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公開番号2025118612
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2025061161,2023061386
出願日2025-04-02,2015-04-07
発明の名称抗CD19キメラ抗原受容体を使用する癌の処置
出願人ノバルティス アーゲー,ザ トラスティーズ オブ ザ ユニバーシティ オブ ペンシルバニア
代理人個人,個人,個人
主分類A61K 40/11 20250101AFI20250805BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】表面抗原分類19タンパク質(CD19)の発現と関係する疾患を処置するための、キメラ抗原受容体(CAR)を発現するように操作したT細胞を使用する組成物を提供する。
【解決手段】CD19の発現と関係する疾患を有する哺乳動物の処置において、1以上のキナーゼ阻害剤と組み合わせて使用するためのCD19と結合するCAR分子を発現する細胞を含む組成物であって、ここで、キナーゼ阻害剤がブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤、サイクリン依存性キナーゼ4(CDK4)阻害剤、mTOR阻害剤またはマイトジェン活性化タンパク質キナーゼ相互作用キナーゼ(MNK)阻害剤から選択される、組成物が提供される。
【選択図】図60
特許請求の範囲【請求項1】
CD19の発現と関係する疾患を有する哺乳動物の処置において、1以上のキナーゼ阻害剤と組み合わせて使用するためのCD19と結合するCAR分子を発現する細胞(例えば、細胞の集団)(“CAR19発現細胞”)を含む組成物であって、ここで、キナーゼ阻害剤がブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤、サイクリン依存性キナーゼ4(CDK4)阻害剤、mTOR阻害剤またはマイトジェン活性化タンパク質キナーゼ相互作用キナーゼ(MNK)阻害剤から選択される、組成物。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
哺乳動物にブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤、サイクリン依存性キナーゼ4(CDK4)阻害剤、mTOR阻害剤またはマイトジェン活性化タンパク質キナーゼ相互作用キナーゼ(MNK)阻害剤から選択される1以上のキナーゼ阻害剤と組み合わせて、CD19と結合するCAR分子を発現する細胞(例えば、細胞の集団)(CAR19発現細胞)の有効量を投与することを含む、CD19の発現と関係する疾患を有する哺乳動物を処置する方法。
【請求項3】
キナーゼ阻害剤およびCAR19発現細胞を第一選択の治療として哺乳動物に投与する、請求項1または2に記載の使用または方法。
【請求項4】
CAR19発現細胞を、哺乳動物にキナーゼ阻害剤の投与後に投与する、請求項1または2に記載の使用または方法。
【請求項5】
(i)CAR19発現細胞をキナーゼ阻害剤の投与の休止後に投与するか、または
(ii)キナーゼ阻害剤の投与をCAR19発現細胞の投与前に開始し、CAR19発現細胞を、継続しているキナーゼ阻害剤の投与と組み合わせて投与する、
請求項4に記載の使用または方法。
【請求項6】
哺乳動物がBTK阻害剤(例えば、イブルチニブ)に対する完全または部分応答者またはCAR19発現細胞に対する完全または部分応答者であるまたはそうであると決定される、請求項1~4のいずれかに記載の使用または方法。
【請求項7】
BTK阻害剤がイブルチニブ、GDC-0834、RN-486、CGI-560、CGI-1764、HM-71224、CC-292、ONO-4059、CNX-774またはLFM-A13から選択される、請求項1~6のいずれかに記載の使用または方法。
【請求項8】
CDK4阻害剤がパルボシクリブ、アロイシンA、フラボピリドール、2-(2-クロロフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-8-[(3S,4R)-3-ヒドロキシ-1-メチル-4-ピペリジニル]-4-クロメノン、クリゾチニブ(PF-02341066、P276-00、RAF265、インジスラムロスコビチン、ジナシクリブ、BMS 387032、MLN8054、AG-024322、AT7519、AZD5438、BMS908662またはリボシクリブから選択される、請求項1~6のいずれかに記載の使用または方法。
【請求項9】
mTOR阻害剤がラパマイシン、エベロリムス、テムシロリムス、リダフォロリムス、セマピモド、AZD8055、PF04691502、SF1126、XL765またはOSI-027のようなラパマイシンアナログから選択される、請求項1~6のいずれかに記載の使用または方法。
【請求項10】
MNK阻害剤がCGP052088、CGP57380、セルコスポラミド、ETC-1780445-2または4-アミノ-5-(4-フルオロアニリノ)-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジンから選択される、請求項1~6のいずれかに記載の使用または方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本出願は、米国出願61/976,396号(2014年4月7出願)、米国出願62/007,309号(2014年6月3日出願)、米国出願62/036,493号(2014年8月12日出願)、米国出願62/076,238号(2014年11月6日出願)、米国出願62/087,888号(2014年12月5日出願)および米国出願62/097,278号(2014年12月29日出願)に基づく優先権を主張し、これらの内容を、引用によりその全体を本明細書に包含させる。
続きを表示(約 4,300 文字)【0002】
配列表
本出願は配列表を含み、これはASCII形式で電子的に提供しており、ここに、その全体を包含させる。2015年4月6日に作成した該ASCIIコピーは名称N2067-7051WO_SL.txtであり、サイズ252,236バイトである。
【0003】
発明の分野
本発明は、一般に、表面抗原分類19タンパク質(CD19)の発現と関係する疾患を処置するための、例えば、キナーゼ阻害剤および/またはサイトカインのような他の薬剤と、例えば組み合わせて、キメラ抗原受容体(CAR)を発現するように操作したT細胞の使用に関する。
【背景技術】
【0004】
発明の背景
B細胞悪性腫瘍を有する多くの患者は、標準的治療では不治である。さらに、伝統的処置選択肢は、しばしば重篤な副作用を有する。癌免疫療法が試みられているが、いくつかの障害が、臨床的有効性の達成を、極めて困難な目標としている。数百ものいわゆる腫瘍抗原が同定されているが、これらは一般に自己由来であり、ゆえに、免疫原性が乏しい。さらに、腫瘍は、自身を免疫攻撃の開始および伝播に適さないようにするいくつかの機構を使用する。
【0005】
T細胞をB細胞悪性腫瘍のような癌細胞上の適当な細胞表面分子に再指向させることに依存するキメラ抗原受容体(CAR)修飾自己T細胞(CART)治療を使用する最近の開発は、免疫系の力をB細胞悪性腫瘍および他の癌の処置に利用する有望な結果を示す(例えば、Sadelain et al., Cancer Discovery 3:388-398 (2013)参照)。マウス由来CART19(すなわち、“CTL019”)の臨床結果は、CLLならびに小児ALLを有する患者における完全寛解の確立に見込みを示している(例えば、Kalos et al., Sci Transl Med 3:95ra73 (2011), Porter et al., NEJM 365:725-733 (2011), Grupp et al., NEJM 368:1509-1518 (2013))。遺伝子修飾したT細胞上のキメラ抗原受容体が標的細胞を認識し破壊する能力以外に、治療的T細胞治療の成功には、時間をかけて増殖し、持続する能力を有することおよび逃亡白血病細胞をさらにモニターすることが必要である。T細胞の可変性の品質は、アネルギー、抑制または疲弊のいずれの結果であれ、CAR形質転換T細胞の性能に影響するが、当業者は、現時点で限られた管理しか有しない。有効とするために、CARで形質転換した患者のT細胞が存続し、CARの抗原に応答して増殖する能力を維持する必要がある。マウスscFvを含むCART19を用いて、ALL患者T細胞はこれを実施できることが示された(例えば、Grupp et al., NEJM 368:1509-1518 (2013)参照)。
【発明の概要】
【0006】
発明の要約
本発明は、少なくとも一部、キメラ抗原受容体(CAR)分子(例えば、B細胞抗原、例えば、表面抗原分類19タンパク質(CD19)(例えば、OMIM Acc. No. 107265、Swiss Prot. Acc No. P15391)に結合するCARを発現する、免疫エフェクター細胞(例えば、T細胞またはNK細胞)を使用する、癌(例えば、血液癌または他のB細胞悪性腫瘍)のような障害を処置する組成物および方法に関する。組成物は、B細胞ターゲティングCARを発現する免疫エフェクター細胞(例えば、T細胞またはNK細胞)を、キナーゼ阻害剤(例えば、CDK4/6阻害剤、BTK阻害剤、mTOR阻害剤、MNK阻害剤、デュアルPI3K/mTOR阻害剤またはこれらの組み合わせの1以上)と組み合わせて含み、方法はその投与を含む。ある態様において、組み合わせは、いずれかの単独治療と比較して、臨床的有効性を維持するかまたは良好である。本発明は、さらに、B細胞抗原、例えば、CD19の発現と関係する障害(例えば、癌、例えば、血液癌)を処置するための、キナーゼ阻害剤(例えば、サイクリン依存性キナーゼ4(CDK4)阻害剤、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤、mTOR阻害剤、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ相互作用キナーゼ(MNK)阻害剤、デュアルホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3K)/mTOR阻害剤またはこれらの組み合わせから選択される1以上のキナーゼ阻害剤)と組み合わせた、B細胞抗原、例えば、CD19と結合するCAR分子を発現するように操作した細胞、例えば、免疫エフェクター細胞(例えば、T細胞またはNK細胞)の使用に関する。
【0007】
従って、ある面において、本発明は、B細胞抗原、例えば、CD19の発現と関係する疾患を有する対象、例えば、哺乳動物を処置する方法に関する。方法は、哺乳動物に、キナーゼ阻害剤、例えば、ここに記載するキナーゼ阻害剤と組み合わせて、B細胞抗原と結合するCAR分子を発現する細胞、例えば、免疫エフェクター細胞(例えば、T細胞またはNK細胞)の有効量を投与することを含む。ある態様において、CAR分子はCD19に結合し、例えば、CAR分子はここに記載するCD19に結合する。他の態様において、CAR分子は、CD20、CD22またはROR1の1以上と結合する。
【0008】
ある態様において、B細胞抗原の発現(例えば、CD19、CD20、CD22またはROR1の1以上の発現)と関係する疾患は、癌、悪性腫瘍または骨髄異形成、骨髄異形成症候群もしくは前白血病状態のような前癌状態のような増殖性疾患またはB細胞抗原、例えば、CD19、CD20、CD22またはROR1の1以上の発現と関係する非癌関連疾患である。ある態様において、疾患は固形または液性腫瘍である。ある態様において、癌は膵臓癌である。ある態様において、疾患は血液癌である。ある態様において、血液癌は白血病である。ある態様において、癌は、B細胞急性リンパ系白血病(BALL)、T細胞急性リンパ系白血病(TALL)、小リンパ球性白血病(SLL)、急性リンパ系白血病(ALL)を含むが、これらに限定されない1以上の急性白血病;慢性骨髄性白血病(CML)、慢性リンパ性白血病(CLL)を含むが、これらに限定されない1以上の慢性白血病からなる群から選択される。さらなる血液癌または血液学的状態は、マントル細胞リンパ腫(MCL)、B細胞前リンパ球性白血病、芽細胞性形質細胞様樹状細胞新生物、バーキットリンパ腫、汎発性大B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫、ヘアリー細胞白血病、小細胞もしくは大細胞濾胞性リンパ腫、悪性リンパ増殖性状態、MALTリンパ腫、辺縁帯リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形成および骨髄異形成症候群、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、形質芽細胞性リンパ腫、形質細胞様樹状細胞新生物およびワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症を含むが、これらに限定されない。ある態様において、B細胞抗原(例えば、例えば、CD19、CD20、CD22またはROR1の1以上)発現と関係する疾患は、骨髄球性血液細胞の産生不全(または異形成)によりまとめられる血液学的状態の雑多なコレクションである“前白血病状態”である。ある態様において、B細胞抗原(例えば、CD19、CD20、CD22またはROR1の1以上)発現と関係する疾患は、B細胞抗原(例えば、CD19、CD20、CD22またはROR1の1以上)を発現する非定型および/または非古典的癌、悪性腫瘍、前癌状態または増殖性疾患を含むが、これらに限定されない。ここに記載するB細胞抗原(例えば、CD19、CD20、CD22またはROR1の1以上)発現と関係する疾患のあらゆる組み合わせを、ここに記載する方法および組成物により処置できる。
【0009】
ある態様において、B細胞抗原(例えば、CD19、CD20、CD22またはROR1の1以上)の発現と関係する疾患は、リンパ腫、例えば、MCL、ホジキンリンパ腫またはDLBCLである。ある態様において、B細胞抗原(例えば、CD19、CD20、CD22またはROR1の1以上)の発現と関係する疾患は、白血病、例えば、SLL、CLLおよび/またはALLである。ある態様において、B細胞抗原の発現と関係する疾患は多発性骨髄腫、例えば、フローサイトメトリーおよびRT-PCRの両者により検出して、例えば、CD19陰性である、例えば、新生物形質細胞の大多数(99.95%)がCD19陰性表現型を有する多発性骨髄腫である。
【0010】
ある態様において、キナーゼ阻害剤は、CDK4阻害剤、例えば、ここに記載するCDK4阻害剤、例えば、6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチル-2-(5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-イルアミノ)-8H-ピリド[2,3-d]ピリミジン-7-オン、ヒドロクロライド(パルボシクリブまたはPD0332991とも呼ぶ)のような、例えば、CD4/6阻害剤である。ある態様において、キナーゼ阻害剤は、BTK阻害剤、例えば、イブルチニブのような、例えば、ここに記載するBTK阻害剤である。ある態様において、キナーゼ阻害剤は、mTOR阻害剤、例えば、ラパマイシン、ラパマイシンアナログ、OSI-027のような、例えば、ここに記載するmTOR阻害剤である。mTOR阻害剤は、例えば、mTORC1阻害剤および/またはmTORC2阻害剤、例えば、ここに記載するmTORC1阻害剤および/またはmTORC2阻害剤であり得る。ある態様において、キナーゼ阻害剤は、MNK阻害剤、例えば、4-アミノ-5-(4-フルオロアニリノ)-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジンのような、例えば、ここに記載するMNK阻害剤である。MNK阻害剤は、例えば、MNK1a、MNK1b、MNK2aおよび/またはMNK2b阻害剤であり得る。ある態様において、阻害剤はデュアルPI3K/mTOR阻害剤、例えば、PF-04695102であり得る。
(【0011】以降は省略されています)

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