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公開番号2025133091
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-10
出願番号2025030842
出願日2025-02-28
発明の名称アントラキノン化合物を含有する液晶組成物及び調光素子
出願人日本化薬株式会社
代理人
主分類C09K 19/60 20060101AFI20250903BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】本発明は、コントラストに優れる液晶組成物及び調光素子に用いる二色性色素として有用なアントラキノン化合物を提供する事を目的とする。
【解決手段】二種類のアントラキノン化合物を含む液晶組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)色素化合物、(B)液晶材料を含有する液晶組成物であって、該(A)色素化合物が下記一般式(1)
TIFF
2025133091000028.tif
46
170
(式中、R

は炭素数3~12の分岐鎖のアルキル基を表す。R

、R

はそれぞれ独立して水素原子、又は炭素数4~10の直鎖のアルコキシ基、又は下記式(a)
TIFF
2025133091000029.tif
19
170
(式(a)中、R

は水素原子、又は、炭素数1~8の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基を表す。R

が複数存在する場合は、同一でも異なってもよい。)
で表されるアントラキノン化合物、および、
下記一般式(2)
TIFF
2025133091000030.tif
53
170
(式中、R

は水素原子、炭素数1乃至12の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、又は炭素数1乃至12の直鎖若しくは分岐鎖のアルコキシ基を表す。R

は水素原子、炭素数1乃至8の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、又は炭素数1乃至8の直鎖若しくは分岐鎖のアルコキシ基を表す。)
で表されるアントラキノン化合物を含む液晶組成物。
続きを表示(約 390 文字)【請求項2】
前記一般式(1)で表されるアントラキノン化合物と前記一般式(2)で表されるアントラキノン化合物との質量比が、2:1~1:2である請求項1に記載の液晶組成物。
【請求項3】
液晶組成物に含有される(A)色素化合物の(B)液晶材料に対する濃度が、0.5~10質量%である請求項1に記載の液晶組成物。
【請求項4】
前記一般式(1)で表されるアントラキノン化合物と前記一般式(2)で表されるアントラキノン化合物以外の二色性色素を含む請求項1に記載の液晶組成物。
【請求項5】
少なくとも一方が透明電極を有する透明基板である対向配置された一対の基板間に、請求項1に記載の液晶組成物を挟持してなる調光素子。
【請求項6】
一対の基板の両方が透明電極を有する透明基板である請求項5に記載の調光素子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、新規の液晶組成物に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
電車や自動車等の車両、ビジネスビルや病院等の建物の窓、扉及び間仕切り等において、プライバシーの保護等を目的として、外来光の透過を制御する調光フィルムに関する工夫が種々に提案されている(特許文献1,2)。このような調光フィルムの一つに液晶を利用したものがある。通常、液晶調光フィルムは、電圧印加の有無により光の透過や散乱を制御して視界を遮ることはできるが、光自体を遮ることはできないため光散乱により眩しさが増す傾向にある。そのため、眩しさの軽減やコントラストの向上等を目的として、調光パネルの材料に色素を用いる試みがなされている(特許文献3,4)。この様な調光パネルを自動車の窓ガラスに用いる場合、実用性や意匠性の面から可視光を遮ることができる黒色素子の需要が高まっている。このような黒色調光素子は、電圧印加-無印加により大きなコントラストを有することや、電圧印加時-無印加時の両方を無彩色に近づけること、屋外使用時の長期暴露、即ち高温下で長時間光に曝されたときに色味の変化が小さいことが強く求められている。
【0003】
液晶調光フィルムに使用される色素としては二色性色素が一般的で、二色性色素を含有する液晶組成物を用いた調光素子としてGH(ゲストホスト)方式や、高分子中に色素と液晶の組成物を分散させたPDLC(高分子分散型液晶)方式が知られており、それぞれの方式で様々な二色性色素が提案されている(特許文献4、5、6)。
【0004】
調光素子用の液晶組成物に一般的に用いられる二色性色素には、素子とした場合にコントラストを高めるための二色比は元より、耐光性、耐UV性、耐熱性、液晶組成物の構成成分に対する二色性色素の相溶性(溶解度)などが求められている。しかし、これらの特性を向上させる取り組みがなされているが、依然として市場の要求を満たすものはない。例えば、特許文献4及び7には調光用途として好適な二色性色素の組成物が開示されているが、いずれも長時間光に曝露した際の色相変化量が大きく、屋外で使用するために十分な耐光性を有しているとは言い難い。さらに、特許文献7に記載の二色性色素は、二色比が低いため実用性に乏しく、これらを両立する調光素子が強く求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表昭63-501512号公報
特開平03-47392号公報
特開2018-205746号公報
特開2011-190314号公報
特開昭62-5941号公報
WO2021/261181
特公平03-063589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、二色比が高く、無彩色で、さらに耐光性に優れた調光素子を提供することが可能な液晶組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、二種類の二色性色素を用いることにより上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
本発明の諸態様または諸実施形態は、以下のように要約され得る。
[1].
(A)色素化合物、(B)液晶材料を含有する液晶組成物であって、該(A)色素化合物が
(i)下記一般式(1)
TIFF
2025133091000001.tif
69
170
(式中、R

は炭素数3~12の分岐鎖のアルキル基を表す。R

、R

はそれぞれ独立して水素原子、炭素数4~10の直鎖のアルコキシ基、又は、下記式(a)
TIFF
2025133091000002.tif
21
170
(式(a)中、R

は水素原子、又は、炭素数1~8の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基を表す。R

が複数存在する場合は、同一でも異なってもよい。))
で表されるアントラキノン化合物、および、
(ii)下記一般式(2)
TIFF
2025133091000003.tif
89
170
(式中、R

は水素原子、炭素数1乃至12の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、又は、炭素数1乃至12の直鎖若しくは分岐鎖のアルコキシ基を表す。R

は水素原子、炭素数1乃至8の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、又は炭素数1乃至8の直鎖若しくは分岐鎖のアルコキシ基を表す。)
で表されるアントラキノン化合物を含む液晶組成物。
[2].
前記一般式(1)で表されるアントラキノン化合物と前記一般式(2)で表されるアントラキノン化合物との質量比が、2:1~1:2である[1]に記載の液晶組成物。
[3].
液晶組成物に含有される(A)色素化合物の(B)液晶材料に対する濃度が、0.5~10質量%である[1]又は[2]に記載の液晶組成物。
[4].
前記一般式(1)で表されるアントラキノン化合物と前記一般式(2)で表されるアントラキノン化合物以外の二色性色素を含む[1]~[3]のいずれか一項に記載の液晶組成物。
[5].
少なくとも一方が透明電極を有する透明基板である対向配置された一対の基板間に、[1]~[4]のいずれか一項に記載の液晶組成物を挟持してなる調光素子。
[6].
一対の基板の両方が透明電極を有する透明基板である[5]又は[6]に記載の調光素子。
【発明の効果】
【0009】
本発明の液晶組成物を用いることにより、無彩色かつ高いコントラストと耐光性に優れた調光素子が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本発明を詳細に説明する。なお、本発明において「下限値~上限値」は下限値および上限値のいずれも含むことを意味する。
本明細書において、「アントラキノン化合物」を単に「化合物」と称する場合がある。
また、本明細書において、化学の一般常識に従い、「分岐鎖」のヒドロカルビル置換基には、「環状」のヒドロカルビル置換基(すなわち、環状ヒドロカルビル基から1つの水素原子を除いた残基)が包含され得る。
(【0011】以降は省略されています)

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