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公開番号2025153073
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024055351
出願日2024-03-29
発明の名称積層セラミックコンデンサ、および積層セラミックコンデンサの製造方法
出願人太陽誘電株式会社
代理人個人,個人
主分類H01G 4/30 20060101AFI20251002BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】比較的低い焼成温度でも製造され得る、耐湿性に優れた積層セラミックコンデンサを提供する。
【解決手段】誘電体層と内部電極層とが交互に積層された容量部と、前記容量部の積層方向の外側に配置されたカバー層と、を有し、前記カバー層は、一般式ABO3で表されるペロブスカイト型化合物を含み、Cu、Au、Ag、Al、Ir、およびWからなる群から選択される1種以上の元素を金属状態で含み、前記元素の原子数は、前記一般式のBサイト元素の原子数100に対して0.002以上0.15以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
誘電体層と内部電極層とが交互に積層された容量部と、
前記容量部の積層方向の外側に配置されたカバー層と、を有し、
前記カバー層は、一般式ABO

で表されるペロブスカイト型化合物を含み、Cu、Au、Ag、Al、Ir、およびWからなる群から選択される1種以上の元素を金属状態で含み、
前記元素の原子数は、前記一般式のBサイト元素の原子数100に対して0.002以上0.15以下である、積層セラミックコンデンサ。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記内部電極層は複数あり、前記複数の内部電極層のうち、前記カバー層に隣接する内部電極層における、Cu、Au、Ag、Al、Ir、およびWからなる群から選択される1種以上の元素の濃度は、前記積層方向の中央部の内部電極層における前記元素の濃度に比べて高い、請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項3】
前記カバー層に隣接する内部電極層における、Cu、Au、Ag、Al、Ir、およびWからなる群から選択される1種以上の元素の濃度は、前記積層方向の中央部の内部電極層における前記元素の濃度の1.2倍以上である、請求項2に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項4】
前記積層方向の中央部の内部電極層には、Cu、Au、Ag、Al、Ir、およびWからなる群から選択される1種以上の元素は、実質的に存在しない、請求項2に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項5】
前記内部電極層は複数あり、前記複数の内部電極層のうち、前記カバー層に隣接する内部電極層における、Cu、Au、Ag、Al、Ir、およびWからなる群から選択される1種以上の元素の濃度は、前記積層方向の中央部の内部電極層における前記元素の濃度に比べて低い、請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項6】
前記カバー層に隣接する内部電極層における、Cu、Au、Ag、Al、Ir、およびWからなる群から選択される1種以上の元素の濃度は、前記積層方向の中央部の内部電極層における前記元素の濃度の1.1倍以上である、請求項5に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項7】
前記積層方向の中央部の内部電極層には、Cu、Au、Ag、Al、Ir、およびWからなる群から選択される1種以上の元素は、実質的に存在しない、請求項5に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項8】
前記カバー層における、前記Bサイト元素の原子数100に対するMnの原子数が1.2以下である、請求項1または2または5に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項9】
前記カバー層は、金属Cuを含む、請求項1または2または5に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項10】
前記カバー層に含まれる前記ペロブスカイト型化合物は、チタン酸バリウムを含む、請求項1または2または5に記載の積層セラミックコンデンサ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、積層セラミックコンデンサ、および積層セラミックコンデンサの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
積層セラミックコンデンサ(multilayer ceramic capacitor;MLCC)は、誘電体層と内部電極層とが交互に積層されてなる容量部と、容量部の積層方向の外側に配置されたカバー層とを備える。カバー層は、焼成工程にて内部電極から拡散する金属の到達量が少ない等の理由から、緻密化が遅れる傾向がある。表面を構成するカバー層の緻密化が十分でない場合、積層セラミックコンデンサの耐湿性が低下しやすく、信頼性低下を招き得る。
【0003】
これに対し、カバー層に添加する焼結剤を、容量部の誘電体層よりも多くして、カバー層と誘電体層とで焼結温度をできるだけ均一にすることで、耐湿性の向上を図ることが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-170526号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
カバー層に焼結剤を多く添加した場合、焼結剤の容量部への拡散によって、誘電体層の静電特性が損なわれることがある。そのため、焼結剤に頼らずにカバー層の緻密化促進を図る手段として、焼成温度を高めに設定して焼成を行うことが考えられる。しかしながら、焼成温度を高くした場合、内部の誘電体層が過焼結すること等によって、十分な信頼性を得られない場合がある。また、エネルギー消費量低減の観点からは、できるだけ低温での焼成が望まれている。
【0006】
本開示は、比較的低い焼成温度で製造可能な、耐湿性に優れた積層セラミックコンデンサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
誘電体層と内部電極層とが交互に積層された容量部と、前記容量部の積層方向の外側に配置されたカバー層と、を有し、前記カバー層は、一般式ABO

で表されるペロブスカイト型化合物を含み、Cu、Au、Ag、Al、Ir、およびWからなる群から選択される1種以上の元素を金属状態で含み、前記元素の原子数は、前記一般式のBサイト元素の原子数100に対して0.002以上0.15以下である。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一態様によれば、比較的低い焼成温度で製造可能な、耐湿性に優れた積層セラミックコンデンサを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の一実施形態による積層セラミックコンデンサを示す斜視図である。
図1のA-A線断面図である。
図1のB-B線断面図である。
図2のC部分の拡大図を示す。
積層セラミックコンデンサの製造方法の第1実施形態を示すフローチャートである。
積層セラミックコンデンサの製造方法の第2実施形態および第3実施形態を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態について詳細に説明するが、本開示はこれらに限定されるものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省くことがある。また、図面には、適宜、相互に直交するX軸、Y軸、およびZ軸が示されている。X軸、Y軸、およびZ軸は、積層セラミックコンデンサに対して固定された固定座標系を規定する。X軸、Y軸、及びZ軸は、積層セラミックコンデンサの外形が略直方体である場合、その長さ、幅、高さに相当することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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