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公開番号
2025128379
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-02
出願番号
2025102685,2022039655
出願日
2025-06-18,2022-03-14
発明の名称
化学蓄熱ブロック、化学蓄熱装置、並びに化学蓄熱及び放熱方法
出願人
国立大学法人東京科学大学
,
東芝エネルギーシステムズ株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
F28D
20/00 20060101AFI20250826BHJP(熱交換一般)
要約
【課題】効率的な化学蓄熱を行うことができる化学蓄熱ブロックを提供する。
【解決手段】本発明の化学蓄熱ブロック110は、連通気孔を有する多孔質基材111、及び多孔質基材111の連通気孔内に充填された化学蓄熱媒体を有し、化学蓄熱媒体が、反応媒体と反応したときに発熱し、かつ反応媒体と分離したときに吸熱するものであり、かつ多孔質基材111が、反応媒体の蒸気を流通させるための貫通流路112を有する。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
連通気孔を有する多孔質基材、及び前記多孔質基材の連通気孔内に充填された化学蓄熱媒体を有し、
前記化学蓄熱媒体が、反応媒体と反応したときに発熱し、かつ前記反応媒体と分離したときに吸熱するものであり、かつ
前記多孔質基材が、前記反応媒体の蒸気を流通させるための貫通流路を有する、
化学蓄熱ブロック。
続きを表示(約 690 文字)
【請求項2】
内側流路及び外側流路を有する二重管容器、並びに
前記内側流路に配置されている1又は複数の請求項1に記載の化学蓄熱ブロック、
を有し、
前記外側流路に熱媒体を流通させ、
前記内側流路において、前記反応媒体の蒸気を、前記化学蓄熱ブロックの前記貫通流路、及び前記内側流路の内壁と前記化学蓄熱ブロックとの間に流通させる、
化学蓄熱装置。
【請求項3】
複数の前記内側流路が、1つの前記外側流路内に配置されている、請求項2に記載の化学蓄熱装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の化学蓄熱装置を用いる化学蓄熱及び放熱方法であって、
蓄熱段階においては、前記熱媒体を前記外側流路に流通させ、それによって前記化学蓄熱ブロックの前記化学蓄熱媒体を加熱して前記反応媒体を除去して、前記反応媒体を除去された前記化学蓄熱ブロック及び第1の圧力の前記反応媒体の蒸気を生成させ、
放熱段階においては、前記熱媒体を前記外側流路に流通させ、かつ第2の圧力の前記反応媒体の蒸気を前記内側流路に流通させて、前記化学蓄熱ブロックを発熱させ、発熱した前記化学蓄熱ブロックによって、前記外側流路に供給された前記熱媒体を再加熱して、加熱された前記熱媒体を得、
前記第2の圧力が、前記第1の圧力よりも高圧であり、かつ
前記放熱段階において前記化学蓄熱媒体によって再加熱された前記熱媒体の温度が、前記蓄熱段階において前記化学蓄熱媒体を加熱する前記熱媒体の温度よりも高い、
化学蓄熱及び放熱方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイブリッド蓄熱システム、化学蓄熱ブロック、この化学蓄熱ブロックを用いる化学蓄熱装置、並びにこの化学蓄熱装置を用いる化学蓄熱及び放熱方法に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
エネルギー貯蔵手段として様々な蓄熱装置が用いられている。
【0003】
このような蓄熱装置としては、化学蓄熱装置及び顕熱蓄熱装置が知られている。
【0004】
化学蓄熱装置は、高温の熱エネルギーを蓄積でき、また、反応圧力を調整することによって、発生する熱の温度を蓄熱した熱の温度よりも高くするケミカルヒートポンプ運転ができる。蓄熱は高温の方がエネルギーの質(エクセルギー)が高く、熱力学的な価値が高いので、これらの観点において化学蓄熱装置は好ましい。他方で、化学蓄熱装置は、構成が複雑なため、コストが高いという問題がある。
【0005】
顕熱蓄熱装置は、構成が単純なため、コストが低い。他方で、顕熱蓄熱装置は、容器の耐熱・断熱性等の点で、高温の熱エネルギーを蓄積・保持することが難しいという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明では、上記のような従来の化学蓄熱装置及び顕熱蓄熱装置の問題点を解消したハイブリッド蓄熱システムを提供する。また、本発明では、化学蓄熱装置において用いて効率的な化学蓄熱を行うことができ、特に本発明のハイブリッド蓄熱システムにおいて用いることができる化学蓄熱ブロックを提供する。また、本発明では、この化学蓄熱ブロックを用いる化学蓄熱装置、並びにこの化学蓄熱装置を用いる化学蓄熱及び放熱方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の態様としては、下記の態様を挙げることができる。
【0008】
〈態様1〉
化学蓄熱装置及び顕熱蓄熱装置を有するハイブリッド蓄熱システムであって、
蓄熱段階においては、熱源によって、前記顕熱蓄熱装置の熱媒体を加熱して、加熱された前記熱媒体を得、加熱された前記熱媒体の少なくとも一部によって、前記化学蓄熱装置の化学蓄熱媒体を加熱して吸熱反応を行わせ、前記化学蓄熱媒体から反応媒体を分離及び除去して、前記反応媒体を除去された前記化学蓄熱媒体及び第1の圧力の前記反応媒体の蒸気を生成させ、かつ前記化学蓄熱媒体を加熱して低温となった前記熱媒体を、前記顕熱蓄熱装置に貯蔵し、
放熱段階においては、前記化学蓄熱装置の前記化学蓄熱媒体に第2の圧力の前記反応媒体の蒸気を供給して、前記化学蓄熱媒体と発熱反応させ、発熱した前記化学蓄熱媒体によって、前記顕熱蓄熱装置に貯蔵された前記熱媒体の少なくとも一部を再加熱して、再加熱された前記熱媒体を得、
前記第2の圧力が、前記第1の圧力よりも高圧であり、かつ
前記放熱段階において前記化学蓄熱媒体によって再加熱された前記熱媒体の温度が、前記蓄熱段階において前記熱源によって加熱された前記熱媒体の温度よりも高い、
ハイブリッド蓄熱システム。
〈態様2〉
蒸気タービンを更に有し、かつ
前記蓄熱段階において生成した第1の圧力の前記反応媒体の蒸気を、前記蒸気タービンに供給して発電を行わせる、
態様1に記載のシステム。
〈態様3〉
熱交換器を更に有し、かつ
前記蓄熱段階において、前記化学蓄熱装置の化学蓄熱媒体を加熱することによって温度が低下した前記熱媒体の少なくとも一部を、前記熱交換器において、前記熱源からの熱媒体と熱交換させて再加熱して、再加熱された前記熱媒体を得、再加熱された前記熱媒体を前記顕熱蓄熱装置に貯蔵する、
態様1又は2に記載のシステム。
〈態様4〉
前記顕熱蓄熱装置が、サーモクライン蓄熱装置である、態様1~3のいずれか一項に記載のシステム。
〈態様5〉
前記化学蓄熱媒体が水酸化カルシウムであり、かつ前記反応媒体が水である、態様1~4のいずれか一項に記載のシステム。
〈態様6〉
連通気孔を有する多孔質基材、及び前記多孔質基材の連通気孔内に充填された化学蓄熱媒体を有し、
前記化学蓄熱媒体が、反応媒体と反応したときに発熱し、かつ前記反応媒体と分離したときに吸熱するものであり、かつ
前記多孔質基材が、前記反応媒体の蒸気を流通させるための貫通流路を有する、
化学蓄熱ブロック。
〈態様7〉
内側流路及び外側流路を有する二重管容器、並びに
前記内側流路に配置されている1又は複数の態様6に記載の化学蓄熱ブロック、
を有し、
前記外側流路に熱媒体を流通させ、
前記内側流路において、前記反応媒体の蒸気を、前記化学蓄熱ブロックの前記貫通流路、及び前記内側流路の内壁と前記化学蓄熱ブロックとの間に流通させる、
化学蓄熱装置。
〈態様8〉
複数の前記内側流路が、1つの前記外側流路内に配置されている、態様7に記載の化学蓄熱装置。
〈態様9〉
態様7又は8に記載の化学蓄熱装置を用いる化学蓄熱及び放熱方法であって、
蓄熱段階においては、前記熱媒体を前記外側流路に流通させ、それによって前記化学蓄熱ブロックの前記化学蓄熱媒体を加熱して前記反応媒体を除去して、前記反応媒体を除去された前記化学蓄熱ブロック及び第1の圧力の前記反応媒体の蒸気を生成させ、
放熱段階においては、前記熱媒体を前記外側流路に流通させ、かつ第2の圧力の前記反応媒体の蒸気を前記内側流路に流通させて、前記化学蓄熱ブロックを発熱させ、発熱した前記化学蓄熱ブロックによって、前記外側流路に供給された前記熱媒体を再加熱して、加熱された前記熱媒体を得、
前記第2の圧力が、前記第1の圧力よりも高圧であり、かつ
前記放熱段階において前記化学蓄熱媒体によって再加熱された前記熱媒体の温度が、前記蓄熱段階において前記化学蓄熱媒体を加熱する前記熱媒体の温度よりも高い、
化学蓄熱及び放熱方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明のハイブリッド蓄熱システムによれば、従来の化学蓄熱装置及び顕熱蓄熱装置の問題点を解消することができる。また、本発明の化学蓄熱ブロックは、化学蓄熱装置において用いて効率的な化学蓄熱を行うことができ、特に本発明のハイブリッド蓄熱システムにおいて用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本発明のハイブリッド蓄熱システムの第1の態様の(a)蓄熱段階及び(b)放熱段階を示す図である。
図2は、本発明のハイブリッド蓄熱システムの第2の態様の(a)蓄熱段階及び(b)放熱段階を示す図である。
図3は、本発明の化学蓄熱ブロックの第1の態様を示す(a)斜視図、(b)側面断面図、及び(c)上面図である。
図4は、本発明の化学蓄熱ブロックの第2の態様を示す(a)斜視図、(b)側面断面図、及び(c)上面図である。
図5は、炭化ケイ素系多孔質基材(写真左)、及びこの炭化ケイ素系多孔質基材を用いて製造した本発明の化学蓄熱ブロック(写真右)を示す写真である。
図6は、本発明の化学蓄熱装置の第1の態様を示す(a)斜視透視図、(b)側面断面図、及び(c)上面図である。
図7は、本発明の化学蓄熱装置の第2の態様を示す(a)斜視透視図、(b)側面断面図、及び(c)上面図である。
図8は、本発明の化学蓄熱装置の(a)第3の態様、(b)第4の態様、(c)第5、(c)第6、及び(c)第7の態様を示す上面図である。
図9は、本発明の化学蓄熱及び放熱方法の(a)蓄熱段階及び(b)放熱段階を説明するための図である。
図10は、本発明の化学蓄熱ブロックを用いる化学蓄熱及び放熱方法の放熱段階における内側流路の圧力と温度の関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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