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公開番号2025172351
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-26
出願番号2024077816
出願日2024-05-13
発明の名称発酵アルコール飲料
出願人アサヒビール株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C12G 3/02 20190101AFI20251118BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】発酵アルコール飲料、特に麦芽などのたんぱく質源を含む穀物原料の使用比率が低い発酵アルコール飲料において、ホップを付与した際の収斂味は少ない中で苦味が感じられ、シャープな味感を達成すること。
【解決手段】三糖濃度/全糖濃度が0.15～0.8であり、苦味価が4BU以上である、発酵アルコール飲料。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
三糖濃度／全糖濃度が０．１５～０．８であり、苦味価が４ＢＵ以上である、発酵アルコール飲料。
続きを表示（約 240 文字）【請求項２】
一～三糖濃度／全糖濃度が０．５～０．９である、請求項１記載の発酵アルコール飲料。
【請求項３】
乳酸濃度が１００～５００ｐｐｍである、請求項１記載の発酵アルコール飲料。
【請求項４】
酢酸濃度が１００～５００ｐｐｍである、請求項１記載の発酵アルコール飲料。
【請求項５】
酵母発酵液を含む請求項１記載の発酵アルコール飲料。
【請求項６】
色度が５°ＥＢＣ以下である、請求項１記載の発酵アルコール飲料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、発酵アルコール飲料に関する。
続きを表示（約 1,900 文字）【背景技術】
【０００２】
現在、世界的にも健康志向の高まりにより、ビールのような飲みごたえのあるアルコール飲料に対して、よりシンプルですっきりとした味感を有する糖類のみを発酵させたハードセルツァーなどが台頭している。
麦芽などのたんぱく質源を含む穀物原料の使用比率が低い発酵アルコール飲料は、穀物エキスなどを使用して香味を付与することで、ホップを添加した収斂味を抑制しながらもシャープな味感を実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０２０－１６２６０１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
穀物エキスなどは収斂味を抑制することができるが、香味を付与するため、味感はより複雑でもったりとしていき、麦芽などのたんぱく質源を含む穀物原料の使用比率が低い発酵アルコール飲料の特徴であるすっきりとした味感を失ってしまう。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明は、以下のとおりである。
〔１〕三糖濃度／全糖濃度が０．１５～０．８であり、苦味価が４ＢＵ以上である、発酵アルコール飲料。
〔２〕一～三糖濃度／全糖濃度が０．５～０．９である、前記〔１〕記載の発酵アルコール飲料。
〔３〕乳酸濃度が１００～５００ｐｐｍである、前記〔１〕又は〔２〕記載の発酵アルコール飲料。
〔４〕酢酸濃度が１００～５００ｐｐｍである、前記〔１〕～〔３〕のいずれか１項記載の発酵アルコール飲料。
〔５〕酵母発酵液を含む前記〔１〕～〔４〕のいずれか１項記載の発酵アルコール飲料。
〔６〕色度が５°ＥＢＣ以下である、前記〔１〕～〔５〕のいずれか１項記載の発酵アルコール飲料。
【発明の効果】
【０００６】
本発明によれば、発酵アルコール飲料、特に麦芽などのたんぱく質源を含む穀物原料の使用比率が低い発酵アルコール飲料において、ホップを付与した際の収斂味は少ない中で苦味が感じられ、シャープな味感を達成することができる。
【発明を実施するための形態】
【０００７】
本発明は、発酵アルコール飲料に関するものである。「発酵アルコール飲料」とは、糖溶液等を原料として、これらを発酵させて得られるアルコール飲料をいう。「アルコール飲料」とは、エタノールを実質的な量で含有する飲料をいう。日本の酒税法では、体積アルコール度数１％以上の飲料を酒類としている。この酒類はアルコール飲料の一例である。
【０００８】
本発明の発酵アルコール飲料は、三糖濃度／全糖濃度が０．１５～０．８である。本発明においては、糖組成、特に三糖濃度／全糖濃度を上記範囲とすることにより、ホップを付与した際の収斂味は少ない中で苦味が感じられ、シャープな味感を達成することができる。三糖濃度／全糖濃度は、好ましくは０．２～０．７であり、より好ましくは０．３～０．７である。
本発明の発酵アルコール飲料は、好ましくは一～三糖濃度（すなわち、単糖、二糖及び三糖の合計濃度）／全糖濃度が０．５～０．９であり、より好ましくは０．５５～０．８５であり、さらに好ましくは０．６～０．８である。
単糖類、二糖類、及び三糖類の濃度は、例えば高速液体クロマトグラフィー法により測定することができる。全糖濃度は、測定した各糖質濃度の和である。
単糖類としては、例えばグルコース、フルクトース、アルロースなどが挙げられる。二糖類としては、例えばスクロース、マルトース、ラクトース、イソマルトースなどが挙げられる。三糖類としては、例えばマルトトリオース、パノース、イソマルトトリオースなどが挙げられる。
【０００９】
本発明の発酵アルコール飲料は、目的の呈味質に応じて苦味価を適宜調整することができる。前記苦味価は、例えば４ＢＵ以上とすることができ、８ＢＵ以上３０ＢＵ以下であることが好ましく、８ＢＵ以上２４ＢＵ以下、１０ＢＵ以上２０ＢＵ以下であることがより好ましい。
【００１０】
本発明の発酵アルコール飲料は、好ましくは乳酸濃度が１００～５００ｐｐｍであり、より好ましくは２００～４００ｐｐｍであり、さらに好ましくは２５０～３５０ｐｐｍである。乳酸濃度は、例えば、「ＢＣＯＪビール分析法（２０１３改訂版）（ビール酒造組合国際技術委員会（分析委員会）編集）」の「８．２４．２有機酸」に規定されている方法に従って測定することができる。
（【００１１】以降は省略されています）

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