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公開番号2025149279
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-08
出願番号2024049822
出願日2024-03-26
発明の名称スクロール型圧縮機
出願人株式会社豊田自動織機
代理人個人,個人
主分類F04C 18/02 20060101AFI20251001BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】運転停止時において、旋回スクロールの位置に依らず背圧室から冷媒を排気できるスクロール型圧縮機を提供する。
【解決手段】スクロール型圧縮機10は、ハウジング11と、回転軸15を支持する支持部材13と、固定スクロール25と、旋回スクロール26と、を有する。スクロール型圧縮機10は、吸入圧領域と、圧縮室27と、吐出圧領域と、背圧室50と、を有する。背圧室50は、間欠排気通路60により吸入領域と連通するとともに、排気通路70により吐出圧領域と連通している。排気通路70には、排気状態と非排気状態と、を切り換え可能である排気弁が配置されている。排気弁は、背圧室50の圧力が吐出圧領域の圧力より高い時に排気状態となる。スクロール型圧縮機10は、停止時に、旋回スクロール26が間欠排気通路60と吸入圧領域とが遮断されている場合であっても、排気通路70により、背圧室50の冷媒を排気できる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
回転軸と、
前記回転軸を支持する支持部材を有するハウジングと、
前記ハウジングに固定される固定スクロールと、
前記支持部材と前記固定スクロールとの間に配置されるとともに、前記回転軸の回転に伴って前記固定スクロールに対して公転運動する旋回スクロールと、
前記ハウジングの内部に設けられ、冷媒が吸入される吸入圧領域と、
前記旋回スクロールと前記固定スクロールとによって区画されるとともに、前記吸入圧領域に吸入された冷媒が圧縮される圧縮室と、
前記ハウジングの内部に設けられ、前記圧縮室で圧縮された冷媒が吐出される吐出室を含む吐出圧領域と、
前記旋回スクロールと前記支持部材との間に区画されるとともに、前記旋回スクロールを前記固定スクロールに向けて付勢するための冷媒が導入される背圧室と、
前記圧縮室で圧縮された冷媒の一部を前記背圧室に供給する給気通路と、
前記給気通路において、前記圧縮室から前記背圧室に向かう冷媒の流れを許容する給気状態と、前記背圧室から前記圧縮室に向かう冷媒の流れを遮断する非給気状態と、を切り換え可能である給気機構と、
前記支持部材に設けられ、前記旋回スクロールの公転運動に伴い前記背圧室を前記吸入圧領域と間欠的に連通させる間欠排気通路と、を有するスクロール型圧縮機であって、
前記ハウジングは、前記背圧室と前記吐出圧領域とを接続する排気通路を有し、
前記排気通路には、前記背圧室から前記吐出圧領域に向かう冷媒の流れを許容する排気状態と、前記背圧室から前記吐出圧領域に向かう冷媒の流れを阻止する非排気状態と、を切り換え可能である排気弁が配置されており、
前記排気弁は、前記背圧室の圧力が前記吐出圧領域の圧力より高い場合に前記排気状態となることを特徴とするスクロール型圧縮機。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
前記ハウジングは、前記支持部材に連結された吐出ハウジングを有し、前記支持部材と前記吐出ハウジングとの間に、シール部材が介在し、
前記排気通路は、前記支持部材に形成された第1通路、及び前記吐出ハウジングに形成された第2通路と、を有し、
前記シール部材には、前記第1通路と前記第2通路とを連通させるシール孔が設けられており、
前記排気弁は、前記第2通路に収容されるとともに、前記シール孔を閉塞することにより前記非排気状態となり、前記シール孔を開口することにより前記排気状態となることを特徴とする請求項1に記載のスクロール型圧縮機。
【請求項3】
前記排気弁は、前記非排気状態のときに前記ハウジングに接触し前記排気通路を閉塞する部分であり、且つ前記排気状態のときに前記ハウジングに接触しない部分にシール部材を有することを特徴とする請求項1に記載のスクロール型圧縮機。
【請求項4】
前記排気通路には、弁収容室が形成されており、
前記弁収容室は、冷媒が流れる方向に延びるとともに、第1端の第1弁規制面、及び前記第1弁規制面と対向する方向を向く第2端の第2弁規制面により区画されており、
前記第1弁規制面には、前記背圧室から前記排気通路を介して冷媒が流入する規制孔が設けられており、
前記第2弁規制面には、前記吐出圧領域から前記排気通路を介して冷媒が流入する開放孔が設けられており、
前記排気弁は、前記第1弁規制面と対向する本体部、及び前記第2弁規制面と対向する規制部を有するとともに、前記第1弁規制面と前記第2弁規制面との間で往復動可能に前記弁収容室に収容されており、
前記排気弁は、前記本体部が前記第1弁規制面と接している状態において前記規制孔を閉塞し、前記規制部が前記第2弁規制面とが接している状態において前記規制孔を閉塞しないことを特徴とする請求項1に記載のスクロール型圧縮機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、スクロール型圧縮機に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
スクロール型圧縮機は、ハウジングと、回転軸と、固定スクロールと、旋回スクロールと、を有する。ハウジングは支持部材を有する。回転軸は、ハウジングに回転可能に支持されている。固定スクロールは、ハウジングに固定されている。旋回スクロールは、支持部材と固定スクロールとの間に配置されている。旋回スクロールは、回転軸の回転に伴って固定スクロールに対して公転運動する。
【0003】
スクロール型圧縮機は、圧縮室と、吐出室と、背圧室と、を有する。圧縮室には、旋回スクロールよりも外周側の吸入圧領域から冷媒が吸入される。スクロール型圧縮機は、旋回スクロールを固定スクロールに対して旋回させることにより、圧縮室で冷媒を圧縮する。圧縮された冷媒は、圧縮室から吐出室に吐出される。背圧室は、旋回スクロールと支持部材との間に区画されている。背圧室に導入された冷媒は、旋回スクロールを固定スクロールに向けて付勢している。
【0004】
例えば特許文献1では、給気通路と、間欠排気通路としての連通溝と、を有するスクロール型圧縮機が開示されている。スクロール型圧縮機は、運転時に、圧縮室で圧縮された冷媒の一部を給気通路により圧縮室から背圧室へ供給している。給気通路は、背圧室の圧力が吐出室の圧力を上回った際に、背圧室を吐出室から遮断する。連通溝は、旋回スクロールの公転運動に伴って、背圧室を吸入圧領域と間欠的に連通する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2013-204457号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
スクロール型圧縮機においては、運転を停止した後にメンテナンス等のために真空引きが行われることがある。停止したスクロール型圧縮機において、背圧室の圧力が吐出室の圧力を上回っても背圧室が給気通路により吐出室から遮断されているため、背圧室の冷媒は、間欠排気通路により排気される。しかし、運転の停止時における旋回スクロールの位置によっては、間欠排気通路から背圧室の冷媒を排気できない虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するためのスクロール型圧縮機は、回転軸と、前記回転軸を支持する支持部材を有するハウジングと、前記ハウジングに固定される固定スクロールと、前記支持部材と前記固定スクロールとの間に配置されるとともに、前記回転軸の回転に伴って前記固定スクロールに対して公転運動する旋回スクロールと、前記ハウジングの内部に設けられ、冷媒が吸入される吸入圧領域と、前記旋回スクロールと前記固定スクロールとによって区画されるとともに、前記吸入圧領域に吸入された冷媒が圧縮される圧縮室と、前記ハウジングの内部に設けられ、前記圧縮室で圧縮された冷媒が吐出される吐出室を含む吐出圧領域と、前記旋回スクロールと前記支持部材との間に区画されるとともに、前記旋回スクロールを前記固定スクロールに向けて付勢するための冷媒が導入される背圧室と、前記圧縮室で圧縮された冷媒の一部を前記背圧室に供給する給気通路と、前記給気通路において、前記圧縮室から前記背圧室に向かう冷媒の流れを許容する給気状態と、前記背圧室から前記圧縮室に向かう冷媒の流れを遮断する非給気状態と、を切り換え可能である給気機構と、前記支持部材に設けられ、前記旋回スクロールの公転運動に伴い前記背圧室を前記吸入圧領域と間欠的に連通させる間欠排気通路と、を有するスクロール型圧縮機であって、前記ハウジングは、前記背圧室と前記吐出圧領域とを接続する排気通路を有し、前記排気通路には、前記背圧室から前記吐出圧領域に向かう冷媒の流れを許容する排気状態と、前記背圧室から前記吐出圧領域に向かう冷媒の流れを阻止する非排気状態と、を切り換え可能である排気弁が配置されており、前記排気弁は、前記背圧室の圧力が前記吐出圧領域の圧力より高い場合に前記排気状態となることを要旨とする。
【0008】
これによれば、スクロール型圧縮機が運転している場合、圧縮室で圧縮された冷媒の一部は、給気機構が給気状態となることにより、給気通路を介して背圧室に向かって流れる。この場合、背圧室の圧力が吐出圧領域の圧力よりも低いため、排気弁によって排気通路は、非排気状態となっている。このため、背圧室から吐出圧領域に向かう冷媒の流れは阻止される。スクロール型圧縮機は、運転時に排気通路において背圧室から吐出圧領域に向かう冷媒の流れを阻止することにより、吐出圧領域の冷媒に背圧室から流入した冷媒が混入することを防止できる。
【0009】
また、スクロール型圧縮機の運転を停止した場合において、給気通路は非給気状態となる。この場合、背圧室の冷媒は、間欠排気通路又は排気通路を介して排気される。また、この場合、背圧室の圧力が吐出圧領域の圧力よりも高いため、排気弁によって排気通路は、排気状態となっている。このため、背圧室における冷媒は、排気通路により背圧室から排気される。つまり、スクロール型圧縮機は、スクロール型圧縮機の停止時における旋回スクロールの位置に依らず、背圧室に冷媒が残ることを抑制できる。以上より、スクロール型圧縮機は、運転停止時において、旋回スクロールの位置に依らず背圧室から冷媒を排気できる。
【0010】
上記スクロール型圧縮機において、前記ハウジングは、前記支持部材に連結された吐出ハウジングを有し、前記支持部材と前記吐出ハウジングとの間に、シール部材が介在し、前記排気通路は、前記支持部材に形成された第1通路、及び前記吐出ハウジングに形成された第2通路と、を有し、前記シール部材には、前記第1通路と前記第2通路とを連通させるシール孔が設けられており、前記排気弁は、前記第2通路に収容されるとともに、前記シール孔を閉塞することにより前記非排気状態となり、前記シール孔を開口することにより排気状態となってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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