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公開番号
2025101230
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-07
出願番号
2023217917
出願日
2023-12-25
発明の名称
インコヒーレントディジタルホログラム撮像装置
出願人
日本放送協会
代理人
個人
,
個人
主分類
G03H
1/04 20060101AFI20250630BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】自己干渉計を用い、位相シフト法を用いた場合にも、動画像撮影に対応することが可能な、インコヒーレントディジタルホログラム撮像装置を提供する。
【解決手段】 被写体1からのインコヒーレント光を2経路に分割する偏光ビームスプリッター3と、偏光ビームスプリッター3により分割された一方の経路上に、幾何位相レンズ6および偏光子アレイ撮像素子7aを配設した、共通光路型の自己干渉計として機能する第1撮像機能部51と、他方の経路上に、収束レンズ5bおよび撮像素子7bを配設した、2次元画像を取得する結像系として機能する第2撮像機能部52と、第1撮像機能部51において、一括して得られた互いに位相が異なる複数枚のホログラムに位相シフト法を適用して得られた複素振幅分布と、第2撮像機能部52において得られた2次元画像と、を合成してノイズが低減された複素振幅分布を生成する信号処理部8とを備えている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
撮影対象から伝搬されたインコヒーレント光を、2経路に分割する偏光ビームスプリッターと、
該偏光ビームスプリッターにより分割された一方の該経路上に、幾何位相レンズおよび偏光子アレイ撮像素子を配設した、共通光路型の自己干渉計として機能する第1撮像機能部と、
該偏光ビームスプリッターにより分割された他方の該経路上に、収束レンズおよび撮像素子を配設した、2次元画像を取得する結像系として機能する第2撮像機能部と、
前記第1撮像機能部において、一括して得られた互いに位相が異なる複数枚のホログラムに対して位相シフト法を適用して得られた複素振幅分布と、前記第2撮像機能部において得られた2次元画像と、を合成してノイズが低減された、複素振幅分布を生成する信号処理部と、を備えたことを特徴とするインコヒーレントディジタルホログラム撮像装置。
続きを表示(約 2,500 文字)
【請求項2】
前記第2撮像機能部の前記収束レンズの瞳径を調整可能な開口を有し、
該開口の大きさを調整することで、前記第2撮像機能部の前記収束レンズの瞳径を、前記第1撮像機能部の前記幾何位相レンズの瞳径よりも縮小する構成とされていることを特徴とする請求項1に記載のインコヒーレントディジタルホログラム撮像装置。
【請求項3】
撮影対象から伝搬されたインコヒーレント光を、2経路に分割する偏光ビームスプリッターと、
該偏光ビームスプリッターにより分割された一方の該経路上に、複屈折機能素子、1/4波長板および偏光子アレイ撮像素子を配設した、共通光路型の自己干渉計として機能する第1撮像機能部と、
該偏光ビームスプリッターにより分割された他方の該経路上に、収束レンズおよび撮像素子を配設した、2次元画像を取得する結像系として機能する第2撮像機能部と、
前記第1撮像機能部において、一括して得られた互いに位相が異なる複数枚のホログラムに対して位相シフト法を適用して得られた複素振幅分布と、前記第2撮像機能部において得られた2次元画像と、を合成してノイズが低減された、複素振幅分布を生成する信号処理部と、を備えたことを特徴とするインコヒーレントディジタルホログラム撮像装置。
【請求項4】
前記第2撮像機能部の前記収束レンズの瞳径を調整可能な開口を有し、
該開口の大きさを調整することで、前記第2撮像機能部の前記収束レンズの瞳径を、前記第1撮像機能部の前記複屈折機能素子の瞳径よりも縮小する構成とされていることを特徴とする請求項3に記載のインコヒーレントディジタルホログラム撮像装置。
【請求項5】
前記複屈折機能素子が、複屈折レンズ、液晶レンズ、およびメタサーフェスのうちいずれかであることを特徴とする請求項3または4に記載のインコヒーレントディジタルホログラム撮像装置。
【請求項6】
前記第2撮像機能部において、前記収束レンズの前記撮影対象側または前記撮像素子側に3次位相板を配設し、前記撮像素子にて波面符号化した画像を取得し、前記信号処理部で、該3次位相板の光学系の点像分布関数とのデコンボリューションの計算により2次元画像を生成して、当該2次元画像を、前記第1撮像機能部で得られた複素振幅分布と合成するように構成されたことを特徴とする請求項1または3に記載のインコヒーレントディジタルホログラム撮像装置。
【請求項7】
前記収束レンズを、該収束レンズと前記3次位相板を組み合わせたものとして機能する回折光学素子、空間光変調器、およびメタサーフェスのいずれかに置き替えたことを特徴とする請求項6に記載のインコヒーレントディジタルホログラム撮像装置。
【請求項8】
前記第1撮像機能部における、撮影対象から前記幾何位相レンズまたは前記複屈折機能素子までの距離と、前記第2撮像機能部における、撮影対象から前記収束レンズまでの距離を等しくし、また、前記第1撮像機能部における、前記収束レンズから前記偏光子アレイ撮像素子までの距離と、前記第2撮像機能部における、前記収束レンズから前記撮像素子までの距離を等しくすることで、前記第1撮像機能部と前記第2撮像機能部の像倍率を一致させることを特徴とする請求項1または3に記載のインコヒーレントディジタルホログラム撮像装置。
【請求項9】
撮影対象から伝搬されたインコヒーレント光の経路上に配設された収束レンズおよび幾何位相レンズと、
これら収束レンズおよび幾何位相レンズにより集光された該インコヒーレント光を、2経路に分割する、無偏光ビームスプリッターと、
該無偏光ビームスプリッターにより分割された一方の該経路上において、共通光路型の自己干渉計として機能する第1撮像機能部と、
該無偏光ビームスプリッターにより分割された他方の該経路上に、1/4波長板および偏光子アレイ撮像素子を配設して、焦点位置が異なる2種類の2次元画像群を取得し、これら2種類の2次元画像群のアルファブレンディング処理に基づく2次元画像を取得する第2撮像機能部と、
前記第1撮像機能部において、一括して得られた互いに位相が異なる複数枚のホログラムに対して位相シフト法を適用して得られた複素振幅分布と、前記第2撮像機能部において得られた焦点位置が異なる2種類の2次元画像群をアルファブレンディング処理して得られた2次元画像と、を合成してノイズが低減された、複素振幅分布を生成する信号処理部と、を備えたことを特徴とするインコヒーレントディジタルホログラム撮像装置。
【請求項10】
撮影対象から伝搬されたインコヒーレント光の経路上に配設された収束レンズおよび複屈折機能素子と、
これら収束レンズおよび複屈折機能素子により集光された該インコヒーレント光を、2経路に分割する、無偏光ビームスプリッターと、
該無偏光ビームスプリッターにより分割された一方の該経路上に、1/4波長板と偏光子アレイ撮像素子を配設した、共通光路型の自己干渉計として機能する第1撮像機能部と、
該無偏光ビームスプリッターにより分割された他方の該経路上に、偏光子アレイ撮像素子を配設した、焦点位置が異なる2種類の2次元画像群を取得し、これら2種類の2次元画像群のアルファブレンディング処理に基づく2次元画像を取得する第2撮像機能部と、
前記第1撮像機能部において一括して得られた互いに位相が異なる複数枚のホログラムに対して位相シフト法を適用して得られた複素振幅分布と、前記第2撮像機能部において得られた焦点位置が異なる2種類の2次元画像群をアルファブレンディング処理して得られた2次元画像と、を合成してノイズが低減された、複素振幅分布を生成する信号処理部と、を備えたことを特徴とするインコヒーレントディジタルホログラム撮像装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、可干渉距離の短いインコヒーレント光を用いてディジタルホログラムを取得するインコヒーレントディジタルホログラム撮像装置に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
ディジタルホログラフィは被写体の3次元情報をホログラムとして取得し、信号処理装置での伝搬計算に基づく数値再生で、被写体の再生像を得る技術である。特に、インコヒーレントディジタルホログラフィ(IDH:Incoherent Digital Holography)の技術では、太陽光や一般的な屋内の照明光、蛍光等の空間的にインコヒーレントな光源で被写体のホログラムを撮像でき、自然光環境下で3次元情報を取得可能という利点を有する(特許文献1、非特許文献1、2)。
さらに、IDHは、従来のカメラよりも優れた空間周波数特性を有しており、高精細な映像を撮影できる有力な技術である。
【0003】
ホログラムは、撮像素子により取得されるため、得られたホログラムにはショットノイズや熱雑音等のランダムノイズが含まれる。IDHで得られるホログラムのコントラストは、光学系の構成、被写体の大きさ・奥行き距離に依存して変化するが、一般には、十分高いとは言えない。コントラストが低いことで、ノイズの影響を無視できず、再生像の画質が低下してしまう。
【0004】
そこで、下記特許文献2に示すように、IDHの光学系である自己干渉計と、結像系を備えた光学系を用い、ホログラムから再構成した再生像と結像系で取得した2次元画像を合成することにより、ノイズが低減されたカラー再構成画像を得る技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6416270号
特開2023-97562
【非特許文献】
【0006】
Joseph Rosen、Simon Alford、Vijayakumar Anand、Jonathan Art、Petr Bouchal、Zdenek Bouchal、Munkh-Uchral Erdenebat、Lingling Huang、Ayumi Ishii、Saulius Juodkazis、Nam Kim、Peter Kner、Takako Koujin、Yuichi Kozawa、Dong Liang、Jun Liu、Christopher Mann、Abhijit Marar、Atsushi Matsuda、Teruyoshi Nobukawa、Takanori Nomura、Ryutaro Oi、Mariana Potcoava、Tatsuki Tahara、Bang L. Thanh、and Hongqiang Zhou、「Roadmap on Recent Progress in FINCH Technology」、Journal of Imaging、(2021)、vol. 7、197.
Myung K. Kim, 「Full color natural light holographic camera」、Optics Express、 (2013)、vol. 21、 pp. 9636-9642.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、一般に、ホログラムから、再生像のもととなる複素振幅分布を得るために、位相シフト量が異なる複数枚のホログラムを取得する手法が用いられるが、上述した従来技術のように自己干渉計を用いた場合には、ピエゾ素子、回転偏光子、あるいは空間光変調器等の光学素子を用いて位相シフト量が異なる複数枚のホログラムを逐次的に撮影する必要があることから、被写体は静止していることが前提となり、動画像の取得ができないという課題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、自己干渉計を用い、位相シフト量が異なる複数枚のホログラムを取得する場合にも、動画像撮影に対応することが可能な、ノイズの低減を図り得るインコヒーレントディジタルホログラム撮像装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1のインコヒーレントディジタルホログラム撮像装置は、
撮影対象から伝搬されたインコヒーレント光を、2経路に分割する偏光ビームスプリッターと、
該偏光ビームスプリッターにより分割された一方の該経路上に、幾何位相レンズおよび偏光子アレイ撮像素子を配設した、共通光路型の自己干渉計として機能する第1撮像機能部と、
該偏光ビームスプリッターにより分割された他方の該経路上に、収束レンズおよび撮像素子を配設した、2次元画像を取得する結像系として機能する第2撮像機能部と、
前記第1撮像機能部において、一括して得られた互いに位相が異なる複数枚のホログラムに対して位相シフト法を適用して得られた複素振幅分布と、前記第2撮像機能部において得られた2次元画像と、を合成してノイズが低減された、複素振幅分布を生成する信号処理部と、を備えたことを特徴とするものである。
また、前記第2撮像機能部の前記収束レンズの瞳径を調整可能な開口を有し、
該開口の大きさを調整することで、前記第2撮像機能部の前記収束レンズの瞳径を、前記第1撮像機能部の前記幾何位相レンズの瞳径よりも縮小する構成とされていることが好ましい。
【0009】
また、本発明の第2のインコヒーレントディジタルホログラム撮像装置は、
撮影対象から伝搬されたインコヒーレント光を、2経路に分割する偏光ビームスプリッターと、
該偏光ビームスプリッターにより分割された一方の該経路上に、複屈折機能素子、1/4波長板および偏光子アレイ撮像素子を配設した、共通光路型の自己干渉計として機能する第1撮像機能部と、
該偏光ビームスプリッターにより分割された他方の該経路上に、収束レンズおよび撮像素子を配設した、2次元画像を取得する結像系として機能する第2撮像機能部と、
前記第1撮像機能部において、一括して得られた互いに位相が異なる複数枚のホログラムに対して位相シフト法を適用して得られた複素振幅分布と、前記第2撮像機能部において得られた2次元画像と、を合成してノイズが低減された、複素振幅分布を生成する信号処理部と、を備えたことを特徴とするものである。
また、前記第2撮像機能部の前記収束レンズの瞳径を調整可能な開口を有し、
該開口の大きさを調整することで、前記第2撮像機能部の前記収束レンズの瞳径を、前記第1撮像機能部の前記複屈折機能素子の瞳径よりも縮小する構成とされていることが好ましい。
【0010】
また、前記第2のインコヒーレントディジタルホログラム撮像装置において、
前記複屈折機能素子が、複屈折レンズ、液晶レンズ、およびメタサーフェスのうちいずれかとすることが可能である。
(【0011】以降は省略されています)
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