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公開番号2025113662
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-04
出願番号2024007929
出願日2024-01-23
発明の名称サツマイモ基腐病菌を高感度で検出定量するためのプライマーセット及び方法
出願人国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
代理人個人,個人
主分類C12Q 1/6888 20180101AFI20250728BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】 サツマイモ基腐病菌の高感度かつ高精度な検出定量手段を提供する。
【解決手段】 GGCCTGCCCCCTTAAAAAの配列からなるフォワードプライマー、GCAGGCCGGCCTCTCTの配列からなるリバースプライマー、及びTTTGCTCAGAGATACACTAの配列からなるプローブを使用したリアルタイムPCRにより、サツマイモ基腐病菌を検出及び定量する方法。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
サツマイモ基腐病菌の検出又は定量のために用いられるプライマーであって、配列番号2に記載の塩基配列に含まれる連続した10塩基以上の塩基配列からなることを特徴とするプライマー。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
配列番号2に記載の塩基配列に含まれる連続した10塩基以上の塩基配列が、配列番号5に記載の塩基配列であることを特徴とする請求項1に記載のプライマー。
【請求項3】
サツマイモ基腐病菌の検出又は定量のために用いられ、フォワードプライマーとリバースプライマーからなるプライマーセットであって、フォワードプライマーが配列番号1に記載の塩基配列に含まれる連続した10塩基以上の塩基配列からなり、リバースプライマーが配列番号2に記載の塩基配列に含まれる連続した10塩基以上の塩基配列からなることを特徴とするプライマーセット。
【請求項4】
配列番号1に記載の塩基配列に含まれる連続した10塩基以上の塩基配列が、配列番号4に記載の塩基配列であり、配列番号2に記載の塩基配列に含まれる連続した10塩基以上の塩基配列が、配列番号5に記載の塩基配列であることを特徴とする請求項3に記載のプライマーセット。
【請求項5】
サツマイモ基腐病菌の検出又は定量のために用いられ、フォワードプライマーとリバースプライマーとプローブとからなるプライマー・プローブセットであって、フォワードプライマーが配列番号1に記載の塩基配列に含まれる連続した10塩基以上の塩基配列からなり、リバースプライマーが配列番号2に記載の塩基配列に含まれる連続した10塩基以上の塩基配列からなり、プローブが配列番号3に記載の塩基配列に含まれる連続した10塩基以上の塩基配列からなることを特徴とするプライマー・プローブセット。
【請求項6】
配列番号1に記載の塩基配列に含まれる連続した10塩基以上の塩基配列が、配列番号4に記載の塩基配列であり、配列番号2に記載の塩基配列に含まれる連続した10塩基以上の塩基配列が、配列番号5に記載の塩基配列であり、配列番号3に記載の塩基配列に含まれる連続した10塩基以上の塩基配列が、配列番号6に記載の塩基配列であることを特徴とする請求項5に記載のプライマー・プローブセット。
【請求項7】
試料中のサツマイモ基腐病菌を検出又は定量する方法であって、以下の工程(1)及び(2)を含むことを特徴とする方法、
(1)試料中の核酸を鋳型として、請求項1若しくは2に記載のプライマー、又は請求項3若しくは4に記載のプライマーセットを用いてPCRを行う工程、
(2)前記PCRによる増幅産物を検出又は定量することにより、試料中のサツマイモ基腐病菌を検出又は定量する工程。
【請求項8】
試料中のサツマイモ基腐病菌を検出又は定量する方法であって、以下の工程(1)及び(2)を含むことを特徴とする方法、
(1)試料中の核酸を鋳型として、請求項5又は6に記載のプライマー・プローブセットにおけるフォワードプライマーとリバースプライマーを用いてPCRを行う工程、
(2)前記PCRによる増幅産物を、請求項5又は6に記載のプライマー・プローブセットにおけるプローブによって検出又は定量することにより、試料中のサツマイモ基腐病菌を検出又は定量する工程。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、サツマイモ基腐病菌の検出又は定量のために用いられるプライマー、プライマーセット、プライマー・プローブセット、及びこれらを用いたサツマイモ基腐病菌の検出又は定量方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
サツマイモ基腐病は、糸状菌であるサツマイモ基腐病菌(Diaporthe destruens 以下、単に「基腐病菌」という場合がある。)によって引き起こされる土壌伝染性病害である。罹病したサツマイモは最初に茎の地際基部に黒褐色の病斑が認められ、その後、病徴は地上部及び地下部に進展して生育に悪影響を及ぼし、生育不良となる。症状がひどい場合には、植物体は枯死し、塊根は収穫不可となる。本病は2018年に沖縄県、鹿児島県で国内の初発生が認められ、現在では、主要産地を含む国内のほぼすべての産地で発生が確認されており、南九州などでは深刻な被害を及ぼしている。本病の発生を早期に把握し、適切に防除対策を講じることで、本病被害低減が可能になる。そのためには、基腐病菌の高感度かつ高精度な検出・定量技術によって産地における発生を早期に把握するとともに、汚染程度を迅速・正確に評価することで、適切な防除を講ずることが有効である。
【0003】
基腐病菌の検出・定量する技術としては、例えば、Real-time PCRを用いて、感染植物体から基腐病菌を検出定量するためのインターカレーター法用プライマーセットが開発されている(特許文献1、非特許文献1)。また、LAMP(Loopmediated isothermal amplification)による感染植物体から基腐病菌を検出する方法も開発されている(非特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-35797号公報
【非特許文献】
【0005】
Kazuki Fujiwara et al. (2021)Real-Time PCR Assay for the Diagnosis and Quantification of Co-infections by Diaporthe batatas and Diaporthe destruens in Sweet Potato.
前島健作、山次康幸(2019)サツマイモに甚大な被害を与える侵入病害「基腐病」の超高感度・簡易・迅速診断
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した方法は、主に感染植物体からの検出定量用に開発されたものであり、土壌からの検出定量用途に最適化は行われていない。特許文献1及び非特許文献1の方法による土壌中からの基腐病菌の検出定量は可能であるが、種類や組成、有機物含量などが異なる土壌を供試する場合や、土壌中に基腐病菌が低密度で存在する場合に検出定量が困難になるケースがある。
【0007】
また、インターカレーター法を用いたReal-time PCRでの基腐病菌の検出は、非特異の反応(プライマーのミスアニーリングなど)が進んでしまった場合、非特異の反応を含めた測定値(Ct値)になり、検出定量に支障を及ぼす。そのため、夾雑物や他の生物のDNAが多く混在する環境サンプル、特に土壌などから抽出されたDNAを供試した場合、誤検出が起こりやすく、高精度・高感度での検出定量が困難になる場合がある。
【0008】
本発明は、以上のような背景の下になされたものであり、基腐病菌の高感度かつ高精度な検出定量手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、配列番号4に記載の塩基配列からなるフォワードプライマー、配列番号5に記載の塩基配列からなるリバースプライマー、及び配列番号6に記載の塩基配列からなるプローブを使用したリアルタイムPCRにより、基腐病菌を高感度かつ高精度に検出及び定量できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明は、以下の〔1〕~〔8〕を提供するものである。
〔1〕サツマイモ基腐病菌の検出又は定量のために用いられるプライマーであって、配列番号2に記載の塩基配列に含まれる連続した10塩基以上の塩基配列からなることを特徴とするプライマー。
(【0011】以降は省略されています)

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