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公開番号
2025109399
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-25
出願番号
2024003259
出願日
2024-01-12
発明の名称
ロジウムの回収方法
出願人
三井金属鉱業株式会社
代理人
弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類
C22B
11/00 20060101AFI20250717BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】白金族金属を含む酸性水溶液からのロジウムの回収率を向上させること。
【解決手段】本発明のロジウムの回収方法は、ロジウム及びロジウム以外の白金族金属を含む酸性水溶液とカルシウム化合物との混合液を濾過して第一濾液を得る中和工程と、;第一濾液と亜硝酸塩とを混合して、亜硝酸イオンがロジウムに配位した錯イオンを混合液中に生成させた後に該混合液を濾過して第二濾液を得る亜硝酸反応工程と;第二濾液とアンモニウム塩又はカリウム塩とを混合して、ロジウムを含む水不溶性化合物を生成させ該水不溶性化合物を回収する回収工程と、を含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ロジウム及びロジウム以外の白金族金属を含む酸性水溶液とカルシウム化合物との混合液を濾過して第一濾液を得る中和工程と、
第一濾液と亜硝酸塩とを混合して、亜硝酸イオンがロジウムに配位した錯イオンを混合液中に生成させた後に該混合液を濾過して第二濾液を得る亜硝酸反応工程と、
第二濾液とアンモニウム塩又はカリウム塩とを混合して、ロジウムを含む水不溶性化合物を生成させ該水不溶性化合物を回収する回収工程と、を含むロジウムの回収方法。
続きを表示(約 560 文字)
【請求項2】
前記回収工程後、前記水不溶性化合物と塩酸とを混合して該水不溶性化合物が溶解し且つロジウムを含む溶液を得る溶解工程と、
前記溶解工程で得られた溶液と亜硝酸塩とを混合して、亜硝酸イオンがロジウムに配位した錯イオンを混合液中に生成させた後に該混合液を濾過して濾液を得る濾過工程と、
前記濾液とアンモニウム塩又はカリウム塩とを混合して、ロジウムを含む水不溶性化合物を生成させる不溶性化合物生成工程と、を有する後処理工程を更に含む、請求項1に記載の回収方法。
【請求項3】
前記後処理工程を複数回行う、請求項2に記載の回収方法。
【請求項4】
前記中和工程において、液のpHが3以下となるような量の前記カルシウム化合物を用いる、請求項1又は2に記載の回収方法。
【請求項5】
前記酸性水溶液がスズを含み、
前記中和工程において生成したスズの水不溶性化合物を濾過によって除去する、請求項1又は2に記載の回収方法。
【請求項6】
前記酸性水溶液が鉄及び鉛を含み、
前記中和工程で得られた第一濾液に水溶性鉄(III)塩を加えた後に前記亜硝酸反応工程を行い、鉄及び鉛の不溶性化合物を生成させる、請求項1又は2に記載の回収方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロジウム及びロジウム以外の白金族元素を含む酸性水溶液からのロジウムの回収方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
触媒や電子材料などに用いられる白金族金属は資源的に稀少であることや製錬時の環境負荷が大きいことからリサイクルが積極的に行われている。例えば特許文献1においては、白金族金属を含む硝酸水溶液に亜硝酸塩を添加してアニオンニトロ錯体を生成させ、該アニオンニトロ錯体をイオン交換樹脂に吸着させることで、白金族金属を分離回収する方法が提案されている。
【0003】
特許文献2においては、白金族金属を含む物質とハロゲン化鉄を含む溶融塩とを接触させて得られた処理物を冷却して固体物を得、該固体物を水で処理して水分散体を得、該水分散体から白金族金属を含有する成分を含む液体を分離する、白金族金属の回収方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平9-203792号公報
特開2022-123879号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ロジウム等の白金族金属を含有するスラッジやスクラップからロジウムを回収する際は、これらスラッジ又はスクラップを酸で溶解し、溶解残渣が分離された濾液を還元してメタルを得、該メタルを酸で溶解した後、溶解液に含まれているスズ等の不純物を塩基性物質で中和して沈殿分離することが一般に行われている。塩基性物質としては例えば水酸化ナトリウムや水酸化カリウムが用いられる。しかし本発明者の検討の結果、塩基性物質として水酸化ナトリウムや水酸化カリウムを用いると、ロジウムの回収率を高めることに限界があることが判明した。
【0006】
したがって本発明の課題は、白金族金属を含む酸性水溶液からのロジウムの回収率を向上させたロジウム回収方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ロジウム及びロジウム以外の白金族金属を含む酸性水溶液とカルシウム化合物との混合液を濾過して第一濾液を得る中和工程と、
第一濾液と亜硝酸塩とを混合して、亜硝酸イオンがロジウムに配位した錯イオンを混合液中に生成させた後に該混合液を濾過して第二濾液を得る亜硝酸反応工程と、
第二濾液とアンモニウム塩又はカリウム塩とを混合して、ロジウムを含む水不溶性化合物を生成させ該水不溶性化合物を回収する回収工程と、を含むロジウムの回収方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の方法によれば、白金族金属を含む酸性水溶液からのロジウムの回収率が向上する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。
本発明はロジウム及びロジウム以外の白金族金属を含む水溶液からロジウムを回収する方法に関する。本発明のロジウムの回収方法は、その好ましい実施形態として、以下の(a)から(c)の工程を有する。
(a)中和工程:ロジウム及びロジウム以外の白金族金属を含む酸性水溶液とカルシウム化合物との混合液を濾過して第一濾液を得る。
(b)亜硝酸反応工程:第一濾液と亜硝酸塩とを混合して、亜硝酸イオンがロジウムに配位した錯イオンを混合液中に生成させた後に該混合液を濾過して第二濾液を得る。
(c)回収工程:第二濾液とアンモニウム塩又はカリウム塩とを混合して、ロジウムを含む水不溶性化合物を生成させ該水不溶性化合物を回収する。
以下、それぞれの工程について説明する。
【0010】
<(a)中和工程>
本工程においては、ロジウムの回収対象となる酸性水溶液を塩基性物質で中和して、ロジウムを液相に分配させる。
前記酸性水溶液は、ロジウムを含み且つロジウム以外の白金族金属(例えば白金、パラジウム、ルテニウム、イリジウム及びオスミウムなど。)を含んでいる。
前記酸性水溶液は、例えばロジウム及びロジウム以外の白金族金属を含む製品やスラッジを、塩酸などの酸で溶解させたものであり得るが、それに限らない。前記酸性水溶液がロジウム等を塩酸で溶解させた液である場合、ロジウム等は一般に[RhCl
6
]
3-
の状態で水中に存在している。
前記酸性水溶液に含まれるロジウムの濃度に特に制限はないが、例えば0.05質量%以上0.5質量%以下とすることができる。
前記酸性水溶液は、これら白金族金属に加えて白金族金属以外の金属を含むことがある。そのような金属としては白金族金属以外の各種遷移金属が挙げられる。遷移金属としては、例えば鉄、スズ、亜鉛及び鉛などが挙げられるが、これらに限らない。
中和される前の前記酸性水溶液はそのpHが25℃において例えば-1.5以上-0.5以下であり得る。なお、特に断らない限り、本明細書においてpHの値に言及するときには25℃での値を意味する。
(【0011】以降は省略されています)
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