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公開番号2025136797
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024035650
出願日2024-03-08
発明の名称偽高値抑制剤、それを用いた免疫測定法、及びそれを含有する試薬キット
出願人東ソー株式会社
代理人
主分類G01N 33/53 20060101AFI20250911BHJP(測定;試験)
要約【課題】検体のフィブリン析出に起因する偽高値を低減する抑制剤、この抑制剤を用いる免疫測定法、およびこの抑制剤を含む測定用試薬キットを提供する。
【解決手段】検出対象物質を含有する検体を、フィブリノーゲンに対し親和性を有する物質(抗フィブリノーゲン抗体等)と接触させ、それと同時又はそれ以後に、当該検出対象物質に対する抗体又は抗原と接触させることにより、当該検出対象物質と、それに対する抗体又は抗原との免疫反応を行わせることを特徴とする、免疫測定法。フィブリノーゲンに対し親和性を有する物質を含有する偽高値抑制剤。当該偽高値抑制剤を含有する試薬キット。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
検出対象物質を含有する検体を、フィブリノーゲンに対し親和性を有する物質と接触させ、それと同時又はそれ以後に、当該検出対象物質に対する抗体又は抗原と接触させることにより、当該検出対象物質と、それに対する抗体又は抗原との免疫反応を行わせることを特徴とする、免疫測定法。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
フィブリノーゲンに対し親和性を有する物質が、抗フィブリノーゲン抗体及び/又はフィブリノーゲン親和性ペプチドである、請求項1に記載の免疫測定法。
【請求項3】
抗フィブリノーゲン抗体がポリクローナル抗体である、請求項2に記載の免疫測定法。
【請求項4】
ポリクローナル抗体が、ニワトリポリクローナル抗体及び/又はウサギポリクローナル抗体である、請求項3に記載の免疫測定法。
【請求項5】
フィブリノーゲン親和性ペプチドが、
・下記(1)~(4)のいずれかのアミノ酸配列を含み:
(1)配列番号1に記載のアミノ酸配列(GPRVVERHQS)、
(2)配列番号1に記載のアミノ酸配列に対して70%以上の同一性を有するアミノ酸配列、
(3)配列番号1に記載のアミノ酸配列に対して1若しくは数個のアミノ酸残基が欠失、置換、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列、
(4)上記(1)~(3)のいずれかのアミノ酸配列のN末端及び/又はC末端に、他のアミノ酸配列が連結されたアミノ酸配列、
・かつ、フィブリノーゲン結合活性を有する、
請求項2に記載の免疫測定法。
【請求項6】
フィブリノーゲンに対し親和性を有する物質を含有し、請求項1に記載の免疫測定法に使用するための、偽高値抑制剤。
【請求項7】
請求項6に記載の偽高値抑制剤を含有し、請求項1に記載の免疫測定法に使用するための、試薬キット。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、検体のフィブリン析出に起因する偽高値を低減する抑制剤、それを用いた免疫測定法、及びそれを含む試薬キットに関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
臨床検査において多く発生するトラブルの一つとして、血清検体中に析出したフィブリンに起因する偽高値が挙げられる(非特許文献1)。
【0003】
血清中にフィブリンが析出する現象は、血液凝固が不完全な状態で血清を分離することによって生じる。具体的には、血清分離前の放置時間が短い場合、高速凝固採血管の使用において凝固促進剤との混和が不十分な場合、抗凝固薬(ヘパリン、ワルファリンなど)の投与を受けている患者血清である場合などで析出する場合があると知られている。
【0004】
免疫測定法においてフィブリン析出に起因する偽高値が発生する機構は、微細なフィブリン(マイクロフィブリン)が固相へ結合することによって、抗原抗体反応後のB/F分離(抗原抗体複合体から遊離成分を分離するための洗浄操作)が不良となり、標識修飾抗体が非特異的に固相へ結合して起こると推察される。
【0005】
フィブリン析出に起因する偽高値を防止するためには、採血管の添付文書に従った適切な取り扱い操作(十分な転倒混和回数および凝固時間)、検体の再遠心などが推奨されている。しかしながら、近年は採血から測定結果報告までの所要時間の迅速性が求められており、凝固が不完全でフィブリンが析出した血清検体であっても、正しい測定値が得られる免疫測定法が望まれている。
【0006】
フィブリン析出による偽高値を抑える方法として、活性エステル基を担持する担体が含まれた検体処理液、及び当該検体処理液を用いたフィブリンなどの夾雑タンパク質の除去方法が開示されている(特許文献1)。しかしこの方法では、検出対象物質の検出に先立ち、検体処理液と検体とを接触させる前処理が必要となり、操作の簡便性の点で大きな課題となっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2022-35609号公報
【非特許文献】
【0008】
齊藤翠、「日常業務で遭遇しやすい非特異反応とその確認方法」、生物試料分析、特定非営利活動法人生物試料分析科学会、2017年6月30日、第40巻、第3号、p.156-161
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、フィブリン析出に起因する偽高値発生を、より簡便な方法で低減させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決すべく本発明者らは鋭意検討した結果、検体をフィブリノーゲンに対し親和性を有する物質と接触させ、それと同時に又はそれ以後に免疫反応を行うことにより、フィブリン析出に起因する偽高値が抑制されるという知見を得た。そして当該物質を抑制剤として使用することにより、前処理を行わなくてもフィブリン析出に起因する偽高値の低減が可能であることを見出し、本発明を完成させた。
(【0011】以降は省略されています)

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