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公開番号2025099191
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023215645
出願日2023-12-21
発明の名称セル多重インバータ
出願人株式会社明電舎
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H02M 7/49 20070101AFI20250626BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】交流系統の各相にスター結線で複数のセルを多重に接続したセル多重インバータにおいて交流電圧に不平衡が生じた場合や意図的に不平衡な交流電圧を出力する場合でも、該当相にセルを投入する、該当相のみセル直流電圧を引き上げるといった必要をなくし、さらにコモンモード電流を抑制する。
【解決手段】相電圧検出信号vU,vV,vWまたは電圧指令値vU*,vV*,vW*を系統周波数に同期した回転座標上の値と系統周波数と逆向きに回転する回転座標上の値に変換し直流成分を抽出する。直流成分である正相d軸成分V1d,正相q軸成分V1q,逆相d軸成分V2d,逆相q軸成分V2qに基づいて零相電圧d軸成分V0d、零相電圧q軸成分V0qを演算する。零相電圧d軸成分V0d,零相電圧q軸成分V0qに余弦波,正弦波を乗算して足し合わせ、電圧指令値vU*,vV*,vW*に加算して補正電圧指令値vU*’,vV*’,vW*’とする。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
交流系統の各相にスター結線で多重に接続され前記交流系統側にフルブリッジ回路を有する複数のセルと、基本波と同じ周波数の零相電圧を電圧指令値に重畳して補正電圧指令値を生成する補正電圧指令値生成部と、前記補正電圧指令値に基づいて前記フルブリッジ回路のゲート信号を生成するゲート信号生成部と、を備えたセル多重インバータであって、
前記補正電圧指令値生成部は、
各相の前記補正電圧指令値の振幅差が小さくなるように、基本波と同じ周波数の前記零相電圧を前記電圧指令値に重畳することを特徴とするセル多重インバータ。
続きを表示(約 2,400 文字)【請求項2】
交流系統の各相にスター結線で多重に接続され前記交流系統側にフルブリッジ回路を有する複数のセルと、基本波と同じ周波数の零相電圧を電圧指令値に重畳して補正電圧指令値を生成する補正電圧指令値生成部と、前記補正電圧指令値に基づいて前記フルブリッジ回路のゲート信号を生成するゲート信号生成部と、を備えたセル多重インバータであって、
前記補正電圧指令値生成部は、
各相の前記補正電圧指令値の振幅に各相のセル台数をかけ各相で故障せず動作しているセル台数で除した値が、三相の間で差が小さくなるように基本波と同じ周波数の前記零相電圧を重畳することを特徴とするセル多重インバータ。
【請求項3】
前記補正電圧指令値生成部は、
系統の交流電圧に同期した位相ωtを出力する位相出力部と、
相電圧検出信号または前記電圧指令値、または、前記相電圧検出信号または前記電圧指令値に、各相のセル台数を各相で故障せず動作しているセル台数で除算した係数を乗算した値を系統周波数に同期した回転座標上の値に変換する第1dq変換器と、
前記相電圧検出信号または前記電圧指令値、または、前記相電圧検出信号または前記電圧指令値に各相のセル台数を各相で故障せず動作しているセル台数で除算した係数を乗算した値を、前記系統周波数と逆向きに回転する回転座標上の値に変換する第2dq変換器と、
前記第1dq変換器の出力から直流成分を抽出した正相d軸成分,正相q軸成分と、前記第2dq変換器の出力から直流成分を抽出した逆相d軸成分,逆相q軸成分に基づいて、各前記セルの交流側出力電圧を均一にする零相電圧d軸成分、零相電圧q軸成分を演算する演算器と、
前記零相電圧d軸成分にcosωtまたはsinωtを乗算する第1乗算器と、
前記第1乗算器でcosωtを乗算した場合は前記零相電圧q軸成分にsinωtを乗算し、前記第1乗算器でsinωtを乗算した場合は前記零相電圧q軸成分にcosωtを乗算する第2乗算器と、
前記第1乗算器の出力と前記第2乗算器の出力を加算する第1加算器と、
前記電圧指令値に前記第1加算器の出力を加算して前記補正電圧指令値として出力する第2加算器と、
を備えたことを特徴とする請求項1または2記載のセル多重インバータ。
【請求項4】
前記演算器は、(3)式に基づいて、前記零相電圧d軸成分と前記零相電圧q軸成分を算出することを特徴とする請求項3記載のセル多重インバータ。
TIFF
2025099191000017.tif
50
166

0d
:零相電圧d軸成分

0q
:零相電圧q軸成分

1d
:正相電圧d軸成分

1q
:正相電圧q軸成分

2d
:逆相電圧d軸成分

2q
:逆相電圧q軸成分
【請求項5】
前記演算器は、(4)式に基づいて、前記零相電圧d軸成分と前記零相電圧q軸成分を算出することを特徴とする請求項3記載のセル多重インバータ。
TIFF
2025099191000018.tif
50
166

0d
:零相電圧d軸成分

0q
:零相電圧q軸成分

1d
:正相電圧d軸成分

1q
:正相電圧q軸成分

2d
:逆相電圧d軸成分

2q
:逆相電圧q軸成分
【請求項6】
前記演算器は、(5)式に基づいて、前記零相電圧d軸成分と前記零相電圧q軸成分を算出することを特徴とする請求項3記載のセル多重インバータ。
TIFF
2025099191000019.tif
50
166

0d
:零相電圧d軸成分

0q
:零相電圧q軸成分

2d
:逆相電圧d軸成分

2q
:逆相電圧q軸成分


:電圧正相成分
【請求項7】
前記補正電圧指令値生成部は、
前記逆相d軸成分V
2d
=V
1d
、かつ、前記逆相q軸成分がV
2q
=0の場合、前記零相電圧d軸成分V
0d
=-V
1d
/2、前記零相電圧q軸成分V
0q
=0とし、
前記逆相d軸成分V
2d
=-V
1d
/2、かつ、前記逆相q軸成分がV
2q
=-√3V
1d
/2の場合、前記零相電圧d軸成分V
0d
=V
1d
/4、前記零相電圧q軸成分V
0q
=√3V
1d
/4とし、
前記逆相d軸成分V
2d
=-V
1d
/2、かつ、前記逆相q軸成分がV
2q
=√3V
1d
/2の場合、前記零相電圧d軸成分V
0d
=V
1d
/4、前記零相電圧q軸成分V
0q
=-√3V
1d
/4とすることを特徴とする請求項6記載のセル多重インバータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、交流系統の各相にスター結線で複数のセルを多重に接続したセル多重インバータに関する。
続きを表示(約 1,000 文字)【背景技術】
【0002】
セル多重インバータの一例として、三相交流の系統に連系するシングルスター・ブリッジセル(SSBC)のモジュラー・マルチレベル・カスケード変換器(MMCC)が知られている。また、MMCC-SSBCのフルブリッジセルの直流側に別途電源やDC/DCコンバータなどが接続された構成も知られている。
【0003】
この構成の主な例としては、例えば特許文献1にあるようなソリッドステート・トランスフォーマー(SST)がある。図1にMMCC-SSBCとデュアルアクティブブリッジ(DAB)方式の双方向絶縁型DC/DCコンバータを組み合わせた1相あたりセル3台からなるSSTを示す。
【0004】
高圧の交流電力を直列接続したセルで直流電力に変換し、直流電力を高周波の交流電力に変換し、トランスで絶縁、整流することで直流電力に変換できる。逆向きの電力融通も可能である。SSTは高周波トランスを用いるため、従来の商用周波数トランスよりも小型にできる。
【0005】
また、別の用途としては特許文献2の高圧多重インバータも該当する。
【0006】
SSTで不平衡な三相交流系統に連系する場合、あるいは高圧多重インバータで意図的に不平衡な三相交流電圧を出力する場合では、ある相の相電圧振幅が増加し該当相に接続されるセルが出力すべき交流電圧も増加する。
【0007】
これに対応するためには、セルの直流電圧を増加する必要があるが、部品に要求される耐圧も増加する必要が生じてしまいコストやサイズ増加の原因となる。セルに耐圧の大きなスイッチングデバイスを使用すれば損失が増加する原因にもなる。
【0008】
また、装置によっては一部のセルが故障しても運転継続を求められる場合がある。
【0009】
特許文献1はSSTの主回路構成が、特許文献2は高圧多重インバータの構成が開示されている。
【0010】
特許文献3,4はセルが故障した際に運転を継続するための方法が開示されている。両方の文献にて最初に故障したセルの短絡を行う。ただし、これだけでは故障セルのある相の出力できる交流電圧振幅が低下してしまう。そこで、特許文献3では該当相にあらかじめ用意した予備セルを投入する。特許文献4では該当相の故障していないセルの直流電圧を増加する。
(【0011】以降は省略されています)

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