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公開番号2025154388
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024057351
出願日2024-03-29
発明の名称ブレーキ用パッド、金属含有組成物、ブレーキ及びブレーキ用パッドの製造方法
出願人株式会社レゾナック
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類C09K 3/14 20060101AFI20251002BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】初期の摩擦係数の安定性に優れるブレーキ用パッドを提供する。
【解決手段】チタン化合物、マグネシウム化合物及びリチウム化合物からなる群より選択される少なくとも一つの化合物及び樹脂を70質量%以上含む金属含有層を摺動面に有するブレーキ用パッド。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
チタン化合物、マグネシウム化合物及びリチウム化合物からなる群より選択される少なくとも一つの化合物及び樹脂を70質量%以上含む金属含有層を摺動面に有するブレーキ用パッド。
続きを表示(約 800 文字)【請求項2】
前記金属含有層は、前記少なくとも一つの化合物を前記摺動面に担持させる樹脂を含み、平均粒子径50μmよりも大きい粒子及び繊維基材を含まない請求項1に記載のブレーキ用パッド。
【請求項3】
前記金属含有層の厚さは、1μm~1000μmである請求項1に記載のブレーキ用パッド。
【請求項4】
チタン化合物、マグネシウム化合物及びリチウム化合物からなる群より選択される少なくとも一つの化合物と、樹脂及び樹脂前駆体の少なくとも一つの材料とを含み、ブレーキ用パッドの基体に前記少なくとも一つの化合物及び樹脂を含む金属含有層を形成するために用いられる金属含有組成物。
【請求項5】
前記少なくとも一つの材料は、熱硬化性又は光硬化性である請求項4に記載の金属含有組成物。
【請求項6】
前記少なくとも一つの化合物は、前記チタン化合物を含み、
前記チタン化合物は、酸化チタン、チタン酸リチウム、チタン酸カリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸リチウムカリウム及びチタノセンからなる群より選択される少なくとも一つである請求項4に記載の金属含有組成物。
【請求項7】
前記少なくとも一つの化合物の合計含有率は、1質量%~80質量%である請求項4に記載の金属含有組成物。
【請求項8】
ブレーキ用ロータと、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のブレーキ用パッドとを備えるブレーキ。
【請求項9】
チタン化合物、マグネシウム化合物及びリチウム化合物からなる群より選択される少なくとも一つの化合物を含む粉体をブレーキ用パッドの基体に付着させる、あるいは、前記粉体を液体に溶解又は分散させた液状組成物を前記ブレーキ用パッドの基体に付与することを含むブレーキ用パッドの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ブレーキ用パッド、金属含有組成物、ブレーキ及びブレーキ用パッドの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
自動車、2輪車等に用いられるディスクブレーキは、ディスクロータを2枚のディスクブレーキ用パッドで挟み、それらの摩擦によってブレーキを掛ける部材である。
【0003】
一般的に自動車、2輪車等に用いられるディスクブレーキ用パッドは、有機繊維、無機繊維、金属繊維等と、摩擦調整剤と、フェノール樹脂とを混合し、プレス内でバックプレートと呼ばれる金属板と一体にして、所定の形状に硬化させ、熱処理した後、所定の形状に加工して製造される(例えば、特許文献1を参照。)。また、熱処理をした後、高温で表面を焼く処理であるスコーチを行い、摩擦係数が安定するように製造されることもある。
また、それらの工程を経た後、摩擦表面に樹脂、研削材等の混合物を塗布することがある。これは、ブレーキ使用開始時において、ディスクブレーキ用パッドとディスクロータの接触が十分でなく、摩擦係数が通常より低くなることに対して行うものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許5797073号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ディスクブレーキのブレーキ力はディスクロータとブレーキライニングの摩擦力によって得られるものであるが、初期(例えば、新品時)にはその2つの部材のなじみが悪い。通常、ディスクロータ表面の初期状態は純鉄であるが、使用過程で表面層に摩擦材からのトランスファーフィルムができることによって、摩擦係数、摩耗等が安定する。そのため、本来設計されたブレーキ摩擦力を得るためには数百回以上のブレーキングする必要がある。
【0006】
近年、電気自動車が普及し電池質量が増加しているため、緊急時のブレーキ力を確保するためにブレーキも大型化している。しかし、回生ブレーキにより、通常時のブレーキ負荷が小さくなっている。そのため、ブレーキ力が設計されたブレーキ力になるまでに時間がかかることが問題となっている。その一方で、自動車の自動運転化が進められており、一定のブレーキ力が常に得られないと、車両の設計通りに車が減速しないためさらに問題となっている。
【0007】
本開示は上記従来の事情に鑑みてなされたものであり、初期の摩擦係数の安定性に優れるブレーキ用パッド、当該ブレーキ用パッドを作製可能なブレーキ用パッドの製造方法及び金属含有組成物並びに当該ブレーキ用パッドを備えるブレーキを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> チタン化合物、マグネシウム化合物及びリチウム化合物からなる群より選択される少なくとも一つの化合物及び樹脂を70質量%以上含む金属含有層を摺動面に有するブレーキ用パッド。
<2> 前記金属含有層は、前記少なくとも一つの化合物を前記摺動面に担持させる樹脂を含み、平均粒子径50μmよりも大きい粒子及び繊維基材を含まない<1>に記載のブレーキ用パッド。
<3> 前記金属含有層の厚さは、1μm~1000μmである<1>又は<2>に記載のブレーキ用パッド。
<4> チタン化合物、マグネシウム化合物及びリチウム化合物からなる群より選択される少なくとも一つの化合物と、樹脂及び樹脂前駆体の少なくとも一つの材料とを含み、ブレーキ用パッドの基体に前記少なくとも一つの化合物及び樹脂を含む金属含有層を形成するために用いられる金属含有組成物。
<5> 前記少なくとも一つの材料は、熱硬化性又は光硬化性である<4>に記載の金属含有組成物。
<6> 前記少なくとも一つの化合物は、前記チタン化合物を含み、
前記チタン化合物は、酸化チタン、チタン酸リチウム、チタン酸カリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸リチウムカリウム及びチタノセンからなる群より選択される少なくとも一つである<4>又は<5>に記載の金属含有組成物。
<7>前記少なくとも一つの化合物の合計含有率は、1質量%~80質量%である<4>~<6>のいずれか1つに記載の金属含有組成物。
<8> ブレーキ用ロータと、<1>~<3>のいずれか1つに記載のブレーキ用パッドとを備えるブレーキ。
<9> チタン化合物、マグネシウム化合物及びリチウム化合物からなる群より選択される少なくとも一つの化合物を含む粉体をブレーキ用パッドの基体に付着させる、あるいは、前記粉体を液体に溶解又は分散させた液状組成物を前記ブレーキ用パッドの基体に付与することを含むブレーキ用パッドの製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一形態によれば、初期の摩擦係数の安定性に優れるブレーキ用パッド、当該ブレーキ用パッドを作製可能なブレーキ用パッドの製造方法及び金属含有組成物並びに当該ブレーキ用パッドを備えるブレーキを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本開示は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本開示を制限するものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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