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公開番号2025141814
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2025023579
出願日2025-02-17
発明の名称フラックス組成物、はんだ組成物、および電子基板
出願人株式会社タムラ製作所
代理人弁理士法人樹之下知的財産事務所
主分類B23K 35/363 20060101AFI20250919BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】水系洗浄剤でのフラックス残さの洗浄性に優れ、銅箔腐食を防止でき、かつ印刷性に優れるフラックス組成物を提供すること。
【解決手段】(A)ノニオン系界面活性剤、(B)活性剤、および(C)溶剤を含有するフラックス組成物であって、前記(A)成分が、HLB値が11超であり、かつ凝固点が45℃未満である、ノニオン系界面活性剤であり、前記(C)成分が、(C1)トリエチレングリコールモノブチルエーテルを含有する、フラックス組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)ノニオン系界面活性剤、(B)活性剤、および(C)溶剤を含有するフラックス組成物であって、
前記(A)成分が、HLB値が11超であり、かつ凝固点が45℃未満である、ノニオン系界面活性剤であり、
前記(C)成分が、(C1)トリエチレングリコールモノブチルエーテルを含有する、
フラックス組成物。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
請求項1に記載のフラックス組成物において、
前記(C)成分が、(C2)トリエチレングリコールモノエチルエーテルを、さらに含有する、
フラックス組成物。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のフラックス組成物において、
前記(B)成分が、(B1)有機酸、および(B3)アミン系活性剤を含有する、
フラックス組成物。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載のフラックス組成物と、(D)はんだ粉末とを含有する、
はんだ組成物。
【請求項5】
請求項4に記載のはんだ組成物を用いたはんだ付け部を備える、
電子基板。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フラックス組成物、はんだ組成物、および電子基板に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
はんだ組成物は、はんだ粉末にフラックス組成物(ロジン系樹脂、活性剤および溶剤など)を混練してペースト状にした混合物である(特許文献1参照)。
はんだ組成物を用いてはんだ付けを行うと、はんだ付け後、接合部周辺にフラックス残さが残留する。この残さには活性剤成分などが含まれ、特に結露などによって電極間をまたぐように分布する残さ中に水分が侵入することでイオンマイグレーションを引き起こす懸念がある。また、表面にフラックス残さが存在することで、モールド工程またはコーティング工程で不良、或いはワイヤボンディングの接合不良を引き起こす場合がある。そこで、接合後にこの残さを洗浄によって除去することが望ましい。
【0003】
従来は、洗浄力の高い有機溶剤を主成分とする洗浄剤などを用いた洗浄が行われてきた。しかし、溶剤分が多いことで、水質汚染、火災および大気汚染などの防止の観点、また労働衛生上の観点から規制が強化されている。
そこで、近年は、溶剤使用量を減らし、水を主成分とする水系洗浄剤が用いられるようになった。また、洗浄剤として水を用いることも求められるようになった。そのため、洗浄剤成分が変化したことにより、フラックス残さの洗浄性は悪化傾向にあり、問題となっている。
また、フラックス組成物の成分として、水に易溶な成分を用いると、吸湿や、一部成分の析出などにより、ペースト性状が悪化し、はんだ組成物の印刷性は悪化傾向にある。さらに、水に易溶な成分の種類によっては、銅箔腐食が発生しやすくなる傾向もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5887330号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、水系洗浄剤でのフラックス残さの洗浄性に優れ、銅箔腐食を防止でき、かつ印刷性に優れるフラックス組成物、はんだ組成物、並びに、電子基板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、以下に示すフラックス組成物、はんだ組成物および電子基板が提供される。
[1] (A)ノニオン系界面活性剤、(B)活性剤、および(C)溶剤を含有するフラックス組成物であって、
前記(A)成分が、HLB値が11超であり、かつ凝固点が45℃未満である、ノニオン系界面活性剤であり、
前記(C)成分が、(C1)トリエチレングリコールモノブチルエーテルを含有する、
フラックス組成物。
[2] [1]に記載のフラックス組成物において、
前記(C)成分が、(C2)トリエチレングリコールモノエチルエーテルを、さらに含有する、
フラックス組成物。
[3] [1]または[2]に記載のフラックス組成物において、
前記(B)成分が、(B1)有機酸、および(B3)アミン系活性剤を含有する、
フラックス組成物。
[4] [1]~[3]のいずれかに記載のフラックス組成物と、(D)はんだ粉末とを含有する、
はんだ組成物。
[5] [4]に記載のはんだ組成物を用いたはんだ付け部を備える、
電子基板。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、水系洗浄剤でのフラックス残さの洗浄性に優れ、銅箔腐食を防止でき、かつ印刷性に優れるフラックス組成物、はんだ組成物、並びに、電子基板を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[フラックス組成物]
まず、本実施形態に係るフラックス組成物について説明する。本実施形態に係るフラックス組成物は、はんだ組成物におけるはんだ粉末以外の成分であり、以下説明する(A)ノニオン系界面活性剤、(B)活性剤、および(C)溶剤を含有するものである。また、(A)成分が、HLB値が11超であり、かつ凝固点が45℃未満である、ノニオン系界面活性剤である。また、(C)成分が、(C1)トリエチレングリコールモノブチルエーテルを含有する。
【0009】
本実施形態によれば、水系洗浄剤でのフラックス残さの洗浄性に優れ、かつ印刷性に優れるフラックス組成物が得られる。この理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。
すなわち、本実施形態においては、(A)ノニオン系界面活性剤として、HLB値が11超であり、かつ凝固点が45℃未満以下である、ノニオン系界面活性剤を用いている。この(A)成分は、水に易溶な成分であるため、水系洗浄剤でのフラックス残さの洗浄性を向上できる。また、この(A)成分は、銅箔腐食などの問題を引き起こしにくい。一方で、(A)成分は、吸湿などの問題を発生しやすく、印刷性に悪影響を与える可能性のある成分ではある。しかしながら、この(A)成分を、(C1)トリエチレングリコールモノブチルエーテルと併用することにより、驚くべきことに、印刷性への悪影響を抑制できる。以上のようにして、上記本発明の効果が達成されるものと本発明者らは推察する。
【0010】
[(A)成分]
本実施形態に用いる(A)ノニオン系界面活性剤は、HLB値が11超であり、かつ凝固点が45℃未満である、ノニオン系界面活性剤である。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
(A)成分のHLB値が11以下の場合には、フラックス残さの洗浄性が不十分となる。また、場合によっては、銅箔腐食を発生させるおそれがある。同様の観点から、(A)成分のHLB値は、11.2以上18以下であることが好ましく、11.4以上17以下であることがより好ましい。
(A)成分の凝固点が45℃以上である場合には、フラックス残さの洗浄性が不十分となる。同様の観点から、(A)成分の凝固点は、42℃以下であることが好ましく、40℃以下であることがより好ましく、35℃以下であることが特に好ましい。なお、凝固点は、例えば、JISK0065に記載の方法により測定できる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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