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公開番号
2025154170
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-10
出願番号
2024057030
出願日
2024-03-29
発明の名称
木質バイオガス生成システム、木質バイオガス生成システムを用いた発電装置、木質バイオ材製造装置及び木質バイオガス生成方法
出願人
ガス・ウォーター株式会社
代理人
弁理士法人日峯国際特許事務所
主分類
C10L
5/44 20060101AFI20251002BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約
【課題】 処理原料の木質材から半炭化炭化物を生成し、処理原料の木質材から高ネエルギー化された半炭化炭化物を生成し、高ネエルギー化された半炭化炭化物から高ネエルギー化された木質バイオガスを生成する。
【解決手段】 亜臨界水反応処理装置、木質バイオペレット生成装置、及び木質バイオガス化炉を備えて、当該亜臨界水反応処理装置で、木質材から低分子化したセルロース成分と、低分子化したリグニン成分と、これらのセルロース成分及びリグニン成分に凝固、固着した、ヘミセルロース系の複数の単糖類を主成分とし、半炭化炭化物の木質バイオ材を形成し、当該木質バイオペレット生成装置で、当該半炭化処理木質バイオ材から木質バイオペレットを生成し、当該木質バイオガス化炉で、当該木質バイオペレットから木質バイオガスを生成する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
処理原料の木質材から半炭化炭化物を生成し、当該半炭化炭化物をガス化炉でガス化する木質バイオガス生成システムにおいて、
亜臨界水反応処理装置、木質バイオペレット生成装置、及び木質バイオガス化炉を備え
て、当該亜臨界水反応処理装置で、木質材から低分子化したセルロース成分と、低分子化したリグニン成分と、これらのセルロース成分及びリグニン成分に凝固、固着した、ヘミセルロース系の複数の単糖類を主成分とし、半炭化炭化物の木質バイオ材を形成し、当該木質バイオペレット生成装置で、当該半炭化処理木質バイオ材から木質バイオペレットを生成し、当該木質バイオガス化炉で、当該木質バイオペレットから木質バイオガスを生成すること
を特徴とする木質バイオガス生成システム。
続きを表示(約 3,200 文字)
【請求項2】
請求項1に記載された木質バイオガス生成システムにおいて、
固形状体と粉末形状の粉体からなる当該半炭化処理木質バイオ材を生成し、当該粉体又は固形状体の一部から生成された粉体の混合体から木質バイオペレットを形成して、当該固形体と当該木質バイオペレットとから木質バイオ燃料体を形成し、当該木質バイオ燃料体を当該木質バイオガス化炉に投入して、木質バイオガスを生成すること
を特徴とする木質バイオガス生成システム。
【請求項3】
処理原料の木質材から半炭化炭化物を生成し、当該半炭化炭化物をガス化炉でガス化する木質バイオガス生成システムにおいて、
亜臨界水反応処理装置、木質バイオペレット生成装置、及び木質バイオガス化炉を備えて、当該亜臨界水反応処理装置が、処理原料の木質材を投入する投入口、生成された半炭化炭化物を取り出す取出口を備えた圧力容器、及び亜臨界水反応処理及び半炭化処理のための熱源を備え、
前記圧力容器を、外側円筒容器及び内側円筒容器から構成して、内側円筒容器内の内側空間及び内側円筒容器と外側円筒容器との間に形成された外側空間を当該内側円筒容器によって区画し、
内側空間内に、蒸気を導入し、当該内側空間内を加熱する第一の加熱手段を形成し、
当該内側空間内を当該外側空間で加熱する第二の加熱手段を形成し、
当該亜臨界水反応処理装置で、木質材を低分子化して、亜臨界水反応処理した木質バイオ材を生成し、
当該木質材を炭化処理したときに、温度Xと重量減少割合Yとの関係がXY軸座標上で、緩やかな重量減少直線の肩の部分で重量急減少する部分に継続する部分、S字曲線の重量急減少する部分及び重量急減少が終わり、緩やかな減少線のS字曲線の出口の部分の3区分で仕訳けられるS字曲線で表されるときに、
第二の加熱手段による当該内側空間内温度を前記S字曲線の肩の部分の温度で、前記木質バイオ材から、低分子化したセルロース成分と、低分子化したリグニン成分と、これらのセルロース成分及びリグニン成分に凝固、固着した、ヘミセルロース系の複数の単糖類を主成分とした、半炭化炭化物の木質バイオ材を形成し、
当該木質バイオペレット生成装置で、当該半炭化処理木質バイオ材から木質バイオペレットを生成し、
当該木質バイオガス化炉で、ガス化をS字曲線の重量急減少する部分に設定された温度で、又は緩やかな減少線のS字曲線の出口の部分に設定された温度で、当該木質バイオペレットから木質バイオガスを生成すること
を特徴とする木質バイオガス生成システム。
【請求項4】
請求項3に記載された木質バイオガス生成システムにおいて、
前記S字曲線の肩の部分の温度を、温度150~220℃内の温度領域と温度110~130℃の温度領域とから形成し、150~220℃内の温度領域で木質材のセルロース 成分とリグニン成分から低分子化したセルロース成分と低分子化したリグニン成分を形成し、木質材のヘミセルロース成分から液化したヘミセルロース系の複数の単糖類を形成し、110~130℃の温度領域で、セルロース成分及びリグニン成分に凝固、固着した、ヘミセルロース系の複数の単糖類を主成分とした、半炭化炭化物の木質バイオ材を形成すること
を特徴とする木質バイオガス生成システム。
【請求項5】
請求項4に記載された木質バイオガス生成システムにおいて、
当該木質バイオペレットから木質バイオガスを230~600℃の温度領域にある温度で生成すること
を特徴とする木質バイオガス生成システム。
【請求項6】
亜臨界水反応処理装置を備えて、当該亜臨界水反応処理装置で、木質材から低分子化したセルロース成分と、低分子化したリグニン成分と、これらのセルロース成分及びリグニン成分に凝固、固着した、ヘミセルロース系の複数の単糖類を主成分とし、半炭化炭化物の木質バイオ材を形成することで、処理原料の木質材から半炭化炭化物を生成する半炭化炭化物製造装置を用いた木質バイオ燃料製造装置において、
当該亜臨界水反応処理装置で、当該木質材から固形状体の半炭化炭化物及び粉体の半炭化炭化物を生成し、混合して木質バイオ燃料を製造すること
を特徴とする半炭化炭化物製造装置用いた木質バイオ燃料製造装置。
【請求項7】
請求項6に記載された半炭化炭化物製造装置で形成された半炭化炭化物の木質バイオ材木質燃料体を形成する半炭化炭化物製造装置において、
当該半炭化処理木質バイオ材が木質材の原型形状を留める固形体と粉末形状の粉体からなり、粉末形状の粉体から木質バイオペレットを形成して、当該固形体と当該木質バイオペレットとから木質燃料体を形成すること
を特徴とする半炭化炭化物製造装置。
【請求項8】
処理原料の木質材から半炭化炭化物を生成する半炭化炭化物製造装置において、
亜臨界水反応処理装置を備えて、当該亜臨界水反応処理装置が、処理原料の木質材を投入する投入口、生成された半炭化炭化物を取り出す取出口を備えた圧力容器、及び亜臨界水反応処理及び半炭化処理のための熱源を備え、
前記圧力容器を、外側円筒容器及び内側円筒容器から構成して、内側円筒容器内の内側空間及び内側円筒容器と外側円筒容器との間に形成された外側空間を当該内側円筒容器によって区画し、
内側空間内に、蒸気を導入し、当該内側空間内を加熱する第一の加熱手段を形成し、加水分解による亜臨界水反応処理し、
当該内側空間内を当該外側空間で加熱する第二の加熱手段を形成し、
当該亜臨界水反応処理装置で、木質材を低分子化して、亜臨界水反応処理した木質バイオ材を生成し、
当該木質材を炭化処理したときに、温度Xと重量減少割合Yとの関係がXY軸座標上で、緩やかな重量減少直線の肩の部分で重量急減少する部分に継続する部分、S字曲線の重量急減少する部分及び重量急減少が終わり、緩やかな減少線のS字曲線の出口の部分の3区分で仕訳けられるS字曲線で表されるときに、
第二の加熱手段による当該内側空間内温度を前記S字曲線の肩の部分の温度で、前記木
質バイオ材から、低分子化したセルロース成分と、低分子化したリグニン成分と、これらのセルロース成分及びリグニン成分に凝固、固着した、ヘミセルロース系の複数の単糖類を主成分とした、半炭化炭化物の木質バイオ材を形成すること
を特徴とする半炭化炭化物製造装置。
【請求項9】
請求項8に記載された半炭化炭化物製造装置において、
前記S字曲線の肩の部分の温度を、150~220℃内の温度領域と110~130℃
の温度領域とから形成し、150~220℃内の温度領域で木質材のセルロース成分とリグニン成分から低分子化したセルロース成分と低分子化したリグニン成分を形成し、木質材のヘミセルロース成分から液化したヘミセルロース系の複数の単糖類を形成し、110~130℃の温度領域で、セルロース成分及びリグニン成分に凝固、固着した、ヘミセルロース系の複数の単糖類を主成分とした、半炭化炭化物の木質バイオ材を形成すること
を特徴とする半炭化炭化物製造装置。
【請求項10】
請求項9に記載された半炭化炭化物製造装置において、
当該木質バイオペレットから木質バイオガスを230~600℃の温度領域にある温度で生成すること
を特徴とする半炭化炭化物製造装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、木質バイオガス生成システム、木質バイオガス生成システムによる木質バイ
オガス化方法、木質バイオペレット製造装置及び木質バイオペレット製造装置による木質バイオペレット製造方法、半炭化炭化物製造装置及び半炭化炭化物製造装置による半炭化炭化物製造方法、及び木質バイオ燃料製造装置及び木質バイオ燃料製造装置よる木質バイオ燃料製造方法に係る。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
木質材(木質チップともいう)を半炭化し、生成された半炭化物を木質ペレットとする方法が知られる。木質材、すなわち木質チップは、一定速度で定量フイダーにてロータリーキルンに投入される。半炭化処理時の炉内温度は200から300℃、滞在時間は約60分とし、半炭化物は、ロータリーキルン出口のドラム缶に貯留される。
【0003】
「半炭化」とは、別名「トレファクション」とも呼ばれ、木質バイオマスを低酸素状態で200~300℃で加熱することで、有機物を分解して炭素成分が多い物質にする燃料化技術であることが知られる。半炭化処理することで、エネルギー密度が高くなり、粉砕性や耐水性が向上することが知られ、ある種の半炭化処理装置によれば、乾燥と半炭化を1台で行うことで原料に直接熱風を吹き付けることで半炭化速度を大きくとれることが知られる。
【0004】
「トレファクション」は、IEA(国際エネルギー機関)では「減酸素雰囲気下250~320℃で行う熱処理」と定義される。
【0005】
ペレット化装置には、粉体状の半炭化物を直径6mm程度の円柱状に造立できる装置が用いられる。
【0006】
欧米向けでは主に数万t(トン)規模の大規模生産設備建設がなされている。国内には、森林資源が多くあり、小規模分散利用がし易いうえ、燃料を化石資源から地域資源に代替でき、地域活性化へ寄与することができる。
【0007】
小規模分散利用が可能な地域資源として、間伐材及び風倒木などの林地残材あるいは建築廃材がある。
【0008】
木質材を構成している主成分は、セルロース、ヘミセルロース、リグニンなどの高分子であり、ヘミセルロースが約20%、セルロース及びリグニンが80%を占め、木質材を加熱すると、高分子成分が熱分解され、低分子化し、残りは炭化残渣となる。これらの構成成分は、分解する温度帯がそれぞれ異なり、ヘミセルロースは約450~570K(177~297℃)、セルロースは510~670K(237~397℃)、リグニンは550~820K(277~547℃)で分解する。
【0009】
木質バイオガス化発電システムが知られている。当該木質バイオガス化発電システムは、固定床ガス化炉、サイクロン、スクラバー、冷却塔、フイルター装置及びガスエンジン発電機を備える。ガスエンジン発電機は、例えば電力80kWを発電する。
【0010】
特許文献1には、ヘミセルロースの分解が緩慢に進行する200~240℃の温度域で5~90分間保持を行なうことにより、ヘミセルロース分解生成物が揮発し、チャー化する前に炭化物外部に拡散することが記載される。1段階目の温度は、210~235℃であることが好ましく、炭化時間は、15~60分間であることが好ましく、2段目の炭化温度は、250~280℃であることが好ましく、炭化時間は、15~60分間であることが記載される。
(【0011】以降は省略されています)
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