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公開番号
2025152103
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-09
出願番号
2024053843
出願日
2024-03-28
発明の名称
感知センサ及び感知装置
出願人
日本電波工業株式会社
代理人
弁理士法人弥生特許事務所
主分類
G01N
5/02 20060101AFI20251002BHJP(測定;試験)
要約
【課題】 圧電振動子の発振周波数の変化に基づいて前記圧電振動子の周囲のガスに含まれる被感知物質を感知する感知装置において、簡素な装置構成としつつ、様々な温度環境下での使用を可能とする。
【解決手段】 感知装置は、被感知物質の付着及び脱離が可能な圧電振動子を発振させる発振回路と、前記圧電振動子及び前記発振回路を囲むケースに付帯して設けられ、周囲の温度を検出するための温度検出部と、前記圧電振動子を第1温度範囲内の温度に温度調整するための第1温調機構と、前記圧電振動子を前記第1温度範囲内の温度とは異なる第2温度範囲内の温度に温度調整するための第2温調機構と、前記第1温調機構及び前記第2温調機構のうちの一方により前記圧電振動子の温度を調整するために、当該一方を選択して給電部からの給電を行う選択部と、を備える。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
圧電振動子の発振周波数の変化に基づいて前記圧電振動子の周囲のガスに含まれる被感知物質を感知する感知装置において、
前記被感知物質の付着及び脱離が可能な前記圧電振動子と、
前記圧電振動子を発振させる発振回路と、
前記圧電振動子及び前記発振回路を囲むケースと、
前記ケースに付帯して設けられ、周囲の温度を検出するための温度検出部と、
前記圧電振動子を第1温度範囲内の温度に温度調整するための第1温調機構と、
前記圧電振動子を前記第1温度範囲内の温度とは異なる第2温度範囲内の温度に温度調整するための第2温調機構と、
前記第1温調機構及び前記第2温調機構のうちの一方により前記圧電振動子の温度を調整するために、当該一方を選択して給電部からの給電を行う選択部と、
を備える感知装置。
続きを表示(約 530 文字)
【請求項2】
前記第1温調機構はペルチェ素子であり、
前記第2温調機構は発熱抵抗体である請求項1記載の感知装置。
【請求項3】
前記温度検出部による温度の検出結果に基づいて、前記選択部の動作を制御する制御部が設けられる請求項2記載の感知装置。
【請求項4】
前記給電部は可変レギュレータを含み、
前記選択部は前記可変レギュレータからの電圧の印加先を前記ペルチェ素子と、前記発熱抵抗体との間で切り替えるスイッチを含み、
前記ペルチェ素子に印加可能な前記電圧の範囲と、前記発熱抵抗体に印加可能な前記電圧の範囲と、が異なるように前記可変レギュレータに制御電圧を印加する制御電圧供給部が設けられる請求項3記載の感知装置。
【請求項5】
前記圧電振動子を当該圧電振動子の一面側から支持すると共に、当該一面側に前記圧電振動子の励振電極が臨む空間を形成する支持部材を備え、
前記発熱抵抗体は、当該支持部材に設けられる請求項4記載の感知装置。
【請求項6】
前記温度検出部は前記圧電振動子に設けられ、前記周囲の温度として当該圧電振動子の温度が検出される請求項5記載の感知装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電振動子の周波数変化により被感知物質を感知する感知センサ及び感知装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
ガス中に含まれる物質を感知する感知装置として、当該物質の付着による水晶振動子の発振周波数の変化を利用するQCM(Quartz crystal microbalance)を利用する装置が知られており、水晶振動子に対して上記の物質を付着及び脱離させるために、当該水晶振動子の温度が変更可能な構成とされる。上記のQCMの種類として、CQCM(Cryogenic QCM)と呼ばれる、液体窒素を用いて-190℃程度の低温になるように水晶振動子の冷却を行うものや、TQCM(Themoelectric QCM)と呼ばれる、ペルチェ素子を用いることで水晶振動子の加熱及び冷却を行うものが有り、上記の感知装置としてはCQCMあるいはTQCMを利用した物質の感知が行えるように構成されている。
【0003】
そして、当該感知装置は水晶振動子を含む感知センサと、周波数測定を行う計測部と、からなり、CQCM用の装置の感知センサとTQCM用の装置の感知センサとの間では構成が異なる。CQCM用の装置の感知センサは、上記の低温から水晶振動子の温度を上昇させるためのヒータを備え、TQCM用の装置の感知センサは上記のペルチェ素子を備え、水晶振動子の温度を例えば-80℃~125℃の範囲内に調整可能とされる。特許文献1には、CQCM用の装置の感知センサ及びTQCM用の装置の感知センサが接続される計測部を共通化する技術が記載されている。また特許文献2には、水晶振動子の加熱冷却を制御する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6894397号公報
特開2011-064599号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のCQCM用の感知装置については上記のように水晶振動子を比較的低い温度に冷却することができるが、液体窒素を用いるため、装置構成としては大掛かりなものとなる。TQCM用の感知装置については、そのような装置の大型化を防止できる。しかし、ペルチェ素子は、例えば-113℃(160K)から低温に向かうに従って絶縁性が高まる半導体で構成されるため、このような低温下において適切に動作しない。そのためTQCM用の感知装置については、CQCMを行う感知装置に比べれば水晶振動子の温度を低くすることができず、また、感知センサを配置可能な温度範囲が限られる。
【0006】
しかし感知装置について、装置構成を簡素にしつつ、水晶振動子の温度を広い範囲で変更可能にすることが望まれている。具体例を挙げると、月面環境における水の検知の実験に感知装置を用いることが検討されている。この場合、地球から月面への運搬に大きな制約が有るため、感知装置としては小型化や、構成部品数の低減が望まれる。そして、月面の永久影では-233℃程度、赤道域近傍における1日のうちに日照と日照の途絶とが切り替わる領域では+117℃程度から-163℃程度として例示できるように、月面においては場所や時間帯の違いによって温度が大きく異なる。そのような月面であっても、感知装置の水晶振動子の温度を水の相転移がなされる温度にすることで当該水晶振動子に水を付着させて感知することができる。しかし、TQCM用の感知センサは、上記のように配置可能な温度範囲が限られるため、実験を行うことが可能な場所及び時間帯が限られることになってしまい、不便である。
【0007】
上記の特許文献1の感知装置は、本体部に対してCQCM用のセンサとTQCM用のセンサとの両方を使い分け可能に備えることで、装置として大掛かりな構成である。特許文献2にもこのような問題を解決できる手法は示されていない。
【0008】
本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は、圧電振動子の発振周波数の変化に基づいて前記圧電振動子の周囲のガスに含まれる被感知物質を感知する感知装置において、簡素な装置構成としつつ、様々な温度環境下での使用を可能とすることができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る感知装置は、圧電振動子の発振周波数の変化に基づいて前記圧電振動子の周囲のガスに含まれる被感知物質を感知する感知装置において、
前記被感知物質の付着及び脱離が可能な前記圧電振動子と、
前記圧電振動子を発振させる発振回路と、
前記圧電振動子及び前記発振回路を囲むケースと、
前記ケースに付帯して設けられ、周囲の温度を検出するための温度検出部と、
前記圧電振動子を第1温度範囲内の温度に温度調整するための第1温調機構と、
前記圧電振動子を前記第1温度範囲内の温度とは異なる第2温度範囲内の温度に温度調整するための第2温調機構と、
前記第1温調機構及び前記第2温調機構のうちの一方により前記圧電振動子の温度を調整するために、当該一方を選択して給電部からの給電を行う選択部と、
を備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明の感知センサによれば、圧電振動子の発振周波数の変化に基づいて前記圧電振動子の周囲のガスに含まれる被感知物質を感知する感知装置において、簡素な装置構成としつつ、様々な温度環境下での使用を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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