TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025136512
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024035140
出願日2024-03-07
発明の名称反応性スパッタリング方法
出願人株式会社SCREENホールディングス
代理人個人
主分類C23C 14/34 20060101AFI20250911BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】生産性を著しく低下させずに、高品質な膜を基板の主面に形成することができる技術を提供する。
【解決手段】
反応性スパッタリング方法は、第1元素膜を前記主面に形成するスパッタ工程と、スパッタ工程の後に前記第1元素膜と前記第2元素とを反応させる反応工程を交互に繰り返し行うことにより、第1元素および第2元素を含む薄膜を基板の主面に形成する。反応性スパッタリング方法は、a)第1スパッタ工程S21と第1反応工程S22とを含む第1反応性スパッタ工程S11と、b)第1反応性スパッタ工程S11の後に実行され、第2スパッタ工程S23と第2反応工程S24とを含む第2反応性スパッタ工程S12とを含む。第2反応工程S24よりも第1反応工程S22の方が、第1元素膜を第2元素と反応させる反応時間が長い。
【選択図】図6


特許請求の範囲【請求項1】
第1元素を含むターゲットが設けられたスパッタ空間を通過するように基板を移動させて、前記ターゲットからの前記第1元素の原子を前記基板の主面に積層させて、第1元素膜を前記基板の主面に形成するスパッタ工程と、前記スパッタ工程の後に第2元素を含む反応性ガスをプラズマ化させたプラズマ空間を通過するように前記基板を移動させて、前記基板の主面の前記第1元素膜と前記第2元素とを反応させる反応工程を交互に繰り返し行うことにより、前記第1元素および前記第2元素を含む薄膜を前記基板の主面に形成する反応性スパッタリング方法であって、
a) 第1スパッタ工程と第1反応工程とを含む第1反応性スパッタ工程と、
b) 前記第1反応性スパッタ工程の後に実行され、第2スパッタ工程と第2反応工程とを含む第2反応性スパッタ工程と、
を含み、
前記第2反応工程よりも前記第1反応工程の方が、前記第1元素膜を前記第2元素と反応させる反応時間が長い、反応性スパッタリング方法。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
請求項1に記載の反応性スパッタリング方法であって、
前記第2スパッタ工程よりも前記第1スパッタ工程の方が、前記第1元素の堆積速度が小さい、反応性スパッタリング方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の反応性スパッタリング方法であって、
前記第2反応工程よりも前記第1反応工程の方が、前記プラズマ空間を移動する前記基板の移動速度が小さい、反応性スパッタリング方法。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の反応性スパッタリング方法であって、
前記第1スパッタ工程において前記基板に形成される前記第1元素膜の膜厚を第1膜厚とし、前記第1反応工程における前記反応時間を第1反応時間とし、前記第2スパッタ工程において前記基板に形成される前記第1元素膜の膜厚を第2膜厚とし、前記第2反応工程における前記反応時間を第2反応時間としたとき、
前記第2膜厚に対する前記第2反応時間の割合よりも、第1膜厚に対する前記第1反応時間の割合の方が大きい、反応性スパッタリング方法。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載の反応性スパッタリング方法であって、
前記プラズマ空間における前記第2元素のプラズマ密度を制御する制御条件は、前記第1反応工程および前記第2反応工程において同じである、反応性スパッタリング方法。
【請求項6】
請求項1または請求項2に記載の反応性スパッタリング方法であって、
前記第1反応性スパッタ工程は、前記第1元素と前記第2元素の化合物の分子を、1分子以上、前記基板の前記主面に対して垂直方向に堆積させる工程である、反応性スパッタリング方法。
【請求項7】
請求項6に記載の反応性スパッタリング方法であって、
前記第1反応性スパッタ工程は、前記第1元素と前記第2元素の化合物の分子が、4分子以上、前記基板の前記主面に対して垂直方向に堆積させる工程である、反応性スパッタリング方法。
【請求項8】
第1元素を含むターゲットが設けられたスパッタ空間を通過するように基板を移動させて、前記ターゲットからの前記第1元素の原子を前記基板の主面に積層させて、第1元素膜を前記基板の主面に形成するスパッタ工程と、前記スパッタ工程の後に第2元素を含む反応性ガスをプラズマ化させたプラズマ空間を通過するように前記基板を移動させて、前記基板の主面の前記第1元素膜と前記第2元素とを反応させる反応工程を交互に繰り返し行うことにより、前記第1元素および前記第2元素を含む薄膜を前記基板の主面に形成する反応性スパッタリング方法であって、
a) 第1スパッタ工程と第1反応工程とを含む第1反応性スパッタ工程と、
b) 前記第1反応性スパッタ工程の後に実行され、第2スパッタ工程と第2反応工程とを含む第2反応性スパッタ工程と、
を含み、
前記第2スパッタ工程よりも前記第1スパッタ工程の方が、前記第1元素の堆積速度が小さい、反応性スパッタリング方法。
【請求項9】
第1元素を含むターゲットが設けられたスパッタ空間を通過するように基板を移動させて、前記ターゲットからの前記第1元素の原子を前記基板の主面に積層させて、第1元素膜を前記基板の主面に形成するスパッタ工程と、前記スパッタ工程の後に第2元素を含む反応性ガスをプラズマ化させたプラズマ空間を通過するように前記基板を移動させて、前記基板の主面の前記第1元素膜と前記第2元素とを反応させる反応工程を交互に繰り返し行うことにより、前記第1元素および前記第2元素を含む薄膜を前記基板の主面に形成する反応性スパッタリング方法であって、
a) 第1スパッタ工程と第1反応工程とを含む第1反応性スパッタ工程と、
b) 前記第1反応性スパッタ工程の後に実行され、第2スパッタ工程と第2反応工程とを含む第2反応性スパッタ工程と、
を含み、
前記第2反応工程よりも前記第1反応工程の方が、前記プラズマ空間にける前記反応性ガスのプラズマ密度が大きい、反応性スパッタリング方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書で開示される主題は、反応性スパッタリング方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、基板の表面に薄膜を形成するスパッタリング装置が提案されている(例えば特許文献1)。特許文献1では、スパッタリング装置は基板の表面にIII族窒化物半導体膜を形成する。スパッタリング装置はチャンバと回転治具とターゲットと第1プラズマ発生手段と第2プラズマ発生手段とを含む。
【0003】
チャンバ内には、ターゲットチャンバおよび窒素チャンバが設けられる。ターゲットチャンバおよび窒素チャンバは所定の公転軸線のまわりで交互に設けられる。回転治具は、チャンバ内において、基板Wを所定の公転軸線まわりで公転させる。これにより、基板Wはターゲットチャンバから窒素チャンバへ移動し、また、窒素チャンバからターゲットチャンバへ移動する。
【0004】
ターゲットはターゲットチャンバ内に設けられる。第1プラズマ発生手段はターゲットチャンバ内にアルゴンの第1プラズマを発生させる。アルゴンイオンはターゲットに衝突し、この衝突により、ターゲットから原料粒子(例えば原子)が飛び出す。この原料粒子は基板に供給され、基板上に積層される。
【0005】
第2プラズマ発生手段は、窒素チャンバに設けられる。第2プラズマ発生手段は窒素チャンバ内において窒素の第2プラズマを発生させる。これにより反応性の高い窒素が基板の原料粒子と反応する。
【0006】
ターゲットチャンバおよび窒素チャンバは周方向で連通しており、回転治具による基板の公転によって基板がターゲットチャンバおよび窒素チャンバを通過する。基板がターゲットチャンバを通過しているときに、基板上にIII族元素の原料粒子が積層し、基板が窒素チャンバを通過しているときに、窒素が基板上の原料粒子と反応する。これにより、基板にIII族窒化物半導体を形成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2022-083129号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、ターゲットチャンバにおいて基板の主面に積層された原料粒子の膜厚が
大きすぎる場合、窒素は膜の表面側に位置する原料粒子とは反応できるものの、膜の深い
部分とは反応しにくい。このため、厚み方向において、膜を充分に窒化できないおそれが
ある。この場合、結晶性が悪い低品質な窒化物膜が基板の主面に形成されてしまう。
【0009】
そこで、ターゲットチャンバにおいて形成される原料粒子の膜厚を充分小さくすることで、膜を充分に窒化させることが考えられる。しかしながら、この場合、結晶性の良い高品質な窒化物膜を形成するために時間がかかるため、生産性が著しく低下してしまう。
【0010】
本発明の目的は、生産性を著しく低下させずに、高品質な膜を基板の主面に形成することができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

個人
フッ素樹脂塗装鋼板の保管方法
2か月前
株式会社京都マテリアルズ
めっき部材
26日前
株式会社カネカ
製膜装置
22日前
株式会社カネカ
製膜装置
22日前
株式会社オプトラン
蒸着装置
6か月前
株式会社KSマテリアル
防錆組成物
3か月前
株式会社三愛工業所
アルミニウム材
5か月前
日本化学産業株式会社
複合めっき皮膜
2か月前
エドワーズ株式会社
真空排気システム
15日前
台灣晶技股ふん有限公司
無電解めっき法
1か月前
日東電工株式会社
積層体の製造方法
5か月前
東京エレクトロン株式会社
成膜方法
1か月前
JFEスチール株式会社
鋼部品
2か月前
株式会社カネカ
気化装置及び製膜装置
16日前
住友重機械工業株式会社
成膜装置
3か月前
信越半導体株式会社
真空蒸着方法
5か月前
株式会社アルバック
マスクユニット
16日前
TOTO株式会社
構造部材
16日前
東京エレクトロン株式会社
基板処理装置
6か月前
住友重機械工業株式会社
成膜装置
4か月前
東京エレクトロン株式会社
基板処理装置
6か月前
東京エレクトロン株式会社
基板処理装置
4か月前
株式会社内村
防食具、防食具の設置方法
1か月前
DOWAサーモテック株式会社
浸炭方法
5か月前
黒崎播磨株式会社
溶射装置
1か月前
株式会社アルバック
基板ステージ装置
23日前
日本コーティングセンター株式会社
炭化ホウ素被膜
16日前
フジタ技研株式会社
被覆部材、及び、表面被覆金型
24日前
国立大学法人千葉大学
成膜装置及び成膜方法
1か月前
株式会社デンソー
接合体
1か月前
川崎重工業株式会社
水素遮蔽膜
2か月前
株式会社アルバック
成膜装置、および搬送方法
2か月前
ケニックス株式会社
蒸発源装置
2か月前
黒崎播磨株式会社
溶射用ランス
4か月前
株式会社カネカ
製膜装置
6か月前
東京エレクトロン株式会社
成膜方法及び成膜装置
1か月前
続きを見る