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公開番号2025154450
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024057454
出願日2024-03-29
発明の名称鉄基アモルファス合金、その粉粒体、及びその圧粉材
出願人新東工業株式会社
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類C22C 45/02 20060101AFI20251002BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】鉄基アモルファス合金において、高い飽和磁化Msと、低い保磁力Hcとを両立すること。
【解決手段】鉄基アモルファス合金は、組成式FeaSibBcPdCeで表される鉄基アモルファス合金であり、組成比aは、76.0≦a≦80.0を満たし、組成比bは、3.0≦b≦6.9を満たし、組成比cは、9.9≦c≦14.0を満たし、組成比dは、0.8≦d≦4.6を満たし、組成比eは、1.0≦e≦4.1を満たす。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
組成式Fe

Si







で表される鉄基アモルファス合金であって、
各元素の組成比a、b、c、d、及びeを百分率により表す場合に、
a、b、c、d、及びeの和は、97.0≦a+b+c+d+e≦100であり、
Feの組成比aは、76.0≦a≦80.0を満たし、
Siの組成比bは、3.0≦b≦6.9を満たし、
Bの組成比cは、9.9≦c≦14.0を満たし、
Pの組成比dは、0.8≦d≦4.6を満たし、
Cの組成比eは、1.0≦e≦4.1を満たす、鉄基アモルファス合金。
続きを表示(約 430 文字)【請求項2】
組成比b及び組成比cは、15.0≦b+c≦18.0を満たし、
組成比d及び組成比eは、4.0≦d+e≦6.0を満たす、請求項1に記載の鉄基アモルファス合金。
【請求項3】
保磁力HcがHc≦300A/mを満たし、且つ、
飽和磁化MsがMs≧155emu/gを満たす、請求項1又は2に記載の鉄基アモルファス合金。
【請求項4】
結晶化温度Txとガラス転移温度Tgとの差である過冷度ΔTxがΔTx≧100Kを満たし、且つ、
飽和磁化MsがMs≧155emu/gを満たす、請求項1又は2に記載の鉄基アモルファス合金。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の鉄基アモルファス合金からなる粉粒体。
【請求項6】
平均粒径D50が0.5μm≦D50≦50μmを満たす、請求項5に記載の粉粒体。
【請求項7】
請求項5に記載の粉粒体からなる圧粉材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄基アモルファス合金、その粉粒体、及びその圧粉材に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
軟磁性を有する鉄基アモルファス合金の粉粒体は、高い加工性を有するため、バルク材での利用に加えて、リボン状や、ワイヤー状や、粉粒体など、様々な形状及びサイズに加工され、幅広く利用されている。例えば、鉄基アモルファス合金の粉粒体を圧粉成形することにより得られる圧粉材のなかには、優れた磁気特性を示すものが多数存在する。そのため、鉄基アモルファス合金製の圧粉材は、有力な磁性材料といえる。
【0003】
特許文献1には、Gaや、Pdや、Zrなどの非常に高価な材料を使用せずに比較的安価に製造可能な鉄基アモルファス合金として、Fe、Si、B、P、及びCと、過冷度改善元素Mとからなる鉄基アモルファス合金が記載されている。ここで、過冷度改善元素Mは、鉄基アモルファス合金のアモルファス化を容易にする機能を有する元素である。特許文献1では、過冷度改善元素MとしてNb及びMoが挙げられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-290468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、軟磁性の磁性材料として鉄基アモルファス合金を利用する場合、鉄基アモルファス合金には、高い飽和磁化Ms(又は飽和磁束密度Bs)と低い保磁力Hcとが求められる傾向がある。なお、特許文献1においては、飽和磁化Msの代わりに飽和磁束密度Bsを用いている。飽和磁束密度Bsは、飽和磁化Msから換算可能であるので、特許文献1に記載の鉄基アモルファス合金について説明する場合には飽和磁束密度Bsを用いる。
【0006】
高い飽和磁化Msを得るためには、端的には、鉄基アモルファス合金に含まれるFeの量を増やせばよい。ただし、鉄基アモルファス合金におけるFeの組成比を高めれば高めるほど、アモルファス相に加えて結晶相が析出しやすくなる。鉄基アモルファス合金の製造者は、鉄基アモルファス合金のアモルファス化を容易にし、結晶相の析出を抑制するために、各元素の組成比を設計する場合が多い。すなわち、製造者は、所望の飽和磁化Ms及び保磁力Hcを両立できるように、各元素の組成比を設計する場合が多い。
【0007】
実際に特許文献1の表3及び表4を参照すると、鉄基アモルファス合金の各実施例について、過冷度ΔTx及び飽和磁束密度Bsが記載されている。なお、特許文献1では、保磁力Hcが記載されていないものの、その代わりとなる指標として過冷度ΔTxが用いられている。過冷度ΔTxは、鉄基アモルファス合金におけるアモルファス化の容易さを表す指標として利用されている。過冷度ΔTxは、その値が大きいほどアモルファス化が容易な傾向を有する。
【0008】
これらの実施例の中で、最も高い飽和磁束密度Bsを示す鉄基アモルファス合金は、実施例4-1であり、最も大きい過冷度ΔTxを示す鉄基アモルファス合金は、実施例3-6である。実施例4-1は、40.2の過冷度ΔTxと、1.53Tの飽和磁束密度Bsとを示す。また、実施例3-6は、52.8の過冷度ΔTxと、1.13Tの飽和磁束密度Bsとを示す。
【0009】
このように、鉄基アモルファス合金は、飽和磁化Ms及び保磁力Hcのうち、何れか一方の磁気特性を高めようとすると他方の磁気特性が低下する傾向を有する。言い替えれば、鉄基アモルファス合金においては、高い飽和磁化Msと、低い保磁力Hc(又は大きな過冷度ΔTx)とを両立することが難しい。
【0010】
本発明の一態様は、上述した課題に鑑みなされたものであり、その目的は、組成式Fe

Si







で表される鉄基アモルファス合金において、高い飽和磁化Msと、低い保磁力Hcとを両立することである。より具体的には、その目的は、保磁力HcがHc≦300A/mであり、且つ、飽和磁化MsがMs≧155emu/gである鉄基アモルファス合金の粉粒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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