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公開番号2025114622
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-05
出願番号2025072400,2022156834
出願日2025-04-24,2017-11-10
発明の名称融合タンパク質を含む、肝炎、肝線維症、および肝硬変を予防または処置するための医薬組成物
出願人ユーハン・コーポレイション,YUHAN Corporation
代理人個人,個人
主分類A61K 38/18 20060101AFI20250729BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】肝炎、肝線維症、および肝硬変を予防または処置するための組成物、その使用ならびに方法を提供する。
【解決手段】有効な成分として、線維芽細胞増殖因子21(FGF21)変異体タンパク質を含む融合タンパク質;および免疫グロブリンのFc領域を含む、肝炎、肝線維症、および肝硬変を予防または処置するための医薬組成物による。
【選択図】図13A
特許請求の範囲【請求項1】
有効な成分として、線維芽細胞増殖因子21(FGF21)変異体タンパク質を含む融合タンパク質;および免疫グロブリンのFc領域を含む、肝炎、肝線維症、および肝硬変を予防または処置するための医薬組成物であって、
FGF21変異体タンパク質は、以下の変異(1)から(7):
(1)野生型FGF21タンパク質のN-末端から位置98から101でのアミノ酸の、EIRPのアミノ酸配列(配列番号:68)での置換;
(2)野生型FGF21タンパク質のN-末端から位置170から174でのアミノ酸の、TGLEAVのアミノ酸配列(配列番号:69)での置換;
(3)野生型FGF21タンパク質のN-末端から位置170から174でのアミノ酸の、TGLEANのアミノ酸配列(配列番号:70)での置換;
(4)野生型FGF21タンパク質のN-末端から位置170でのアミノ酸の、アミノ酸Nでの置換;
(5)野生型FGF21タンパク質のN-末端から位置174でのアミノ酸の、アミノ酸Nでの置換;
(6)上記(1)から(5)の1つ以上の変異と共に、野生型FGF21タンパク質のN-末端から位置180でのアミノ酸の、アミノ酸Eでの置換;および
(7)野生型FGF21タンパク質の免疫原性を低下させるための1から10アミノ酸の変異
からなる群から選択される少なくとも1つの変異を含む、医薬組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
融合タンパク質が、生物学的に活性なタンパク質、またはその変異体またはフラグメントをさらに含む、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
変異によって導入されるFGF21変異体タンパク質のアミノ酸残基Nが、グリコシル化されている、請求項1または2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
生物学的に活性なタンパク質が、インスリン、C-ペプチド、レプチン、グルカゴン、ガストリン、胃抑制ポリペプチド(GIP)、アミリン、カルシトニン、コレシストキニン、ペプチドYY、神経ペプチドY、骨形成タンパク質-6(BMP-6)、骨形成タンパク質-9(BMP-9)、オキシントモジュリン、オキシトシン、グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)、グルカゴン様ペプチド-2(GLP-2)、イリシン、フィブロネクチンIII型ドメイン含有タンパク質5(FNDC5)、アペリン、アディポネクチン、C1qおよび腫瘍壊死因子関連タンパク質(CTRPファミリー)、レジスチン、ビスファチン、オメンチン、レチノール結合タンパク質-4(RBP-4)、グリセンチン、アンジオポイエチン、インターロイキン-22(IL-22)、エキセンディン-4および成長ホルモンからなる群から選択されるものである、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項5】
生物学的に活性なタンパク質が、GLP-1、その変異体およびエキセンディン-4から選択されるものである、請求項4に記載の医薬組成物。
【請求項6】
GLP-1の変異体が、配列番号:43から46のいずれか1つによって示されるアミノ酸配列を有する、請求項5に記載の医薬組成物。
【請求項7】
野生型FGF21タンパク質が、配列番号:1によって示されるアミノ酸配列を有する、請求項1または2に記載の医薬組成物。
【請求項8】
FGF21変異体タンパク質が、配列番号:6から23のいずれか1つによって示されるアミノ酸配列を有する、請求項1または2に記載の医薬組成物。
【請求項9】
融合タンパク質が、リンカーをさらに含む、請求項1または2に記載の医薬組成物。
【請求項10】
リンカーが、FGF21変異体タンパク質を免疫グロブリンのFc領域に連結する、請求項9に記載の医薬組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願発明は、肝炎、肝線維症、および肝硬変を予防または処置するための組成物に関する。具体的には、本願発明は、生物学的に活性なタンパク質およびFGF21変異体タンパク質を含む融合タンパク質;および肝炎、肝線維症、および肝硬変を予防または処置するために有効である融合タンパク質を含む医薬組成物に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
ウイルス性または細菌性感染、アルコールまたは毒性物質、脂肪または重金属の過剰蓄積、異常な免疫応答などのような肝臓疾患には種々の原因がある。これらの原因は、ウイルス性肝炎、アルコール性肝臓疾患、非アルコール性脂肪肝疾患、中毒性肝炎、自己免疫性肝臓疾患などを含むことができる。また、いくつかの肝臓疾患は、慢性進行を介して肝硬変、肝線維症、および肝臓癌に進行する可能性がある。
【0003】
急性ウイルス性肝炎または中毒性肝炎などの急性肝臓疾患は、重度の疲労、食欲不振、黄疸などを引き起こし、肝臓移植が行われないとき死亡に至る可能性がある急性肝不全に異常に進行する可能性がある。他方では、慢性ウイルス性肝炎および脂肪肝疾患のようにゆっくりと進行する慢性肝臓疾患はほとんど無症候性であり、患者は日常生活上有意な不都合を感じないかもしれないが、肝線維症が進行中であり、慢性肝臓疾患が気付かないうちに肝硬変および肝臓癌に進行する可能性がある。肝硬変の罹患率は、韓国の肝硬変罹患率統計によると2012年に、成人で0.5%および65歳以上で約1.0%と推定される。これは医療機関での診断の病歴に基づいて調査されたアンケートの結果であるため、肝硬変の実際の罹患率はより高い可能性がある。韓国における肝硬変の最も一般的な原因はウイルス性肝炎であり、第2の最も一般的な原因はアルコール性肝臓疾患である。
【0004】
肝障害が何らかの原因によって持続的に繰り返されるとき、症状の有無にかかわらず、肝硬変、線維症、および肝臓癌を発症する大きなリスクがある。肝硬変が発症したとき、処置しても硬化した肝臓を元の状態に戻すことは困難である。
【0005】
グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)は、食物などによって刺激されるとき、腸管におけるL細胞によって分泌される31アミノ酸からなるインクレチンホルモンである。その生物学的効果は、膵臓のβ細胞、脳などのような標的組織において発現されるGタンパク質-共役受容体であるGLP-1受容体を介する細胞内シグナル伝達を介して生じる。血液に分泌されるGLP-1は、酵素ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)によるN-末端でのアミノ酸の開裂による活性の喪失によって引き起こされる2分未満の非常に短い半減期を有する。GLP-1は血糖レベルに基づいて膵臓のβ細胞におけるインスリンの分泌を刺激するため、低血糖を誘発することなく血糖を低下させることに対して強い効果を有する。さらに、GLP-1の投与は、種々の動物モデルおよびヒトにおいて体重減少をもたらし、これは食欲抑制に対する効果のために食物摂取の低減によって引き起こされることが知られている。GLP-1は、膵臓のβ細胞において発現されるGLP-1受容体を介する糖脂質毒性によって引き起こされる細胞死を阻害することによって、β細胞の増殖を誘導し、β細胞の生存能力を増強させる。グルカゴンの過剰分泌は、血糖を増加させ、糖尿病における高血糖の原因の1つであることが知られている。加えて、GLP-1が、タンパク質キナーゼA(PKA)タンパク質-特異的グルカゴンの分泌を阻害することによって、空腹時血糖上昇を阻害するように膵臓のα細胞に作用することが知られている。
【0006】
エキセンディン-4は、臨床的に重要なGLP-1受容体アゴニストである。エキセンディン-4は、39アミノ酸残基を有するポリペプチドであり、ドクトカゲ(Gila Monster lizard)の唾液腺において通常生産される。エキセンディン-4は、GLP-1と52%のアミノ酸配列相同性を有し、哺乳動物においてGLP-1受容体と相互作用することが知られている(Thorens et al. (1993) Diabetes 42:1678-1682)。エキセンディン-4は、インビトロでインスリン-生産細胞によるインスリンの分泌を刺激することが示されており、インスリン-生産細胞によるインスリン放出の誘導は、等モル条件下でGLP-1よりも強い。エキセンディン-4は、インスリンの分泌を強く刺激して、GLP-1よりも長い作用期間で齧歯動物およびヒトの両方において血糖レベルを減少させるが、エキセンディン-4は、GLP-1を欠いている哺乳動物において、よく知られていないエピトープを有するため、抗原性を示す。
【0007】
GLP-1およびエキセンディン-4類似体(例えば、リラグルチドおよびエキセナチド)がヒトにおいてグルコースコントロールを改善する能力は、臨床的に確認されている。GLP-1がアポトーシスの阻害および誘導される増殖を介してβ細胞量を増加させることが報告されている。さらに、GLP-1が、満腹シグナルを増強しながら、胃酸分泌および胃内容排出を阻害する腸ホルモンとして作用し、それにより食欲を低減させることも報告されている。GLP-1のかかる効果は、GLP-1類似体が2型糖尿病を有する患者に投与されるときに観察される体重減少を説明することができる。加えて、GLP-1は、齧歯動物において虚血後の心臓保護効果を示す。
【0008】
様々な試みが、長時間作用型GLP-1類似体を開発するためになされている。臨床的に確認される長時間作用型GLP-1類似体は、デュラグルチド(WO 2005/000892)およびアルビグルチド(WO 2003/059934)を含む。デュラグルチドはFc-融合GLP-1類似体であり、アルビグルチドはアルブミン-融合GLP-1類似体であり、これら両方が週1回投与を可能にする薬物動態学プロフィールを有する。両方の薬物は、週1回投与で血糖を低下させること、および体重を低減させることについて優れた効果を有し、また、エキセナチドおよびリラグルチドと比較したとき、処置に関して非常に改善された利便性を提供する。
【0009】
一方、肝臓で合成される線維芽細胞増殖因子21(FGF21)は、グルコースおよび脂質ホメオスタシスにおいて重要な役割を果たすことが知られているホルモンである。FGF21は、FGF21特異的受容体、すなわち、FGF受容体、およびβ-クロトー複合体の両方が発現される、肝臓、脂肪細胞、膵臓のβ細胞、脳の視床下部、および筋肉組織において薬理学的作用を示す。種々の糖尿病および代謝疾患の非ヒト霊長類およびマウスモデルにおいて、FGF21はインスリン非依存的に血糖レベルを低下させ、体重を低下させ、血中のトリグリセリドおよび低比重リポタンパク質(LDL)濃度を低下させることができることが報告されている。加えて、FGF21がインスリン感受性改善効果も有することが知られており、したがって新規の抗-糖尿病または抗肥満治療剤の標的として高い可能性を有している(WO 2003/011213)。
【0010】
したがって、FGF21に基づく新規の抗糖尿病薬を開発するために、いくつかのアミノ酸の置換、挿入、および欠失を介して野生型FGF21配列に基づくFGF21変異体を構築することによってその生物学的活性およびインビボ安定性を改良する試みがなされている(WO2010/065439参照)。しかしながら、FGF21は非常に短い半減期を有するため、生物学的薬剤として直接的に使用されるとき、問題があることが証明されている(Kharitonenkov, A. et al., Journal of Clinical Investigation 115:1627-1635, 2005)。FGF21のインビボ半減期は、マウスにおいて1から2時間、およびサルにおいて2.5から3時間である。したがって、糖尿病に対する治療剤として現在の形態において使用されるFGF21について、毎日の投与が必要とされる。
(【0011】以降は省略されています)

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