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公開番号2025129331
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-04
出願番号2025112889,2024061416
出願日2025-07-03,2019-09-03
発明の名称侵害受容性疼痛、炎症性疼痛又は神経因性疼痛のための医薬
出願人日本ケミファ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A61K 31/5513 20060101AFI20250828BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】侵害受容性疼痛、炎症性疼痛又は神経因性疼痛における痛みの予防又は治療のための医薬を提供する。
【解決手段】5-[4-(2-ヨードベンゾイルアミノ)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含む、侵害受容性疼痛、炎症性疼痛又は神経因性疼痛における痛みの予防又は治療のための医薬であって、運転若しくは機械操作能力に対する影響が認められないか、自動車運転能力に対する影響が認められないか、自動車運転を含む危険を伴う機械の操作に従事する患者にも投与の制限が不要であるか、又は自動車運転を含む危険を伴う機械の操作に従事する患者にも投与できる、前記医薬に関する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
5-[4-(2-ヨードベンゾイルアミノ)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含む、侵害受容性疼痛、炎症性疼痛又は神経因性疼痛における痛みの予防又は治療のための医薬であって、運転若しくは機械操作能力に対する影響が認められないか、自動車運転能力に対する影響が認められないか、自動車運転を含む危険を伴う機械の操作に従事する患者にも投与の制限が不要であるか、又は自動車運転を含む危険を伴う機械の操作に従事する患者にも投与できる、前記医薬。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、糖尿病性末梢神経障害に対する予防又は治療剤に関する。
本願は、2018年9月3日に、日本に出願された特願2018-164392号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
糖尿病神経障害は、「糖尿病網膜症」「糖尿病腎症」と並ぶ糖尿病の3大合併症といわれているものであり、この内、末梢神経が何らかの損傷等を受けている糖尿病神経障害のことを糖尿病性末梢神経障害という。
糖尿病性末梢神経障害は四肢のしびれ、痛み、温感異常、感覚鈍麻などを症状とする多発性神経障害と、発汗異常、便通異常などを呈する自律神経障害、及び顔面神経麻痺や外眼筋麻痺など脳神経に異常が現れる単一性神経障害等に分類される。この内、多発性神経障害と自律神経障害はポリオール代謝異常によって起こり、両者を総称して広範性対称性神経障害とも呼ばれる。また、単一性神経障害は血管閉塞によって起こるとされている。
【0003】
この中でも最も初期に発症するとされる多発性神経障害における四肢の痛みは、末梢神経系あるいは中枢神経系そのものの機能異常や障害により生じるとされる神経障害性疼痛に分類され、触刺激を痛みとして誤認してしまうアロディニアや痛覚過敏などを主症状としている。
また、多発性神経障害は糖尿病性神経障害の中で最も多いものであり、身体の複数の領域に症状が現れる。感覚神経や運動神経の障害によって起こるもので、感覚神経障害の場合には、異常感覚(痛覚過敏、感覚鈍麻、しびれ(じんじんする感じを含む)、冷感、灼熱感、蟻走感(虫が這っている感覚)等)や、痛み(坐骨神経痛、三叉神経痛、肋間神経痛又は四肢の痛みに係る神経痛等)が生じる。痛みはしびれを伴い「じんじんとした痛み」と表現され、夜間に増強することが多い。手足の末端、ちょうど靴下や手袋で覆われる部分の痛みやしびれ、足の裏に薄紙が張り付いたように感じる感覚の鈍麻から症状が始まる(手袋・靴下型)。その後足先から膝へ、手先から肘へと、身体の中心に向かって、症状が広がっていく。また前記痛みは、神経障害性疼痛による痛みでもある。運動神経の障害は感覚障害よりも遅れて出現し、筋力が低下し、筋肉が萎縮する。具体的には、臀部、大腿部の筋肉の萎縮や筋力が低下を呈し、疼痛を伴うことなどが挙げられる。
【0004】
痛み刺激は、皮膚知覚神経の自由終末に存在する侵害受容器によって受容され、末梢の一次求心性C線維又はAδ線維を介して脊髄後角へ伝達される。そして痛覚情報はさらに二次ニューロンを介して上位中枢へと伝達され、最終的に大脳辺縁系や大脳皮質に到達し、痛みとして認識される。近年、脊髄後角に存在するグリア細胞の一つであるミクログリアが痛覚伝達に重要な役割を果たしているという知見が注目をあつめ、脊髄神経損傷による神経障害性疼痛モデルにおいて、脊髄後角においてミクログリアが活性化を示し、その活性化したミクログリア特異的にATP受容体の一つであるP2X4受容体が著しい発現上昇を示すことが明らかとなり、神経障害性疼痛の発症に極めて重要な役割を果たしていることが明らかとなっている。ATP受容体はイオンチャネル型ATP受容体(P2X)とGタンパク質共役型ATP受容体(P2Y)とに大別され、それぞれの7種類(P2X1-7)、8種類(P2Y1,2,4,6,11-14)のサブタイプの存在が明らかになっている。
これまで、糖尿病性末梢神経障害にP2X4受容体が関与するという知見は得られていない。
【0005】
(P2X4受容体の関与以外の神経障害性疼痛の治療薬)
非特許文献1によれば、現在、神経障害性疼痛の第一選択薬として、カルシウムチャネルのα2δリガンドであるプレガバリン、ガバペンチン、三環系抗うつ薬であるアミトリプチリン、ノルトリプチリン及びイミプラミン及びセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬であるデュロキセチンが存在することが示されている。
【0006】
しかしながら上記既存薬は、P2X4受容体アンタゴニスト作用とは作用機序が異なるものである。また、上記既存薬には、眠気やふらつきなどの副作用が知られ、慎重な投与が必要な点で課題がある。
【0007】
プレガバリンは、中枢神経系において、電位依存性カルシウムチャネルのα2δサブユニットと結合することにより興奮性神経伝達物質の遊離を抑制する。帯状疱疹後神経痛、糖尿病性神経障害に伴う痛みやしびれ、脊髄損傷後疼痛に対して、プラセボに比べ有意な鎮痛効果があり、睡眠の質や痛みに伴う抑うつ、不安も改善することが示されている。
しかし一方で、プレガバリンは、眠気やふらつき、浮動性めまいなどの副作用があり、慎重な漸増が必要である。また、腎機能低下患者には投与量を減量する必要がある。プレガバリンの初期用量は、添付文書上は150mg/日を朝・夕食後2回投与から開始することにはなっているが、高齢者や副作用軽減を考慮して25~75mg/日就寝前1回投与から開始することもある。
【0008】
またカルシウムチャネルのα2δリガンドであるガバペンチンにおいても、プレガバリンと同様に、眠気やふらつきなどの副作用があり、慎重な斬増が必要である。
【0009】
また非特許文献1には、三環系抗うつ薬は、非常に多岐にわたる末梢性や中枢神経障害性疼痛に対し、プラセボに比して有意な鎮痛効果があることが記載されている。
例えば、アミトリプチリンの神経障害性疼痛に対する鎮痛効果は、帯状疱疹後神経痛、糖尿病性神経障害による痛みやしびれ、外傷性神経損傷、脳卒中のような様々な疾患・病態に使われ、前記痛みやしびれに対する鎮痛効果はほぼ同程度である。
しかしながら三環系抗うつ薬は、高齢患者の場合には転倒や心突然死の発症が増加することが報告されており、低用量から開始し、慎重に使用するべきである。
【0010】
また、デュロキセチンはセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)の一つで、三環系抗うつ薬に比して安全に使用しやすく、心疾患のある患者ではより良い選択肢とされる。また糖尿病性神経障害による痛みやしびれを対象とする臨床試験で、プラセボに比して鎮痛効果が確認されている。
しかし非特許文献2においては、デュロキセチンは、自殺念慮、自殺企図があらわれることや、投与中止(特に突然の中止)により浮動性めまい、頭痛、悪心といった副作用が報告されており、慎重な投与が必要である。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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