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公開番号2025153575
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024056115
出願日2024-03-29
発明の名称トナー及びその製造方法
出願人シャープ株式会社
代理人弁理士法人あーく事務所
主分類G03G 9/08 20060101AFI20251002BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】トナーに対する無機微粒子の添加量を増やすことができ、延いては、帯電特性及び定着性に優れ、カブリの発生を抑制することができるトナー及びその製造方法を提供する。
【解決手段】次の構成を有するトナーとする。トナー粒子内部に平均粒子径が10~60nmである無機微粒子を含む。無機微粒子は、チタン酸ストロンチウム、アルミナで被覆されたシリカ、及びチタニア等からなる群より選ばれる少なくとも1種である。トナー粒子の表面からの深さが0~10nm、10~100nm、100nm以上である層を夫々トナー層A~Cとすると、無機微粒子の存在率はトナー層Bで最も大きい。トナー粒子断面の電子像における界面(トナー層B)には、無機微粒子の存在率が小さい界面αと、大きい界面βとが存在し、両界面長は2μm以上である。界面α中の無機微粒子の存在率は、界面β中に対して15%以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
結着樹脂、着色剤及び離型剤を含むトナー粒子を有するトナーであって、
前記トナー粒子は、その内部に平均粒子径が10nm以上60nm以下である無機微粒子を含み、
前記無機微粒子は、チタン酸ストロンチウム微粒子、アルミナで被覆されたシリカ微粒子、チタニア微粒子、アルミナ微粒子、酸化亜鉛微粒子、酸化セリウム微粒子、及び炭酸カルシウム微粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
前記トナー粒子の表面からの深さが0nm以上10nm未満である層をトナー層A、当該深さが10nm以上100nm未満である層をトナー層B、当該深さが100nm以上である層をトナー層Cとすると、前記トナー層Bは、前記トナー層A及び前記トナー層Cよりも前記無機微粒子の存在率が大きく、
走査型電子顕微鏡で得られる前記トナー粒子断面の電子像において、前記トナー層Bに対応する領域を界面とすると、前記無機微粒子の存在率が小さい界面αと、前記無機微粒子の存在率が大きい界面βとが存在し、
前記界面α及び前記界面βの界面長は2μm以上であり、
前記界面α中の前記無機微粒子の存在率は、前記界面β中の前記無機微粒子の存在率の15%以下であることを特徴とするトナー。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載のトナーであって、
前記無機微粒子は、チタン酸ストロンチウム微粒子、アルミナで被覆されたシリカ微粒子、及びチタニア微粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とするトナー。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のトナーであって、
走査型電子顕微鏡で得られる前記トナー粒子断面の電子像において、前記界面α中の前記無機微粒子の存在率は、10%以下であることを特徴とするトナー。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載のトナーであって、
走査型電子顕微鏡で得られる前記トナー粒子断面の電子像において、前記界面β中の前記無機微粒子の存在率は、90%以上であることを特徴とするトナー。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載のトナーであって、
前記トナー粒子に対する前記無機微粒子の付着強度は、90%以上であることを特徴とするトナー。
【請求項6】
請求項1又は請求項2に記載のトナーであって、
前記トナー粒子中の前記無機微粒子の含有量は、2質量%以上10質量%以下であることを特徴とするトナー。
【請求項7】
請求項1又は請求項2に記載のトナーであって、
前記トナー粒子の表面に、外添剤としてのシリカ微粒子が付着しており、
前記シリカ微粒子による前記トナー粒子表面の被覆率は、70%以上110%以下であることを特徴とするトナー。
【請求項8】
請求項7に記載のトナーであって、
前記トナー粒子に対する前記シリカ微粒子の付着強度は、50%以上80%以下であることを特徴とするトナー。
【請求項9】
請求項1又は請求項2に記載のトナーの製造方法であって、
結着樹脂、着色剤及び離型剤を含む原料の混合物を溶融混練する溶融混練工程と、
前記溶融混練工程で得られた溶融混練物を粗粉砕する粗粉砕工程と、
前記粗粉砕工程で得られた粗粉砕物と、無機微粒子とを混合する無機微粒子混合工程と、
前記無機微粒子混合工程で得られた、前記無機微粒子を含む粗粉砕物を微粉砕する微粉砕工程と、
前記微粉砕工程で得られた微粉砕物を分級する分級工程と、
を含むことを特徴とするトナーの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、トナー及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
電子写真方式を利用した複写機、複合機、プリンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置では、静電潜像が形成された感光体表面に現像剤(一成分現像ではトナー、二成分現像ではトナー及びキャリア)を搬送することで、感光体上にトナー像を形成している。一般に、トナーとしては、結着樹脂を主成分とするトナー粒子(トナーコア)の表面に外添剤を付着させたものが使用されている。
【0003】
現像剤中のトナーの帯電量分布が局所的に異なり、帯電量にムラ(以下、帯電ムラという)が生じた場合には、感光体の表面電位と現像バイアスとの電位差が部分的に異なる箇所が生じて、カブリが発生しやすくなる。なお、カブリとは、本来はトナーが現像されない非画像部にトナーが現像される現象をいう。
【0004】
この問題を解決する方法として、外添剤として、トナー粒子よりも抵抗値が低い無機微粒子を添加する方法が挙げられる。このような無機微粒子は、トナーにおいて帯電調整剤として機能し、局所的に帯電した負電荷を周辺のトナー粒子に伝搬させたり、空気中に逃がしたりすることができる。
【0005】
このように、無機微粒子を外添剤として含むトナーとして、例えば、特許文献1には、平均粒子径が20nm~100nmである疎水化処理されたチタニア(酸化チタン)粒子を外添剤として含み、トナー粒子表面における当該チタニア粒子の存在率が2%~20%であるトナーが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2017-3844号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、外添剤としての無機微粒子の添加量の増加に伴って、トナーの低温定着性の悪化、トナーの流動性の過上昇、トナーの帯電量の過低下等の性能低下が引き起こされる。そのため、無機微粒子の添加量を制限する必要があり、無機微粒子の帯電調整剤としての機能を十分に発揮させることが困難であるという問題がある。
【0008】
本開示の内容は斯かる事情に鑑みて見出されたものであり、トナーに対する無機微粒子の添加量を増やすことができ、延いては、帯電特性及び定着性に優れ、カブリの発生を抑制することができるトナー及びその製造方法を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するためになされた本開示のトナーは、
結着樹脂、着色剤及び離型剤を含むトナー粒子を有するトナーであって、
前記トナー粒子は、その内部に平均粒子径が10nm以上60nm以下である無機微粒子を含み、
前記無機微粒子は、チタン酸ストロンチウム微粒子、アルミナで被覆されたシリカ微粒子、チタニア微粒子、アルミナ微粒子、酸化亜鉛微粒子、酸化セリウム微粒子、及び炭酸カルシウム微粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
前記トナー粒子の表面からの深さが0nm以上10nm未満である層をトナー層A、当該深さが10nm以上100nm未満である層をトナー層B、当該深さが100nm以上である層をトナー層Cとすると、前記トナー層Bは、前記トナー層A及び前記トナー層Cよりも前記無機微粒子の存在率が大きく、
走査型電子顕微鏡で得られる前記トナー粒子断面の電子像において、前記トナー層Bに対応する領域を界面とすると、前記無機微粒子の存在率が小さい界面αと、前記無機微粒子の存在率が大きい界面βとが存在し、
前記界面α及び前記界面βの界面長は2μm以上であり、
前記界面α中の前記無機微粒子の存在率は、前記界面β中の前記無機微粒子の存在率の15%以下である。
【0010】
上記のトナーにあっては、前記無機微粒子は、チタン酸ストロンチウム微粒子、アルミナで被覆されたシリカ微粒子、及びチタニア微粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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