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公開番号
2025123000
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-22
出願番号
2024018802
出願日
2024-02-09
発明の名称
鉄筋コンクリート柱用型枠構造体
出願人
株式会社奥村組
代理人
弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類
E04G
17/00 20060101AFI20250815BHJP(建築物)
要約
【課題】矩形状の断面形状を備える鉄筋コクリート柱の各面に建て込まれた4体の分割型枠構造体を、スムーズに連結一体化して、コンクリートの矩形筒状の打設空間を効率良く形成できるようにする。
【解決手段】支持ビームの接合構造20では、一方の分割支持ビーム15の端面17aを、他方の分割支持ビーム15の端面17aから離間した領域における端部側面17bに当接させた状態で、直角に配置されたこれらの一対の隣接する分割支持ビーム15,15の、各々の端部側面17b,17bの間の直角部分に、外側から嵌め込むようにして、一対の当接プレート21a,21aを有する角部接合ピース21を取り付ける。これにより端部側面17b,17bを一体として接合することで、矩形環状に連続する環状支持ビーム14を形成することができる。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
矩形状の断面形状を備える既設の鉄筋コンクリート柱の周囲に補強用の鉄筋コンクリート層を増打ちして構築する際に、又は矩形状の断面形状を備える鉄筋コンクリート柱を新たに構築する際に設置される、鉄筋コンクリート柱用型枠構造体であって、
複数の型枠単位体が連接して配置されることによって、所定の高さの矩形筒形状に組み付けられた筒状本体型枠と、該筒状本体型枠の外周部分に沿って、周方向に矩形環状に連続して複数段に取り付けられた環状支持ビームとを含んで構成されており、
前記筒状本体型枠は、矩形状の断面形状の4面部に沿って各々配置される4体の分割本体型枠を接合一体化することによって、矩形筒形状に形成されるようになっていると共に、前記環状支持ビームは、矩形状の断面形状の4面部に沿って各々配置される4本の分割支持ビームを接合一体化することによって、前記筒状本体型枠の外周部分に矩形環状に連続して形成されるようになっており、
各々の前記分割本体型枠及び前記分割支持ビームは、地組みされることにより前記分割支持ビームに前記分割本体型枠を当接接合させた状態で4体の分割型枠構造体を形成し、これらの分割型枠構造体がコンクリートの打設箇所に各々個別に建て込まれて連結一体化されることによって、前記筒状本体型枠によるコンクリートの矩形筒状の打設空間または矩形柱状の打設空間を形成するようになっており、
4体の前記分割型枠構造体が一体として連結された際に、4本の前記分割支持ビームは、隣接する各一対の前記分割支持ビームの4か所の角部接合部において、直角三角形状部分を備える角部接合ピースを用いて互いに直角に接合される、支持ビームの接合構造によって、矩形環状に連続する前記環状支持ビームを形成しており、
該支持ビームの接合構造は、隣接する各一対の前記分割支持ビームが直角に接合される4か所の各々の角部接合部において、一方の分割支持ビームの端面を、他方の分割支持ビームの端面から離間した領域における端部側面に当接させた状態で、直角に配置されたこれらの一対の隣接する分割支持ビームの、各々の端部側面の間の直角部分に外側から嵌め込むようにして取り付けられた、これらの端部側面に当接可能な直角に配置された一対の当接プレートを有する前記角部接合ピースを介して、これらの端部側面を一体として接合することで、矩形環状に連続する前記環状支持ビームを形成するものとなっており、
コンクリートの打設時に、前記筒状本体型枠に負荷される内圧による荷重を、前記筒状本体型枠の外周部分に当接して矩形環状に連続する複数段の前記環状支持ビームによって、外側から支持するようになっている鉄筋コンクリート柱用型枠構造体。
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【請求項2】
前記型枠単位体が、鋼製型枠パネルによるものとなっている請求項1記載の鉄筋コンクリート柱用型枠構造体。
【請求項3】
前記分割支持ビームが、大型型枠用支持梁によるものとなっている請求項1又は2記載の鉄筋コンクリート柱用型枠構造体。
【請求項4】
前記型枠単位体は、前記分割支持ビームを介して一体として連接して組み付けられていることで、前記分割本体型枠を形成している請求項1又は2記載の鉄筋コンクリート柱用型枠構造体。
【請求項5】
前記角部接合ピースは、前記分割支持ビームを貫通して締着固定される締着ボルト部材を介して、4か所の前記角部接合部において、各一対の隣接する分割支持ビームを直角に一体として接合するようになっている請求項1又は2記載の鉄筋コンクリート柱用型枠構造体。
【請求項6】
端面を当接させる前記一方の分割支持ビームにおける、前記角部接合ピースが接合される側の側面とは反対側の、内側の端部側面に密着して取り付けられる内側締着プレートが、分断された状態で配置される複数枚のコマ板状のプレート部材によるものとなっている請求項2に記載の鉄筋コンクリート柱用型枠構造体。
【請求項7】
前記角部接合ピースの前記当接プレートにボルト締着孔が開口形成されており、該ボルト締着孔は、前記当接プレートの長さ方向に長くなった長孔となっている請求項1又は2記載の鉄筋コンクリート柱用型枠構造体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄筋コンクリート柱用型枠構造体に関し、特に、矩形状の断面形状を備える既設の鉄筋コンクリート柱の周囲に補強用の鉄筋コンクリート層を増打ちして構築する際に、又は矩形状の断面形状を備える鉄筋コンクリート柱を新たに構築する際に設置される鉄筋コンクリート柱用型枠構造体に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)
【背景技術】
【0002】
矩形状の断面形状を備える鉄筋コンクリート柱として、例えば数十年以上前に構築された既設の鉄筋コンクリート製の橋脚や、その他の古くなった既設の鉄筋コンクリート柱を耐震補強する工事では、一般的な工法として、橋脚等の既設の鉄筋コンクリート柱の周囲に鉄筋を組み立てると共に、型枠を設置して、補強用のコンクリートを増打ちするRC巻立て工法や、橋脚等の既存の鉄筋コンクリート柱の周囲に補強用鋼板を巻き立て、巻き立てた補強用鋼板とコンクリート躯体との間に、無収縮モルタルやエポキシ樹脂等の固化材を充填して一体化させる鋼板巻立て工法等が採用されている。
【0003】
また、上述のRC巻立て工法では、既設の鉄筋コンクリート柱の周囲に型枠を設置する際に、外周のコンクリート面に、例えばウォータジェットにより表面処理を行って凹凸面を形成してから、表面処理した凹凸面にアンカーを打ち込んで固着すると共に、固着したアンカーにセパレータを取り付け、取り付けたセパレータを介することで、設置される型枠を、コンクリート面との間に所定の幅の空間を保持した状態で位置決めするようになっている。このため、補強用のコンクリートが打設される際に、型枠に負荷される内圧による荷重に耐えるのに十分な強度を、設置された型枠が備えるよう、多数のアンカーをコンクリート面に打ち込む必要が生じて、多くの手間を要することになる。さらに、コンクリート面と型枠との間に所定の幅の空間を保持できるように、多数のアンカーに連結されるセパレータの長さを各々調整する作業にも、多くの手間を要することになる。
【0004】
一方、例えば下記の特許文献1には、角柱状のコンクリート構造物を新たに構築する際に、多くのセパレータを用いることなく、コンクリートの打設時に型枠に負荷される内圧による荷重を、外側から支持できるようにした角柱状コンクリート構造物用の型枠装置が開示されている。引用文献1に記載の型枠装置では、構築される角柱状コンクリート構造物の外周面の略半周面に対応した内周面を有する一対の型枠と、型枠の外周部分に上下方向に延設して取り付けられる複数の木製支持材と、複数の木製支持材の外周部分を囲んで周方向に矩形環状に連続して取り付けられる複数段の保持部材とを備えており、保持部材は、4辺部の梁部材が、4箇所の交差角部において、端部同士をコーナ固定用ガイドや後付固定用ガイドを介して一体として連結固定したものとなっている。またこれによって、コンクリートの打設時に型枠に負荷される内圧による荷重は、型枠の外周部分に上下方向に延設して取り付けられた複数の木製支持材を介して、周方向に矩形環状に連続して取り付けられた保持部材によって、外側から支持できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-181439号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の型枠装置では、角柱状のコンクリート構造物の構築位置とは離れた地上の作業領域において、横たわるようにした状態で、一対の型枠を組み付けたり、複数の木製支持材や矩形環状に連続する複数段の保持部材を取り付けたりする作業を行って、当該型枠装置を形成してから、これを縦置きとなるようにクレーン等によって引き起こした後に、吊り上げて、構築位置に設置して用いるものとなっていることから、構築すべき角柱状のコンクリート構造物の規模が大きくなると、型枠装置は、その重量が重く大掛かりなものになることで、一体として吊り上げて搬送する作業や、所定の構築位置に精度良く据え付ける作業に、多くの手間を要することになる。また特に、矩形状の断面形状を備える既設の鉄筋コンクリート柱の周囲に、補強用の鉄筋コンクリート層を増打ちして構築するような場合には、橋台等の既設の鉄筋コンクリート柱の上部の構造物が邪魔になって、型枠装置を吊り上げて所定の位置に据え付けることが困難になる。
【0007】
このようなことから、矩形状の断面形状を備える大規模の鉄筋コンクリート柱を対象とする場合でも、多くのセパレータを用いることなく、コンクリートの矩形筒状の打設空間または矩形柱状の打設空間を、より簡易に形成できるようにする方法として、矩形状の断面形状の各面に沿って配置される4体の分割型枠構造体を各々形成し、形成した4体の分割型枠構造体をそれぞれ個別に建て込んでから、コンクリートの打設箇所で連結一体化することによって、対象となる鉄筋コクリート柱の周囲に矩形筒形状の本体型枠を組み付けて設置する方法が検討されているが、建て込んだ4体の分割型枠構造体を、よりスムーズに連結一体化できるようにする手段を開発することによって、さらに効率良く、矩形筒形状に組み付けられた状本体型枠による、コンクリートの矩形筒状の打設空間または矩形柱状の打設空間を、形成することが可能になると考えられる。
【0008】
本発明は、対象となる矩形状の断面形状を備える鉄筋コンクリート柱の各面に沿って個別に建て込まれた4体の分割型枠構造体を、スムーズに連結一体化できるようにして、より簡易に且つ効率良く、矩形筒形状に組み付けられた本体型枠による、コンクリートの矩形筒状の打設空間または矩形柱状の打設空間を形成することを可能にする鉄筋コンクリート柱用型枠構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、矩形状の断面形状を備える既設の鉄筋コンクリート柱の周囲に補強用の鉄筋コンクリート層を増打ちして構築する際に、又は矩形状の断面形状を備える鉄筋コンクリート柱を新たに構築する際に設置される、鉄筋コンクリート柱用型枠構造体であって、複数の型枠単位体が連接して配置されることによって、所定の高さの矩形筒形状に組み付けられた筒状本体型枠と、該筒状本体型枠の外周部分に沿って、周方向に矩形環状に連続して複数段に取り付けられた環状支持ビームとを含んで構成されており、前記筒状本体型枠は、矩形状の断面形状の4面部に沿って各々配置される4体の分割本体型枠を接合一体化することによって、矩形筒形状に形成されるようになっていると共に、前記環状支持ビームは、矩形状の断面形状の4面部に沿って各々配置される4本の分割支持ビームを接合一体化することによって、前記筒状本体型枠の外周部分に矩形環状に連続して形成されるようになっており、各々の前記分割本体型枠及び前記分割支持ビームは、地組みされることにより前記分割支持ビームに前記分割本体型枠を当接接合させた状態で4体の分割型枠構造体を形成し、これらの分割型枠構造体がコンクリートの打設箇所に各々個別に建て込まれて連結一体化されることによって、前記筒状本体型枠によるコンクリートの矩形筒状の打設空間または矩形柱状の打設空間を形成するようになっており、4体の前記分割型枠構造体が一体として連結された際に、4本の前記分割支持ビームは、隣接する各一対の前記分割支持ビームの4か所の角部接合部において、直角三角形状部分を備える角部接合ピースを用いて互いに直角に接合される、支持ビームの接合構造によって、矩形環状に連続する前記環状支持ビームを形成しており、該支持ビームの接合構造は、隣接する各一対の前記分割支持ビームが直角に接合される4か所の各々の角部接合部において、一方の分割支持ビームの端面を、他方の分割支持ビームの端面から離間した領域における端部側面に当接させた状態で、直角に配置されたこれらの一対の隣接する分割支持ビームの、各々の端部側面の間の直角部分に外側から嵌め込むようにして取り付けられた、これらの端部側面に当接可能な直角に配置された一対の当接プレートを有する前記角部接合ピースを介して、これらの端部側面を一体として接合することで、矩形環状に連続する前記環状支持ビームを形成するものとなっており、コンクリートの打設時に、前記筒状本体型枠に負荷される内圧による荷重を、前記筒状本体型枠の外周部分に当接して矩形環状に連続する複数段の前記環状支持ビームによって、外側から支持するようになっている鉄筋コンクリート柱用型枠構造体を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0010】
そして、本発明の鉄筋コンクリート柱用型枠構造体は、前記型枠単位体が、鋼製型枠パネルによるものとなっていることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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