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公開番号
2025118124
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-13
出願番号
2024013256
出願日
2024-01-31
発明の名称
CDPコリン産生促進剤
出願人
株式会社 資生堂
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A61K
8/9789 20170101AFI20250805BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】表皮再生を促進する成分を取得することを目的とする。
【解決手段】 本発明者らは、CDPコリンが、表皮再生促進、ケラチノサイトの遊走促進、創傷治癒、細胞膜の増強、皮膚バリア機能の向上といった作用を発揮することを見出し、CDPコリン産生促進剤、又はCDPコリンを含む、表皮再生促進剤、ケラチノサイトの遊走促進剤、創傷治癒の促進剤、ケラチノサイトの細胞膜の増強剤、又は皮膚バリア機能促進剤を提供する。また、CDPコリン産生促進剤として、リンデンエキスを提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
リンデンエキスを含む、CDPコリン産生促進剤。
続きを表示(約 340 文字)
【請求項2】
前記CDPコリン産生促進剤が、ケラチノサイトにおけるCDPコリン産生を促進する、請求項1に記載のCDPコリン産生促進剤。
【請求項3】
請求項1に記載のCDPコリン産生促進剤、又はCDPコリンを含む、ケラチノサイトの遊走促進剤。
【請求項4】
請求項1に記載のCDPコリン産生促進剤、又はCDPコリンを含む、皮膚バリア機能促進剤。
【請求項5】
請求項1に記載のCDPコリン産生促進剤、又はCDPコリンが配合された、経皮又は経口投与用の組成物。
【請求項6】
化粧用組成物又は医薬組成物である、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
請求項1に記載のCDPコリン産生促進剤を含む食品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
CDPコリンの産生促進の技術分野に関する。CDPコリンの産生を促進することで、表皮再生が促進され、ケラチノサイトの遊走促進、創傷治癒、細胞膜の増強、皮膚バリア機能の向上などの作用を発揮することができる。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
CDPコリンは、ヌクレオチドの一つであるシチジン二リン酸(CDP)にリン酸エステル結合を介してコリンが結合した物質である。CDPコリンは、ホスファチジルコリンの生合成経路における中間体の一つであり、またスフィンゴミエリン生合成の中間体の一つでもある。CDPコリンは認知機能の改善作用を有すること、神経保護作用を有することが報告されている(特許文献1:特開2023-011800号公報、特許文献2:特開2022-107631号公報)、国内では医療用医薬品として、また海外ではサプリメントとしても販売されている。また、CDPコリンは、血管内皮細胞に作用し、タイトジャンクション因子であるZO-1及びオクルーディンの発現に影響することが報告されている(非特許文献1:PLoS One. 2013)。
【0003】
セイヨウシナノキから得られるリンデンエキスは、エラスターゼ活性阻害、ヒアルロニダーゼ活性阻害、コラゲナーゼ活性阻害、SOD様作用、DPPHラジカル消去作用、PGE2産生抑制、MMP1活性阻害、AGEs生成抑制、エストロゲン様作用などの様々な効能を発揮することが知られている。これらの活性は主に真皮層に作用するものであり、たるみの改善、コラーゲン産生促進、美白などの様々な効能を目的に化粧料に配合される他、ハーブティーやサプリメントなどの食品としても用いられている。一方、表皮細胞への効果についての報告は少なく、創傷治癒に対する効果も不明であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-011800号公報
特開2022-107631号公報
【非特許文献】
【0005】
Ma X, et al. Plops One. 2013. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0082604
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
表皮再生を促進する成分を取得することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、培養ケラチノサイトに対してCDPコリンを添加することにより、タイトジャンクション関連タンパク質の発現が増大し、またスクラッチアッセイにおいてケラチノサイトの遊走を促進することすることを見出した。このようにCDPコリンによる、表皮再生効果に着目し、CDPコリンの体内での産生を促進することで、表皮に対し作用する成分をスクリーニングしたところ、驚くべきことに、リンデンエキスが、ケラチノサイトにおいてCDPコリンの産生を増大することを見出し、本発明に至った。
そこで、本発明は以下に関する:
[1] リンデンエキスを含む、CDPコリン産生促進剤。
[2] 前記CDPコリン産生促進剤が、ケラチノサイトにおけるCDPコリン産生を促進する、項目1に記載のCDPコリン産生促進剤。
[3] 項目1に記載のCDPコリン産生促進剤、又はCDPコリンを含む、表皮再生促進剤。
[4] 項目1に記載のCDPコリン産生促進剤、又はCDPコリンを含む、ケラチノサイトの遊走促進剤。
[5] 項目1に記載のCDPコリン産生促進剤、又はCDPコリンを含む、創傷治癒の促進剤。
[6] 項目1に記載のCDPコリン産生促進剤、又はCDPコリンを含む、ケラチノサイトの細胞膜の増強剤。
[7] 項目1に記載のCDPコリン産生促進剤、又はCDPコリンを含む、皮膚バリア機能促進剤。
[8] 項目1に記載のCDPコリン産生促進剤、又はCDPコリンが配合された、経皮又は経口投与用の組成物。
[9] 化粧用組成物又は医薬組成物である、項目8に記載の組成物。
[10] 項目1に記載のCDPコリン産生促進剤を含む食品。
[11]創口を有する対象の創傷部にリンデンエキスを含むCDPコリン産生促進剤を適用することを含む、創傷治癒方法。
[12]肌荒れを含む対象に、リンデンエキスを含むCDPコリン産生促進剤を適用することを含む、美容方法。
[13]創傷治癒において使用するための、リンデンエキス。
[14]CDPコリンの産生を促進することを介して、創傷が治癒される、項目13に記載のリンデンエキス。
[15]CDPコリンの産生が促進され、それにより表皮再生促進、ケラチノサイトの遊走促進、ケラチノサイトの細胞膜の増強、又は皮膚バリア機能の改善される、項目14に記載のリンデンエキス。
[16]創傷治癒において使用するための、CDPコリン。
[17]表皮再生促進、ケラチノサイトの遊走促進、ケラチノサイトの細胞膜の増強、又は皮膚バリア機能の改善を介して、創傷が治癒される、項目16に記載のCDPコリン。
[18]CDPコリン産生促進剤を製造のための、リンデンエキスの使用。
[19]表皮再生促進剤、ケラチノサイト遊走促進剤、又は創傷治癒の促進剤の製造のための、リンデンエキス又はCDPコリンの使用。
【発明の効果】
【0008】
リンデンエキスは、CDPコリンの産生を促進する。CDPコリンの産生促進を介して、表皮再生、ケラチノサイトの遊走促進、創傷治癒、細胞膜の増強、皮膚バリア機能の改善に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、リンデンエキスを添加して培養したケラチノサイトをメタボローム解析に供した結果である。対照(リンデンエキス未添加)群と比較して、産生量が増大した代謝物を黒字で記載し、産生量が低下した代謝物を赤字で示した(A)。縦軸はリンデンエキス添加群と対照群の産生量のT検定による有意差検定のP値のマイナス常用対数値を表し、横軸はリンデンエキス添加群の対照群に対する産生量の変化比率の2を底とする対数値を表す。CDPコリンに着目し、産生量の変化をグラフ化して示した(B)。縦軸は内部標準物質に対するCDPコリンの相対面積値を表す。
図2は、CDPコリンを添加して(0.05%、及び0.1%)ケラチノサイトを培養した場合のクローディン(A)、オクルーディン(B)、ZO-1(C)の発現変化を示す。
図3は、低酸素条件(酸素1%)で、CDPコリンを未添加(Control)及び添加して(citicoline)培養されたケラチノサイトにおけるオクルーディンタンパク質の局在を示す蛍光免疫染色写真(A)、及び蛍光免疫染色写真から定量化した結果を示すグラフ(B)である。
図4は、低酸素条件(酸素1%)で、CDPコリンを未添加(Control)及び添加して(citicoline)培養されたケラチノサイトにおけるスクラッチアッセイの写真(A)及び細胞密度の変化を示すグラフ(B)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、リンデンエキスを含む、CDPコリン産生促進剤に関する。CDPコリンは、ケラチノサイトで産生促進されると、表皮再生、ケラチノサイトの遊走促進、創傷治癒、細胞膜の増強、皮膚バリア機能の改善に寄与する。
(【0011】以降は省略されています)
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