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公開番号2025102823
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2025044320,2021560665
出願日2025-03-19,2020-04-11
発明の名称臨床的に意義のあるEGFR変異型タンパク質との交差反応性を有する高親和性キメラ抗原受容体(CAR)を含む、組成物および方法
出願人ザ トラスティーズ オブ ザ ユニバーシティ オブ ペンシルバニア
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C12N 15/62 20060101AFI20250701BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】臨床的に意義のあるEGFR変異型タンパク質との交差反応性を有する高親和性キメラ抗原受容体(CAR)を利用する、組成物および方法を提供する。
【解決手段】キメラ抗原受容体(CAR)をコードする単離された核酸分子であって、CARが、上皮増殖因子受容体(EGFR)の複数のアイソフォームに結合することが可能な抗原結合ドメインと、膜貫通ドメインと、細胞内ドメインとを含む、単離された核酸分子が提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
キメラ抗原受容体(CAR)をコードする単離された核酸分子であって、CARが、上皮増殖因子受容体(EGFR)の複数のアイソフォームに結合することが可能な抗原結合ドメインと、膜貫通ドメインと、細胞内ドメインとを含む、単離された核酸分子。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
EGFRアイソフォームが、野生型EGFR(wtEGFR)、変異型EGFR、EGFR
A289V
、EGFR
A289D
、EGFR
A289T
、EGFR
R108K
、EGFR
R108G
、EGFR
G598V
、EGFR
D126Y
、EGFR
C628F
、EGFR
R108K/A289V
、EGFR
R108K/D126Y
、EGFR
A289V/G598V
、EGFR
A289V/C628F
、およびEGFRバリアントIIからなる群より選択される、請求項1記載の単離された核酸。
【請求項3】
抗原結合ドメインが、抗体、scFv、Fab、またはその任意の断片からなる群より選択される、請求項1記載の単離された核酸。
【請求項4】
抗原結合ドメインが、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:31、SEQ ID NO:79、SEQ ID NO:81、SEQ ID NO:83、およびSEQ ID NO:85からなる群より選択されるヌクレオチド配列によってコードされる、請求項1記載の単離された核酸。
【請求項5】
抗原結合ドメインが、SEQ ID NO:2、SEQ ID NO:32、SEQ ID NO:80、SEQ ID NO:82、SEQ ID NO:84、およびSEQ ID NO:86からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1記載の単離された核酸。
【請求項6】
抗原結合ドメインが、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:27、およびSEQ ID NO:30からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1記載の単離された核酸。
【請求項7】
抗原結合ドメインが、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:26、およびSEQ ID NO:29からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、請求項1記載の単離された核酸。
【請求項8】
抗原結合ドメインが、SEQ ID NO:5、6、および7からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域(LCDR)を含む、請求項1記載の単離された核酸。
【請求項9】
抗原結合ドメインが、SEQ ID NO:8、9、および10からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域(HCDR)を含む、請求項1記載の単離された核酸。
【請求項10】
CARが、ヒンジ領域をさらに含む、請求項1記載の単離された核酸。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119条(e)の下、2019年4月12日付で出願された米国仮特許出願第62/833,456号および2019年8月27日付で出願された米国仮特許出願第62/892,343号への優先権を主張し、それらの出願の各々は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
発明の背景
膠芽腫(GBM)または神経膠腫グレードIVは、3.19人/100,000人/年の年間発生率(約10,000人)であり、標準治療の外科手術、放射線療法、および化学療法後に14.6ヶ月の生存期間中央値を有する、壊滅的ながんである。過去20年間に処置の進歩はほとんど実現されておらず、2年生存率は25%近くのままである。近年、低強度の交流電場がいくらかの潜在性を示したとはいえ、新規な処置の必要性は依然として大きい。
【0003】
過去20年にわたる研究は、がんが免疫系によって自然に認識され、免疫逃避が発がんの中心的部分であることを実証している。これは、黒色腫および非小細胞肺がん(NSCLC)などのがんにおいてプログラム死1(PD-1)および細胞傷害性Tリンパ球アテニュエーター4(CTLA-4)によって媒介される自然免疫チェックポイントが破壊された場合に観察される劇的な臨床反応によって、最も明白に例証されている。自然免疫がより限定され得る急性リンパ性白血病などのがんにおいても、チサゲンレクルユーセル(KYMRIAH(登録商標))およびアキシカブタゲンシロルユーセル(YESCARTA(登録商標))のような合成キメラ抗原受容体(CAR)ベースの免疫療法が、持続可能な腫瘍制御を生み出すT細胞の莫大な細胞傷害潜在能を実証している。
【0004】
GBMは、ネオ抗原が不足しており、T細胞受容体(TCR)ベースの免疫療法の難易度が上がっている。Cancer Genome Atlas(TCGA)全エクソーム解析データに基づくと、GBM内の変異荷重は他の腫瘍型と比較して中等度である。しかし、GBMの変異頻度の中央値は、黒色腫、NSCLCおよび膀胱がんなどの免疫原性腫瘍よりも1~2桁小さく、入手可能な証拠は、遺伝子変異量が免疫チェックポイント阻害(ICB)に対する応答と最も高く相関するものの一つであることを裏付けている。低い遺伝子変異量および不十分なT細胞浸潤は、抗体のような大分子を血液脳関門(BBB)を通して送達する課題と一緒になって、今日までにGBMでのPD-1阻害剤療法に対して観察された概して不十分な応答を説明し得る。
【0005】
上皮増殖因子受容体(EGFR)(ErbB1)座位内の変化は、GBM中の最高頻度の遺伝子変化に相当する。GBMにおいて二重微小染色体としてのEGFR座位の局所的増幅によって媒介されるものなどのEGFRの過剰発現が長い間認識されており、症例の30%に見出される。EGFRの変異もまた頻度が高い。エクソン2~7を欠如する発がん性EGFRバリアント(EGFRvIII)が、GBMの約30%に見出される。
【0006】
再発性GBMにおける自己EGFRvIII特異的CART細胞(CART-EGFRvIII)療法のヒト臨床試験が完了した。安全性を実証したことに加えて、CART注入後のGBMの特定領域の生検により、CART-EGFRvIII細胞がBBBを透過し、GBMに浸潤し、オンターゲット活性を媒介可能であることが証明された。免疫組織化学(IHC)分析およびRNAインサイチューハイブリダイゼーション(ISH)により、腫瘍浸潤T細胞がGBM生組織の領域内のCD8+グランザイムB+ CD25+ CART細胞の増加によって表される活性化表現型を呈したことが示された。これらの観察は、処置された一連の患者にわたり見られた7~10日目での末梢生着ピークと一致してCART注入の7~14日後の間に観察された。7つの処置標本中5つにおいて領域特異的な抗原編集およびEGFRvIIIの低減が観察され、これは治療によって産生された標的特異的活性を裏付けた。HER-2およびIL-13Rα2を標的とするCART細胞の臨床活性もGBMで報告されている。
【0007】
腫瘍の不均一性および免疫抑制性の腫瘍微小環境(TME)が、GBMにおけるCART療法の大きな障害である。CART療法後のEGFRvIIIにおける部位特異的低減は、GBMにおけるこの変化の観察される腫瘍内不均一性と一致する。重要なことに、組織のIHC分析により、CART活性化の時系列を密接にたどるGBM TME内の適応免疫応答の存在が実証された。IDO1、PD-L1、IL10およびTGFβはどれも、処置後にCART細胞近位の腫瘍組織内で増加した。これらの免疫調節経路は、腫瘍免疫の逃避に役割を果たすことが知られており、GBMに対するCART細胞の抗腫瘍活性をさらに鈍らせる可能性がある適応免疫耐性の出現と一致する。
【0008】
複数の抗原を標的とするのみならず、GBM TME内の免疫抑制シグナルを回避する新規なCART療法の必要性が依然存在する。本発明はこの必要性に取り組むものである。
【発明の概要】
【0009】
本発明は、臨床的に意義のあるEGFR変異型タンパク質との交差反応性を有する高親和性キメラ抗原受容体(CAR)の発見に基づく。
【0010】
一局面では、本発明は、キメラ抗原受容体(CAR)をコードする単離された核酸分子であって、CARが、上皮増殖因子受容体(EGFR)の複数のアイソフォームに結合することが可能な抗原結合ドメインと、膜貫通ドメインと、細胞内ドメインとを含む、単離された核酸分子を提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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