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公開番号
2025165339
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-04
出願番号
2024069400
出願日
2024-04-22
発明の名称
可変界磁ロータ
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H02K
1/276 20220101AFI20251027BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】 回転電機の、内部に永久磁石2の配置されたロータ1に於いて、弱め界磁制御を要せずに、高回転数域の場合のロータによる磁束を、低回転数域の場合より低減する。
【解決手段】 電磁鋼板から形成されたロータは、永久磁石と可動片とを収容した孔部3が形成されており、可動片4が、孔部内にてロータの径方向に変位可能であり、且つ、ロータの回転による遠心力が可動片を径方向外方に変位するよう作用し、永久磁石の磁力が可動片を径方向内方に変位するよう作用し、可動片の受ける遠心力の作用が磁力の作用よりも小さいときには、永久磁石のロータの周方向の両側面が孔部の壁面と可動片とにそれぞれ当接し、可動片の受ける遠心力の作用が磁力の作用よりも大きいときには、永久磁石のロータの周方向の両側面の一方に空隙が形成されて、ロータによる磁束Φが、可動片の受ける遠心力の作用が磁力の作用よりも小さいときよりも低減する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
永久磁石式回転電機のための内部に永久磁石が配置されている電磁鋼板から形成されたロータであって、前記ロータ内にて、前記永久磁石とそれに隣接した電磁鋼板から成る可動片とを収容した孔部が形成されており、前記孔部が前記永久磁石と前記可動片との体積の和よりも大きい容積を有し、前記可動片が、前記孔部内にて前記ロータの径方向に変位可能であり、且つ、前記ロータの回転による遠心力が前記可動片を前記径方向外方に変位するよう作用し、前記永久磁石の磁力が前記可動片を前記径方向内方に変位するよう作用し、前記可動片の受ける前記遠心力の作用が前記磁力の作用よりも小さいときには、前記永久磁石の前記ロータの周方向の両側面が前記孔部の壁面と前記可動片とにそれぞれ当接し、前記可動片の受ける前記遠心力の作用が前記磁力の作用よりも大きいときには、前記永久磁石の前記ロータの周方向の両側面の一方に空隙が形成されて前記ロータによる磁束が、前記可動片の受ける前記遠心力の作用が前記磁力の作用よりも小さいときよりも低減するよう構成されたロータ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、永久磁石式回転電機のロータに係り、より詳細には、高回転数域に於いてロータ内の磁束が低減されるロータに係る。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
ロータに永久磁石が用いられている永久磁石式回転電機に於いては、高回転数域でのモータ誘起電圧(逆起電圧)を抑えるために、ロータ磁石による磁速とは逆向きの磁束を発生させるようにコイルに電流を流す「弱め界磁制御」が行われることがあるところ、かかる弱め界磁制御に於いては、駆動に寄与しない電流を流すので効率が悪くなる。そこで、弱め界磁制御によらずに、高回転数域でのロータ磁石による磁束を低減する構成が提案されている。例えば、特許文献1に於いては、回転子の表面に回転方向に順次異なった極性の磁極が並んでいる界磁用磁石可動部と、界磁用磁石の内側の磁路を構成し、シャフトに固定された回転子鉄心の継鉄部とが設けられ、界磁用磁石可動部が継鉄部に対して、回転子の回転数に応じて自動的に回転方向の位置を変える遠心機構を界磁用磁石可動部の内側に設け、回転子の回転数に応じて界磁用磁石可動部が継鉄部に対して回転方向の位置を変えることで、固定子の巻線に鎖交する界磁磁束を変化させる構成が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2006-6026
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電動車両用のモータのロータには、主に、ロータ内に永久磁石を配置したIPM(Interior Permanent Magnet)式のものが採用されるところ、これまでのIPM式のロータは、図3に描かれている如く、ロータ1内にて永久磁石2がその形状に略相補的な孔3に埋め込まれる構造となっているので、回転数域(ω低、ω高)によらず、ロータの形成する磁束Φは不変となっており、高回転数域にてロータの磁束の低減は、上記の弱め界磁制御によっていた。従って、もしIPM式のロータに於いて、高回転数域で、固定子コイルに電流を流すことによる弱め界磁制御によらずにロータの磁束の低減が達成できると有利である。
【0005】
かくして、本発明の主な課題は、内部に永久磁石の配置されているロータであって、上記の如き弱め界磁制御などのように別途のエネルギーを要せずに、高回転数域の場合のロータによる磁束を、低回転数域の場合より低減できるよう構成されたロータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、上記の課題は、永久磁石式回転電機のための内部に永久磁石が配置されている電磁鋼板から形成されたロータであって、前記ロータ内にて、前記永久磁石とそれに隣接した電磁鋼板から成る可動片とを収容した孔部が形成されており、前記孔部が前記永久磁石と前記可動片との体積の和よりも大きい容積を有し、前記可動片が、前記孔部内にて前記ロータの径方向に変位可能であり、且つ、前記ロータの回転による遠心力が前記可動片を前記径方向外方に変位するよう作用し、前記永久磁石の磁力が前記可動片を前記径方向内方に変位するよう作用し、前記可動片の受ける前記遠心力の作用が前記磁力の作用よりも小さいときには、前記永久磁石の前記ロータの周方向の両側面が前記孔部の壁面と前記可動片とにそれぞれ当接し、前記可動片の受ける前記遠心力の作用が前記磁力の作用よりも大きいときには、前記永久磁石の前記ロータの周方向の両側面の一方に空隙が形成されて前記ロータによる磁束が、前記可動片の受ける前記遠心力の作用が前記磁力の作用よりも小さいときよりも低減するよう構成されたロータによって達成される。
【0007】
上記の構成に於いて、「永久磁石」と、ロータと可動片とを形成する電磁鋼板とは、それぞれ、この分野で通常されるものであってよい。また、永久磁石の形状と寸法は、IPM式のロータに通常用いられる形状と寸法であってよい。
【0008】
本発明のロータの構成は、基本的には、IPM式のロータであるところ、上記の如く、永久磁石を収容する孔部に於いて、電磁鋼板から成る可動片も収容され、可動片は、ロータの径方向に変位可能であり、且つ、ロータの回転による遠心力が可動片をロータの径方向外方に変位するよう作用し、永久磁石の磁力が可動片をロータの径方向内方に変位するよう作用する。かかる構成により、可動片は、可動片の受ける遠心力の作用が磁力の作用よりも小さい間は、ロータの径方向内方へ変位した状態となっているが、ロータの回転数が高くなり、可動片の受ける遠心力の作用が磁力の作用よりも大きくなると、ロータの径方向外方へ変位することとなる。そして、この可動片がロータの径方向内方へ変位した状態のときには、永久磁石のロータの周方向の両側面は、一方が孔部の電磁鋼板からなる壁面と当接し、他方が可動片と当接する一方、可動片がロータの径方向外方へ変位した状態のときには、永久磁石のロータの周方向の両側面のうちの一方に空隙が形成されるように、永久磁石と可動片とが配置される。そうすると、ロータの低回転域に於いて、永久磁石のロータの周方向の両側面が電磁鋼板の層に当接することでロータを貫いていた磁束は、ロータの高回転域に於いては、永久磁石のロータの周方向の一方の側面に空隙が形成され、透磁率が低下することで低減されることとなり、かくして、弱め界磁制御に於いて必要であった別途のエネルギーを要せずに、ロータの高回転域に於いてロータの磁束を低減することが可能となる。
【0009】
上記の構成に於いて、永久磁石は、孔部内で可動であっても可動でなくてもよい。孔部と可動片の形状は、任意であってよいところ、例えば、扇型の孔部がその両端がロータの径方向にずれるように形成され、可動片は、同様に略扇型に形成され、その要部分が枢動可能に孔部の壁面に固定され、可動片の重心がロータの径方向に変位するように孔部内に配置されてよい。
【0010】
なお、上記の構成に於いて、可動片をロータの径方向外方又は内方へ変位させる偏倚力を与えるばね機構が設けられていてもよい。これにより、可動片をロータの径方向にて変位させる力の調整が可能となる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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