TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025141937
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-29
出願番号
2025040537
出願日
2025-03-13
発明の名称
硬化性樹脂組成物、硬化物、積層体及びアンテナモジュール
出願人
株式会社レゾナック
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01Q
1/38 20060101AFI20250919BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】比誘電率(Dk)及び誘電正接(Df)が共に低く且つ吸湿ドリフトが少ない、屋外環境で使用される高周波基板用の硬化性樹脂組成物、硬化物、積層体及びアンテナモジュールを提供すること。
【解決手段】マレイミド樹脂を含有する、屋外環境で使用される高周波基板用の硬化性樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
マレイミド樹脂を含有する、屋外環境で使用される高周波基板用の硬化性樹脂組成物。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記硬化性樹脂組成物の硬化物の下記の方法により測定される比誘電率(Dk)の平均値が3.0未満であり、
前記硬化性樹脂組成物の硬化物の下記の方法により測定される比誘電率(Dk)の吸湿ドリフトが0.05以下である、請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
比誘電率(Dk)の平均値及び吸湿ドリフトの測定方法:
硬化性樹脂組成物の硬化物を85℃、85%RHの恒温恒湿槽中に1000時間保持し、保持開始0時間後(保持開始前)、250±10時間後、500±10時間後、750±10時間後、1000時間後に、硬化性樹脂組成物の硬化物の周波数10GHzでの比誘電率(Dk)を測定する。得られた5つの測定値から平均値を求め、また、該測定値のうちの最大値及び最小値を用いて、下記の計算を行うことで比誘電率(Dk)の吸湿ドリフトを求める。
比誘電率(Dk)の吸湿ドリフト=(比誘電率(Dk)の最大値)-(比誘電率(Dk)の最小値)
【請求項3】
前記硬化性樹脂組成物の硬化物の下記の方法により測定される誘電正接(Df)の平均値が5.0×10
-3
未満であり、
前記硬化性樹脂組成物の硬化物の下記の方法により測定される誘電正接(Df)の吸湿ドリフトが0.0010以下である、請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
誘電正接(Df)の平均値及び吸湿ドリフトの測定方法:
硬化性樹脂組成物の硬化物を85℃、85%RHの恒温恒湿槽中に1000時間保持し、保持開始0時間後(保持開始前)、250±10時間後、500±10時間後、750±10時間後、1000時間後に、硬化性樹脂組成物の硬化物の周波数10GHzでの誘電正接(Df)を測定する。得られた5つの測定値から平均値を求め、また、該測定値のうちの最大値及び最小値を用いて、下記の計算を行うことで誘電正接(Df)の吸湿ドリフトを求める。
誘電正接(Df)の吸湿ドリフト=(誘電正接(Df)の最大値)-(誘電正接(Df)の最小値)
【請求項4】
前記硬化性樹脂組成物の硬化物を85℃、85%RHの恒温恒湿槽中に1000時間保持した後、当該硬化物の周波数10GHzでの比誘電率(Dk)が3.0未満であり、周波数10GHzでの誘電正接(Df)が5.0×10
-3
未満である、請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物。
【請求項6】
請求項1~4のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物を含む樹脂層を備える、積層体。
【請求項7】
請求項1~4のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物を含む高周波基板と、前記高周波基板と電気的に接続されたアンテナと、を備える、アンテナモジュール。
【請求項8】
前記高周波基板は、1層以上の絶縁基材層を含み、
前記絶縁基材層のうち少なくとも1層が前記硬化物を含む、請求項7に記載のアンテナモジュール。
【請求項9】
前記高周波基板は、2層以上の絶縁基材層と、前記絶縁基材層の間に配置された1層以上の接着剤層とを含み、
前記絶縁基材層及び前記接着剤層のうち少なくとも1層が前記硬化物を含む、請求項7に記載のアンテナモジュール。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、硬化性樹脂組成物、硬化物、積層体及びアンテナモジュールに関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、自動運転技術として、自動化レベル1~2/2+に分類される先進運転支援システム(Advanced Driver Assistance System,ADAS)が搭載されたモビリティが徐々に普及し始めている。自動化レベルの定義としては、SAE(自動車技術者協会:米国)による自動運転のレベル定義「SAE International Standard J3016)」が知られている。また、自動化レベル3~5に分類される自動運転(Autonomous Driving,AD)システムが組み込まれた商用車も実用化に向けた開発が進んでいる。これらのシステムの確立と高度化のためにはセンシング技術が欠かせず、カメラ、ミリ波レーダ、LiDAR(Light Detection And Ranging)、超音波センサー等の自動運転用センサーの重要度が増している。特にハンズオフ機能を実現する自動運転レベル2+搭載車の需要拡大に伴い、フロント及びリアの検知範囲を広げるために自動車の前後左右へ多数のミリ波レーダが設置される傾向がある。
【0003】
また、次世代ITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)通信として、5G(5th Generation Mobile Communication System)等の基地局、中継局、自動車及び携帯端末などを介して実現される、V2V(Vehicle-to-Vehicle,自動車と自動車)通信、V2I(Vehicle-to-Infrastructure,自動車とインフラストラクチャー)通信、V2P(Vehicle-to-Pedestrian,自動車と歩行者)通信等の狭域通信、V2N(Vehicle-to-Network,自動車とネットワーク)通信等の広域通信などのV2X通信の導入が検討されている。これらのシステムの活用には高周波帯域の無線通信が重要であり、アンテナ技術の高度化が望まれている。これらのミリ波レーダ及びアンテナ等に対して、高周波信号の減衰を抑制するために、高周波基板材料(プリント基板材料)には、比誘電率(Dk)及び誘電正接(Df)が共に低いことが求められる。従来の基板材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)(特許文献1、2)、ポリイミド(PI)、液晶ポリマー(LCP)等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平7-086748号公報
特開2022-021619号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
自動車、基地局及び中継局等の屋外環境で使用される基板材料には、比誘電率(Dk)及び誘電正接(Df)が共に低いことに加えて、屋外環境での使用に耐え得る性能を有することが求められる。
【0006】
本発明者らは、高周波基板用の材料として知られている各種材料を検討したところ、PI又はLCP等は、吸湿によって比誘電率(Dk)、誘電正接(Df)が変化(吸湿ドリフト)することから、屋外環境で使用される場合、伝送損失が増大する等によって高周波信号の品質が低下する傾向にあるという課題が存在することを見出した。
【0007】
本開示は上記事情に鑑みてなされたものであり、比誘電率(Dk)及び誘電正接(Df)が共に低く且つ吸湿ドリフトが少ない、屋外環境で使用される高周波基板用の硬化性樹脂組成物、硬化物、積層体及びアンテナモジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本開示は、以下の硬化性樹脂組成物、硬化物、積層体及びアンテナモジュールを提供する。
【0009】
[1]マレイミド樹脂を含有する、屋外環境で使用される高周波基板用の硬化性樹脂組成物。
[2]上記硬化性樹脂組成物の硬化物の下記の方法により測定される比誘電率(Dk)の平均値が3.0未満であり、
上記硬化性樹脂組成物の硬化物の下記の方法により測定される比誘電率(Dk)の吸湿ドリフトが0.05以下である、上記[1]に記載の硬化性樹脂組成物。
比誘電率(Dk)の平均値及び吸湿ドリフトの測定方法:
硬化性樹脂組成物の硬化物を85℃、85%RHの恒温恒湿槽中に1000時間保持し、保持開始0時間後(保持開始前)、250±10時間後、500±10時間後、750±10時間後、1000時間後に、硬化性樹脂組成物の硬化物の周波数10GHzでの比誘電率(Dk)を測定する。得られた5つの測定値から平均値を求め、また、該測定値のうちの最大値及び最小値を用いて、下記の計算を行うことで比誘電率(Dk)の吸湿ドリフトを求める。
比誘電率(Dk)の吸湿ドリフト=(比誘電率(Dk)の最大値)-(比誘電率(Dk)の最小値)
[3]上記硬化性樹脂組成物の硬化物の下記の方法により測定される誘電正接(Df)の平均値が5.0×10
-3
未満であり、
上記硬化性樹脂組成物の硬化物の下記の方法により測定される誘電正接(Df)の吸湿ドリフトが0.0010以下である、上記[1]又は[2]に記載の硬化性樹脂組成物。
誘電正接(Df)の平均値及び吸湿ドリフトの測定方法:
硬化性樹脂組成物の硬化物を85℃、85%RHの恒温恒湿槽中に1000時間保持し、保持開始0時間後(保持開始前)、250±10時間後、500±10時間後、750±10時間後、1000時間後に、硬化性樹脂組成物の硬化物の周波数10GHzでの誘電正接(Df)を測定する。得られた5つの測定値から平均値を求め、また、該測定値のうちの最大値及び最小値を用いて、下記の計算を行うことで誘電正接(Df)の吸湿ドリフトを求める。
誘電正接(Df)の吸湿ドリフト=(誘電正接(Df)の最大値)-(誘電正接(Df)の最小値)
[4]上記硬化性樹脂組成物の硬化物を85℃、85%RHの恒温恒湿槽中に1000時間保持した後、当該硬化物の周波数10GHzでの比誘電率(Dk)が3.0未満であり、周波数10GHzでの誘電正接(Df)が5.0×10
-3
未満である、上記[1]~[3]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
[5]上記[1]~[4]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物の硬化物。
[6]上記[1]~[4]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物の硬化物を含む樹脂層を備える、積層体。
[7]上記[1]~[4]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物の硬化物を含む高周波基板と、上記高周波基板と電気的に接続されたアンテナと、を備える、アンテナモジュール。
[8]上記高周波基板は、1層以上の絶縁基材層を含み、上記絶縁基材層のうち少なくとも1層が上記硬化物を含む、上記[7]に記載のアンテナモジュール。
[9]上記高周波基板は、2層以上の絶縁基材層と、上記絶縁基材層の間に配置された1層以上の接着剤層とを含み、上記絶縁基材層及び上記接着剤層のうち少なくとも1層が上記硬化物を含む、上記[7]に記載のアンテナモジュール。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、比誘電率(Dk)及び誘電正接(Df)が共に低く且つ吸湿ドリフトが少ない、屋外環境で使用される高周波基板用の硬化性樹脂組成物、硬化物、積層体及びアンテナモジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
株式会社レゾナック
水分検知装置、水分検知システム、及び水分検知方法
2日前
株式会社レゾナック
硬化性樹脂組成物、硬化物、積層体及びアンテナモジュール
2日前
株式会社レゾナック
実験支援システム、実験支援方法、および実験支援プログラム
2日前
株式会社レゾナック
半導体用接着剤フィルム及びその製造方法、並びに、半導体パッケージ
2日前
株式会社レゾナック
半導体パッケージ用基板及び半導体パッケージ用基板の製造方法
2日前
株式会社レゾナック
感光性樹脂組成物、感光性エレメント、プリント配線板、及びプリント配線板の製造方法
2日前
個人
安全なNAS電池
26日前
日本発條株式会社
積層体
2日前
東レ株式会社
多孔質炭素シート
21日前
個人
フリー型プラグ安全カバー
1か月前
日機装株式会社
加圧装置
1か月前
ローム株式会社
半導体装置
21日前
キヤノン株式会社
電子機器
21日前
エイブリック株式会社
半導体装置
23日前
エイブリック株式会社
半導体装置
23日前
ローム株式会社
半導体装置
今日
ローム株式会社
半導体装置
今日
ローム株式会社
半導体装置
1か月前
個人
防雪防塵カバー
2日前
ローム株式会社
半導体装置
今日
ニチコン株式会社
コンデンサ
14日前
ニチコン株式会社
コンデンサ
14日前
個人
半導体パッケージ用ガラス基板
1日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
1か月前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
1か月前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
29日前
オムロン株式会社
電磁継電器
1か月前
沖電気工業株式会社
アンテナ
1か月前
株式会社ティラド
面接触型熱交換器
13日前
三菱電機株式会社
回路遮断器
1か月前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
2日前
東レ株式会社
ガス拡散層の製造方法
21日前
株式会社カネカ
二次電池
1か月前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
28日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
2日前
株式会社ヨコオ
コネクタ
23日前
続きを見る
他の特許を見る