材料の出現により、低炭素環境保護のニーズと市場の多様化する消費者ニーズを同時に満たすことができるため、バイオベース材料は現在のカーボンニュートラルの時代において新たな選択肢となっている。バイオベースの材料は、グリーンで低炭素、省エネ、環境保護、再生可能原料などの多くの利点があり、優れた生分解特性を備えており、幅広い用途に使用できる。
【0004】
中国特許文献CN116515079Aは、バイオベースのポリウレタン放出制御肥料被膜材およびポリウレタン放出制御肥料を開示しており、被膜材は、生物由来の1,5-ペンタジイソシアネート化合物と生物由来のポリオールの架橋反応によって生成される。前記バイオベースのポリオールは、エポキシ化脂肪酸エステル、乳酸、バイオベースのアルコールの開環重合によって製造される。この特許で使用されているバイオベースの酸は乳酸であり、乳酸分子の分子量は小さく、特定の極性官能基を含み、ある程度の親水性を持ち、バイオベースアルコールとエステル化触媒によるエステル化反応は疎水性を示すが、疎水性が弱いため、放出制御肥料の被膜剤として使用する場合、疎水性を向上させ、徐放期間を延長するには厚みを増やす必要があり、その結果、コストが高くなる。
【0005】
中国特許CN115873200Aは、放出制御肥料の製造に使用されるポリウレタン用の別の生物由来のポリオールを開示しており、でんぷんやわらなどのバイオマス原料を液化して得られる。しかし、その製造プロセスは複雑であり、バイオマス含有量は低いため、コーティング速度を遅くすると放出制御期間は60日にしか達せず、被覆率を高めることによってのみ、放出制御期間をさらに延長することができ、同時に生産コストの上昇にもつながる。
【発明の内容】
【0006】
既存の技術の欠点を考慮して、本発明の目的は、生分解性が高く、環境に安全で、強い疎水性を有し、良好なシール性能を備え、量産に適した再生可能原料をベースとしたフランジカルボン酸を含むポリウレタン放出制御肥料被膜材を提供することである。
【0007】
一方、本発明は、上記再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸を含むポリウレタン放出制御肥料被膜材の使用を提供することも目的とする。
【0008】
一方、本発明は、上記使用により得られる製品を提供することも目的とする。
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明は以下の技術的解決策を採用する。
【0010】
再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸を含むポリウレタン放出制御肥料被膜材であって、前記ポリウレタン放出制御肥料被膜材は、構造単位
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を含み、1種以上の再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸から調製されるポリエステルポリオールと1種以上のイソシアネートの架橋反応により得られる。本発明は、初めてポリウレタン塗料系にフラン環構造を導入し、従来の方法で導入されたベンゼン環の芳香族構造と比較して、フラン環は耐水性に優れており、被膜された放出制御肥料の放出期間を延長するのに有利である。そして、本発明は、フラン環の供給源として再生可能原料から調製されるフランジカルボン酸を好ましく、膜材料の性能向上に基づいて、バイオマス含有量も増加し、より高い生体適合性と生態学的安全性を備えている。
(【0011】以降は省略されています)

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