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公開番号2025152880
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024055050
出願日2024-03-28
発明の名称パルス光生成装置及びパルス光生成方法
出願人浜松ホトニクス株式会社,国立研究開発法人理化学研究所
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01S 3/10 20060101AFI20251002BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】チャープパルス増幅を適切に行うこと。
【解決手段】パルス光生成装置1は、超短パルス光Lを発振するオシレータ2と、超短パルス光Lの時間幅を広げるストレッチャファイバ7と、ストレッチャファイバ7により時間幅が広げられた超短パルス光Lを増幅するファイバ増幅器8と、ファイバ増幅器8により増幅された超短パルス光Lの時間幅を圧縮するコンプレッサ9と、を備え、ストレッチャファイバ7は、第1の特性で超短パルス光Lの時間幅を広げる第1のファイバ71と、該第1の特性とは異なる第2の特性で超短パルス光Lの時間幅を広げる第2のファイバ72とが組み合わされて構成されている。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
パルス光を発振する発振部と、
前記パルス光の時間幅を広げるストレッチャと、
前記ストレッチャにより時間幅が広げられた前記パルス光を増幅する増幅部と、
前記増幅部により増幅された前記パルス光の時間幅を圧縮するコンプレッサと、を備え、
前記ストレッチャは、
第1の特性で前記パルス光の時間幅を広げる第1のファイバと、該第1の特性とは異なる第2の特性で前記パルス光の時間幅を広げる第2のファイバとが組み合わされて構成されている、パルス光生成装置。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
前記第2のファイバの第2の特性は、前記第2のファイバが存在しない構成において前記第1のファイバにより時間幅が広げられた後に前記コンプレッサにより時間幅が圧縮された場合に前記パルス光に残留する各波長の群遅延分散(GDD:group delay dispersion)に係る指標の値が所定値に近づくように設定されている、請求項1記載のパルス光生成装置。
【請求項3】
前記第2のファイバの第2の特性は、前記第2のファイバが存在しない構成において前記第1のファイバにより時間幅が広げられた後に前記コンプレッサにより時間幅が圧縮された場合に前記パルス光に残留する各波長の群遅延分散(GDD:group delay dispersion)に係る指標の値が0に近づくように設定されている、請求項2記載のパルス光生成装置。
【請求項4】
前記コンプレッサは、回折格子対を有する、請求項1~3のいずれか一項記載のパルス光生成装置。
【請求項5】
前記第1のファイバは、正常分散ファイバである、請求項1~3のいずれか一項記載のパルス光生成装置。
【請求項6】
前記ストレッチャが時間幅を広げる前記パルス光の波長帯、及び、前記コンプレッサが時間幅を圧縮する前記パルス光の波長帯は、1800nm~2200nmである、請求項1~3のいずれか一項記載のパルス光生成装置。
【請求項7】
パルス光を発振する発振ステップと、
前記発振ステップにおいて発振された前記パルス光の時間幅を、第1のファイバにより第1の特性で広げ、さらに、第2のファイバにより第2の特性で広げるストレッチステップと、
前記ストレッチステップにおいて時間幅が広げられた前記パルス光を増幅する増幅ステップと、
前記増幅ステップにおいて増幅された前記パルス光の時間幅を圧縮する圧縮ステップと、を含む、パルス光生成方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、パルス光生成装置及びパルス光生成方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
パルス光を発振する発振部と、発振部で発振したパルス光の波長をソリトン自己周波数シフトを利用して変調する変調部と、を備えるパルス光生成装置が知られている。このようなパルス光生成装置では、変調部による変調前のパルス光の強度を高めることで、当該変調によりパルス光を波長が異なる複数のパルス光へ分裂(多色化されたソリトンを出力)することが図られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2004-527001号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、パルス光として超短パルス光が用いられ、該超短パルス光の出力を強く増幅させる際には、非線形効果による悪影響が生じることを避けるべく、超短パルス光の時間幅を広げた後に増幅を行い、その後に時間幅を元に戻すチャープパルス増幅という手法がとられる場合がある。
【0005】
本開示は、チャープパルス増幅を適切に行うことができるパルス光生成装置及びパルス光生成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本開示の一態様に係るパルス光生成装置は、パルス光を発振する発振部と、パルス光の時間幅を広げるストレッチャと、ストレッチャにより時間幅が広げられたパルス光を増幅する増幅部と、増幅部により増幅されたパルス光の時間幅を圧縮するコンプレッサと、を備え、ストレッチャは、第1の特性でパルス光の時間幅を広げる第1のファイバと、第1の特性とは異なる第2の特性でパルス光の時間幅を広げる第2のファイバとが組み合わされて構成されている。
【0007】
本発明者らは、チャープパルス増幅を行うに際して、安定性及びスループットの観点からストレッチにファイバを、圧縮に回折格子対を用いることが好ましいことに着目した。しかしながら、このような方法でストレッチ及び圧縮が行われた場合には、圧縮後において超短パルス光をストレッチ前の状態に戻すことが困難である。この点、本発明の一態様に係るパルス光生成装置では、ストレッチャが、互いに特性が異なる第1のファイバ及び第2のファイバを含んで構成されている。このように、ストレッチャとして互いに特性が異なるファイバが組み合わされていることにより、例えば第1のファイバのみをストレッチャとすると、コンプレッサによる圧縮後にパルス光をストレッチ前に戻せない場合であっても、第1のファイバとは特性が異なる第2のファイバを更に組み合わせることによって、第2の特性の設定次第によっては、圧縮後におけるパルス光をストレッチ前の状態に近づけることが可能になる。すなわち、互いに特性が異なる2つのファイバによって条件を調整することができるため、1つのファイバのみでは困難であったパルス光の状態戻し(ストレッチ前の状態への戻し)が可能になる。以上のように、本開示のパルス光生成装置によれば、チャープパルス増幅を適切に行うことができる。
【0008】
(2)上記(1)に記載されたパルス光生成装置において、第2のファイバの第2の特性は、第2のファイバが存在しない構成において第1のファイバにより時間幅が広げられた後にコンプレッサにより時間幅が圧縮された場合にパルス光に残留する各波長の群遅延分散(GDD:group delay dispersion)に係る指標の値が所定値に近づくように設定されていてもよい。このように、第1のファイバによるストレッチ及びコンプレッサによる圧縮が行われた後に残留する各波長の群速度分散に係る指標の値が所定値に近づくように第2の特性が設定されることにより、所定値を適切に設定することによってパルス光の状態戻し(ストレッチ前の状態への戻し)を適切に実現することができる。
【0009】
(3)上記(2)に記載されたパルス光生成装置において、第2のファイバの第2の特性は、第2のファイバが存在しない構成において第1のファイバにより時間幅が広げられた後にコンプレッサにより時間幅が圧縮された場合にパルス光に残留する各波長の群遅延分散(GDD:group delay dispersion)に係る指標の値が0に近づくように設定されていてもよい。このように、第1のファイバによるストレッチ及びコンプレッサによる圧縮が行われた後に残留する各波長の群速度分散に係る指標の値が0に近づくように第2の特性が設定されることにより、超短パルス光の状態戻し(ストレッチ前の状態への戻し)をより適切に実現することができる。
【0010】
(4)上記(1)~(3)のいずれか一項に記載されたパルス光生成装置において、コンプレッサは、回折格子対を有していてもよい。回折による光路長の違いを利用して圧縮を行う回折格子対がコンプレッサとして用いられることにより、例えばコンプレッサとしてファイバが用いられる場合に問題になる非線形効果が生じることを抑制することができる。コンプレッサとして回折格子対が用いられた場合には、圧縮後において超短パルス光をストレッチ前の状態に戻すことが困難になることが考えられるが、上述したように、本開示に係る構成では、互いに特性が異なる2つのファイバによって条件を調整することができるため、パルス光の状態戻し(ストレッチ前の状態への戻し)についても適切に行うことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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