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公開番号
2025139772
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-29
出願番号
2024038792
出願日
2024-03-13
発明の名称
グリッドフォーミングインバータの制御装置および制御方法
出願人
国立大学法人長岡技術科学大学
,
株式会社明電舎
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H02M
7/48 20070101AFI20250919BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】系統(三相電源)の擾乱時にGFMインバータ3のスイッチング回数を抑制し、半導体スイッチング素子の破損を招くことなく運転を継続させる。
【解決手段】無効電力指令から求めた出力電圧振幅Eと、同期発電機の運動特性を模擬した制御を行って得た出力位相θmを基に、GFMインバータ3の出力電圧指令Vrefを生成する出力電圧指令生成部13と、前記Eを用いて、正弦波半周期に1パルスのゲート信号を出力させるためのワンパルス制御指令±Mを生成するワンパルス制御ブロック16と、電流比較部17の比較結果が出力電流>出力電流閾値であるとき、三角波生成部14の三角波信号からワンパルス制御ブロック16のワンパルス制御指令±Mに切り替えるキャリア選択部18と、を備え、前記Vrefとキャリア選択部18で選択されたキャリア信号をPWMブロック15で比較してGFMインバータ3のゲート指令信号Gateを生成する。
【選択図】 図3
特許請求の範囲
【請求項1】
三相電源に並列に接続され、慣性を供給するグリッドフォーミングインバータの制御装置であって、
無効電力指令に基づいた制御を行って得たグリッドフォーミングインバータの出力電圧振幅と、系統周波数および前記グリッドフォーミングインバータの有効電力を用いて同期発電機の運動特性を模擬した制御を行って得たグリッドフォーミングインバータの出力位相を基に、グリッドフォーミングインバータの出力電圧指令を生成する出力電圧指令生成部と、
前記グリッドフォーミングインバータの出力電流と、設定した出力電流閾値を比較する電流比較部と、
前記グリッドフォーミングインバータの出力電圧振幅を用いて、グリッドフォーミングインバータの出力電圧指令の正弦波半周期に1パルスのゲート信号を出力させるための1パルス変調用電圧信号を生成するワンパルス制御ブロックと、
三角波信号を生成する三角波生成部と、
前記電流比較部の比較結果が、出力電流>出力電流閾値であるときは前記ワンパルス制御ブロックで生成された1パルス変調用電圧信号をキャリア信号として選択し、出力電流<出力電流閾値であるときは前記三角波生成部で生成された三角波信号をキャリア信号として選択するキャリア選択部と、を備え、
前記出力電圧指令生成部で生成された出力電圧指令と前記キャリア選択部で選択されたキャリア信号を比較して前記グリッドフォーミングインバータのゲート指令信号を生成することを特徴とするグリッドフォーミングインバータの制御装置。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
三相電源に並列に接続され、慣性を供給するグリッドフォーミングインバータの制御装置であって、
無効電力指令に基づいた制御を行って得たグリッドフォーミングインバータの出力電圧振幅と、系統周波数および前記グリッドフォーミングインバータの有効電力を用いて同期発電機の運動特性を模擬した制御を行って得たグリッドフォーミングインバータの出力位相を基に、グリッドフォーミングインバータの出力電圧指令を生成する出力電圧指令生成部と、
前記グリッドフォーミングインバータの有効電力と、設定した第1の有効電力閾値を比較する第1の電力比較部と、
前記グリッドフォーミングインバータの出力電圧振幅を用いて、グリッドフォーミングインバータの出力電圧指令の正弦波半周期に1パルスのゲート信号を出力させるための1パルス変調用電圧信号を生成するワンパルス制御ブロックと、
三角波信号を生成する三角波生成部と、
前記第1の電力比較部の比較結果が、有効電力>第1の有効電力閾値であるときは前記ワンパルス制御ブロックで生成された1パルス変調用電圧信号をキャリア信号として選択し、有効電力<第1の有効電力閾値であるときは前記三角波生成部で生成された三角波信号をキャリア信号として選択する第1のキャリア選択部と、を備え、
前記出力電圧指令生成部で生成された出力電圧指令と前記第1のキャリア選択部で選択されたキャリア信号を比較して前記グリッドフォーミングインバータのゲート指令信号を生成することを特徴とするグリッドフォーミングインバータの制御装置。
【請求項3】
前記三角波生成部は、第1の周波数の三角波信号と、前記第1の周波数よりも低い第2の周波数の三角波信号を生成し、
前記グリッドフォーミングインバータの有効電力と、前記第1の有効電力閾値よりも小さく設定した第2の有効電力閾値を比較する第2の電力比較部と、
前記第2の電力比較部の比較結果が有効電力>第2の有効電力閾値であるときは前記第2の周波数の三角波信号を選択し、有効電力<第2の有効電力閾値であるときは前記第1の周波数の三角波信号を選択する第2のキャリア選択部と、を備え、
前記第1のキャリア選択部は、前記第1の電力比較部の比較結果が有効電力<第1の有効電力閾値であるときは、前記三角波生成部で生成された三角波信号に代えて、前記第2のキャリア選択部で選択された三角波信号をキャリア信号として選択することを特徴とする請求項2に記載のグリッドフォーミングインバータの制御装置。
【請求項4】
三相電源に並列に接続され、慣性を供給するグリッドフォーミングインバータの制御方法であって、
出力電圧指令生成部が、無効電力指令に基づいた制御を行って得たグリッドフォーミングインバータの出力電圧振幅と、系統周波数および前記グリッドフォーミングインバータの有効電力を用いて同期発電機の運動特性を模擬した制御を行って得たグリッドフォーミングインバータの出力位相を基に、グリッドフォーミングインバータの出力電圧指令を生成するステップと、
電流比較部が、前記グリッドフォーミングインバータの出力電流と、設定した出力電流閾値を比較するステップと、
ワンパルス制御ブロックが、前記グリッドフォーミングインバータの出力電圧振幅を用いて、グリッドフォーミングインバータの出力電圧指令の正弦波半周期に1パルスのゲート信号を出力させるための1パルス変調用電圧信号を生成するステップと、
キャリア選択部が、前記電流比較部の比較結果が出力電流>出力電流閾値であるときは前記ワンパルス制御ブロックで生成された1パルス変調用電圧信号をキャリア信号として選択し、出力電流<出力電流閾値であるときは三角波信号をキャリア信号として選択するステップと、
ゲート信号生成部が、前記出力電圧指令生成部で生成された出力電圧指令と前記キャリア選択部で選択されたキャリア信号を比較して前記グリッドフォーミングインバータのゲート指令信号を生成するステップと、
を備えたことを特徴とするグリッドフォーミングインバータの制御方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、グリッドフォーミングインバータ(Grid-Forming Inverter;以下GFMインバータと称することもある)の制御装置、運転方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
再生可能エネルギー電源の大量導入を背景に,系統に慣性を供給するGFMインバータが注目されている。GFMインバータは電圧制御型インバータであるために系統擾乱時に容易に電流出力が上がり、IGBTなどの半導体スイッチング素子が損失によって発熱する。一般的に、インバータは一定以上素子が発熱すると破損するため、保護装置によって運転を停止させる。GFMインバータ導入の目的は分散電源システムの電源供給能力における安定化向上であるため、装置保護レベルに掛かる前で可能な限り運転継続をすることが求められる。
【0003】
尚、慣性力インバータの制御に関しては、従来、例えば非特許文献1、2に記載の技術が開示されていた。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
崎元謙一、三浦友史、伊瀬敏史、「仮想同期発電機によるインバータ連系型分散電源を含む系統の安定化制御」、電学論B、Vol.132,No.4,pp.341-349,2012
櫛田秀人、三浦友史、「小規模電力系統における仮想同期発電機制御を適用した電力貯蔵装置の過電流抑制」、半導体電力変換/モータドライブ合同研究会、2022年1月27日、SPC-22-044、25-30ページ
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
GFMインバータは三相電源の擾乱補償を目的とする装置であり、特に系統が不安定になる状況下において、例えば過負荷(過電流)とされる領域に達しても、出力電力の維持等、運転の継続が求められる。
【0006】
しかし、半導体スイッチング素子は電圧電流定格において一般的に余裕が小さいので、GFMインバータの主回路選定時に定格電流の大きな半導体スイッチング素子を選定することや、半導体スイッチング素子を並列に配置することで、電流定格の増加を図る。しかしながらこの場合、半導体スイッチング素子の増加や半導体冷却機構の大型化によりGFMインバータ装置の大型化や部品価格の上昇といった問題が生じる。
【0007】
尚、非特許文献1、2に記載の技術では、規定された電流/負荷よりも高い出力が必要な場合において運転が継続できないという問題がある。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するものであり、その目的は、系統(三相電源)の擾乱時にグリッドフォーミングインバータのスイッチング回数を抑制し、半導体スイッチング素子の破損を招くことなく運転を継続することができるグリッドフォーミングインバータの制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための請求項1に記載のグリッドフォーミングインバータの制御装置は、
三相電源に並列に接続され、慣性を供給するグリッドフォーミングインバータの制御装置であって、
無効電力指令に基づいた制御を行って得たグリッドフォーミングインバータの出力電圧振幅と、系統周波数および前記グリッドフォーミングインバータの有効電力を用いて同期発電機の運動特性を模擬した制御を行って得たグリッドフォーミングインバータの出力位相を基に、グリッドフォーミングインバータの出力電圧指令を生成する出力電圧指令生成部と、
前記グリッドフォーミングインバータの出力電流と、設定した出力電流閾値を比較する電流比較部と、
前記グリッドフォーミングインバータの出力電圧振幅を用いて、グリッドフォーミングインバータの出力電圧指令の正弦波半周期に1パルスのゲート信号を出力させるための1パルス変調用電圧信号を生成するワンパルス制御ブロックと、
三角波信号を生成する三角波生成部と、
前記電流比較部の比較結果が、出力電流>出力電流閾値であるときは前記ワンパルス制御ブロックで生成された1パルス変調用電圧信号をキャリア信号として選択し、出力電流<出力電流閾値であるときは前記三角波生成部で生成された三角波信号をキャリア信号として選択するキャリア選択部と、を備え、
前記出力電圧指令生成部で生成された出力電圧指令と前記キャリア選択部で選択されたキャリア信号を比較して前記グリッドフォーミングインバータのゲート指令信号を生成することを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載のグリッドフォーミングインバータの制御装置は、
三相電源に並列に接続され、慣性を供給するグリッドフォーミングインバータの制御装置であって、
無効電力指令に基づいた制御を行って得たグリッドフォーミングインバータの出力電圧振幅と、系統周波数および前記グリッドフォーミングインバータの有効電力を用いて同期発電機の運動特性を模擬した制御を行って得たグリッドフォーミングインバータの出力位相を基に、グリッドフォーミングインバータの出力電圧指令を生成する出力電圧指令生成部と、
前記グリッドフォーミングインバータの有効電力と、設定した第1の有効電力閾値を比較する第1の電力比較部と、
前記グリッドフォーミングインバータの出力電圧振幅を用いて、グリッドフォーミングインバータの出力電圧指令の正弦波半周期に1パルスのゲート信号を出力させるための1パルス変調用電圧信号を生成するワンパルス制御ブロックと、
三角波信号を生成する三角波生成部と、
前記第1の電力比較部の比較結果が、有効電力>第1の有効電力閾値であるときは前記ワンパルス制御ブロックで生成された1パルス変調用電圧信号をキャリア信号として選択し、有効電力<第1の有効電力閾値であるときは前記三角波生成部で生成された三角波信号をキャリア信号として選択する第1のキャリア選択部と、を備え、
前記出力電圧指令生成部で生成された出力電圧指令と前記第1のキャリア選択部で選択されたキャリア信号を比較して前記グリッドフォーミングインバータのゲート指令信号を生成することを特徴としている。
(【0011】以降は省略されています)
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