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公開番号2025140217
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2024039446
出願日2024-03-13
発明の名称触媒成形体及び該触媒を用いるアンモニアの合成方法
出願人つばめBHB株式会社,国立大学法人東京科学大学
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類B01J 23/78 20060101AFI20250919BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】工業化検討において十分な耐久性、具体的には高い圧壊強度と高い反応活性を両立する触媒成形体、その製造方法、及びアンモニアの製造方法を提供する。Co担持触媒は、先行研究では反応活性が不十分であり、また、工業化の際に触媒の耐久性が不十分等の実用性での課題があった。本製造方法により工業レベルを満足するアンモニア合成触媒成形体を得ることができる。
【解決手段】本発明の触媒成形体は、複合材料成分(A)と、チタン成分(B)と、触媒活性金属M成分(C)と、を含む。前記複合材料成分(A)が、第2族元素の2種以上を含む金属の複合酸化物である。前記チタン成分(B)が、Ti、Ti3O、TiH2、Ti合金、TiC、TiSix、TiN、TiOからなる群から選択させる少なくとも1種である。前記触媒活性金属M成分(C)が、遷移金属である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複合材料成分(A)と、チタン成分(B)と、触媒活性金属M成分(C)と、を含む触媒成形体であって、
前記複合材料成分(A)が、第2族元素の2種以上を含む金属の複合酸化物であり、
前記チタン成分(B)が、Ti、Ti

O、TiH

、Ti合金、TiC、TiSi

、TiN、TiOからなる群から選択させる少なくとも1種であり、
前記触媒活性金属M成分(C)が、遷移金属であることを特徴とする触媒成形体。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
前記複合材料成分(A)がバリウム(Ba)とマグネシウム(Mg)とを含む金属の複合酸化物である、請求項1に記載の触媒成形体。
【請求項3】
前記触媒活性金属M成分(C)がRu、Co、Fe及びNiからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の触媒成形体。
【請求項4】
前記触媒活性金属M成分(C)がコバルト(C1)であり、
前記コバルトがCo、CoO、Co



及びCoCO

からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の触媒成形体。
【請求項5】
前記触媒成形体における前記触媒活性金属M成分(C)の含有量が、1質量%~50質量%である、請求項1に記載の触媒成形体。
【請求項6】
前記複合材料成分(A)が、下記一般式(1)で示される材料である、請求項1~5のいずれか1項に記載の触媒成形体。
Ba

Mg
[1-n]


(1)
(ここで、nが0≦n<0.3、xが0.5≦x≦1.3)
【請求項7】
前記触媒成形体における前記チタン成分(B)の粒径が、180μm以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の触媒成形体。
【請求項8】
前記触媒成形体における前記チタン成分(B)の含有量が、5質量%~50質量%である、請求項1~5のいずれか1項に記載の触媒成形体。
【請求項9】
前記触媒成形体のサイズが、0.3mm~30mmである、請求項1~5のいずれか1項に記載の触媒成形体。
【請求項10】
前記触媒成形体の嵩密度が、0.5g cm
-3
~3g cm
-3
である、請求項1~5のいずれか1項に記載の触媒成形体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、触媒成形体及び該触媒を用いるアンモニアの合成方法に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
代表的なアンモニアの合成方法であるハーバー・ボッシュ法は、Fe



に数質量%のAl



とK

Oを含んだ二重促進鉄(doubly promoted iron)触媒を用い、この触媒に窒素と水素の混合気体を高温高圧条件で直接反応させ、アンモニアを合成する方法である。この技術は現在でも、いくつかの改良を加えてほぼ完成当時のままの製造工程で工業的に用いられている。
【0003】
一方、ハーバー・ボッシュ法の反応温度よりも低い温度でアンモニアを合成する方法が検討されている。窒素及び水素と接触させることでアンモニアを合成することができる触媒が検討され、遷移金属がその触媒活性成分として検討されている。このうち、触媒活性成分としてルテニウム(Ru)を各種担体に担持させてアンモニア合成用触媒として用いる方法が、効率のよい方法として提案されている(例えば特許文献1)。
【0004】
Ru等の遷移金属を用いた触媒は、その活性が非常に高いため、ハーバー・ボッシュ法で用いられている反応条件に比べ、より温和な条件でアンモニアを合成することができることが知られている。例えば反応温度200~400℃、反応圧力は大気圧から1.1MPa程度の低温・低圧下で反応が進行することが知られている。
【0005】
また、Ruが高価であることに鑑み、担体にRu以外の遷移金属化合物、例えばCoを担持させたアンモニア合成用触媒も提案されている。例えば、非特許文献1では、コバルトをバリウム酸化物に担持させたCo/BaO-Cを開示している。また、コバルトを担持する複合酸化物が提案されている。例えば、特許文献2では、コバルトを複合酸化物Ba

La
1-n


に担持させたCo/Ba

La
1-n


を開示している。前記複合酸化物Ba

La
1-n


はBaの酸化物とIII価のランタノイドの酸化物との混合状態である複合酸化物である。特許文献3では、コバルトを複合酸化物Ba

Mg
1-n


に担持させたCo/Ba

Mg
1-n


を開示している。前記複合酸化物Ba

Mg
1-n


はBaの酸化物とMgの酸化物との混合状態である複合酸化物である。前記Baの酸化物とMgの酸化物とは固溶体を形成せずに、前記Mgの酸化物粒子が前記Mgの酸化物粒子の表面に堆積している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2006-231229号公報
国際公開第2019/216304号
国際公開第2021/153738号
【非特許文献】
【0007】
W. Gao et. al., ACS Catal., 7 (2017) 3654―3661.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
主として二重促進鉄触媒を用いるハーバー・ボッシュ法によるアンモニア合成は、実用化されているが、高温高圧条件を必要とするため、特に工業化の際に装置面、コスト面での負担が大きいという問題がある。
一方、非特許文献1、特許文献2~3に記載されるようなCo担持触媒は、反応活性が不十分であり、また、工業化の際に触媒の耐久性が不十分等の実用性での課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、チタン、必要に応じてさらにコバルトを用いることで、十分な圧壊強度と高いアンモニア合成活性とを両立させることができる、本発明の触媒成形体を見出し、本発明に至った。
【0010】
すなわち本発明の要旨は、以下の通りである。
〔1〕 複合材料成分(A)と、チタン成分(B)と、触媒活性金属M成分(C)と、を含む触媒成形体であって、
前記複合材料成分(A)が、第2族元素の2種以上を含む金属の複合酸化物であり、
前記チタン成分(B)が、Ti、Ti

O、TiH

、Ti合金、TiC、TiSix、TiN、TiOからなる群から選択させる少なくとも1種であり、
前記触媒活性金属M成分(C)が、遷移金属であることを特徴とする触媒成形体。
〔2〕 前記複合材料成分(A)がバリウム(Ba)とマグネシウム(Mg)とを含む金属の複合酸化物である、〔1〕に記載の触媒成形体。
〔3〕 前記触媒活性金属M成分(C)がRu、Co、Fe及びNiからなる群から選択される少なくとも1種である、〔1〕又は〔2〕に記載の触媒成形体。
〔4〕 前記触媒活性金属M成分(C)がコバルト(C1)であり、
前記コバルトがCo、CoO、Co



及びCoCO

からなる群から選択される少なくとも1種である、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の触媒成形体。
〔5〕 前記触媒成形体における前記触媒活性金属M成分(C)の含有量が、1質量%~50質量%である、〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の触媒成形体。
〔6〕 前記複合材料成分(A)が、下記一般式(1)で示される材料である、〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の触媒成形体。
Ba

Mg
[1-n]


(1)
(ここで、nが0≦n<0.3、xが0.5≦x≦1.3)
〔7〕 前記触媒成形体における前記チタン成分(B)の粒径が、180μm以下である、〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の触媒成形体。
〔8〕 前記触媒成形体における前記チタン成分(B)の含有量が、5質量%~50質量%である、〔1〕~〔7〕のいずれかに記載の触媒成形体。
〔9〕 前記触媒成形体のサイズが、0.3mm~30mmである、〔1〕~〔8〕のいずれかに記載の触媒成形体。
〔10〕 前記触媒成形体の嵩密度が、0.5g cm
-3
~3g cm
-3
である、〔1〕~〔9〕のいずれかに記載の触媒成形体。
〔11〕 前記触媒成形体の圧壊強度が、0.4kgf以上である、〔1〕~〔10〕のいずれかに記載の触媒成形体。
〔12〕 〔1〕~〔11〕のいずれかに記載の触媒成形体を製造する方法であって、
以下第1製造方法及び第2製造方法の何れかの方法であり、
前記第1製造方法は、前記複合材料成分(A)を製造しながら、前記触媒活性金属M成分(C)を配合して、前記触媒活性金属M成分(C)を含む複合材料(AC)を製造し、その後、前記チタン成分(B)を前記複合材料(AC)に混合して成形する工程を含み、
前記第2製造方法は、前記複合材料成分(A)と前記チタン成分(B)と前記触媒活性金属M成分(C)とを混合して成形する工程を含む、
触媒成形体の製造方法。
〔13〕 水素と窒素をアンモニア合成用触媒と接触させて、アンモニアの製造方法であって、
前記アンモニア合成用触媒が、〔1〕~〔11〕のいずれかに記載の触媒成形体である、アンモニアの製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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