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公開番号2025150203
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024050976
出願日2024-03-27
発明の名称触媒及びそれを用いた不飽和カルボン酸の製造方法
出願人国立大学法人北海道大学,日本化薬株式会社
代理人個人,個人
主分類B01J 27/199 20060101AFI20251002BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】
本発明の製造方法で製造された触媒は、気相接触酸化方法における使用中の活性の変動を小さくすることができる。特にメタクロレインを原料とし、メタクリル酸を製造する反応では、その効果が大きく、より安全なプラント運転が可能である。
【解決手段】
モリブデン、銅、及びバナジウムを触媒活性成分として有し、
水を溶媒として、紫外可視分光法(透過系)で測定される670nm~800nmの波長において、極大吸収波長を有する触媒。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
モリブデン、銅、及びバナジウムを触媒活性成分として有し、
触媒 0.40±0.01gを、溶液40.0mLとなるように水に溶解させ、室温で5分以上攪拌した溶液の、紫外可視分光法(透過系)で測定される670nm~800nmの波長において、極大吸収波長を有する触媒。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
モリブデン、銅、及びバナジウムを触媒活性成分として有し、
触媒0.40±0.01gを、溶液40.0mLとなるように水に溶解させ、室温で5分以上攪拌した溶液の、
紫外可視分光法(透過系)で測定される665nmの波長における吸光度に対する、744nmの吸光度の比が0.950以上である触媒。
【請求項3】
下記式(1)で表される組成を触媒活性成分として有する、請求項1又は2に記載の触媒。
Mo
10

a1

b1
Cu
c1
As
d1

e1

f1

g1
(1)
(式中、Mo、V、P、Cu、As及びOは、それぞれモリブデン、バナジウム、リン、銅、砒素及び酸素を表す。XはAg、Mg、Zn、Al、B、Ge、Sn、Pb、Ti、Zr、Sb、Cr、Re、Bi、W、Fe、Co、Ni、Ce及びThからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を表す。YはK、Rb、Cs及びTlからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を表す。a1、b1、c1、d1、e1、f1及びg1は、各元素の原子比を表し、a1は0.1≦a1≦6、b1は0≦b1≦6、c1は0<c1≦3、d1は0<d1<3、e1は0≦e1≦3、f1は0≦f1≦3、g1は他の元素の原子価ならびに原子比により定まる値である。)
【請求項4】
上記式(1)で表される組成を有する触媒活性成分が下記式(I)の関係を満たす、請求項3に記載の触媒。
0 < a1/b1 ≦ 0.6・・・(I)
【請求項5】
上記式(1)で表される組成を有する触媒活性成分が下記式(II)の関係を満たす、請求項3に記載の触媒。
0 < b1/c1< 5.5・・・(II)
【請求項6】
不活性担体に触媒活性成分が担持された触媒である、請求項1又は2に記載の触媒。
【請求項7】
上記不活性担体がシリカ及び/又はアルミナである、請求項6に記載の触媒。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の触媒を用いた不飽和カルボン酸の製造方法。
【請求項9】
不飽和カルボン酸化合物がメタクリル酸である請求項8に記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、酸化反応によって、不飽和カルボン酸を得る為の触媒に関し、従来の触媒より使用初期からの活性変動が小さく、安定したプラント運転を実現できる触媒に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)【背景技術】
【0002】
不飽和アルデヒド、不飽和カルボン酸を製造する方法や、ブテン類から1,3-ブタジエンを製造する気相接触酸化方法は工業的に広く実施されており、ビスマスおよびモリブデンを主成分とした複合金属酸化物触媒の使用が当業者にとって公知である。
特に、プロピレン、イソブチレン、t-ブチルアルコール等を原料にして対応する不飽和アルデヒド、不飽和カルボン酸を製造する方法に関しては、その収率を向上する手段として多くの報告がなされている。
これらの反応は発熱反応であり、触媒の反応熱等によって、経時的に触媒が活性化され、反応の暴走を引き起こしやすい。また、触媒は使用によって劣化が起こりやすく、不活性化されやすいという問題があった。このため、使用初期からの活性変動が小さく、安定的に触媒の活性を示す触媒の開発が望まれていた。
【0003】
このうち、メタクリル酸製造用触媒についてはこれまで多くの提案がされている。これらの中には、触媒成型方法や成型条件により、細孔容積、細孔分布等の触媒の微細構造を調整したものがある。例えば、特許文献1では細孔径半径0.005~10μmの細孔の細孔容積に対する細孔径半径0.005~0.05μmの細孔の細孔容積の割合が20%以上であるメタクリル酸製造用触媒が提案されている。
【0004】
特許文献2には、触媒の細孔容積が0.1cc/g以上0.9cc/g以下であり、細孔直径が0.1μm未満の細孔により占められる細孔容積が、全細孔容積の15%以下であり、細孔直径が0.1μm以上1μm未満の細孔により占められる細孔容積が全細孔容積の15%未満であり、細孔直径が1μm以上10μm未満の細孔により占められる細孔容積が、全細孔容積の65%以上であるメタクリル酸製造用触媒が提案されている。特許文献3では細孔半径が0.05μm以下の細孔容積が0.01cc/g以下であり、細孔半径が0.05μmを超える細孔の容積が0.2cc/g以上であるメタクリル酸製造用触媒が提案されている。
また、特許文献4には、リン及びモリブデンを含むヘテロポリ酸化合物からなるメタクリル酸製造用触媒の製造方法であって、触媒原料の水性混合液を乾燥して、b値が6.0以上である乾燥物を得、この乾燥物を成形した後、焼成することを特徴とするメタクリル酸製造用触媒の製造方法が提案されている。特許文献5には、プロピレンを分子状酸素または分子状酸素含有ガスの存在下で接触気相酸化してアクロレインを製造するための触媒であって、モリブデン、ビスマスおよび鉄を必須成分として含有する酸化物触媒であり、かつ、触媒成分のL*a*b*表色系におけるL*値、a*値、b* 値がそれぞれ30≦L*≦60、0≦a*≦5、5≦b*≦14の範囲であるアクロレイン製造用の触媒が提案されている。これらの公知技術について、特許文献4では、成型・焼成工程を経る前の乾燥物に関する記載であり、特許文献5では触媒を構成する元素・構造が大きく異なっており、プロピレンからアクロレインを製造する際にのみ用いられる技術である。加えて、これらの触媒は、固体状態で、可視光領域のみの記載である。また、非特許文献1には、触媒を溶媒に溶解させた状態で、200~500nmのUV-Vis測定の結果が記載されている。非特許文献2には、固体状態のおける500nm-1900nmの波長領域でのUV-Vis測定の結果も記載されている。しかし触媒を溶媒に溶解させた状態での、UV-Vis測定の結果における600nm以上の高波長側のスペクトルに注目している文献はなかった。特許文献1から3のようにして得られた触媒は、触媒の寿命が短い、活性変動が大きい等の課題があり、工業触媒としての使用に際しては、さらに改良が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
日本国特許第3710944号公報
日本国特開2017-176932号公報
日本国特開2003-10690号公報
日本国特開2007-260588号公報
日本国特開2010-214217号公報
【非特許文献】
【0006】
Journal of Catalysis, 154, 275-292, 1995
Applied Catalysis A:General 222,2001, 63-77
中庸裕、山下弘巳著 「固体表面キャラクタリタゼーションの実際」講談社サイエンティフィク、2005年2月10日、P56~P63
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、本発明は、酸化反応によって、不飽和カルボン酸を得る為の触媒に関し、従来の触媒より使用初期からの活性変動が小さく、安定したプラント運転を実現できる触媒を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願の発明者らは、これら上記の現状と課題に対して鋭意検討の結果、先行技術では着目されていなかった水を溶媒とした600-1000nmの紫外可視分光スペクトルに注目し、モリブデン、銅及びバナジウムを必須成分とし、これを、水溶媒へ溶解させ得られる紫外可視分光スペクトルにおいて、特定の吸収波長を有する触媒が、触媒活性について、高い安定性を有することを見出し、本発明に至った。
【0009】
本発明は、以下1)~9)に関する。
1)
モリブデン、銅、及びバナジウムを触媒活性成分として有し、
触媒0.40±0.01gを、溶液40.0mLとなるように水に溶解させ、室温で5分以上攪拌した溶液の、
紫外可視分光法(透過系)で測定される670nm~800nmの波長において、極大吸収波長を有する触媒。
2)
モリブデン、銅、及びバナジウムを触媒活性成分として有し、
触媒0.40±0.01gを、溶液40.0mLとなるように水に溶解させ、室温で5分以上攪拌した溶液の、
紫外可視分光法(透過系)で測定される665nmの波長における吸光度に対する、744nmの吸光度の比が0.950以上である触媒。
3)
下記式(1)で表される組成を触媒活性成分として有する、上記1)乃至3)のいずれか一項に記載の触媒。
Mo
10

a1

b1
Cu
c1
As
d1

e1

f1

g1
(1)
(式中、Mo、V、P、Cu、As及びOは、それぞれモリブデン、バナジウム、リン、銅、砒素及び酸素を表す。XはAg、Mg、Zn、Al、B、Ge、Sn、Pb、Ti、Zr、Sb、Cr、Re、Bi、W、Fe、Co、Ni、Ce及びThからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を表す。YはK、Rb、Cs及びTlからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を表す。a1、b1、c1、d1、e1、f1及びg1は、各元素の原子比を表し、a1は0.1≦a1≦6、b1は0≦b1≦6、c1は0<c1≦3、d1は0<d1<3、e1は0≦e1≦3、f1は0≦f1≦3、g1は他の元素の原子価ならびに原子比により定まる値である。)
4)
上記式(1)で表される組成を有する触媒活性成分が下記式(I)の関係を満たす、上記3)に記載の触媒。
0 < a1/b1 ≦ 0.6・・・(I)
5)
上記式(1)で表される組成を有する触媒活性成分が下記式(II)の関係を満たす、上記3)又は4)に記載の触媒。
0 < b1/c1< 5.5・・・(II)
6)
不活性担体に触媒活性成分が担持された触媒である、上記1)乃至5)のいずれか一項に記載の触媒。
7)
上記不活性担体がシリカ及び/又はアルミナである、上記6)に記載の触媒。
8)
上記1)乃至7)のいずれか一項に記載の触媒を用いた不飽和カルボン酸の製造方法。
9)
不飽和カルボン酸化合物がメタクリル酸である上記8)に記載の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明の製造方法で製造された触媒は、気相接触酸化方法において、反応初期より高活性であり、かつ反応中の活性の変動を小さくすることができる。特にメタクロレインを原料とし、メタクリル酸を製造する反応では、その効果が大きく、より安全なプラント運転が可能である。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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