TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025122390
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-21
出願番号
2024017837
出願日
2024-02-08
発明の名称
鉄道車両
出願人
日本車輌製造株式会社
代理人
弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
主分類
B61D
27/00 20060101AFI20250814BHJP(鉄道)
要約
【課題】屋根構体に設けた空調機へ客室内の空気を帰還させる帰還ダクトであって、空調機から発生する低音域の騒音を効果的に低減して、客室内の静粛性を向上できる帰還ダクトを天井裏に備えた鉄道車両を提供すること。
【解決手段】屋根構体YKに空調機KTを設け、客室1内の空気RAを天井パネル2に形成した吸気口部22から、屈曲した流路KD11を経て空調機のRA開口部KT2へ帰還させる帰還ダクトKD1を天井裏に備えた鉄道車両10である。帰還ダクトの下面を構成する天井パネルの裏面側には、RA開口部と対向する車両下方位置で、天井パネルから車両上方へ離間した位置に、複数の通孔41が形成された音反射板4を備え、天井パネルと音反射板との離間距離d1が、徐々に変化するように形成されている。
【選択図】 図3
特許請求の範囲
【請求項1】
屋根構体に空調機を設け、客室内の空気を天井パネルに形成した吸気口部から、屈曲した流路を経て前記空調機のRA開口部へ帰還させる帰還ダクトを天井裏に備えた鉄道車両であって、
前記帰還ダクトの下面を構成する前記天井パネルの裏面側には、前記RA開口部と対向する車両下方位置で、前記天井パネルから車両上方へ離間した位置に、複数の通孔が形成された音反射板を備え、
前記天井パネルと前記音反射板との離間距離が、徐々に変化するように形成されていることを特徴とする鉄道車両。
続きを表示(約 550 文字)
【請求項2】
請求項1に記載された鉄道車両において、
前記帰還ダクトには、前記吸気口部の近傍に配置された第2の音反射板を備えたことを特徴とする鉄道車両。
【請求項3】
請求項2に記載された鉄道車両において、
前記第2の音反射板は、前記通孔が形成された音反射板の本体部の車両幅方向端部から斜め上側方へ延設されていることを特徴とする鉄道車両。
【請求項4】
請求項2に記載された鉄道車両において、
前記第2の音反射板は、前記流路を車両上下で複数に分割するように形成されていることを特徴とする鉄道車両。
【請求項5】
請求項4に記載された鉄道車両において、
前記第2の音反射板には、前記流路を流れる空気を前記RA開口部側へ案内する案内部が形成されていることを特徴とする鉄道車両。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載された鉄道車両において、
前記音反射板には、前記天井パネルの裏面側に延びる複数の隔壁部を備え、
前記音反射板と前記天井パネルとの間には、前記隔壁部によって区画され、互いに異なる低音域の共振周波数を有する共鳴室を複数備えたことを特徴とする鉄道車両。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両に関し、より詳しくは、屋根構体に設けた空調機へ客室内の空気を帰還させる帰還ダクトを天井裏に備えた鉄道車両に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、屋根構体に設けた空調機へ客室内の空気を帰還させる帰還ダクトは、ダクト内の圧力損失を低減できる等の理由から、空調機のリターンエア開口部(以下、「RA開口部」という。)と天井パネルに形成した吸気口部とが車両上下方向で直線的に結ばれている場合が多かった。しかし、この場合、空調機の騒音(例えば、コンプレッサ稼働時の騒音等)が、RA開口部から直線状の帰還ダクトを経由して、客室内に伝搬されやすく、空調機稼働中における客室内の騒音が問題となっていた。
【0003】
この点、例えば、特許文献1には、図6に示すように、上部に空調装置101を搭載し且つ空調装置101への通気が可能な第1開口部102を備えた屋根構体103と、屋根構体103の下側に張設されて客室104の天井を定めており且つ客室104からの通気が可能な第2開口部106を備えた天井部材105と、第1開口部102と第2開口部106とを接続し第1開口部102と第2開口部106とを繋ぐ流路を構成する帰還ダクト107と、を備え、第2開口部106は第1開口部102と鉄道車両100の高さ方向に整列しておらず、鉄道車両100の長手方向又は幅方向にオフセットしている鉄道車両100が開示されている。第2開口部106には、フィルタ106a及び多孔板106bが設けられている。また、帰還ダクト107を構成する板材には、流路を流れる空気109の流れをスムーズにする吸音性の整流部材108が配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2012-144167号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の鉄道車両100の帰還ダクト107では、以下のような問題があった。すなわち、上記帰還ダクト107を構成する板材には、流路を流れる空気109の流れをスムーズにする吸音性の整流部材108が配置されているので、空調装置101の騒音も、帰還ダクト107内を整流部材108に沿ってスムーズに伝搬され、空調装置稼働中における客室104内の騒音を充分低減できないという問題があった。また、吸音性の整流部材108は、板状又は三角状に形成された吸音材(多孔質のポーラス材など)で構成されているので、一般に、中高音域の騒音を効果的に低減させ得るが、空調装置101のコンプレッサ稼働時の騒音のように周波数400~500Hz程度以下の低音域の騒音を充分低減できないという問題があった。
【0006】
本発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、屋根構体に設けた空調機へ客室内の空気を帰還させる帰還ダクトであって、空調機から発生する低音域の騒音を効果的に低減して、客室内の静粛性を向上できる帰還ダクトを天井裏に備えた鉄道車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る鉄道車両は、以下の構成を備えている。
(1)屋根構体に空調機を設け、客室内の空気を天井パネルに形成した吸気口部から、屈曲した流路を経て前記空調機のRA開口部へ帰還させる帰還ダクトを天井裏に備えた鉄道車両であって、
前記帰還ダクトの下面を構成する前記天井パネルの裏面側には、前記RA開口部と対向する車両下方位置で、前記天井パネルから車両上方へ離間した位置に、複数の通孔が形成された音反射板を備え、
前記天井パネルと前記音反射板との離間距離が、徐々に変化するように形成されていることを特徴とする。
【0008】
本発明においては、帰還ダクトの下面を構成する天井パネルの裏面側には、RA開口部と対向する車両下方位置で、天井パネルから車両上方へ離間した位置に、複数の通孔が形成された音反射板を備えたので、空調機で発生した中高音域から低音域までの騒音の一部を、RA開口部から天井パネルの吸気口部へ伝播する途中で、音反射板によってRA開口部側へ反射させることができる。そのため、中高音域の騒音に限らず、低音域の騒音が客室内へ伝播されるのを抑制できる。
【0009】
また、空調機の騒音の内、音反射板の通孔を通過した音波は、ヘルムホルツ共鳴器の吸音原理で天井パネルと音反射板との隙間で減衰され、客室内へ伝播される騒音を低減できる。そして、天井パネルと音反射板との離間距離が、徐々に変化するように形成されているので、幅広い音域で吸音できると共に、当該離間距離が増加するに従って、天井パネルと音反射板との間で共振する共振周波数を周波数400~500Hz程度以下の低音域に拡大でき、低音域の騒音を効果的に低減できる。そのため、客室内の静粛性を高めることができる。
【0010】
よって、本発明によれば、屋根構体に設けた空調機へ客室内の空気を帰還させる帰還ダクトであって、空調機から発生する低音域の騒音を効果的に低減して、客室内の静粛性を向上できる帰還ダクトを天井裏に備えた鉄道車両を提供することができる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
日本信号株式会社
ホーム柵
19日前
個人
車両及び走行システム
5か月前
日本信号株式会社
ホーム柵
1か月前
日本信号株式会社
検査装置
9か月前
日本信号株式会社
ホーム柵装置
5か月前
ナブテスコ株式会社
ホームドア装置
1か月前
日本信号株式会社
列車接近警報装置
1か月前
川崎車両株式会社
鉄道車両用パネル
7か月前
日本車輌製造株式会社
台車組立装置
3か月前
保線機器整備株式会社
保線用カート
7か月前
近畿車輌株式会社
鉄道車両の床構造
9か月前
カヤバ株式会社
鉄道車両用制振装置
9か月前
近畿車輌株式会社
鉄道車両の床構造
9か月前
近畿車輌株式会社
鉄道車両の床構造
9か月前
日本信号株式会社
ホーム安全システム
5か月前
株式会社ダイフク
搬送車
4か月前
日本信号株式会社
物体検知装置
5か月前
日本信号株式会社
踏切道監視システム
9か月前
日本信号株式会社
ホームドア制御装置
2か月前
日本ケーブル株式会社
索道の支索引留め装置
1か月前
ヤマハ発動機株式会社
無人搬送車
5か月前
ヤマハ発動機株式会社
無人搬送車
5か月前
ヤマハ発動機株式会社
無人搬送車
3か月前
ヤマハ発動機株式会社
無人搬送車
5か月前
前川鉄工株式会社
ロープ駆動装置
10か月前
株式会社ダイフク
搬送設備
5か月前
シャープ株式会社
表示装置
10か月前
日本車輌製造株式会社
長尺用無人搬送台車
12か月前
日本信号株式会社
自動列車運転装置
1か月前
ナブテスコ株式会社
ホームドア装置
11か月前
株式会社京三製作所
車上装置
6か月前
日本製鉄株式会社
鉄道車両
6か月前
日本製鉄株式会社
鉄道車両
7か月前
日本車輌製造株式会社
車両用ヒップレスト
21日前
株式会社 空スペース
跨座式モノレールシステム
8か月前
株式会社ダイフク
走行規制装置
10か月前
続きを見る
他の特許を見る