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公開番号2025132177
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-10
出願番号2024029557
出願日2024-02-29
発明の名称三方弁
出願人リンナイ株式会社
代理人個人,個人
主分類F16K 11/065 20060101AFI20250903BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】三方弁を組み立てる際に駆動部材の雄ネジ部に塗布されるグリスがシャフトの先端に付着することに起因する駆動部材とシャフトとの接合強度の低下を抑制する。
【解決手段】一端に第1ポート、他端に第2ポートが連通した直線流路の中間に第3ポートが連通しており、直線流路の第1弁口、第2弁口の開口面積を、シャフト35の下端に配置された対応する第1弁体34a、第2弁体34bの移動で変化させる。シャフトは、ガイド41の軸受部42に挿通され、筒形状の駆動部材50の内側に上端が挿入されて接合される。駆動部材は、外周面の上端側にギア部51を有し、下端側に雄ネジが形成された雄ネジ部53を有する。また、ガイドは、軸受部の上方に雌ネジが内周面に形成された雌ネジ部43を有し、雄ネジ部と雌ネジ部とが螺合される。そして、駆動部材における雄ネジ部の下端面から、雌ネジ部の内径よりも外径が小さい筒状部54が下方に突設されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
一端に第1ポートが連通し、他端に第2ポートが連通した直線流路の中間に第3ポートが連通しており、該直線流路における前記第1ポートと前記第3ポートとの間に設けられた第1弁口の開口面積が、第1弁体の接近または離隔に伴って変化すると共に、前記第2ポートと前記第3ポートとの間に設けられた第2弁口の開口面積が、第2弁体の接近または離隔に伴って変化し、モータの駆動によって前記直線流路と平行な軸方向に移動可能なシャフトの端部に前記第1弁体および前記第2弁体が配置されて、前記シャフトと共に前記第1弁体および前記第2弁体が前記直線流路に沿って移動することで、前記第1ポートと前記第3ポートとの流体の流通量、および前記第2ポートと前記第3ポートとの流体の流通量を変更可能な三方弁において、
前記シャフトが挿通される軸受部が設けられて、該シャフトを前記軸方向に移動可能に軸支するガイドと、
前記モータの駆動が伝えられるギア部が外周面に形成されると共に、前記シャフトの前記第1弁体および前記第2弁体とは反対側の先端が、該第1弁体および該第2弁体に対向する端面に開口した挿入孔に挿入されて接合される筒形状の駆動部材と
を備え、
前記シャフトの前記軸方向における前記駆動部材側を上方、反対の前記第1弁体および前記第2弁体が配置された側を下方と仮定した場合に、
前記駆動部材における前記ギア部の下方に、雄ネジが外周面に形成された雄ネジ部を有すると共に、前記ガイドにおける前記軸受部の上方に、雌ネジが内周面に形成された雌ネジ部を有し、
前記雄ネジ部と前記雌ネジ部とが螺合した状態で、前記モータの駆動で前記駆動部材が前記シャフトの軸回りに回動すると、該雄ネジ部と該雌ネジ部との噛み合わせに従って該シャフトが前記軸方向に移動し、
前記駆動部材における前記雄ネジ部の下端面から、前記雌ネジ部の内径よりも外径が小さく内側に前記挿入孔を有する筒状部が下方に向かって突設されている
ことを特徴とする三方弁。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
請求項1に記載の三方弁において、
前記シャフトには、前記軸方向に直交する断面形状が非円形の回り止め形状である回り止め部が形成されており、
前記駆動部材における前記筒状部の内側には、前記回り止め形状と対応して前記回り止め部と嵌合する形状の嵌合部が前記挿入孔の一部として設けられており、
前記ガイドの前記軸受部に挿通された前記シャフトの前記軸方向の移動が上限に達した状態で、前記回り止め部の上端は、前記雌ネジ部の上端よりも下方に位置しており、
前記駆動部材の前記筒状部は、前記雄ネジ部と前記雌ネジ部との螺合よりも前に、前記嵌合部が前記回り止め部と嵌合可能な長さに突設されている
ことを特徴とする三方弁。
【請求項3】
請求項2に記載の三方弁において、
前記シャフトの外周面には、該シャフトと前記ガイドの前記軸受部との間を密封するOリングが装着される溝部が形成されており、
前記ガイドの前記軸受部に挿通された前記シャフトの前記軸方向の移動が上限に達し、前記回り止め部の上端が前記雌ネジ部の上端よりも下方に位置した状態で、前記雌ネジ部の下端よりも前記Oリングが下方に位置することとなる箇所に前記溝部が形成されている
ことを特徴とする三方弁。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、一端に第1ポートが連通し、他端に第2ポートが連通した直線流路の中間に第3ポートが連通しており、第1ポートと第3ポートとの流体の流通量、および第2ポートと第3ポートとの流体の流通量を変更可能な三方弁に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
配管が接続されるポートを3つ備えた三方弁は、1つの配管から2つの配管に水などの流体の流れを分けて分流比率を変更可能な分流弁や、2つの配管から1つの配管に流体の流れを合わせて混合比率を変更可能な混合弁として、給湯器などで広く使用されている。例えば、特許文献1で給湯器の分流弁として用いられる三方弁は、ケーシング内に形成された直線流路の一端に第1ポートが連通し、他端に第2ポートが連通すると共に、第3ポートが直線流路の中間に連通している。また、直線流路における第1ポートと第3ポートとの間には第1弁口が設けられており、第1弁体の接近または離隔に伴って第1弁口の開口面積が変化し、同様に第2ポートと第3ポートとの間には第2弁口が設けられており、第2弁体の接近または離隔に伴って第2弁口の開口面積が変化する。この第1弁体および第2弁体は、モータの駆動によって直線流路と平行な軸方向に移動可能なシャフトの端部に接合されており、シャフトと共に第1弁体および第2弁体が直線流路に沿って移動することで、第1ポートと第3ポートとの流体の流通量、および第2ポートと第3ポートとの流体の流通量を変更可能である。
【0003】
こうしたシャフトは、ガイドとして三方弁のケーシングに組み込まれたインナー部材の軸受部に挿通されて軸方向に移動可能に軸支されると共に、第1弁体および第2弁体とは反対側の先端が、モータの駆動が伝えられるギア部が外周面に形成された駆動部材の内側に挿入されて接合される。また、シャフトの軸方向における弁体側を下方、駆動部材側を上方とした場合に、駆動部材は、外周面における上端側にギア部を有すると共に、下端側に雄ネジが形成された雄ネジ部を有する。一方、インナー部材は、軸受部の上方に雄ネジ部と対応する雌ネジが内周面に形成された雌ネジ部を有しており、雄ネジ部と雌ネジ部とが螺合される。そして、モータの駆動で駆動部材がシャフトの軸回りに回動すると、雄ネジ部と雌ネジ部との?み合わせに従って駆動部材と共にシャフトが軸方向に移動する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-62559号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述のような構成を有する三方弁では、駆動部材の雄ネジ部とインナー部材の雌ネジ部との螺合を潤滑にするために、組み立てる過程で駆動部材の雄ネジ部にグリスを塗布することが多く、このグリスが駆動部材の雄ネジ側の端面に付着すると、駆動部材の内側にシャフトを挿入する際にシャフトの先端にグリスが付着してしまうことがあり、グリスの介在によって駆動部材とシャフトとの接合強度の低下が起こり得るという問題があった。
【0006】
この発明は、従来の技術における上述した課題に対応してなされたものであり、三方弁を組み立てる過程で駆動部材の雄ネジ部に塗布されるグリスがシャフトの先端に付着することに起因する駆動部材とシャフトとの接合強度の低下を抑制することが可能な技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の三方弁は次の構成を採用した。すなわち、
<第1の態様>
一端に第1ポートが連通し、他端に第2ポートが連通した直線流路の中間に第3ポートが連通しており、該直線流路における前記第1ポートと前記第3ポートとの間に設けられた第1弁口の開口面積が、第1弁体の接近または離隔に伴って変化すると共に、前記第2ポートと前記第3ポートとの間に設けられた第2弁口の開口面積が、第2弁体の接近または離隔に伴って変化し、モータの駆動によって前記直線流路と平行な軸方向に移動可能なシャフトの端部に前記第1弁体および前記第2弁体が配置されて、前記シャフトと共に前記第1弁体および前記第2弁体が前記直線流路に沿って移動することで、前記第1ポートと前記第3ポートとの流体の流通量、および前記第2ポートと前記第3ポートとの流体の流通量を変更可能な三方弁において、
前記シャフトが挿通される軸受部が設けられて、該シャフトを前記軸方向に移動可能に軸支するガイドと、
前記モータの駆動が伝えられるギア部が外周面に形成されると共に、前記シャフトの前記第1弁体および前記第2弁体とは反対側の先端が、該第1弁体および該第2弁体に対向する端面に開口した挿入孔に挿入されて接合される筒形状の駆動部材と
を備え、
前記シャフトの前記軸方向における前記駆動部材側を上方、反対の前記第1弁体および前記第2弁体が配置された側を下方と仮定した場合に、
前記駆動部材における前記ギア部の下方に、雄ネジが外周面に形成された雄ネジ部を有すると共に、前記ガイドにおける前記軸受部の上方に、雌ネジが内周面に形成された雌ネジ部を有し、
前記雄ネジ部と前記雌ネジ部とが螺合した状態で、前記モータの駆動で前記駆動部材が前記シャフトの軸回りに回動すると、該雄ネジ部と該雌ネジ部との噛み合わせに従って該シャフトが前記軸方向に移動し、
前記駆動部材における前記雄ネジ部の下端面から、前記雌ネジ部の内径よりも外径が小さく内側に前記挿入孔を有する筒状部が下方に向かって突設されている
ことを特徴とする。
【0008】
このような第1の態様の三方弁では、駆動部材の外周面における雄ネジ部と、挿入孔が開口した下端面(第1弁体および第2弁体と対向する端面)との間に筒状部を介在させることにより、筒状部を有しない場合に比べて、雄ネジ部に塗布されるグリスが、駆動部材(筒状部)の下端面における挿入孔の周囲に付着し難くなるので、シャフトの先端を駆動部材の挿入孔に挿入する際に、シャフトの先端にグリスが付着することを抑制することができる。その結果、グリスの付着に起因する駆動部材とシャフトとの接合強度の低下を抑制することが可能となる。
【0009】
<第2の態様>
第1の態様の三方弁において、
前記シャフトには、前記軸方向に直交する断面形状が非円形の回り止め形状である回り止め部が形成されており、
前記駆動部材における前記筒状部の内側には、前記回り止め形状と対応して前記回り止め部と嵌合する形状の嵌合部が前記挿入孔の一部として設けられており、
前記ガイドの前記軸受部に挿通された前記シャフトの前記軸方向の移動が上限に達した状態で、前記回り止め部の上端は、前記雌ネジ部の上端よりも下方に位置しており、
前記駆動部材の前記筒状部は、前記雄ネジ部と前記雌ネジ部との螺合よりも前に、前記嵌合部が前記回り止め部と嵌合可能な長さに突設されている
ことを特徴とする。
【0010】
このような第2の態様の三方弁では、雄ネジ部と雌ネジ部との螺合に制約されることなく、雌ネジ部の内側に筒状部を挿入した駆動部材を、シャフトの軸回りに自由に回転させながら、回り止め部と嵌合部との嵌合の位置合わせができるので、筒状部を有しない場合に比べて組み立てが容易となる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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