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公開番号
2025131782
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-09
出願番号
2025096247,2023183221
出願日
2025-06-10,2016-03-17
発明の名称
モルヒナン誘導体
出願人
日本ケミファ株式会社
代理人
弁理士法人特許事務所サイクス
主分類
C07D
471/18 20060101AFI20250902BHJP(有機化学)
要約
【課題】抗不安薬や抗うつ薬の有効成分として有用な化合物、及びそれを含む医薬を提供する。
【解決手段】次の一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025131782000066.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">79</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image>
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
次の一般式(I)、
JPEG
2025131782000065.jpg
79
170
(式中、R
1
は水素;C
1-10
アルキル;C
6-10
アリール;C
2-6
アルケニル;シクロアルキル部分の炭素原子数が3~6で、アルキレン部分の炭素原子数が1~5であるシクロアルキルアルキル;アリール部分の炭素原子数が6~10で、アルキレン部分の炭素原子数が1~5であるアラルキル;C
3-6
シクロアルキル;又はヘテロアリール部分がN、O及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルキレン部分の炭素原子数が1~5であるヘテロアリールアルキルを表し、
R
2
はN、O及びSから選択される1~4個のヘテロ原子と少なくとも1つの炭素原子を環構成原子として含み、そして隣接する環構成原子の少なくとも1組は2重結合を有し、さらに少なくとも1つのオキソ基で置換されているヘテロ環を表し、
ここで、R
2
はR
2
の環構成原子である炭素原子を介してYと結合し、
R
3
、R
4
及びR
5
は同一又は異なって、水素;ヒドロキシ;ハロゲン;シアノ;カルバモイル;C
1-6
アルコキシ;C
6-10
アリールオキシ;C
1-6
アルカノイルオキシ;ニトロ;アミノ;C
1-8
アルキルアミノ;C
6-10
アリールアミノ又はアシル部分の炭素原子数が2~6であるアシルアミノを表し、
R
6a
及びR
6b
は同一又は異なって、水素;フッ素又はヒドロキシを表すか、又はR
6a
及びR
6b
が一緒になって=Oを表し、
R
7
及びR
8
は同一又は異なって、水素;フッ素又はヒドロキシを表し、
R
9
及びR
10
は同一又は異なって、水素;C
1-6
アルキル;C
6-10
アリール;N、O及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を環構成原子として含むヘテロアリール;アリール部分の炭素原子数が6~10で、アルキレン部分の炭素原子数が1~5であるアラルキル;ヘテロアリール部分がN、O及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルキレン部分の炭素原子数が1~5であるヘテロアリールアルキル;シクロアルキル部分の炭素原子数が3~6で、アルキレン部分の炭素原子数が1~5であるシクロアルキルアルキル又はC
2-6
アルケニルを表し、
XはO又はCH
2
を表し、
そして、YはC(=O)を表す。
但し、R
1
のC
1-10
アルキル;シクロアルキル部分の炭素原子数が3~6で、アルキレン部分の炭素原子数が1~5であるシクロアルキルアルキルのアルキレン部分及びシクロアルキル部分;アリール部分の炭素原子数が6~10で、アルキレン部分の炭素原子数が1~5であるアラルキルのアルキレン部分;並びにヘテロアリール部分がN、O及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルキレン部分の炭素原子数が1~5であるヘテロアリールアルキルのアルキレン部分は、1~6個の
ハロゲン;ヒドロキシ;C
1-6
アルコキシ;C
6-10
アリールオキシ;C
1-6
アルカノイル;C
1-6
アルカノイルオキシ;カルボキシル;アルコキシ部分の炭素原子数が1~6であるアルコキシカルボニル;カルバモイル;アルキル部分の炭素原子数は1~6であるアルキルカルバモイル;アルキル部分の炭素原子数は1~6であるジアルキルカルバモイル;アルキル部分の炭素原子数が1~6であるアルキルスルホニル;アミノスルホニル;アルキル部分の炭素原子数が1~6であるアルキルスルフィニル;アルキル部分の炭素原子数が1~6であるアルキルチオ;1~6個のハロゲンで置換されたC
1-6
アルコキシ;アリール部分の炭素原子数が6~10であるアリールカルボニルから選択される少なくとも1個の置換基で置換されていても良く、
そして、R
1
のC
6-10
アリール;アリール部分の炭素原子数が6~10で、アルキレン部分の炭素原子数が1~5であるアラルキルのアリール部分;R
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、オピオイドδ受容体アゴニスト作用を有するモルヒナン誘導体に関する。
続きを表示(約 8,000 文字)
【背景技術】
【0002】
オピオイドは、オピオイド受容体に結合して効果を発揮し、オピオイド受容体には、μ、δ、κの3つのサブタイプが存在する。μ、δ、κの3つのサブタイプのいずれも、そのアゴニストが鎮痛作用を有することが知られている。
しかし、オピオイドμ受容体に対する親和性の高いアゴニストであるモルヒネは、強力な鎮痛作用を有する一方で、依存性、薬物乱用、耐性、呼吸抑制、消化管の運動抑制による便秘、悪心嘔吐、血圧低下、除脈、咳嗽反射抑制、眠気、等の副作用がある。
オピオイドκ受容体の選択的なアゴニストであるエプタゾシンは、強い鎮痛作用を有するが、依存性、耐性、眠気、便秘、呼吸抑制は軽度ではあるが、発汗、悪心嘔吐、口渇が認められる。
一方、オピオイドδ受容体を活性化すると、鎮痛、抗うつ、及び抗不安効果をもたらすことが知られている。例えば、オピオイドδ受容体の内因性リガンドであるエンケファリンは鎮痛作用を有することが知られている。また、受容体欠損マウスにおいて不安様およびうつ様行動の増加が起きること(非特許文献1)、エンケファリン-δ受容体システムの亢進が情動調節に関与することが知られている(非特許文献2)。さらにラットやマウスの各種不安およびうつモデルにおいて様々なδ受容体アゴニストの抗うつ・抗不安様作用がδ受容体アンタゴニストによって拮抗されることから、δ受容体の選択的なアゴニストの抗うつ・抗不安薬としての有用性が示されている(非特許文献3~7、特許文献1、特許文献2)。オピオイドδ受容体を選択的に活性化するアゴニストは、オピオイドμ受容体やオピオイドκ受容体の活性化を通じて現れる副作用を有さないかほとんど有さないことが期待されている。
その他、δ受容体の活性化は、パーキンソン病やアルツハイマー病などの神経変性疾患、虚血や脳卒中、排尿障害、HIV感染、アルコール依存症、糖尿病などに対する改善効果が示唆されている(非特許文献8)。これまでに、オピオイドδアゴニストとしては、様々な化合物が報告されており、その鎮痛作用、抗うつ作用及び抗不安作用が実証されている(特許文献1~6、非特許文献9)。なお、SNC80、BW373U86などの一部のオピオイドδアゴニストは痙攣を誘発することが報告されている(非特許文献5、6及び10)。
抗うつ薬としては、古典的な三環系抗うつ薬及びモノアミン酸化酵素阻害薬に加えて、四環系抗うつ薬、トリアゾロピリジン系抗うつ薬が開発され、近年は、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(Selective Serotonin Reuptake Inhibitors:SSRI)やセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(serotonin-noradrenaline reuptake inhibitor:SNRI)、ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(Noradrenergic and Specific Serotonergic Antidepressant:NaSSA)が繁用されている。しかしながら、いずれの抗うつ薬も寛解率で見た場合の有効性は決して高くない。また、服用開始後早期における攻撃性の亢進や、若年齢患者で自殺念慮、自殺企図のリスクが増加するなど、その有用性は限定的である。
抗不安薬としては、ベンゾジアゼピン系薬物が広く用いられるが、この系統の薬物には常用量における依存性、催眠作用、筋弛緩、鎮静、認知機能低下などの有害作用のため、高齢者や全身状態の悪い患者には使用しにくいなどの未解決の問題がある。最近では、抗うつ薬として開発されたSSRIやSNRIが種々の不安障害にも適応を拡大しているが、即効性はなく、有害作用も出現する。また、バルビツール酸などの麻酔薬にも抗不安作用はあるが、作用量と致死量が近いので危険な薬剤である。
よって、現在使用されている薬剤とは異なる作用機序で効果を発揮し、副作用及び安全性がより改善された抗不安薬、抗うつ薬の開発が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2006-522775
WO 2001/046192
WO 2008/001859
WO 2013/035833
WO 2014/021273
WO 2014/136305
【非特許文献】
【0004】
Nature Genetics 2000,25,195
Neuroscience 2005,135,305
J.Pharmacol.Exp.Ther.2011,338,195
Trends in Neurosciences 2013,36,195
Behavioural Brain Research 2011,223,271
Neuropharmacology,2013,67,485
Current Neuropharmacology,2012,10,231
Psychopharmacology (Berl) 2013,228,1
Tetrahedron,2011,67,6682
The International Narcotics Research Conference 2014, July 13,2014
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、有効性が高く、依存性、耐性、呼吸抑制、便秘、悪心嘔吐、血圧低下、除脈、咳嗽反射抑制、催眠作用、筋弛緩、鎮静、認知機能低下、発汗、口渇などの有害作用が少なく、安全な、抗不安薬、抗うつ薬、鎮痛薬、パーキンソン病治療薬及び頻尿・尿失禁治療薬を提供することである。本発明の課題は、抗うつ作用、抗不安作用、鎮痛作用を同時に奏することも可能な安全な薬剤を提供し、うつ、不安、痛みに囚われた患者に福音を提供することである。そして、本発明の課題は、うつ、不安、痛みを一薬剤で同時に治療することができ、安全で経口服用または注射による投与(例えば皮下注射)可能な薬剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明は、次の一般式(I)、
【0007】
JPEG
2025131782000001.jpg
89
170
【0008】
(式中、R
1
は水素;C
1-10
アルキル;C
6-10
アリール;C
2-6
アルケニル;シクロアルキル部分の炭素原子数が3~6で、アルキレン部分の炭素原子数が1~5であるシクロアルキルアルキル;アリール部分の炭素原子数が6~10で、アルキレン部分の炭素原子数が1~5であるアラルキル;C
3-6
シクロアルキル;又はヘテロアリール部分がN、O及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルキレン部分の炭素原子数が1~5であるヘテロアリールアルキルを表し、
R
2
はN、O及びSから選択される1~4個のヘテロ原子と少なくとも1つの炭素原子を環構成原子として含み、そして隣接する環構成原子の少なくとも1組は2重結合を有し、さらに少なくとも1つのオキソ基で置換されているヘテロ環を表し、
ここで、R
2
はR
2
の環構成原子である炭素原子を介してYと結合し、
R
3
、R
4
及びR
5
は同一又は異なって、水素;ヒドロキシ;ハロゲン;シアノ;カルバモイル;C
1-6
アルコキシ;C
6-10
アリールオキシ;C
1-6
アルカノイルオキシ;ニトロ;アミノ;C
1-8
アルキルアミノ;C
6-10
アリールアミノ又はアシル部分の炭素原子数が2~6であるアシルアミノを表し、
R
6a
及びR
6b
は同一又は異なって、水素;フッ素又はヒドロキシを表すか、又はR
6a
及びR
6b
が一緒になって=Oを表し、
R
7
及びR
8
は同一又は異なって、水素;フッ素又はヒドロキシを表し、
R
9
及びR
10
は同一又は異なって、水素;C
1-6
アルキル;C
6-10
アリール;N、O及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を環構成原子として含むヘテロアリール;アリール部分の炭素原子数が6~10で、アルキレン部分の炭素原子数が1~5であるアラルキル;ヘテロアリール部分がN、O及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルキレン部分の炭素原子数が1~5であるヘテロアリールアルキル;シクロアルキル部分の炭素原子数が3~6で、アルキレン部分の炭素原子数が1~5であるシクロアルキルアルキル又はC
2-6
アルケニルを表し、
XはO又はCH
2
を表し、
そして、YはC(=O)を表す。
但し、R
1
のC
1-10
アルキル;シクロアルキル部分の炭素原子数が3~6で、アルキレン部分の炭素原子数が1~5であるシクロアルキルアルキルのアルキレン部分及びシクロアルキル部分;アリール部分の炭素原子数が6~10で、アルキレン部分の炭素原子数が1~5であるアラルキルのアルキレン部分;並びにヘテロアリール部分がN、O及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルキレン部分の炭素原子数が1~5であるヘテロアリールアルキルのアルキレン部分は、
1~6個のハロゲン;ヒドロキシ;C
1-6
アルコキシ;C
6-10
アリールオキシ;C
1-6
アルカノイル;C
1-6
アルカノイルオキシ;カルボキシル;アルコキシ部分の炭素原子数が1~6であるアルコキシカルボニル;カルバモイル;アルキル部分の炭素原子数は1~6であるアルキルカルバモイル;アルキル部分の炭素原子数は1~6であるジアルキルカルバモイル;アルキル部分の炭素原子数が1~6であるアルキルスルホニル;アミノスルホニル;アルキル部分の炭素原子数が1~6であるアルキルスルフィニル;アルキル部分の炭素原子数が1~6であるアルキルチオ;1~6個のハロゲンで置換されたC
1-6
アルコキシ;アリール部分の炭素原子数が6~10であるアリールカルボニルから選択される少なくとも1個の置換基で置換されていても良く、
そして、R
1
のC
6-10
アリール;アリール部分の炭素原子数が6~10で、アルキレン部分の炭素原子数が1~5であるアラルキルのアリール部分;R
3
、R
4
【0009】
また、本発明は、上記一般式(I)で表される化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物からなる医薬に関する。
また、本発明は、上記一般式(I)で表される化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する医薬組成物に関する。
また、本発明は、上記一般式(I)で表される化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する鎮痛剤に関する。
また、本発明は、上記一般式(I)で表される化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する抗うつ剤に関する。
また、本発明は、上記一般式(I)で表される化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する抗不安剤に関する。
また、本発明は、上記一般式(I)で表される化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物の有効量を投与することを含むうつを緩和、予防又は治療する方法に関する。
また、本発明は、上記一般式(I)で表される化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物の有効量を投与することを含む不安を緩和、予防又は治療する方法に関する。
また、本発明は、上記一般式(I)で表される化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物の有効量を投与することを含む痛みの緩和、予防又は治療の方法に関する。
また、本発明は、痛み、うつ、不安の緩和、予防又は治療のための、上記一般式(I)で表される化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物の使用に関する。
また、本発明は、ヒトにおける痛み、うつ、不安を緩和、予防又は治療する方法であって、前記方法が有効量の上記一般式(I)で表される 化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物をヒトに投与することを含む方法に関する。
また、本発明は、上記一般式(I)で表される化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有するパーキンソン病の治療剤に関する。
また、本発明は、上記一般式(I)で表される化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物の有効量を投与することを含むパーキンソン病を緩和、予防又は治療する方法に関する。
また、本発明は、パーキンソン病の緩和、予防又は治療のための、上記一般式(I)で表される化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物の使用に関する
また、本発明は、ヒトにおけるパーキンソン病を緩和、予防又は治療する方法であって、前記方法が有効量の上記一般式(I)で表される 化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物をヒトに投与することを含む方法に関する。
また、本発明は、上記一般式(I)で表される化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する頻尿又は尿失禁の治療剤に関する。
また、本発明は、上記一般式(I)で表される化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物の有効量を投与することを含む頻尿又は尿失禁を緩和、予防又は治療する方法に関する。
また、本発明は、頻尿又は尿失禁の緩和、予防又は治療のための、上記一般式(I)で表される化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物の使用に関する
また、本発明は、ヒトにおける頻尿又は尿失禁を緩和、予防又は治療する方法であって、前記方法が有効量の上記一般式(I)で表される 化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物をヒトに投与することを含む方法に関する。
また、本発明は、上記一般式(I)で表される化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する緑内障の治療剤に関する。
また、本発明は、上記一般式(I)で表される化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物の有効量を投与することを含む緑内障を緩和、予防又は治療する方法に関する。
また、本発明は、緑内障の緩和、予防又は治療のための、上記一般式(I)で表される化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物の使用に関する
また、本発明は、ヒトにおける緑内障を緩和、予防又は治療する方法であって、前記方法が有効量の上記一般式(I)で表される 化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物をヒトに投与することを含む方法に関する。
【発明の効果】
【0010】
本発明が提供する化合物である一般式(I)で表される化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物は、オピオイドδ受容体に対して強力なアゴニスト活性を有し、かつμ及びκ受容体に対しては活性化を示さないか、またはごく弱い活性化しか示さないので、オピオイドδ受容体の活性化による優れた抗うつ作用、抗不安作用、鎮痛作用、パーキンソン病の治療作用、頻尿・尿失禁の治療作用を有する。本発明の化合物は、オピオイドμ受容体及びκ受容体に対しては活性化を示さないか、またはごく弱い活性化しか示さないので、依存性、薬物乱用、耐性、呼吸抑制、消化管の運動抑制による便秘、悪心嘔吐、血圧低下、除脈、咳嗽反射抑制、眠気、発汗、口渇などの副作用を有さないか、非常に弱い。また、本発明の化合物は、検討した限り、他の受容体、チャンネル、酵素に対しては作用しないか、ごく僅かな作用しか示さない。したがって、本発明の化合物は、痙攣、筋弛緩、鎮静、認知機能低下などの有害作用が全くないか非常に弱いことが期待できる。
本発明の化合物は、経口投与または注射による投与(例えば皮下注射)によって高い血中濃度及び脳内移行性を示すので、経口投与または注射による投与によって使用することができる。
本発明の化合物は、肝細胞由来のミクロソーム中で代謝されにくいので、薬物代謝の観点から優れる。代謝産物による副作用の懸念も少ない。
本発明の化合物は、心筋活動電位の再分極を担うカリウムイオンチャンネルであるKv11.1(又はhERG;human Ether-a-go-go Related Gene)に対する阻害活性を全く有さないか、無視できる程度に弱いので、QT間隔の延長による突然死の懸念という点で、安全な薬剤である。
本発明の化合物は、有効性が高く安全な薬剤である。
本発明の化合物は、一つの薬剤で、うつ、不安、痛みのすべてを同時に解消することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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