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公開番号2025112931
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-01
出願番号2024007483
出願日2024-01-22
発明の名称水性インキ組成物、水性インキセット、インキ層付きフィルム、その製造方法、ラミネートフィルム及び包装材
出願人大日精化工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C09D 11/102 20140101AFI20250725BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】アルコール希釈性及びインキ流動性に優れる水性インキ組成物の提供。
【解決手段】水性ウレタン樹脂と水性媒体とを含有する水性インキ組成物であって、前記水性ウレタン樹脂が、水性ウレタン樹脂(A1)と水性ウレタン樹脂(A2)とを含有し、前記水性ウレタン樹脂(A1)が、ガラス転移温度が-70~-30℃のエーテル系ウレタン樹脂であり、前記水性ウレタン樹脂(A2)が、ガラス転移温度が60~120℃のエステル系ウレタン樹脂であり、前記水性ウレタン樹脂(A1)と前記水性ウレタン樹脂(A2)との合計の含有量が、前記水性インキ組成物中の不揮発分の総質量に対して、20~94質量%である、水性インキ組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
水性ウレタン樹脂と水性媒体とを含有する水性インキ組成物であって、
前記水性ウレタン樹脂が、水性ウレタン樹脂(A1)と水性ウレタン樹脂(A2)とを含有し、前記水性ウレタン樹脂(A1)が、ガラス転移温度が-70~-30℃のエーテル系ウレタン樹脂であり、前記水性ウレタン樹脂(A2)が、ガラス転移温度が60~120℃のエステル系ウレタン樹脂であり、前記水性ウレタン樹脂(A1)と前記水性ウレタン樹脂(A2)との合計の含有量が、前記水性インキ組成物中の不揮発分の総質量に対して、20~94質量%である、水性インキ組成物。
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
前記水性ウレタン樹脂(A1)/水性ウレタン樹脂(A2)で表される質量比が、0.08~0.7である、請求項1に記載の水性インキ組成物。
【請求項3】
ワックスをさらに含有する、請求項1に記載の水性インキ組成物。
【請求項4】
顔料をさらに含有する、請求項1に記載の水性インキ組成物。
【請求項5】
前記水性インキ組成物中の前記顔料が1種である、請求項4に記載の水性インキ組成物。
【請求項6】
互いに色調が異なる複数の前記水性インキ組成物を混合して調色した水性インキ組成物についてザーンカップ#4で測定される25℃における粘度と、前記調色した水性インキ組成物を25℃で1週間静置した後の前記粘度との差が、±3秒未満である、請求項1に記載の水性インキ組成物。
【請求項7】
硬化剤をさらに含有する、請求項1に記載の水性インキ組成物。
【請求項8】
グラビア印刷用又はフレキソ印刷用である請求項1に記載の水性インキ組成物。
【請求項9】
互いに色調が異なる複数の水性インキ組成物を備える水性インキセットであって、
前記複数の水性インキ組成物が各々、水性ウレタン樹脂と水性媒体とを含有し、前記複数の水性インキ組成物の少なくとも一部が顔料をさらに含有し、
前記複数の水性インキ組成物の各々において、前記水性ウレタン樹脂が、水性ウレタン樹脂(A1)と水性ウレタン樹脂(A2)とを含有し、前記水性ウレタン樹脂(A1)が、ガラス転移温度が-70~-30℃のエーテル系ウレタン樹脂であり、前記水性ウレタン樹脂(A2)が、ガラス転移温度が60~120℃のエステル系ウレタン樹脂であり、前記水性ウレタン樹脂(A1)と前記水性ウレタン樹脂(A2)との合計の含有量が、前記水性インキ組成物中の不揮発分の総質量に対して、20~94質量%である、水性インキセット。
【請求項10】
前記複数の水性インキ組成物の各々において、前記水性ウレタン樹脂(A1)/水性ウレタン樹脂(A2)で表される質量比が、0.08~0.7である、請求項9に記載の水性インキセット。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水性インキ組成物、水性インキセット、インキ層付きフィルム、その製造方法、ラミネートフィルム及び包装材に関する。
続きを表示(約 4,000 文字)【背景技術】
【0002】
食品や日用品等の包装に用いられるプラスチックフィルム等の軟包装材料には、グラビア印刷やフレキソ印刷を用いて意匠性や機能性が表示されている。従来、軟包装用インキとしては、有機溶剤を媒体とする油性インキが主流であったが、近年は環境問題などの観点から、水を媒体とする水性インキの要望が高まっている。
【0003】
水性インキとしては、バインダー樹脂としてアクリル樹脂やウレタン樹脂を含むものが知られている。ウレタン樹脂としては、エステル系、エーテル系、カーボネート系など様々なものが知られている。
特許文献1には、エステル系ウレタン樹脂とエーテル系ウレタン樹脂とを含む水性インキが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2006-8929号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
水性インキは油性インキに比べて乾燥しにくい。プラスチックフィルム等の基材フィルムにインキを印刷して塗膜を形成する際、媒体の乾燥が不十分であると、印刷後の基材フィルムを巻き取った際にブロッキングが生じることがある。また、水性インキは、水の表面張力が大きいことから、印刷後のインキが十分に濡れ広がらない、レベリング不良が生じることがある。
【0006】
水性インキをアルコールで希釈することで、乾燥速度を早くし、耐ブロッキング性の向上を図るとともに、表面張力を低下させることで、レベリング性を向上させることができる。
しかし、特許文献1に記載された水性インキをはじめ、従来技術では、アルコール希釈性、顔料分散性、インキ流動性を十分に良好なものとすることはできていない。
エステル系ウレタン樹脂やカーボネート系ウレタン樹脂を水性インキに配合すると、アルコール希釈性が向上するが、インキ流動性が低下しやすくなる。インキ流動性が低下すると、インキの取り扱いが困難になるとともに、インキの貯蔵安定性が低下する。
エーテル系ウレタン樹脂を水性インキに配合すると、インキ流動性が向上するが、アルコール希釈性が低下する。アルコール希釈性が低下すると、アルコールで希釈した際に増粘や印刷塗膜の白化が発生しやすくなるため、アルコールを多く配合することが困難になる。
【0007】
したがって、本発明の目的は、アルコール希釈性及びインキ流動性に優れる水性インキ組成物及び水性インキセット、並びに前記水性インキ組成物を用いたインキ層付きフィルム、その製造方法、ラミネートフィルム及び包装材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下の態様を有する。
[1]水性ウレタン樹脂と水性媒体とを含有する水性インキ組成物であって、
前記水性ウレタン樹脂が、水性ウレタン樹脂(A1)と水性ウレタン樹脂(A2)とを含有し、前記水性ウレタン樹脂(A1)が、ガラス転移温度が-70~-30℃のエーテル系ウレタン樹脂であり、前記水性ウレタン樹脂(A2)が、ガラス転移温度が60~120℃のエステル系ウレタン樹脂であり、前記水性ウレタン樹脂(A1)と前記水性ウレタン樹脂(A2)との合計の含有量が、前記水性インキ組成物中の不揮発分の総質量に対して、20~94質量%である、水性インキ組成物。
[2]前記水性ウレタン樹脂(A1)/水性ウレタン樹脂(A2)で表される質量比が、0.08~0.7である、[1]に記載の水性インキ組成物。
[3]ワックスをさらに含有する、[1]又は[2]に記載の水性インキ組成物。
[4]顔料をさらに含有する、[1]~[3]のいずれかに記載の水性インキ組成物。
[5]前記水性インキ組成物中の前記顔料が1種である、[4]に記載の水性インキ組成物。
[6]互いに色調が異なる複数の前記水性インキ組成物を混合して調色した水性インキ組成物についてザーンカップ#4で測定される25℃における粘度と、前記調色した水性インキ組成物を25℃で1週間静置した後の前記粘度との差が、±3秒未満である、[1]~[5]のいずれかに記載の水性インキ組成物。
[7]硬化剤をさらに含有する、[1]~[6]のいずれかに記載の水性インキ組成物。
[8]グラビア印刷用又はフレキソ印刷用である、[1]~[7]のいずれかに記載の水性インキ組成物。
[9]互いに色調が異なる複数の水性インキ組成物を備える水性インキセットであって、
前記複数の水性インキ組成物が各々、水性ウレタン樹脂と水性媒体とを含有し、前記複数の水性インキ組成物の少なくとも一部が顔料をさらに含有し、
前記複数の水性インキ組成物の各々において、前記水性ウレタン樹脂が、水性ウレタン樹脂(A1)と水性ウレタン樹脂(A2)とを含有し、前記水性ウレタン樹脂(A1)が、ガラス転移温度が-70~-30℃のエーテル系ウレタン樹脂であり、前記水性ウレタン樹脂(A2)が、ガラス転移温度が60~120℃のエステル系ウレタン樹脂であり、前記水性ウレタン樹脂(A1)と前記水性ウレタン樹脂(A2)との合計の含有量が、前記水性インキ組成物中の不揮発分の総質量に対して、20~94質量%である、水性インキセット。
[10]前記複数の水性インキ組成物の各々において、前記水性ウレタン樹脂(A1)/水性ウレタン樹脂(A2)で表される質量比が、0.08~0.7である、[9]に記載の水性インキセット。
[11]前記複数の水性インキ組成物が各々、ワックスをさらに含有する、[9]又は[10]に記載の水性インキセット。
[12]前記顔料を含有する水性インキ組成物中の前記顔料が1種である、[9]~[11]のいずれかに記載の水性インキセット。
[13]前記複数の水性インキ組成物のうち少なくとも2つを混合して調色した水性インキ組成物についてザーンカップ#4で25℃にて測定される粘度と、前記調色した水性インキ組成物を25℃で1週間静置した後の前記粘度との差が、±3秒未満である、[9]~[12]のいずれかに記載の水性インキセット。
[14]硬化剤をさらに備える、[9]~[13]のいずれかに記載の水性インキセット。
[15]グラビア印刷用又はフレキソ印刷用である、[9]~[14]のいずれかに記載の水性インキセット。
[16]プラスチックフィルムと、前記プラスチックフィルム上に設けられたインキ層と、を備え、
前記インキ層が、[1]~[8]のいずれかに記載の水性インキ組成物から形成されたインキ層であるインキ層付きフィルム。
[17]プラスチックフィルム上に、[1]~[8]のいずれかに記載の水性インキ組成物を用いて印刷を施しインキ層を形成する、インキ層付きフィルムの製造方法。
[18]プラスチックフィルム上に、[9]~[15]のいずれかに記載の水性インキセットが備える前記複数の水性インキ組成物のうち少なくとも1つをそのまま用いて印刷を施しインキ層を形成する、インキ層付きフィルムの製造方法。
[19][9]~[15]のいずれかに記載の水性インキセットが備える前記複数の水性インキ組成物のうち少なくとも2つを混合して調色された水性インキ組成物を調製し、
プラスチックフィルム上に、前記調色された水性インキ組成物を用いて印刷を施しインキ層を形成する、インキ層付きフィルムの製造方法。
[20][16]に記載のインキ層付きフィルムと、前記インキ層付きフィルムの前記インキ層上に設けられた接着層と、前記接着層上に設けられた樹脂層と、を備えるラミネートフィルム。
[21][20]に記載のラミネートフィルムを備える包装材。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、アルコール希釈性及びインキ流動性に優れる水性インキ組成物及び水性インキセット、並びに前記水性インキ組成物を用いたインキ層付きフィルム、その製造方法、ラミネートフィルム及び包装材を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を詳細に説明する。以下の実施の形態は、本発明を説明するための単なる例示であって、本発明をこの実施の形態にのみ限定することは意図されない。本発明は、その趣旨を逸脱しない限り、様々な態様で実施することが可能である。
本発明において、水性インキにおける「水性」とは、水性媒体を含むことを意味する。
「水性媒体」とは、水を含む液状媒体を意味する。
「液状媒体」とは、水、有機溶剤等の揮発可能な液体を意味する。
「水性ウレタン樹脂」とは、「水溶性ウレタン樹脂」及び「水分散性ウレタン樹脂(ウレタン樹脂エマルジョン、ウレタン樹脂ディスパージョン)」の総称である。本明細書中での水性ウレタン樹脂の含有量は、すべて不揮発分換算である。
インキ組成物の「不揮発分」とは、インキ組成物に含まれる成分のうち、液状媒体を除いた成分を指し、最終的にインキ層を形成することになる成分であり、具体的にはJIS K 5601-1-2:2008に準拠して測定したものである。水性ウレタン樹脂の不揮発分も同様である。
本明細書において「塗膜」とは、本発明の水性インキ組成物により形成される塗膜のことである。
(【0011】以降は省略されています)

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