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公開番号
2025148119
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-07
出願番号
2024048724
出願日
2024-03-25
発明の名称
顔料分散物の製造方法、インクジェットインクの製造方法、及び画像記録方法
出願人
富士フイルム株式会社
代理人
弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類
C09D
17/00 20060101AFI20250930BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】顔料の分散安定性に優れる顔料分散物を製造できる顔料分散物の製造方法及びその応用を提供する。
【解決手段】炭素数10以上のアルキル基を含む(メタ)アクリル酸エステル単位と、酸基と、を含む高分子分散剤における酸基の一部を中和し、中和後の高分子分散剤により、顔料を分散させて未架橋分散物を得、この未架橋分散物に酸を添加し、次いで架橋することを含み、高分子分散剤における、中和後の酸価AV1、架橋後の酸価AV2、中和後の中和度ND1、及び酸添加後の中和度ND2が、不等式(1)及び(2)を満たす、顔料分散物の製造方法及びその応用。
0.60≦AV1(ND1-ND2)/(AV1-AV2)≦2.00 … 不等式(1)
0.30≦(1-ND1)/(ND1-ND2)≦5.00 … 不等式(2)
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
炭素数10以上のアルキル基を含む(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び炭素数10以上のアルキル基を含むα-オレフィンからなる群から選択される少なくとも1種に由来する構造単位Lと、酸基を含む構造単位Aと、を含み、前記構造単位Lの占める割合が20質量%以上である高分子分散剤Nを準備する準備工程と、
前記高分子分散剤Nに含まれる前記酸基の一部を中和させて中和度が100%未満である高分子分散剤Aを得る中和工程と、
前記高分子分散剤Aにより、顔料を、水性媒体中に分散させて未架橋分散物を得る分散工程と、
前記未架橋分散物に酸を添加して前記未架橋分散物中の前記高分子分散剤Aの中和度を低下させて高分子分散剤Bを得る酸添加工程と、
前記酸添加工程後の前記未架橋分散物における前記高分子分散剤Bを架橋して高分子分散剤Cを得る架橋工程と、
を含み、
前記高分子分散剤AのmgKOH/g単位での酸価であるAV1、前記高分子分散剤CのmgKOH/g単位での酸価であるAV2、前記高分子分散剤Aの%表記での中和度であるND1、及び、前記高分子分散剤Bの%表記での中和度であるND2が、下記不等式(1)及び下記不等式(2)を満たす、
顔料分散物の製造方法。
0.60≦0.01×AV1×(ND1-ND2)/(AV1-AV2)≦2.00 … 不等式(1)
0.30≦(100-ND1)/(ND1-ND2)≦5.00 … 不等式(2)
続きを表示(約 690 文字)
【請求項2】
前記AV1及び前記AV2が、下記不等式(3)を満たす、請求項1に記載の顔料分散物の製造方法。
120≦(1.2×AV2)≦AV1≦330 … 不等式(3)
【請求項3】
前記準備工程で準備する前記高分子分散剤Nにおいて、前記構造単位Lに対する前記構造単位Aの質量比率であるA/L比が、0.5~2.0である、請求項1に記載の顔料分散物の製造方法。
【請求項4】
前記構造単位Aが、(メタ)アクリル酸に由来する構造単位である、請求項1に記載の顔料分散物の製造方法。
【請求項5】
請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の顔料分散物の製造方法によって顔料分散物を製造する工程と、
前記顔料分散物を用いてインクジェットインクを製造する工程と
を含む、インクジェットインクの製造方法。
【請求項6】
請求項5に記載のインクジェットインクの製造方法により、インクジェットインクを製造する工程と、
基材上に、前記インクジェットインクを、インクジェット方式にて付与するインク付与工程と、
を含む、画像記録方法。
【請求項7】
前記基材が、非浸透性基材であって、
前記インク付与工程よりも前に、前記非浸透性基材上に、水及び凝集剤を含有する前処理液を付与する工程を更に含み、
前記インク付与工程は、前記非浸透性基材上の前記前処理液が付与された領域上に、前記インクジェットインクを付与する、
請求項6に記載の画像記録方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、顔料分散物の製造方法、インクジェットインクの製造方法、及び画像記録方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、インクジェットインクの製造に用いる顔料分散物を製造するための製造方法に関し、様々な検討がなされている。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、下記工程1~3を有する、水系顔料分散体(即ち、顔料分散物)の製造方法及び水系インクの製造方法が開示されている。
工程1:イオン性基を有するモノマー(a)と疎水性モノマー(b)とを、イオン性基を有する重合開始剤(x)、及びイオン性基を有する重合連鎖移動剤(y)を用いて重合して、イオン性基を有するポリマーAを得る工程。
工程2:工程1で得られたポリマーAと顔料とを水系媒体中で混合して分散し、顔料水分散液を得る工程。
工程3:工程2で得られた顔料水分散液中のポリマーAを多官能化合物で架橋して、水系顔料分散体を得る工程。
特許文献1には、これらの製造方法により、インク吐出ノズルでの顔料やポリマーの固化による吐出ノズルの目詰りを抑制できる優れた再分散性と高流動性を確保できる、と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-14879号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、インクジェットインクの経時後の吐出安定性(即ち、インクジェットヘッドからの吐出安定性)をより向上させる観点から、インクジェットインクの製造に用いる顔料分散物における顔料の分散安定性をより向上させることが求められる場合がある。
【0006】
本開示の一実施形態の課題は、顔料の分散安定性に優れる顔料分散物を製造できる顔料分散物の製造方法、経時後の吐出安定性に優れるインクジェットインク、及び、滲みが抑制された画像を記録できる画像記録方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は以下の態様を含む。
<1> 炭素数10以上のアルキル基を含む(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び炭素数10以上のアルキル基を含むα-オレフィンからなる群から選択される少なくとも1種に由来する構造単位Lと、酸基を含む構造単位Aと、を含み、構造単位Lの占める割合が20質量%以上である高分子分散剤Nを準備する準備工程と、
高分子分散剤Nに含まれる酸基の一部を中和させて中和度が100%未満である高分子分散剤Aを得る中和工程と、
高分子分散剤Aにより、顔料を、水性媒体中に分散させて未架橋分散物を得る分散工程と、
未架橋分散物に酸を添加して未架橋分散物中の高分子分散剤Aの中和度を低下させて高分子分散剤Bを得る酸添加工程と、
酸添加工程後の未架橋分散物における高分子分散剤Bを架橋して高分子分散剤Cを得る架橋工程と、
を含み、
高分子分散剤AのmgKOH/g単位での酸価であるAV1、高分子分散剤CのmgKOH/g単位での酸価であるAV2、高分子分散剤Aの%表記での中和度であるND1、及び、高分子分散剤Bの%表記での中和度であるND2が、下記不等式(1)及び下記不等式(2)を満たす、
顔料分散物の製造方法。
0.60≦0.01×AV1×(ND1-ND2)/(AV1-AV2)≦2.00 … 不等式(1)
0.30≦(100-ND1)/(ND1-ND2)≦5.00 … 不等式(2)
【0008】
<2> AV1及びAV2が、下記不等式(3)を満たす、<1>に記載の顔料分散物の製造方法。
120≦(1.2×AV2)≦AV1≦330 … 不等式(3)
<3> 準備工程で準備する高分子分散剤Nにおいて、構造単位Lに対する構造単位Aの質量比率であるA/L比が、0.5~2.0である、<1>又は<2>に記載の顔料分散物の製造方法。
<4> 構造単位Aが、(メタ)アクリル酸に由来する構造単位である、<1>~<3>のいずれか1つに記載の顔料分散物の製造方法。
<5> <1>~<4>のいずれか1つに記載の顔料分散物の製造方法によって顔料分散物を製造する工程と、
顔料分散物を用いてインクジェットインクを製造する工程と
を含む、インクジェットインクの製造方法。
<6> <5>に記載のインクジェットインクの製造方法により、インクジェットインクを製造する工程と、
基材上に、インクジェットインクを、インクジェット方式にて付与するインク付与工程と、
を含む、画像記録方法。
<7> 基材が、非浸透性基材であって、
インク付与工程よりも前に、非浸透性基材上に、水及び凝集剤を含有する前処理液を付与する工程を更に含み、
インク付与工程は、非浸透性基材上の前処理液が付与された領域上に、インクジェットインクを付与する、
<6>に記載の画像記録方法。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一実施形態によれば、顔料の分散安定性に優れる顔料分散物を製造できる顔料分散物の製造方法、経時後の吐出安定性に優れるインクジェットインク、及び、滲みが抑制された画像を記録できる画像記録方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の画像記録方法に用いる画像記録装置の一例を概念的に示す図である。
実施例で用いた文字画像を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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