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公開番号
2025098955
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-02
出願番号
2024210873
出願日
2024-12-04
発明の名称
基材上に可視光吸収性被覆を堆積させる方法
出願人
ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
代理人
個人
主分類
B05D
7/24 20060101AFI20250625BHJP(霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般)
要約
【課題】カーボンナノチューブ及び/又はグラフェンの粒子の使用を回避しつつ高い光吸収率を有する被覆を基材上に堆積させる方法および被覆を含む物品を提供する。
【解決手段】携行型時計のコンポーネントのような物品10を形成するために可視光を吸収する被覆20を基材1上に堆積させる方法である。基材を用意する第1のステップと、バインダーと溶媒とd90値がナノメートルレベルの寸法である顔料とを含む第1の液体混合物を堆積させて前記基材の少なくとも一部を覆い、前記溶媒を蒸発させることによって形成される下地層21を堆積させる第2のステップと、バインダーと溶媒と粒径が異なる顔料とを含む複数種類の液体の混合物を順次的に堆積させることによって複数の層22、23、24の積層体25を堆積させる第3のステップとを含み、前記積層体の各層nの間で粒径が異なり、前記積層体の各層は前記溶媒を蒸発させることによって形成される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
携行型時計のコンポーネントのような物品(10)を形成するために可視光を吸収する被覆(20)を基材(1)上に堆積させる方法(100)であって、
基材(1)を用意する第1のステップ(110)と、
バインダーと、溶媒と、d90値がナノメートルレベルの寸法である顔料とを含む第1の液体混合物を堆積させることによって、前記基材(1)の少なくとも一部を覆い前記溶媒を蒸発させることによって形成される下地層(21)を堆積させる第2のステップ(120)と、
バインダーと、溶媒と、粒径が異なる顔料とを含む複数種類の液体の混合物を順次的に堆積させることによって、複数の層(22、23、24)の積層体(25)を堆積させる第3のステップ(130)とを含み、
前記積層体(25)の各層nの間で粒径が異なり、
前記積層体(25)の各層は、前記溶媒を蒸発させることによって形成され、
各層nは、先行する層n-1を少なくとも部分的に覆う
ことを特徴とする方法(100)。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記被覆(20)の前記下地層(21)を形成する前記第1の液体混合物は、5~10重量%の顔料を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法(100)。
【請求項3】
複数の層(22、23、24)の積層体(25)を堆積させる前記第3のステップ(130)は、複数種類の液体の混合物を順次的に堆積させることによって行われ、
前記積層体(25)の前記複数の層(22、23、24)を形成するための各液体混合物は、バインダーと、溶媒と、前記積層体(25)を形成する前記層の順次的な堆積ごとにd90値が大きくなっている顔料とを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法(100)。
【請求項4】
前記積層体(25)の前記複数の層(22、23、24)の各層nは、d90値がn・k/10μmに対応する値である顔料を含み、
ここで、kは、前記積層体(25)の2つの連続する層における顔料のd90値の間の相似係数である
ことを特徴とする請求項1に記載の方法(100)。
【請求項5】
複数の層(22、23、24)の積層体(25)を堆積させる前記第3のステップ(130)は、複数種類の液体混合物を順次的に堆積させることによって行われ、
前記積層体(25)の前記複数の層(22、23、24)を形成するための液体混合物はそれぞれ、バインダーと、溶媒と、前記積層体(25)の層の順次的な堆積の間でd90値が大きくなっている顔料とを含み、
各液体混合物における顔料の重量%の含有量は、顔料のd90値が大きくなるに従って減少する
ことを特徴とする請求項1に記載の方法(100)。
【請求項6】
前記積層体(25)の前記複数の層(22、23、24)を形成するための前記複数種類の液体の混合物は、0.5~10重量%の顔料を含む
ことを特徴とする請求項5に記載の方法(100)。
【請求項7】
積層体(25)を堆積させる前記第3のステップ(130)は、d90値がk/10μmに対応する値である0.5~10重量%の顔料を含む液体混合物によって前記積層体(25)の第1の層(22)を堆積させる第1のサブステップ(131)を含み、
ここで、kは、前記積層体(25)の2つの連続する層における顔料のd90値の間の相似係数である
ことを特徴とする請求項1に記載の方法(100)。
【請求項8】
前記積層体(25)の前記第1の層(22)を堆積させるための前記液体混合物は、4~10重量%の顔料を含む
ことを特徴とする請求項7に記載の方法(100)。
【請求項9】
積層体(25)を堆積させる前記第3のステップ(130)は、d90値が2k/10μmに対応する値である0.5~10重量%の顔料を含む液体混合物によって前記積層体(25)の第2の層(23)を堆積させる第2のサブステップ(132)を含み、
ここで、kは、前記積層体(25)の2つの連続する層における顔料のd90値の間の相似係数である
ことを特徴とする請求項1に記載の方法(100)。
【請求項10】
前記積層体(25)の前記第2の層(23)を堆積させるための前記液体混合物は、1~4重量%の顔料を含む
ことを特徴とする請求項9に記載の方法(100)。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、装飾品や携行型時計(例、腕時計、懐中時計)のコンポーネントのような物品の表面処理の分野に関する。
続きを表示(約 1,100 文字)
【0002】
本発明は、特に、可視光を吸収する光学的性質を有する装飾性被覆を堆積させる方法に関する。
【0003】
本発明は、さらに、前記のような可視光を吸収する装飾性被覆で被覆された物品、例えば携行型時計のコンポーネント、に関する。
【0004】
本発明には、物品や計時器において用いられるコンポーネントの装飾のための、携行型時計の分野において、特に興味深い用途がある。このような物品やコンポーネントとしては、例えば、計時器のムーブメントや外側ケーシングの、プレート、ブリッジ、歯車列、ねじ、振動錘、表盤、インデックス、装飾、開口ディスク、針、又は他の任意のコンポーネントがある。
【背景技術】
【0005】
可視光を吸収し99.8%を超える光吸収率を有する被覆がある。
【0006】
特に、基材の面に垂直に向いており互いに押し付け合わされたカーボンナノチューブベースのVantablack(登録商標)被覆が知られている。このような被覆は、可視光において99.965%の吸収係数を有する黒色を与える。
【0007】
しかし、カーボンナノチューブベースの被覆は、非常に高価であり、健康上のリスクを発生させてしまう。なぜなら、このような粒子には、発がん性、突然変異誘発性、又は生殖毒性があることが知られているからである。
【0008】
使いやすく塗りやすいMusou(登録商標)アクリル塗料も知られており、可視光に対して最大99.4%の吸収率と10に近い輝度成分L*を有する。しかし、この被覆には非常に壊れやすいという特性があり、この被覆に軽く触れただけで被覆が剥離したり吸収率が低下したりしやすくなりうる。例えば、ほこりや繊維が堆積している場合、美的外観を損なわずにこの種の被覆をきれいにすることは非常に難しい。このような塗料は、携行型時計産業などにおいては、容易に利用可能ではない。
【0009】
結果として、このような可視光吸収性被覆を改善して、健康へのリスクなしで、物品の単純な接触や取り扱いによって被覆が損傷してしまうリスクなしに取り扱うことができるような、携行型時計のコンポーネントなどの物品に使用することができるようにする必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
このような状況に鑑み、本発明は、カーボンナノチューブ及び/又はグラフェンの粒子の使用を回避しつつ非常に高い光吸収率を有する被覆を含む物品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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