TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025132323
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-10
出願番号2024029793
出願日2024-02-29
発明の名称部分放電測定システムおよびその測定装置、部分放電測定方法、部分放電測定プログラム
出願人株式会社明電舎,国立大学法人埼玉大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G01R 31/12 20200101AFI20250903BHJP(測定;試験)
要約【課題】複雑な演算処理を行うことなく、高周波駆動の高電圧機器の部分放電を測定する。
【解決手段】部分放電測定システム10は固定子コイル2を測定対象とし、結合コンデンサC、検出インピーダンスZ、HPF1、HPF2、LPF、オシロスコープ4、測定装置6を備える。測定装置6の点列データファイル取得部には固定子コイル2の入力電圧およびHPF1またはHPF2を通した出力電圧を時刻情報とペアにした点列データファイルが入力される。ノイズ引き処理部は前記ファイルの出力電圧が閾値の範囲内であればノイズとみなして除去し、閾値外であればPD電圧とみなす。ピーク値取出し部はPD電圧の正負の最大値を比較し、最大絶対値を求める。グラフ描画部は入力電圧の波形および最大絶対値の出力電圧の波形を時刻情報と併せてグラフ描画する。部分放電エネルギー推定部はPDの放電エネルギーを推定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
測定対象の部分放電を測定する部分放電測定システムであって、
前記測定対象の入力電圧と出力電圧とを取得する回路部と、
前記回路部の取得した各電圧情報に基づき部分放電を測定する測定装置と、
を備え、
前記回路部は、前記出力電圧の基本周波数信号を除去して部分放電信号を取得するハイパスフィルタを備える一方、
前記測定装置は、
前記測定対象の入力電圧と前記ハイパスフィルタを通した出力電圧のそれぞれが時刻情報と併せて前記回路部から入力され、
前記出力電圧の波形に対して事前に定めた閾値の範囲内をノイズとして除去する一方、前記閾値の範囲外を部分放電電圧とするノイズ引き処理部と、
前記部分放電電圧について正負の最大値を取得し、取得された各最大値の大きさを比較することで最大絶対値を求めるピーク取出し処理部と、
前記入力電圧の波形および前記最大絶対値の出力電圧の波形を時刻情報と併せてグラフに描画するグラフ描画部と、
を備えることを特徴とする部分放電測定システム。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
測定対象の入力電圧と出力電圧とを取得する回路部を備え、
前記回路部が前記出力電圧の基本周波数信号を除去して部分放電信号を取得するハイパスフィルタを備えた部分放電測定システムの測定装置であって、
前記測定対象の入力電圧と前記ハイパスフィルタを通した出力電圧のそれぞれが時刻情報と併せて入力され、
前記出力電圧の波形に対して事前に定めた閾値の範囲内をノイズとして除去する一方、前記閾値の範囲外を部分放電電圧とするノイズ引き処理部と、
前記部分放電電圧について正負の最大値を取得し、取得された各最大値の大きさ比較することで最大絶対値を求めるピーク取出し処理部と、
前記入力電圧の波形および前記最大絶対値の出力電圧の波形を時刻情報と併せてグラフに描画するグラフ描画部と、
を備えることを特徴とする測定装置。
【請求項3】
前記点列データファイル取得部は、
1回の入力電圧に対して、少なくとも50回の出力電圧を取得し、
前記グラフ描画部は、前記入力電圧の波形に前記最大絶対値の各出力電圧を重ね合わせて前記グラフを描画する
ことを特徴とする請求項2記載の測定装置。
【請求項4】
前記グラフ描画部は、
前記グラフを事前に定めた部分放電の放電パターン分布と比較照合することで部分放電の発生原因を推定する
ことを特徴とする請求項2または3記載の測定装置。
【請求項5】
前記最大絶対値の電圧値に基づき部分放電の1回あたりの放電電荷量に換算し、
前記放電電荷量に相当する電流値を算出し、
前記部分放電の総回数分の電流値からジュール熱を算出することで部分放電により生じる放電エネルギーを推定する部分放電エネルギー推定部を
備えることを特徴とする請求項2または3記載の測定装置。
【請求項6】
前記部分放電エネルギー推定部は、
式(1)~(3)を用いて部分放電の放電エネルギーを推定することを特徴とする請求項5記載の測定装置。
TIFF
2025132323000005.tif
50
166


=電荷量

out(j)
=出力電圧
j=1~n
K=定数
TIFF
2025132323000006.tif
50
166
I=部分放電の総電流
TIFF
2025132323000007.tif
50
166

t
=部分放電の発生個所の抵抗値
W=放電エネルギー
【請求項7】
測定対象の入力電圧と出力電圧とを取得する回路部と、
前記回路部の取得した各電圧情報に基づき部分放電を測定する測定装置と、
を備え、
前記出力電圧の基本周波数信号を除去して部分放電信号を取得するハイパスフィルタを前記回路部に備えた部分放電測定システムの実行する方法であって、
前記測定装置が、
前記測定対象の入力電圧と前記ハイパスフィルタを通した出力電圧のそれぞれを時刻情報と併せて前記回路部から取得するステップと、
前記出力電圧の波形に対して事前に定めた閾値の範囲内をノイズとして除去する一方、前記閾値の範囲外を部分放電電圧とするステップと、
前記部分放電電圧について正負の最大値を取得し、取得された各最大値を比較することで最大絶対値を求めるステップと、
前記入力電圧の波形および前記最大絶対値の出力電圧の波形を時刻情報と併せてグラフに描画するステップと、
を実行することを特徴とする部分放電測定方法。
【請求項8】
請求項2~6のいずれか記載の前記測定装置としてコンピュータを機能させることを特徴とする部分放電測定プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば回転機・インバータ・静止機器などの高電圧機器を測定対象とし、高電圧機器をから発生する部分放電(Partial Discharge/以下、PDとする。)を検出測定することで絶縁劣化を診断する技術に関する。
続きを表示(約 1,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来の部分放電測定装置は、主に商用周波数(50Hzまたは60Hz)の交流電流を印加している高電圧機器の絶縁劣化に用いられていた。ところが、近年は高効率運転のためインバータを使用して周波数・電圧を調整する装置構成が多くなってきている。
【0003】
例えば3kV以上の商用周波数の高電圧を、インバータを介して商用周波数を超える周波数(60Hz~数百Hz)に変換して電動機を動作させる方法が提案されている。このときインバータ内部の電力用半導体やその周辺回路がスイッチングすること等に起因してノイズが発生し、PDを捉えることが難しい状況となっている。
【0004】
このようなPDによる絶縁劣化の診断装置として特許文献1が提案され、またPDのノイズ除去する装置として特許文献2が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-223821
特開2020-076640
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1,2の装置には、以下の問題があった。
【0007】
(1)特許文献1の装置は、結合コンデンサを介してPDが発生したときの電流値を電流センサで計測し、計測値を記録する。ここで記録された計測値に基づき装置内の数式・等価回路で表される現象記述モデルを決定する。この現象記述モデルから絶縁劣化の発生確実性および進行度合いを算出し、算出結果をユーザに提示する。
【0008】
しかしながら、特許文献1には診断対象の電源周波数が明記されていなく、高周波駆動(例えば1kHz程度)の回転機に適さないおそれがある。また、絶縁体のボイドによるPD(ボイド放電)に特化しているため、その他の原因(層間剥離,スロット放電など)によるPDの定量的評価に対応できないおそれもある。
【0009】
(2)特許文献2の部分放電検出装置は、電気機器で発生するPDを「φ‐Qプロット分布」から発生源を特定し、PDのノイズ除去を図っている。具体的にはCT(電流トランス)・AE(音響放射検知センサ)・TEV(電磁はセンサ)などのセンサからPDの発生したときの波形(=PD信号+ノイズ重畳分)を測定する。
【0010】
この測定結果と過去のノイズ蓄積データの波形と照合して統計処理することでノイズ除去された信号のみを抽出し、機械学習によるデータを基にPDの種類を判別し、ユーザに提示する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

株式会社明電舎
回転電機
1か月前
株式会社明電舎
負荷発生装置
11日前
株式会社明電舎
電力変換装置
24日前
株式会社明電舎
電力変換装置
29日前
株式会社明電舎
電力系統システム
2日前
株式会社明電舎
軸受及びそれを備えた回転機
9日前
株式会社明電舎
電極構造,真空インタラプタ
10日前
株式会社明電舎
電流センサおよび電力変換装置
2日前
株式会社明電舎
埋込磁石型回転子および回転電機
1か月前
株式会社明電舎
真空可変コンデンサの駆動制御装置
1か月前
株式会社明電舎
異常検知システム及び異常検知方法
15日前
株式会社明電舎
機械学習支援装置及び機械学習支援方法
14日前
株式会社明電舎
電子装置
28日前
株式会社明電舎
アキシャルギャップモータ用のロータ、及びアキシャルギャップモータ
1か月前
株式会社明電舎
アキシャルギャップモータ用のステータ、及びアキシャルギャップモータ
1か月前
株式会社明電舎
電極構造,真空インタラプタ
10日前
株式会社明電舎
部分放電測定システムおよびその測定装置、部分放電測定方法、部分放電測定プログラム
2日前
株式会社明電舎
ガス絶縁開閉ユニット及びガス絶縁開閉装置
15日前
株式会社明電舎
試験システム、メンテナンスツール、点検異常模擬テーブルの作成方法、点検異常模擬テーブル作成プログラム
1か月前
個人
計量スプーン
3日前
個人
微小振動検出装置
14日前
株式会社イシダ
X線検査装置
14日前
三菱電機株式会社
計測器
29日前
株式会社辰巳菱機
システム
23日前
ダイハツ工業株式会社
測定用具
7日前
アンリツ株式会社
分光器
9日前
アンリツ株式会社
分光器
9日前
株式会社FRPカジ
FRP装置
25日前
株式会社東芝
センサ
14日前
TDK株式会社
磁気センサ
3日前
富士レビオ株式会社
嵌合システム
28日前
学校法人立命館
液面レベルセンサ
22日前
TDK株式会社
磁気センサ
10日前
大和製衡株式会社
組合せ計量装置
25日前
株式会社カワタ
サンプリング装置
18日前
日本精工株式会社
分注装置
21日前
続きを見る