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公開番号2025126233
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-28
出願番号2025104647,2021118177
出願日2025-06-20,2021-07-16
発明の名称極小ナノ粒子および極小ナノ粒子溶液
出願人国立大学法人 熊本大学,京石産業株式会社
代理人弁理士法人つばさ国際特許事務所
主分類B22F 9/00 20060101AFI20250821BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】触媒や医療用途などの分野で利用が期待される極小ナノ粒子および極小ナノ粒子溶液を提供する。
【解決手段】動的光散乱法により測定される平均粒径が0.6nm未満である、金を含む極小ナノ粒子が金イオンを還元する還元剤を含まない水に分散された極小ナノ粒子溶液。
【選択図】図11F
特許請求の範囲【請求項1】
動的光散乱法により測定される平均粒径が0.6nm未満である、金を含む極小ナノ粒子が金イオンを還元する還元剤を含まない水に分散された極小ナノ粒子溶液。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
TEMにより測定される粒径が2nm以下である、金を含む極小ナノ粒子が金イオンを還元する還元剤を含まない水に分散された極小ナノ粒子溶液。
【請求項3】
動的光散乱法により測定される平均粒径が1.4nm以下である、パラジウムを含む極小ナノ粒子がパラジウムイオンを還元する還元剤を含まない水に分散された極小ナノ粒子溶液。
【請求項4】
動的光散乱法により測定される平均粒径が1.7nm以下である、パラジウムを含む極小ナノ粒子がパラジウムイオンを還元する還元剤を含まない水に分散された極小ナノ粒子溶液。
【請求項5】
TEMにより測定される粒径が2nm以下である、パラジウムを含む極小ナノ粒子がパラジウムイオンを還元する還元剤を含まない水に分散された極小ナノ粒子溶液。
【請求項6】
動的光散乱法により測定される平均粒径が1.4nm以下である、白金を含む極小ナノ粒子が白金イオンを還元する還元剤を含まない水に分散された極小ナノ粒子溶液。
【請求項7】
TEMにより測定される粒径が2nm以下である、白金を含む極小ナノ粒子が白金イオンを還元する還元剤を含まない水に分散された極小ナノ粒子溶液。
【請求項8】
動的光散乱法により測定される平均粒径が0.6nm未満である、金を含む極小ナノ粒子が金イオンを還元する還元剤を含まない溶媒に分散された極小ナノ粒子溶液。
【請求項9】
TEMにより測定される粒径が2nm以下である、金を含む極小ナノ粒子が金イオンを還元する還元剤を含まない溶媒に分散された極小ナノ粒子溶液。
【請求項10】
動的光散乱法により測定される平均粒径が1.4nm以下である、パラジウムを含む極小ナノ粒子がパラジウムイオンを還元する還元剤を含まない溶媒に分散された極小ナノ粒子溶液。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、極小ナノ粒子および極小ナノ粒子溶液に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
金属や半金属、半導体、化合物のナノ粒子は、触媒、磁性材料、電池材料、光電材料、半導体材料、医療材料、薬品材料、健康食品として、環境、IT、印刷、医療などさまざまな分野で産業化が進められている材料である。ナノ粒子は、バルク体、粉体に比べて、表面積、反応性、触媒特性、磁性などに優れている。
【0003】
ナノ粒子を作製する従来の技術としては、化学合成法、ゾルゲル、レーザー蒸発法、プラズマ照射法、アトマイズ法、射出、メカニカルミルイング、CVD、PVD、そしてプラズマ法などが用いられている。プラズマ法ではプラズマを発生する方法として、アーク放電、コロナ放電、グロー放電、ストリーマ放電、火花放電など放電現象を用いる方法やマイクロ波を用いるものがあり、また、線爆発法もそれに入る。ここではこの中で液体中の繰り返しの火花放電を用いる。しかし、これまでの方法では、ナノ粒子が凝集し易い欠点があった。また、サイズも化学合成法以外は大きい。この問題に対しては、例えば、特許文献1,2に記載されているような液中のグロー放電を用いることが考えられる。また、本発明者らは、液中火花放電を利用するナノ粒子の製造について、非特許文献1~5などを開示している。
【0004】
例えば、金属ナノ粒子である金ナノ粒子は古くからステンドガラスなどの染色材料として、最近では透過型電顕などの生体染色剤として用いられている。また、医療関係ではDNAセンサー、in vivoガン研究、ナノ毒性学、細胞内プローブ、光ピンセット、DNA解析などに金ナノ粒子などが用いられている。生体との親和性を利用してバイセンシング、生体親和性の高い高分子を被覆してジーンデリバリーとして用いられている。がん治療や検査用など医療用のナノ粒子は細胞間や細胞内部を通過することが求められたり、また、DNAとインキューベートさせたりするために、よりサイズの小さいものが求められる。
【0005】
白金やパラジウム、銀、銅のナノ粒子は抗菌材料として医療、健康食品、化粧品に広く使われている。白金は抗がん剤として使われている。白金、パラジウムとも厚生労働省により食品添加物としての安全性が認可されている。
【0006】
白金(Pt)やロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)などで粒径の小さなナノ粒子の触媒の開発は環境、資源、エネルギーなど産業基盤に関わる重要課題の一つである。特に、半導体製造、排ガス触媒、燃料電池触媒では高性能な貴金属触媒の開発がその希少性、重要性から喫緊の課題となっている。また、白金は水の電気分解の触媒につかわれている。これの課題には粒径の小さなナノ粒子の創成が不可欠である。
【0007】
ここで扱うナノ粒子が分散した液体は分散質コロイドと呼ばれる。
【0008】
一般に、分散質コロイド粒子は、表面張力と同義の、分子間力の総和にあたる粒子間ファンデルワールス力引力を普遍的に有する。一方、分散質粒子の表面には組成と溶媒の極性差による電位差が存在し、その表面電位と逆符号の対イオンによる拡散電気二重層が形成される。同種の粒子には同種の対イオン二重層を有するため、粒子が接近すると二重層が重なり合い、イオン拡散に由来するエントロピー効果によって浸透圧斥力が生じ、粒子の凝集が妨げられ分散系は安定化する。なお、水を分散媒とする分散コロイドの区分で、電解質の投入により沈殿しやすいものを疎水コロイド、沈殿しにくいものを親水コロイドと呼び分ける場合がある。親水コロイドの場合、疎水コロイド同様に表面電荷を持つとともに、水和(溶媒和)により多数の水分子が配位しており、その立体斥力によってさらに強く反発し安定化している。
【0009】
金コロイドは金ナノ粒子が、流体中に分散しているコロイドである。色は液の状態によっても変わるが、10nm程度の微粒子の場合は概ね赤であり、粒径が小さくなると薄黄色、大きくなると紫~薄青、100nmを超えると濁った黄色となる。金コロイドは光学的、電気的に特徴があり、電子顕微鏡、電子工学、ナノテクノロジー、材料科学などに利用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2012-167335号公報
特開2019-094541号公報
【非特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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