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公開番号2024162882
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-21
出願番号2023078846
出願日2023-05-11
発明の名称薬剤及び医薬組成物
出願人国立大学法人 熊本大学,国立大学法人徳島大学
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類A61K 45/00 20060101AFI20241114BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】筋組織に損傷を受けた患者の治療に用いられる薬剤及び医薬組成物を提供する。
【解決手段】筋組織に損傷を受けた患者の治療に用いられる薬剤であって、アルブミンと、活性成分と、を含むナノ粒子を有効成分として含有する薬剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
筋組織に損傷を受けた患者の治療に用いられる薬剤であって、
アルブミンと、活性成分と、を含むナノ粒子を有効成分として含有する薬剤。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
前記ナノ粒子は、細胞内還元環境で崩壊する粒子である、請求項1に記載の薬剤。
【請求項3】
前記ナノ粒子は、複数分子のアルブミンの分子間ジスルフィド結合体と、前記結合体に内包された又は結合した活性成分を含む、請求項1に記載の薬剤。
【請求項4】
前記筋組織は、SPARCタンパク質を発現している、請求項1に記載の薬剤。
【請求項5】
前記活性成分は抗酸化剤である、請求項1に記載の薬剤。
【請求項6】
前記アルブミンがヒト血清アルブミンである、請求項1に記載の薬剤。
【請求項7】
前記患者は、サルコペニア患者である、請求項1に記載の薬剤。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載の薬剤を含む、医薬組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、薬剤及び医薬組成物に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
超高齢社会に突入した本邦において、骨格筋に関する疾患が増加している。例えば、サルコペニアは、骨格筋の萎縮と筋力低下を特徴とする疾患であり、近年サルコペニアの罹患者数が増加している。
【0003】
また、筋ジストロフィーは、遺伝性疾患であり、筋線維の壊死等を主な病変とする。近年では、デュシェンヌ型筋ジストロフィーを対象とした核酸医薬(モルフォリノ核酸)による治療法の開発研究が盛んに行われており、2020年には本邦で初めての治療薬が販売承認を受けている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6141728号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、サルコペニアに対しては、抜本的な治療薬は未だ存在しておらず、画期的なサルコペニア疾患治療薬が求められている。また、デュシェンヌ型筋ジストロフィーを対象とした核酸医薬では、週1回の投薬治療が必要であり、本治療を施行中の患者における負担は大きく、QOLの向上等課題が残る。
したがって、本発明は、筋組織に損傷を受けた患者の治療に用いられる薬剤及び医薬組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以下のとおりである。
[1]筋組織に損傷を受けた患者の治療に用いられる薬剤であって、アルブミンと、活性成分と、を含むナノ粒子を有効成分として含有する薬剤。
[2]前記ナノ粒子は、細胞内還元環境で崩壊する粒子である、[1]に記載の薬剤。
[3]前記ナノ粒子は、複数分子のアルブミンの分子間ジスルフィド結合体と、前記結合体に内包された又は結合した活性成分を含む、[1]に記載の薬剤。
[4]前記筋組織は、SPARCタンパク質を発現している、[1]に記載の薬剤。
[5]前記活性成分は抗酸化剤である、[1]に記載の薬剤。
[6]前記アルブミンがヒト血清アルブミンである、[1]に記載の薬剤。
[7]前記患者は、サルコペニア患者である、[1]に記載の薬剤。
[8][1]~[7]のいずれかに記載の薬剤を含む、医薬組成物。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、筋組織に損傷を受けた患者の治療に用いられる薬剤及び医薬組成物を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
EeNA(Edaravone-encapsulated Nanospherical Albumin)作製スキームである。
EvansBlueを用いた血管透過性評価とSPARC発現変動評価の実験スキームである。
EvansBlueを用いた血管透過性評価の結果である。
SPARC発現変動評価の結果である。
蛍光標識EeNAを投与した後肢懸垂モデルマウスにおけるEeNAの分布評価の実験スキームである。Controlは、後肢懸垂を行っていない、健常マウスを示す。
蛍光標識EeNAを投与した後肢懸垂モデルマウスにおけるEeNAの分布評価の結果である。
EeNAを投与した後肢懸垂モデルにおけるトレッドミル試験評価及びPGC-1α発現評価の実験スキームである。Controlは、後肢懸垂を行っていない、健常マウスを示す。
EeNAを投与した後肢懸垂モデルマウスにおける、トレッドミル試験の結果である。
EeNAを投与した後肢懸垂モデルマウスにおける、PGC-1αの発現を評価した結果である。
EeNAを投与した後肢懸垂モデルにおける筋量評価の実験スキームである。
EeNAを投与した後肢懸垂モデルにおける筋量評価の結果である。
EeNAを投与した後肢懸垂モデルにおける酸化ストレス評価及び骨格筋障害評価の実験スキームである。
EeNAを投与した後肢懸垂モデルにおける酸化ストレス評価の結果である。
EeNAを投与した後肢懸垂モデルにおける骨格筋障害評価の結果である。
EeNAを投与した後肢懸垂モデルにおけるMyostatin及びAtrogin-1の発現評価の実験スキームである。
EeNAを投与した後肢懸垂モデルにおけるMyostatinを評価した結果である。
EeNAを投与した後肢懸垂モデルにおけるAtrogin-1を評価した結果である。
EeNAを投与した後肢懸垂モデルにおけるSPARC及びHSAの発現評価の実験スキームである。
EeNAを投与した後肢懸垂モデルにおけるSPARCの発現を評価した結果である。
EeNAを投与した後肢懸垂モデルにおけるHSAの発現を評価した結果である。
SPARCを高発現しているA549細胞と、SPARC発現に乏しいHepG2細胞を用いて、EeNAの細胞内移行性を評価する実験スキームである。
A549細胞及びHepG2細胞において、SPARCの発現をウエスタンブロットで評価した結果である。
A549細胞及びHepG2細胞において、EeNAの細胞内移行性評価を、フローサイトメトリーを用いて行った結果である。MFIは、平均蛍光強度を示す。
A549細胞及びHepG2細胞において、培養上清中のSPARCについてウエスタンブロットで評価した結果である。
A549細胞及びHepG2細胞において、培養上清の有無でのEeNAの細胞内移行性評価を、フローサイトメトリーを用いて行った結果である。MFIは、平均蛍光強度を示す。
SPARCに対するsiRNAを添加したA549細胞を用いて、EeNAの細胞内移行性を評価する実験スキームである。
SPARCに対するsiRNAを添加したA549細胞におけるSPARCノックダウンを示す結果である。
SPARCに対するsiRNAを添加したA549細胞において、EeNAの細胞内移行性評価を、フローサイトメトリーを用いて行った結果である。MFIは、平均蛍光強度を示す。
SPARCに対するsiRNAを添加したA549細胞において、ヒト血清存在下でのEeNAの細胞内移行性評価を、フローサイトメトリーを用いて行った結果である。MFIは、平均蛍光強度を示す。
本実施例のまとめである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[薬剤]
一実施形態において、本発明は筋組織に損傷を受けた患者の治療に用いられる薬剤であって、アルブミンと、活性成分と、を含むナノ粒子を有効成分として含有する薬剤を提供する。
【0010】
実施例にて後述するように、発明者は、アルブミンが損傷を受けた筋組織への指向性を有することを見出した。本実施形態の薬剤は、筋組織に損傷を受けた患者の治療に用いられる。筋組織に損傷を受けた患者としては、筋組織の血管構造が破綻している患者が好ましく、骨格筋に障害を受けた患者が好ましく、アルブミンの血管外漏出が見られる患者が好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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