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公開番号
2025122998
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-22
出願番号
2024018800
出願日
2024-02-09
発明の名称
鉄筋コンクリート柱の補強工法
出願人
株式会社奥村組
代理人
弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類
E01D
22/00 20060101AFI20250815BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約
【課題】相当の高さを有するコンクリート柱となっている場合でも、使用する資材を抑制して効率良く、既設の鉄筋コンクリート柱を補強できる鉄筋コンクリート柱の補強工法を提供する。
【解決手段】最下段の施工ロッドの補強コンクリート層51を形成した後に、脱型した筒状本体型枠12の各々の分割本体型枠13を、立設させたままの状態で、形成された最下段の補強コンクリート層51から離れる側にスライド移動させる型枠スライド工程と、これによって生じた最下段の補強コンクリート層51との間の作業空間56に作業員が立ち入って、各々の分割本体型枠13の内側型枠面をケレンする型枠面ケレン工程と、しかる後に、内側型枠面がケレンされた分割本体型枠13を上方に吊り上げて、次の段の施工ロッドの補強コンクリート層51を形成するための、筒状本体型枠12の構成部材として設置し直す吊上げ転用工程とが実施される。
【選択図】図11
特許請求の範囲
【請求項1】
既設の鉄筋コンクリート柱の周囲に補強用の鉄筋コンクリート層を増打ちして構築するための、複数の分割本体型枠を周方向に接合一体化することで所定の高さの筒形状に形成される筒状本体型枠を用いた、鉄筋コンクリート柱の補強工法であって、
前記筒状本体型枠を構成する前記分割本体型枠は、複数の型枠単位体が支持ビームを介して一体として連接配置されて、所定の高さに組み付けられることにより形成されていると共に、既設の鉄筋コンクリート柱の下部から上部に向けて、複数回転用されて用いられるようになっており、
既設の鉄筋コンクリート柱の下端部分の周囲に前記筒状本体型枠を設置して、既設の鉄筋コンクリート柱との間に保持されたコンクリートの筒状打設空間に、コンクリートを打設することで最下段の施工ロッドの補強コンクリート層を形成した後に、
脱型した前記筒状本体型枠の各々の前記分割本体型枠を、立設させたままの状態で、形成された最下段の補強コンクリート層から離れる側にスライド移動させる型枠スライド工程と、これによって生じた最下段の補強コンクリート層との間の作業空間に作業員が立ち入って、各々の前記分割本体型枠の内側型枠面をケレンする型枠面ケレン工程と、しかる後に、内側型枠面がケレンされた前記分割本体型枠を上方に吊り上げて、次の段の施工ロッドの補強コンクリート層を形成するための、前記筒状本体型枠の構成部材として設置し直す吊上げ転用工程とが実施される鉄筋コンクリート柱の補強工法。
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【請求項2】
前記吊上げ転用工程で次の段の施工ロッドに転用された前記分割本体型枠を用いて、既設の鉄筋コンクリート柱の周囲に設置された前記筒状本体型枠と、既設の鉄筋コンクリート柱との間に保持されたコンクリートの筒状打設空間に、コンクリートを打設することで次の段の施工ロッドの補強コンクリート層を形成した後に、脱型した前記筒状本体型枠の各々の前記分割本体型枠を、立設させたままの状態で最下段の施工ロッドの部分まで吊り下すと共に、形成された最下段の補強コンクリート層から離れる側に移動させる型枠吊下し移動工程と、これによって生じた最下段の補強コンクリート層との間の作業空間に作業員が立ち入って、各々の前記分割本体型枠の内側型枠面をケレンする型枠面再ケレン工程と、しかる後に、内側型枠面がケレンされた前記分割本体型枠を上方に吊り上げて、さらに次の段の施工ロッドの補強コンクリート層を形成するための、前記筒状本体型枠の構成部材として設置し直す再吊上げ転用工程とが実施される請求項1記載の鉄筋コンクリート柱の補強工法。
【請求項3】
既設の鉄筋コンクリート柱の周囲に、鉄筋及び前記筒状本体型枠を組み立てる際に使用する仮設足場が、前記筒状本体型枠が配設されるスペースを保持した状態で設置されており、前記型枠スライド工程又は前記型枠吊下し移動工程に先立って、最下段の施工ロッドの部分の仮設足場を、前記分割本体型枠の移動に支障がない状態となるように一部撤去する足場部分撤去工程が実施される請求項1又は2記載の鉄筋コンクリート柱の補強工法。
【請求項4】
既設の鉄筋コンクリート柱が、矩形状の断面形状をなしており、複数の前記分割本体型枠による前記筒状本体型枠が、矩形状の中空断面をなす筒形状に組み付けられるようになっている請求項1又は2記載の鉄筋コンクリート柱の補強工法。
【請求項5】
前記筒状本体型枠は、当該筒状本体型枠の外周部分に沿って、周方向に環状に延設して複数段に取り付けられた、複数の前記分割本体型枠の前記支持ビームが連続一体化されて形成された環状支持ビームによって、内部に打設されたコンクリートの内圧によって負荷される荷重が、外側から支持されるようになっている請求項1又は2記載の鉄筋コンクリート柱の補強工法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄筋コンクリート柱の補強工法に関し、特に、既設の鉄筋コンクリート柱の周囲に補強用の鉄筋コンクリート層を増打ちして構築するための、複数の分割本体型枠を周方向に接合一体化して形成される筒状本体型枠を用いた、鉄筋コンクリート柱の補強工法に関する。
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【背景技術】
【0002】
鉄筋コンクリート柱として、例えば数十年以上前に構築された既設の鉄筋コンクリート製の橋脚や、その他の古くなった既設の鉄筋コンクリート柱を耐震補強する工事では、一般的な工法として、橋脚等の既設の鉄筋コンクリート柱の周囲に鉄筋を組み立てると共に、型枠を設置して、補強用のコンクリートを増打ちするRC巻立て工法や、橋脚等の既存の鉄筋コンクリート柱の周囲に補強用鋼板を巻き立て、巻き立てた補強用鋼板とコンクリート躯体との間に、無収縮モルタルやエポキシ樹脂等の固化材を充填して一体化させる鋼板巻立て工法等が採用されている。
【0003】
また、上述のRC巻立て工法では、既設の鉄筋コンクリート柱の周囲に型枠を設置する際に、外周のコンクリート面に、例えばウォータジェットにより表面処理を行って凹凸面を形成してから、表面処理した凹凸面にアンカーを打ち込んで固着すると共に、固着したアンカーにセパレータを取り付け、取り付けたセパレータを介することで、設置される型枠を、コンクリート面との間に所定の幅の空間を保持した状態で位置決めするようになっている。このため、補強用のコンクリートが打設される際に、型枠に負荷される内圧による荷重に耐えるのに十分な強度を、設置された型枠が備えるよう、多数のアンカーをコンクリート面に打ち込む必要が生じて、多くの手間を要することになる。さらに、コンクリート面と型枠との間に所定の幅の空間が保持できるように、多数のアンカーに連結されるセパレータの長さを各々調整する作業にも、多くの手間を要することになる。
【0004】
一方、例えば下記の特許文献1には、角柱状のコンクリート構造物を新たに構築する際に、多くのセパレータを用いることなく、コンクリートの打設時に型枠に負荷される内圧による荷重を、外側から支持できるようにした角柱状コンクリート構造物用の型枠装置が開示されている。引用文献1に記載の型枠装置では、構築される角柱状コンクリート構造物の外周面の略半周面に対応した内周面を有する一対の分割型枠を組付けて形成される矩形筒形状の型枠と、矩形筒形状の型枠の外周部分に上下方向に延設して取り付けられる複数の木製支持材と、複数の木製支持材の外周部分を囲んで周方向に矩形環状に連続して取り付けられる複数段の保持部材とを備えており、保持部材は、4辺部の梁部材が、4箇所の交差角部において、端部同士をコーナ固定用ガイドや後付固定用ガイドを介して一体として連結固定したものとなっている。またこれによって、コンクリートの打設時に矩形筒形状の型枠に負荷される内圧による荷重は、型枠の外周部分に上下方向に延設して取り付けられた複数の木製支持材を介して、周方向に矩形環状に連続して取り付けられた保持部材によって、外側から支持できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-181439号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の型枠装置では、角柱状コンクリート構造物の構築位置とは離れた地上の作業領域において、横たわるようにした状態で、一対の分割型枠を矩形筒形状となるように組み付けたり、複数の木製支持材や矩形環状に連続する複数段の保持部材を取り付けたりする作業を行って、当該型枠装置を形成してから、これを縦置きとなるようにクレーン等によって引き起こした後に、吊り上げて、構築位置に設置して用いるものとなっていることから、例えば既設の鉄筋コンクリート柱の周囲に、補強用の鉄筋コンクリート層を増打ちして構築するような場合には、橋台等の既設の鉄筋コンクリート柱の上部の構造物が邪魔になって、型枠装置を吊り上げて所定の位置に据え付けることが困難になる。
【0007】
また、既設の鉄筋コンクリート柱に鉄筋コンクリート層を増打ちして補強する場合、既設の鉄筋コンクリート柱に対して、現場合わせで型枠の加工や組み立てを行うことになったり、出来形の確保のためにセパレータを調整する作業などに多くの手間を要することから、鉄筋コンクリート柱を新たに構築する場合と比較して、施工時のコストが高くなる。このため、より合理的に、コンクリート柱を補強できるようにする技術の開発が望まれている。
【0008】
本発明は、既設の鉄筋コンクリート柱に鉄筋コンクリート層を増打ちして補強する際に、現場合わせで行なう型枠の加工や組み立ての手間を低減すると共に、より合理的に、コンクリート柱を補強できるようにして、施工時のコストを効果的に抑制することのできる筋コンクリート柱の補強工法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、既設の鉄筋コンクリート柱の周囲に補強用の鉄筋コンクリート層を増打ちして構築するための、複数の分割本体型枠を周方向に接合一体化することで所定の高さの筒形状に形成される筒状本体型枠を用いた、鉄筋コンクリート柱の補強工法であって、前記筒状本体型枠を構成する前記分割本体型枠は、複数の型枠単位体が支持ビームを介して一体として連接配置されて、所定の高さに組み付けられることにより形成されていると共に、既設の鉄筋コンクリート柱の下部から上部に向けて、複数回転用されて用いられるようになっており、既設の鉄筋コンクリート柱の下端部分の周囲に前記筒状本体型枠を設置して、既設の鉄筋コンクリート柱との間に保持されたコンクリートの筒状打設空間に、コンクリートを打設することで最下段の施工ロッドの補強コンクリート層を形成した後に、脱型した前記筒状本体型枠の各々の前記分割本体型枠を、立設させたままの状態で、形成された最下段の補強コンクリート層から離れる側にスライド移動させる型枠スライド工程と、これによって生じた最下段の補強コンクリート層との間の作業空間に作業員が立ち入って、各々の前記分割本体型枠の内側型枠面をケレンする型枠面ケレン工程と、しかる後に、内側型枠面がケレンされた前記分割本体型枠を上方に吊り上げて、次の段の施工ロッドの補強コンクリート層を形成するための、前記筒状本体型枠の構成部材として設置し直す吊上げ転用工程とが実施される鉄筋コンクリート柱の補強工法を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0010】
そして、本発明の鉄筋コンクリート柱の補強工法は、前記吊上げ転用工程で次の段の施工ロッドに転用された前記分割本体型枠を用いて、既設の鉄筋コンクリート柱の周囲に設置された前記筒状本体型枠と、既設の鉄筋コンクリート柱との間に保持されたコンクリートの筒状打設空間に、コンクリートを打設することで次の段の施工ロッドの補強コンクリート層を形成した後に、脱型した前記筒状本体型枠の各々の前記分割本体型枠を、立設させたままの状態で最下段の施工ロッドの部分まで吊り下すと共に、形成された最下段の補強コンクリート層から離れる側に移動させる型枠吊下し移動工程と、これによって生じた最下段の補強コンクリート層との間の作業空間に作業員が立ち入って、各々の前記分割本体型枠の内側型枠面をケレンする型枠面再ケレン工程と、しかる後に、内側型枠面がケレンされた前記分割本体型枠を上方に吊り上げて、さらに次の段の施工ロッドの補強コンクリート層を形成するための、前記筒状本体型枠の構成部材として設置し直す再吊上げ転用工程とが実施されるようになっていることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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