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公開番号2025156944
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-15
出願番号2024059724
出願日2024-04-02
発明の名称ドライ洗浄装置
出願人大陽日酸株式会社,株式会社メープル
代理人弁理士法人志賀国際特許事務所
主分類H01L 21/304 20060101AFI20251007BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】本発明は、洗浄装置及び洗浄方法の提供を目的とする。
【解決手段】本発明の洗浄装置は、外上部炉壁体と外底部炉壁体を備えた外壁体と、内上部炉壁体と内底部炉壁体を備えた内壁体を具備した洗浄装置であり、外上部炉壁体と内上部炉壁体が上下に移動自在に設けられ、外上部炉壁体の内側であって内上部炉壁体の外側に加熱源を備え、外壁体の内側の空間であって内壁体の外側の空間にパージガスを供給するパージガス供給手段と、内壁体の内側の空間にエッチングガスを供給するエッチングガス供給手段を備え、外上部炉壁体を外底部炉壁体に接触させて外上部炉壁体を外底部炉壁体に一体化し、外上部炉壁体と外底部炉壁体で構成される外壁体の内側に密閉空間を形成可能、内上部炉壁体を内底部炉壁体に接触させて内上部炉壁体を内底部炉壁体に一体化し、内上部炉壁体と内底部炉壁体で構成される内壁体の内側に密閉空間を形成可能とした。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
外上部炉壁体と外底部炉壁体を備えた外壁体と、内上部炉壁体と内底部炉壁体を備えた内壁体を具備した2重構造の壁体を備えた洗浄装置であって、
前記外上部炉壁体と前記外底部炉壁体が上下に相対移動自在に設けられ、
前記内上部炉壁体と前記内底部炉壁体が上下に相対移動自在に設けられ、
前記外壁体の内側であって前記内壁体の外側に加熱手段を備え、
前記外壁体の内側の空間であって前記内壁体の外側の空間にパージガスを供給する第1ガス供給手段および前記外壁体の内側の空間からパージガスを排気する第1ガス排気手段と、
前記内壁体の内側の空間にパージガスとエッチングガスの少なくとも一方のガスを供給する第2ガス供給手段および前記内壁体の内側の空間からガスを排気する第2ガス排気手段を備え、
前記外上部炉壁体を前記外底部炉壁体に接触させて前記外上部炉壁体を前記外底部炉壁体に一体化し、前記外上部炉壁体と前記外底部炉壁体で構成される前記外壁体の内側に密閉空間を形成可能であり、
前記内上部炉壁体を前記内底部炉壁体に接触させて前記内上部炉壁体を前記内底部炉壁体に一体化し、前記内上部炉壁体と前記内底部炉壁体で構成される前記内壁体の内側に密閉空間を形成可能としたことを特徴とする洗浄装置。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記第1ガス排気手段が、前記外壁体の内側の空間であって前記内壁体の外側の空間から前記パージガスを前記外壁体の外側に排気する手段であり、
前記第2ガス排気手段が、前記内壁体の内側の空間から前記ガスを前記外壁体の外側に排気する手段である請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項3】
前記外壁体の一部に前記第1ガス供給手段に接続するためのパージガス供給口を備え、
前記外壁体の底壁部と前記内壁体の底壁部を貫通して前記内壁体の内側空間に連通した給排気用のガスノズルを備えた、請求項1または請求項2に記載の洗浄装置。
【請求項4】
前記外底部炉壁体の底壁部を貫通して前記内底部炉壁体を支持した支柱部材が設けられ、
前記支柱部材及び前記内底部炉壁体が上下方向に移動自在に支持された、請求項1または請求項2に記載の洗浄装置。
【請求項5】
前記外底部炉壁体を貫通した前記支柱部材の下部を前記外底部炉壁体の外部で支持するベース部材が設けられ、前記ベース部材に前記支柱部材と前記内底部炉壁体を上下移動させる直動装置を備えた、請求項4に記載の洗浄装置。
【請求項6】
前記外上部炉壁体の内側であって前記内上部炉壁体の外側に第1の加熱手段を備え、
前記外底部炉壁体の内側であって前記内底部炉壁体の外側に第2の加熱手段を備えた、請求項1または請求項2に記載の洗浄装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライ洗浄装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
化合物半導体薄膜を形成する気相成長装置では、原料ガスを供給する流路内に基板を設置し、基板上に化合物半導体を成長する。
気相成長装置において流路を形成する部材には、”デポ”と呼ばれる反応副生成物が付着する。この反応副生成物が流路内に付着した状態で化合物半導体を再度成長すると、反応副生成物が流路内壁から脱離し、反応副生成物が成長中の化合物半導体に取り込まれてしまい、ピットなどと呼ばれる欠陥を形成する。例えば、気相成長装置が窒化ガリウム等の半導体層を堆積する装置である場合、流路内には窒化ガリウムなどの反応副生成物が生成する場合がある。
そのため、気相成長装置において流路を構成する部材(以下反応炉部材と記載)は、化合物半導体の成長毎に洗浄することが望ましい。
【0003】
従来、この種の反応炉部材を洗浄する装置として、以下の特許文献1、2に記載の技術が知られている。
特許文献1には、ドーム部に洗浄対象物を収容し、ドーム部を断熱材で覆い、断熱材の内側に設けた加熱手段でドーム部全体を所望の温度に加熱する構成の洗浄装置が記載されている。この洗浄装置は、ドーム部内に塩素ガスを導入する機構を有し、洗浄対象物に付着している反応副生成物を加熱状態でエッチングすることにより洗浄する機能を有している。
特許文献2には、被処理物を収容した真空容器にハロゲン系ガスを導入して加熱し、被処理物の付着物を除去するとともに、真空容器の内部に別途洗浄液を導入して洗浄液により真空容器の内部を洗浄するドライ洗浄装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6679413号公報
特開2012-186311号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1、2に記載された従来技術では、洗浄対象物に付着した反応副生成物をエッチングにより除去する際、洗浄装置内への塩化物付着を防止するため、ドーム部の外側あるいは真空炉の外側に電気ヒータを配置したホットウォール構造を採用している。
電気ヒータに通電することでドーム部全体あるいは真空容器の全体を目的の温度に加熱しながら反応生成物をエッチングすることにより、装置内で塩化物の不要な付着を防止できる。
しかしながら、ドーム部全体あるいは真空容器全体を加熱するホットウォール構造を採用すると、装置全体の加熱および冷却のための時間がかかり、洗浄に要する処理時間が長くなってしまう問題がある。
【0006】
処理時間を短縮するためには、洗浄炉を水冷するコールドウォール構造を適用することが好ましい。しかしながら、洗浄炉をコールドウォール構造にすると、洗浄時に発生する反応生成物としての塩化物(塩化ガリウム等)を洗浄炉内に付着残留させてしまうおそれがある。
【0007】
本発明は、前記事情に鑑みなされたものであって、洗浄時間短縮のためのコールドウォール構造を採用可能としながら、塩化物が洗浄炉内に付着することのない構成を採用した洗浄装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下の各態様を採用した。
(1)本発明に係る一形態の洗浄装置は、外上部炉壁体と外底部炉壁体を備えた外壁体と、内上部炉壁体と内底部炉壁体を備えた内壁体を具備した2重構造の壁体を備えた洗浄装置であって、前記外上部炉壁体と前記外底部炉壁体が上下に相対移動自在に設けられ、前記内上部炉壁体と前記内底部炉壁体が上下に相対移動自在に設けられ、前記外壁体の内側であって前記内壁体の外側に加熱手段を備え、前記外壁体の内側の空間であって前記内壁体の外側の空間にパージガスを供給する第1ガス供給手段および前記外壁体の内側の空間からパージガスを排気する第1ガス排気手段と、記内壁体の内側の空間にパージガスとエッチングガスの少なくとも一方のガスを供給する第2ガス供給手段および前記内壁体の内側の空間からガスを排気する第2ガス排気手段を備え、前記外上部炉壁体を前記外底部炉壁体に接触させて前記外上部炉壁体を前記外底部炉壁体に一体化し、前記外上部炉壁体と前記外底部炉壁体で構成される前記外壁体の内側に密閉空間を形成可能であり、前記内上部炉壁体を前記内底部炉壁体に接触させて前記内上部炉壁体を前記内底部炉壁体に一体化し、前記内上部炉壁体と前記内底部炉壁体で構成される前記内壁体の内側に密閉空間を形成可能としたことを特徴とする。
【0009】
外上部炉壁体と外底部炉壁体を相対移動させて一体化して外壁体を構成し、外壁体の内側空間にパージガスを供給することで外壁体の内側空間をパージガスで満たすことができる。内上部炉壁体と内底部炉壁体を相対移動させて一体化して内壁体を構成し、内壁体の内側にエッチングガスを供給することで内壁体の内側空間をエッチングガスで満たすことができる。よって、内壁体の内側に反応炉部材などの洗浄対象物を収容しておくことで洗浄対象物に付着している反応副生成物をエッチングにより洗浄することが可能となる。
【0010】
加熱手段を外壁体の内側であって、内壁体の外側に設置したため、内壁体の内側に洗浄対象物を収容し、内壁体の内側をエッチングのために適切な温度に加熱することで洗浄対象物を洗浄可能となる。加熱手段は外壁体とその内部空間全体ではなく内壁体とその内部空間をエッチングに必要な温度に加熱できればよい。このため、外壁体の外側に加熱手段を設けて外壁体とその内側を含めた全体を加熱して洗浄し、洗浄後に全体を冷却する必要のあった従来装置に比べ、洗浄開始から洗浄終了し、次の洗浄対象物に交換して洗浄開始するまでの1バッチあたりの所要時間を短縮できる。
本形態の洗浄装置は、内壁体のみをホットウォール構造とし、外壁体はコールドウォール構造とできるので、洗浄対象物からの塩化物付着の問題を回避しつつ洗浄時間を短縮できる洗浄装置の提供が可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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