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公開番号
2025151276
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-09
出願番号
2024052611
出願日
2024-03-28
発明の名称
重合性組成物
出願人
日油株式会社
,
国立研究開発法人物質・材料研究機構
代理人
弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類
C08G
59/40 20060101AFI20251002BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】光の照射によりエポキシ樹脂を短時間で硬化でき、かつ金属基材への腐食を防止できる重合性組成物、当該組成物を用いた硬化物及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】エポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)と、光熱変換材料(C)を含有し、前記光熱変換材料(C)は、一般式(1)、(2)、(3)、および(4)からなる群より選ばれる1種以上の化合物である重合性組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
エポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)と、光熱変換材料(C)を含有し、
前記光熱変換材料(C)は、下記一般式(1)、(2)、(3)、および(4)からなる群より選ばれる1種以上の化合物であることを特徴とする重合性組成物。
一般式(1):
JPEG
2025151276000015.jpg
34
117
(一般式(1)中、R
1
、R
2
、R
3
およびR
4
は独立してメチル基またはエチル基を表し、R
5
は炭素数1~6のアルキル基、またはフェニル基を表し、R
6
は独立した置換基であって、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルコキシ基、または塩素原子を表し、nは0から2の整数を表す。)で表される過酸化結合を有するチオキサントン誘導体。
一般式(2):
JPEG
2025151276000016.jpg
60
155
(一般式(2)中、R
7
およびR
8
は独立してメチル基またはエチル基を表す。R
9
は炭素数1~5の脂肪族炭化水素基、またはアルキル基を有してもよい炭素数6~9の芳香族炭化水素基を表す。Xは下記一般式(2-a):Ar
1
、Ar
2
、Ar
3
またはAr
4
で表されるアリール基である。nは0から2の整数を表す。)で表される過酸化結合を有するトリアジン誘導体。
JPEG
2025151276000017.jpg
28
157
(一般式(2-a)中、mは0から3の整数を表す。R
10
は、独立した置換基であって、炭素数1から18のアルキル基、一般式(2-b):R
11
-Y-で表される置換基、ニトロ基、またはシアノ基を表す。前記Yは、酸素原子または硫黄原子を表す。前記R
11
は、炭素骨格中に、エーテル結合、チオエーテル結合、および、末端に水酸基のいずれか1つ以上を有していてもよい炭素数1から18の炭化水素基、アルキル基を有してもよい炭素数6~9の芳香族炭化水素基、または炭素数1~8のアシル基を表す。あるいは、R
10
は隣接する2つの前記一般式(2-b):R
11
-Y-により5~6員環を形成してもよい。)
一般式(3):
JPEG
2025151276000018.jpg
54
114
(一般式(3)中、R
12
およびR
13
は独立してメチル基またはエチル基、R
14
は炭素数1~5の脂肪族炭化水素基、またはアルキル基を有してもよい炭素数6~9の芳香族炭化水素基を表し、R
15
は置換されていてもよい炭素数1~20の脂肪族炭化水素基、置換されていてもよい炭素数6~20の芳香族炭化水素基、置換されていてもよい炭素数2~20の複素環含有基、置換されていてもよい炭素数1~20のアシル基、-Y-R、または-N-RR’であって、Yは酸素原子または硫黄原子を表し、RおよびR’は独立して水素原子、置換されていてもよい炭素数1~20の脂肪族炭化水素基、置換されていてもよい炭素数6~20の芳香族炭化水素基、置換されていてもよい炭素数2~20の複素環含有基を表す。Arは下記一般式(3-a):Ar
5
、Ar
6
、Ar
7
またはAr
8
で表されるアリール基である。)で表される過酸化結合を有するトリアジン誘導体。
JPEG
2025151276000019.jpg
27
159
(一般式(3-a)中、mは0から3の整数を表す。R
16
は、独立した置換基であって、炭素数1から18のアルキル基、一般式(3-b):R
17
-Y-で表される置換基、ニトロ基、またはシアノ基を表す。前記Yは、酸素原子または硫黄原子を表す。前記R
17
は、炭素骨格中に、エーテル結合、チオエーテル結合、および、末端に水酸基のいずれか1つ以上を有していてもよい炭素数1から18の炭化水素基、アルキル基を有してもよい炭素数6~9の芳香族炭化水素基、または炭素数1~8のアシル基を表す。あるいは、R
16
は隣接する2つの前記一般式(3-b):R
17
-Y-により5~6員環を形成してもよい。)
一般式(4):
JPEG
2025151276000020.jpg
38
127
(一般式(4)中、R
18
およびR
19
は、独立して、炭素数4~8のアルキル基、または炭素数9~12のアラルキル基であり、R
20
およびR
21
は、独立して、水素原子、炭素数1~8のアルキル基、炭素数4~8のアルコキシ基、または炭素数9~12のアラルキルオキシ基である。)で表される過酸化結合を有するベンゾフェノン誘導体。
続きを表示(約 320 文字)
【請求項2】
前記硬化剤(B)は、アミン化合物、酸無水物、ポリアミド化合物、イミダゾール化合物、フェノール樹脂、ヒドラジド化合物、およびメルカプタン化合物からなる群より選ばれる1種以上の化合物であることを特徴とする請求項1に記載の重合性組成物。
【請求項3】
さらにフィラー(D)を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の重合性組成物。
【請求項4】
請求項1または2に記載の重合性組成物から形成されることを特徴とする硬化物。
【請求項5】
請求項1または2に記載の重合性組成物を基材上に塗工後、当該重合性組成物に活性エネルギー線を照射して硬化させる工程を含む硬化物の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、重合性組成物、硬化物および硬化物の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)
【背景技術】
【0002】
光硬化技術は、無溶剤系かつ短時間で硬化することができるため、熱硬化技術と比較して環境対応や生産性の向上等の利点をもつ。中でも、エポキシ樹脂や、オキセタン樹脂等の材料を使用したカチオン硬化系は、光硬化の主流であるラジカル硬化系と比較して、酸素による硬化阻害を受けにくく、硬化収縮が抑制されることから、塗料、接着剤、ディスプレイ用シール剤、印刷インキ、立体造形、フォトレジスト、電子部品用封止剤等の分野に幅広く用いられている。
【0003】
しかし、カチオン硬化系の課題として、一般的に触媒として光酸発生剤が用いられ、光照射により酸を発生させるため、硬化後も硬化物中に酸が残留する可能性がある。酸が残留する要因としては、光により発生した酸が硬化にすべて使用されずに残留する、またはポリマーの成長末端(オキソニウムイオン)が系中の微量の水等により失活することで酸が発生する等が考えられる。これらの残留した酸が金属基材の表面への腐食や樹脂の変性を引き起こす可能性があり、特に、電子材料の用途では、これらの酸はデバイスの劣化等の問題を引き起こす可能性がある。そのため、酸を発生せず硬化可能な熱硬化技術の適用も考えられるが、基材に耐熱性が求められる等の制限がある。
【0004】
上記問題の解決方法として、カチオン硬化系に代わり、アニオン硬化系の光塩基発生剤を用いた感光性樹脂組成物(例えば、特許文献1)や、酸捕捉剤を用いた手法(例えば、特許文献2)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2019/168113号
特開2021-165385号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1で用いられるアニオン硬化系の光塩基発生剤は、ラジカル硬化系で用いられる光重合開始剤やカチオン硬化系で用いられる光酸発生剤と比較して光に対する感度が低く、より強い光照射が必要となることが欠点であった。また、特許文献2で用いられる酸捕捉剤は、光照射により発生した酸が、カチオン重合を引き起こす前に捕捉されてしまうため、硬化が効率よく進行しないおそれがあった。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の課題は、光の照射によりエポキシ樹脂を短時間で硬化でき、かつ金属基材への腐食を防止できる重合性組成物、当該組成物を用いた硬化物及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明は、エポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)と、光熱変換材料(C)を含有し、前記光熱変換材料(C)は、下記一般式(1)、(2)、(3)、および(4)からなる群より選ばれる1種以上の化合物である重合性組成物に関する。
一般式(1):
JPEG
2025151276000001.jpg
34
125
(一般式(1)中、R
1
、R
2
、R
3
およびR
4
は独立してメチル基またはエチル基を表し、R
5
は炭素数1~6のアルキル基、またはフェニル基を表し、R
6
は独立した置換基であって、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルコキシ基、または塩素原子を表し、nは0から2の整数を表す。)で表される過酸化結合を有するチオキサントン誘導体。
一般式(2):
JPEG
2025151276000002.jpg
63
125
(一般式(2)中、R
7
およびR
8
は独立してメチル基またはエチル基を表す。R
9
は炭素数1~5の脂肪族炭化水素基、またはアルキル基を有してもよい炭素数6~9の芳香族炭化水素基を表す。Xは下記一般式(2-a):Ar
1
、Ar
2
、Ar
3
またはAr
4
で表されるアリール基である。nは0から2の整数を表す。)で表される過酸化結合を有するトリアジン誘導体。
JPEG
2025151276000003.jpg
29
158
(一般式(2-a)中、mは0から3の整数を表す。R
10
は、独立した置換基であって、炭素数1から18のアルキル基、一般式(2-b):R
11
-Y-で表される置換基、ニトロ基、またはシアノ基を表す。前記Yは、酸素原子または硫黄原子を表す。前記R
11
は、炭素骨格中に、エーテル結合、チオエーテル結合、および、末端に水酸基のいずれか1つ以上を有していてもよい炭素数1から18の炭化水素基、アルキル基を有してもよい炭素数6~9の芳香族炭化水素基、または炭素数1~8のアシル基を表す。あるいは、R
10
は隣接する2つの前記一般式(2-b):R
11
-Y-により5~6員環を形成してもよい。)
一般式(3):
JPEG
2025151276000004.jpg
57
118
(一般式(3)中、R
12
およびR
13
は独立してメチル基またはエチル基、R
14
は炭素数1~5の脂肪族炭化水素基、またはアルキル基を有してもよい炭素数6~9の芳香族炭化水素基を表し、R
15
は置換されていてもよい炭素数1~20の脂肪族炭化水素基、置換されていてもよい炭素数6~20の芳香族炭化水素基、置換されていてもよい炭素数2~20の複素環含有基、置換されていてもよい炭素数1~20のアシル基、-Y-R、または-N-RR’であって、Yは酸素原子または硫黄原子を表し、RおよびR’は独立して水素原子、置換されていてもよい炭素数1~20の脂肪族炭化水素基、置換されていてもよい炭素数6~20の芳香族炭化水素基、置換されていてもよい炭素数2~20の複素環含有基を表す。Arは下記一般式(3-a):Ar
5
、Ar
6
、Ar
7
またはAr
8
で表されるアリール基である。)で表される過酸化結合を有するトリアジン誘導体。
JPEG
2025151276000005.jpg
29
159
(一般式(3-a)中、mは0から3の整数を表す。R
16
は、独立した置換基であって、炭素数1から18のアルキル基、一般式(3-b):R
17
-Y-で表される置換基、ニトロ基、またはシアノ基を表す。前記Yは、酸素原子または硫黄原子を表す。前記R
17
は、炭素骨格中に、エーテル結合、チオエーテル結合、および、末端に水酸基のいずれか1つ以上を有していてもよい炭素数1から18の炭化水素基、アルキル基を有してもよい炭素数6~9の芳香族炭化水素基、または炭素数1~8のアシル基を表す。あるいは、R
16
は隣接する2つの前記一般式(3-b):R
17
-Y-により5~6員環を形成してもよい。)
一般式(4):
JPEG
2025151276000006.jpg
41
127
(一般式(4)中、R
18
およびR
19
は、独立して、炭素数4~8のアルキル基、または炭素数9~12のアラルキル基であり、R
20
およびR
21
は、独立して、水素原子、炭素数1~8のアルキル基、炭素数4~8のアルコキシ基、または炭素数9~12のアラルキルオキシ基である。)で表される過酸化結合を有するベンゾフェノン誘導体。
【0009】
また、本発明は、前記硬化剤(B)は、アミン化合物、酸無水物、ポリアミド化合物、イミダゾール化合物、フェノール樹脂、ヒドラジド化合物、およびメルカプタン化合物からなる群より選ばれる1種以上の化合物であることが好ましい前記重合性組成物に関する。
【0010】
また、本発明は、さらにフィラー(D)を含むことが好ましい前記重合性組成物に関する。
(【0011】以降は省略されています)
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