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公開番号
2025105167
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-10
出願番号
2023223527
出願日
2023-12-28
発明の名称
被覆固形製剤、コーティング組成物、固形製剤の服用しやすさを改善する方法
出願人
株式会社ファンケル
代理人
弁理士法人雄渾
主分類
A61K
9/36 20060101AFI20250703BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】本発明は、服用しやすい被覆固形製剤を簡便で安価に提供することを課題とする。
【解決手段】上記課題を解決するために、固形製剤の表面に、コーティング層が被覆されている被覆固形製剤であって、
前記コーティング層中に、以下の成分(A)、(B)を含有し、
(A)ペクチン、タマリンドシードガム、シロキクラゲ多糖体から選ばれる1種以上の増粘多糖類
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース又はヒドロキシプロピルセルロース
前記成分(B)の含有量に対する成分(A)の含有量の比(A/B)が1~9であることを特徴とする、被覆固形製剤が提供される。これにより、服用しやすさが改善された被覆固形製剤を簡便で安価に提供することができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
固形製剤の表面に、コーティング層が被覆されている被覆固形製剤であって、
前記コーティング層中に、以下の成分(A)、(B)を含有し、
(A)ペクチン、タマリンドシードガム、シロキクラゲ多糖体から選ばれる1種以上の増粘多糖類
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース又はヒドロキシプロピルセルロース
前記成分(B)の含有量に対する成分(A)の含有量の比(A/B)が1~9であることを特徴とする、被覆固形製剤。
続きを表示(約 610 文字)
【請求項2】
前記コーティング層が、成分(A)を20質量%以上かつ成分(B)を10質量%以上含有することを特徴とする、請求項1に記載の被覆固形製剤。
【請求項3】
以下の成分(A)、(B)を含有し、
(A)ペクチン、タマリンドシードガム、シロキクラゲ多糖体から選ばれる1種以上の増粘多糖類
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース又はヒドロキシプロピルセルロース
前記成分(B)の含有量に対する成分(A)の含有量の比(A/B)が1~9であることを特徴とする、コーティング組成物。
【請求項4】
前記コーティング組成物が、成分(A)を20質量%以上かつ成分(B)を10質量%以上含有することを特徴とする、請求項3に記載のコーティング組成物。
【請求項5】
固形製剤の服用しやすさを改善する方法であって、
固形製剤の表面にコーティング層を設け、
前記コーティング層が、以下の成分(A)、(B)を含有し、
(A)ペクチン、タマリンドシードガム、シロキクラゲ多糖体から選ばれる1種以上の増粘多糖類
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース又はヒドロキシプロピルセルロース
前記成分(B)の含有量に対する成分(A)の含有量の比(A/B)が1~9であることを特徴とする、固形製剤の服用しやすさを改善する方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、服用しやすくするための被覆がされた被覆固形製剤、その被覆をするコーティング組成物及び固形製剤の服用しやすさを改善する方法に関するものである。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
医薬品やサプリメントには、その薬効を発揮させるために様々な活性成分が配合されると共に、それらの活性成分が体内で適切な効能が得られるように、製剤を工夫したり、機能成分を多く含有させたりする場合がある。しかし、高付加価値化を目的として、こうした機能成分を多く含有させたり、製剤の工夫を加えたりすることにより、製剤の直径や厚みが大きくなり、喉に引っ掛かりやすくなるなど、飲みにくくなる傾向にある。その結果、特に嚥下困難を有する患者や嚥下機能が衰えた中高年層の消費者には、コンプライアンスの低下を招くと同時に、製品としての市場価値も低下させる要因となるという問題があった。
【0003】
こうした問題に対して特許文献1には、水溶性高分子を含有するアンダーコート、及び水分との接触によりゲル化する高分子を含有するゲルコートを備える、速崩壊性ゲル皮膜が開示されている。また、特許文献2には、液状のバインダーを固形剤表面にコーティングした後、ぬめり素材である、デンプン、キサンタンガム及びローストビーンガムを付着させることによりぬめり素材含有層が嚥下性を改善させる経口剤が開示されている。また、特許文献3には、裸錠にゲル化剤と、糖アルコール、単糖類、二糖類、オリゴ糖、セルロース、セルロース誘導体、デンプン、デンプン誘導体及びデンプン分解物から選ばれる1種以上を含有させることで嚥下性を向上させた錠剤が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6964369号公報
特開2016-222735号公報
特開2018-158917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記に示した特許文献1及び2の方法では、嚥下性の向上はみられるものの、複数の層構造の形成や、前処理としてバインダー層の形成が必要となり、結果として錠剤の大型化や、特別な設備や工程の増加によるコスト増の問題があった。一方、特許文献3のように、コーティング層を設けることなく裸錠の構成とした場合、結果として添加物の含有量が増え、製剤の大型化や付加価値の付与等における製剤設計の自由度が制限される等の問題がある。固形製剤の服用しやすさを向上させる、安価で簡便な方法は確立されていない。
【0006】
そこで、本発明は服用しやすい被覆固形製剤を簡便で安価に提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、固形製剤を被覆するコーティング用組成物として、特定の増粘多糖類及びヒドロキシプロピルメチルセルロース又はヒドロキシプロピルセルロースを、特定割合で含有させたコーティング組成物を用いて、固形製剤の表面にコーティング層を被覆することにより、適度なぬめりを有し、喉のひっかかりがなく、服用しやすい製剤とできることを見出した。同時に、一般的な添加物を加えるだけであるため、特別な施設を必要とすることなく、安価に簡便に服用しやすさが向上した被覆固形製剤を提供し得るという知見を見出し、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は、以下の[1]~[7]を提供する。
[1]固形製剤の表面に、コーティング層が被覆されている被覆固形製剤であって、
前記コーティング層中に、以下の成分(A)、(B)を含有し、
(A)ペクチン、タマリンドシードガム、シロキクラゲ多糖体から選ばれる1種以上の増粘多糖類
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース又はヒドロキシプロピルセルロース
前記成分(B)の含有量に対する成分(A)の含有量の比(A/B)が1~9であることを特徴とする、被覆固形製剤。
本発明によれば、特定の増粘多糖類とヒドロキシプロピルメチルセルロース又はヒドロキシプロピルセルロースを特定の比率において含有する、コーティング組成物を用いて固形製剤の表面にコーティング層を被覆することで、服用しやすさを改善させた、被覆固形製剤を簡便に低コストで提供することができる。
[2]前記コーティング層の含有量が、前記固形製剤の100質量部に対して0.5~5質量部であることを特徴とする、[1]に記載の被覆固形製剤。
この特徴によれば、被覆固形製剤におけるコーティング層の含有量が少ない場合であっても、被覆固形製剤の服用しやすさを簡便にかつ低コストで向上させた被覆固形製剤を提供することができる。
[3]前記コーティング層が、成分(A)を20質量%以上かつ成分(B)を10質量%以上含有することを特徴とする、[1]又は[2]に記載の被覆固形製剤。
この特徴によれば、コーティング層中の成分(A)と成分(B)が特定の下限値を満たすことによって、十分な服用しやすさを有する固形組成物を簡便に、低コストに被覆固形製剤をより確実に提供することができる。
[4]前記被覆固形製剤が錠剤又はカプセル剤であり、
錠剤の大きさが、丸型では直径が7~10mm、カプレット型では長径が10~25mm、又は、カプセル剤の大きさが、ハードカプセルでは2号~000号、ソフトカプセルでは長径が10~15mmであることを特徴とする、[1]~[3]のいずれかに記載の被覆固形製剤。
この特徴によれば、被覆固形製剤の大きさを限定することにより、さらに服用しやすさを向上させた被覆固形製剤を提供することができる。
[5]以下の成分(A)、(B)を含有し、
(A)ペクチン、タマリンドシードガム、シロキクラゲ多糖体から選ばれる1種以上の増粘多糖類
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース又はヒドロキシプロピルセルロース
前記成分(B)の含有量に対する成分(A)の含有量の比(A/B)が1~9であることを特徴とする、コーティング組成物。
本発明によれば、特定の増粘多糖類とヒドロキシプロピルメチルセルロース又はヒドロキシプロピルセルロースを特定の比において含有する、コーティング組成物を用いて固形製剤の表面にコーティング層を被覆することで、服用しやすさを改善させた、被覆固形製剤を簡便に低コストで提供することができる。
[6]前記コーティング組成物が、成分(A)を20質量%以上かつ成分(B)を10質量%以上含有することを特徴とする、[5]に記載のコーティング組成物。
この特徴によれば、コーティング層中の成分(A)と成分(B)が下限値を満たすことによって、十分な服用しやすさを有する固形組成物を簡便にかつ低コストに被覆固形製剤をより確実に提供することができる。
[7]固形製剤の服用しやすさを改善する方法であって、
固形製剤の表面にコーティング層を設け、
前記コーティング層が、以下の成分(A)、(B)を含有し、
(A)ペクチン、タマリンドシードガム、シロキクラゲ多糖体から選ばれる1種以上の増粘多糖類
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース又はヒドロキシプロピルセルロース
前記成分(B)の含有量に対する成分(A)の含有量の比(A/B)が1~9であることを特徴とする、固形製剤の服用しやすさを改善する方法。
本発明によれば、固形製剤の表面に、特定の増粘多糖類とヒドロキシプロピルメチルセルロース又はヒドロキシプロピルセルロースを特定の比率において含有する、コーティング組成物を用いて固形製剤の表面にコーティング層を被覆することで、固形製剤の服用しやすさを簡便にかつ低コストに向上させる方法を提供することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、服用しやすい被覆固形製剤を簡便で安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
比較例3と実施例1に係る被覆固形製剤における服用しやすさの改善効果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
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