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公開番号2025100000
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023217064
出願日2023-12-22
発明の名称容器詰飲料及びその製造方法
出願人サントリーホールディングス株式会社
代理人弁理士法人WisePlus
主分類A23L 2/00 20060101AFI20250626BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】難水溶性化合物を含みながらも、難水溶性化合物に起因する不自然な沈殿、具体的には、難水溶性化合物からなる粗大粒子の沈殿物及び/又は粘着性の沈殿物の形成が抑制された容器詰飲料及びその製造方法を提供する。
【解決手段】
粉末抹茶を含む容器詰飲料であって、前記容器詰飲料は、ポリフェノール、テルペノイド及びフェニルプロパノイドからなる群より選択される少なくとも1種の難水溶性化合物を含み、前記難水溶性化合物の含有量が0.003~0.1w/v%である、容器詰飲料。
【選択図】 なし


特許請求の範囲【請求項1】
粉末抹茶を含む容器詰飲料であって、
前記容器詰飲料は、ポリフェノール、テルペノイド及びフェニルプロパノイドからなる群より選択される少なくとも1種の難水溶性化合物を含み、
前記難水溶性化合物の含有量が0.003~0.1w/v%である、容器詰飲料。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
粉末抹茶含有量が0.01w/v%以上である、請求項1に記載の容器詰飲料。
【請求項3】
難水溶性化合物が、イソキサントフモール、ケルセチン、クルクミン、レスベラトロール、セサミン及びコロソリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である、請求項1又は2に記載の容器詰飲料。
【請求項4】
更に、セルロース系添加剤を含む、請求項1又は2に記載の容器詰飲料。
【請求項5】
セルロース系添加剤の含有量が0.001~0.1w/v%である、請求項4に記載の容器詰飲料。
【請求項6】
難水溶性化合物及び粉末抹茶の少なくとも一部が、難水溶性化合物の粒子及び粉末抹茶から構成される複合粒子として飲料に含まれている、請求項1又は2に記載の容器詰飲料。
【請求項7】
粉末抹茶と、難水溶性化合物と、水性媒体とを含む原料組成物を加熱する工程を経て製造される、請求項1又は2に記載の容器詰飲料。
【請求項8】
粉末抹茶と、難水溶性化合物と、水性媒体とを含む原料組成物を加熱する工程を含み、
前記難水溶性化合物は、ポリフェノール、テルペノイド及びフェニルプロパノイドからなる群より選択される少なくとも1種の化合物であり、
前記原料組成物中の前記難水溶性化合物の含有量が0.003~0.1w/v%である、容器詰飲料の製造方法。
【請求項9】
原料組成物中の粉末抹茶含有量が0.01w/v%以上である、請求項8に記載の製造方法。
【請求項10】
難水溶性化合物が、イソキサントフモール、ケルセチン、クルクミン、レスベラトロール、セサミン及びコロソリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である、請求項8又は9に記載の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、容器詰飲料及びその製造方法に関する。詳しくは、難水溶性化合物を含む容器詰飲料及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
ポリフェノール、テルペノイド等の化合物は、抗酸化作用等の有用な生理機能を有しており、市販の健康食品等にも使用されている。しかしながら、例えばポリフェノールには、難水溶性のものが多く、これらを飲料に配合することは困難な場合がある。
【0003】
特許文献1には、クルクミンの体内吸収性を上げる方法として、クルクミンとヒドロキシプロピルセルロースとの複合体を製造する方法が記載されている。特許文献1の参考例1には、pHが12以上の水溶液を用いることによって、多量のクルクミンを水溶液中に溶解させることができたことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2016/10093号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ポリフェノール等の有用な生理機能を有する物質を配合した飲料は、例えば、健康の維持、増進に資する機能性飲料として有用である。しかしながら、難水溶性化合物を飲料に添加すると、飲料に溶解しきれない化合物が析出して、難水溶性化合物に起因する不自然な沈殿(沈殿物)が生じる場合がある。ここで、不自然な沈殿とは、具体的には、難水溶性化合物が析出した粗大な粒子の沈殿物や、難水溶性化合物が析出した粗大な粒子が容器に固着した粘着性の沈殿物をいう。このような粗大な粒子の沈殿物及び粘着性の沈殿物は、通常、難水溶性化合物からなるものである。このような難水溶性化合物に起因する不自然な沈殿は、一旦形成されると飲料中に分散又は溶解しにくく、例えば飲料を振盪した場合でも、分散又は溶解せずに飲料中に存続する。このため難水溶性化合物に起因する不自然な沈殿が形成されると、特に透明容器を使用した容器詰飲料では、異物感を呈し、外観が悪くなるという問題がある。特許文献1では、飲料において、難水溶性化合物に起因する不自然な沈殿の形成を抑制するための方法は検討されていない。
【0006】
本発明は、難水溶性化合物を含みながらも、難水溶性化合物に起因する不自然な沈殿、具体的には、難水溶性化合物からなる粗大粒子の沈殿物及び/又は粘着性の沈殿物の形成が抑制された容器詰飲料及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、難水溶性化合物を飲料に配合した場合に形成される不自然な沈殿、具体的には、難水溶性化合物からなる粗大粒子の沈殿物及び/又は粘着性の沈殿物の形成を抑制するために検討を行った。そして、難水溶性化合物と粉末抹茶を併用することで、上記の不自然な沈殿の形成を抑制できることを見出した。また、粉末抹茶、難水溶性化合物及び水性媒体を含む組成物を加熱することで、得られる飲料において、上記の難水溶性化合物に起因する不自然な沈殿の形成を効果的に抑制することができることを見出した。
【0008】
すなわち、これに限定されるものではないが、本発明は以下の容器詰飲料及びその製造方法を包含する。
〔1〕粉末抹茶を含む容器詰飲料であって、上記容器詰飲料は、ポリフェノール、テルペノイド及びフェニルプロパノイドからなる群より選択される少なくとも1種の難水溶性化合物を含み、上記難水溶性化合物の含有量が0.003~0.1w/v%である、容器詰飲料。
〔2〕粉末抹茶含有量が0.01w/v%以上である、上記〔1〕に記載の容器詰飲料。
〔3〕難水溶性化合物が、イソキサントフモール、ケルセチン、クルクミン、レスベラトロール、セサミン及びコロソリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である、上記〔1〕又は〔2〕に記載の容器詰飲料。
〔4〕更に、セルロース系添加剤を含む、上記〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の容器詰飲料。
〔5〕セルロース系添加剤の含有量が0.001~0.1w/v%である、上記〔4〕に記載の容器詰飲料。
〔6〕難水溶性化合物及び粉末抹茶の少なくとも一部が、難水溶性化合物の粒子及び粉末抹茶から構成される複合粒子として飲料に含まれている、上記〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の容器詰飲料。
〔7〕粉末抹茶と、難水溶性化合物と、水性媒体とを含む原料組成物を加熱する工程を経て製造される、上記〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の容器詰飲料。
〔8〕粉末抹茶と、難水溶性化合物と、水性媒体とを含む原料組成物を加熱する工程を含み、上記難水溶性化合物は、ポリフェノール、テルペノイド及びフェニルプロパノイドからなる群より選択される少なくとも1種の化合物であり、上記原料組成物中の上記難水溶性化合物の含有量が0.003~0.1w/v%である、容器詰飲料の製造方法。
〔9〕原料組成物中の粉末抹茶含有量が0.01w/v%以上である、上記〔8〕に記載の製造方法。
〔10〕難水溶性化合物が、イソキサントフモール、ケルセチン、クルクミン、レスベラトロール、セサミン及びコロソリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である、上記〔8〕又は〔9〕に記載の製造方法。
〔11〕原料組成物が、更に、セルロース系添加剤を含む、上記〔8〕~〔10〕のいずれかに記載の製造方法。
〔12〕原料組成物中のセルロース系添加剤の含有量が0.001~0.1w/v%である、上記〔11〕に記載の製造方法。
〔13〕加熱温度が100℃以上である、上記〔8〕~〔12〕のいずれかに記載の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、難水溶性化合物を含みながらも、難水溶性化合物からなる粗大粒子の沈殿物及び/又は粘着性の沈殿物の形成が抑制された容器詰飲料及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A、図1B、図1C及び図1Dは、試料の光学顕微鏡写真である(倍率2500倍、図1A:対照試料2、図1B:対照試料3、図1C:試料16、図1D:試料17)。
図2は、抹茶を添加した試料の、粒度分布計での粒子径の測定結果である。
図3は、イソキサントフモールを添加した試料の、粒度分布計での粒子径の測定結果である。
図4は、抹茶及びイソキサントフモールを添加した試料の、粒度分布計での粒子径の測定結果である。
図5は、イソキサントフモール(IX)を含む試料の外観写真である。
図6は、ケルセチン(QU)を含む試料の外観写真である。
図7は、クルクミン(CU)を含む試料の外観写真である。
図8は、セサミン(SE)を含む試料の外観写真である。
図9は、レスベラトロール(RE)を含む試料の外観写真である。
図10は、コロソリン酸(CO)を含む試料の外観写真である。
図11は、ケルセチンを含む試料(上段)及びクルクミンを含む試料(下段)の顕微鏡写真である。左列(-)は、抹茶を添加していない対照試料、右列(+)は、抹茶を添加した試料である。
図12A、図12B及び図12Cは、セサミンを含む試料の顕微鏡写真である。
図13A、図13B及び図13Cは、レスベラトロールを含む試料の顕微鏡写真である。
図14A、図14B及び図14Cは、コロソリン酸を含む試料の顕微鏡写真である。
図15は、イソキサントフモール及びオレンジジュース沈殿物を含む試料の外観写真である。
図16は、イソキサントフモール及びオレンジジュース沈殿物を含む試料の外観写真である。
図17A、図17B及び図17Cは、オレンジジュース沈殿物を含む試料の顕微鏡写真である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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