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公開番号2025098947
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-02
出願番号2024202349
出願日2024-11-20
発明の名称流体の流れをシミュレートするためのコンピュータ実装方法、混合反応器を設計するためのコンピュータ実装方法、混合反応器、及び混合反応器を制御するためのコンピュータ実装方法、並びに対応するデータ処理デバイス、コンピュータプログラム及びコンピュータ可読媒体
出願人テラ クアンタム アーゲー,TERRA QUANTUM AG
代理人個人
主分類G16Z 99/00 20190101AFI20250625BHJP(特定の用途分野に特に適合した情報通信技術)
要約【課題】大幅に少ないメモリで、高速で、正確であり、複雑な幾何学的形状、高いレイノルズ数を可能にする、流体の流れをシミュレートするコンピュータ実装方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】方法は、各格子点30において、平衡解(feq)に対する分布関数(f)の差が計算される衝突ステップと、各格子点30における分布関数(f)が、ストリーミングステップに従って更新されるストリーミングステップと、を有する格子ボルツマン法と、分布関数(f,2)の格子ボルツマン方程式を解くことを含み、分布関数(f,2)が、テンソルトレインフォーマットで表され、分布関数(f,2)を計算するために実行されるすべての演算が、テンソルトレインフォーマットの分布関数(f,2)で実行され、分布関数(f,2)及び/又はテンソルトレインフォーマットが、テンソルトレインコア4を有するテンソルトレイン3を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
流体の流れをシミュレートするためのコンピュータ実装方法であって、格子点(30)を有する計算格子(20)が、前記流体の流れの分布関数(f,2)を、及び/又は前記格子点(30)における少なくとも2つの種類の混合の分布関数(f,2)を、計算するために提供され、
前記方法は、
衝突ステップであって、各格子点(30)において、平衡解(f
eq
)に対する前記分布関数(f)の差が計算されるステップと、
ストリーミングステップであって、各格子点(30)における前記分布関数(f)が、前記ストリーミングステップに従って更新されるステップと、
を有する格子ボルツマン法を含み、
並びに/あるいは、前記方法は、前記分布関数(f,2)の格子ボルツマン方程式を解くことを含み、前記分布関数(f,2)が、テンソルトレインフォーマットで表され、及び/又は前記分布関数(f,2)を計算するために実行されるすべての演算が、前記テンソルトレインフォーマットの前記分布関数(f,2)で実行され、前記分布関数(f,2)及び/又は前記テンソルトレインフォーマットが、少なくとも1つのテンソルトレイン(3)を含み、前記テンソルトレイン(3)が、少なくとも1つのテンソルトレインコア(4)を有する、ことを特徴とする、
コンピュータ実装方法。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
前記テンソルトレイン(3)が、量子化テンソルトレインである、又は量子化テンソルトレインを含む、
請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記テンソルトレイン(3)が、前記流れの格子座標及び/又は速度成分にそれぞれ対応するテンソルトレインコア(5)を有する、
請求項1又は2に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
前記テンソルトレイン(5)が、前記種類に対応する少なくとも1つのテンソルトレインコア(5)を有し、及び/又は種類ごとに、テンソルトレインが提供される、
請求項1又は2に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
少なくとも2つの種類を混合するための混合反応器(10)を設計するためのコンピュータ実装方法であって、前記方法が、格子点(30)を有する計算格子(20)を有する初期混合反応器の幾何学的形状を提供すること、を含み、前記方法が、以下のステップ、すなわち、
a)請求項1に記載の方法を介して、少なくとも2つの種類の混合を、並びに/あるいは前記混合反応器(10)内及び/又は前記混合反応器(10)を通る流れを、シミュレートすることと、前記混合及び/又は流体の流れの特徴的特性を、任意選択で、混合画分、種類濃度、特徴的混合時間、特徴的滞留時間及び/又は混合進行のうちの少なくとも1つを決定することと、
b)前記混合反応器の幾何学的形状及び/又は格子点(30)を修正すること、修正した前記混合反応器の幾何学的形状及び/又は格子点(30)を使用して前記シミュレートすることとを繰り返すこと、及び前記混合の前記特徴的特性を決定することと、
c)前記特徴的特性を前記特徴的特性の目標値と比較することと、
d)ステップb)及びc)を反復的に繰り返すこと、及び前記混合反応器の幾何学的形状及び/又は前記計算格子(20)が前記特徴的特性に関して最適化されるように、並びに/あるいは前記目標値に対する前記特徴的特性の所与の精度が実現されるまで、前記混合反応器の幾何学的形状及び/又は前記計算格子(20)を最適化することと、を含む、
コンピュータ実装方法。
【請求項6】
前記混合反応器の幾何学的形状を修正するステップが、境界を移動させるステップ、及び/又は前記計算格子(20)の形状を変更するステップ、を含み、並びに/あるいは、前記格子点(30)を修正するステップが、前記計算格子(20)に格子点(30)を追加するステップ、又は前記計算格子(20)から格子点(30)を除去するステップ、を含む、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも2つの種類を混合するための混合反応器(10)であって、前記混合反応器(10)が、請求項5又は6に記載の方法を介して決定される、混合反応器の幾何学的形状、任意選択で、内部の幾何学的形状を有する、
混合反応器(10)。
【請求項8】
混合反応器(10)を制御するためのコンピュータ実装方法であって、前記方法が、
請求項1に記載の方法を介して、少なくとも2つの種類の混合を、並びに/あるいは前記混合反応器(10)内及び/又は前記混合反応器(10)を通る流れを、シミュレーションすることであって、前記計算格子(20)が、前記混合反応器(10)の幾何学的形状に対応する、ことと、
前記シミュレーションに基づいて、前記混合反応器(10)のための少なくとも1つの制御コマンドを生成し、及び/又は更新することとを含む、
コンピュータ実装方法。
【請求項9】
前記制御コマンドが、前記混合反応器(10)への少なくとも1つの流れの流入(70,80)を、及び/又は前記混合反応器からの少なくとも1つの流れの流出(90)を、任意選択で、速度、体積流量、及び/又は質量流量を、制御するための1つ又は複数のコマンドを含み、コマンドが、攪拌機、任意選択で、角速度又は周波数を制御し、並びに/あるいは、コマンドが、温度制御ユニット(110)を、任意選択で、加熱器及び/又は冷却器を、任意選択で、冷却温度又は加熱温度を、制御する、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記方法が、前記混合反応器(10)内、任意選択で、センサ(110)の少なくとも1つの測定点において、流体特性、任意選択で、速度及び/又は種類濃度を測定することと、測定した前記流体特性を前記シミュレーションから得られた対応する流体特性と比較することと、を含み、前記制御コマンドが、前記比較に基づいて生成され、適合され、及び/又は修正される、
請求項8又は9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、流体の流れをシミュレートするためのコンピュータ実装方法、混合反応器を設計するためのコンピュータ実装方法、混合反応器、及び混合反応器を制御するためのコンピュータ実装方法に関する。本発明は更に、コンピュータ実装方法を実施するように構成されるデータ処理デバイス、対応するコンピュータプログラム、及び対応するコンピュータ可読媒体に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
流体の流れをシミュレートする既知の方法は、格子ボルツマン法(LBM:Lattice Boltzmann method)、及び/又は格子ボルツマン方程式を解くことを含む。よく知られているように、格子ボルツマン法は、基本運動学ボルツマン方程式の一様格子上の離散化である。格子ボルツマン法と格子ボルツマン方程式との両方が、計算流体力学において頻繁に使用される。
【0003】
ナヴィエ・ストークス方程式が格子ボルツマン法から導出され得ること、及び/又はナヴィエ・ストークス方程式が格子ボルツマン法によって再現され得ることは周知であり、例えば、非特許文献1、又は非特許文献2を参照されたい。
【0004】
複雑な流れの幾何学的形状及び/又は高いレイノルズ数の流れ若しくは混合の場合、多数の格子点を意味する微細なメッシュ(計算格子)が必要である。同時に、速度の離散化は、1つの時間ステップにおいて、粒子が、格子の近隣の頂点に正確に、及び/又は近隣の頂点にのみ、移動するか、あるいは所定の位置に留まり得るように行われる。
【0005】
これらの効果はいずれも、多くのメモリが必要であることを意味する。通常、ワークステーションは、この目的に十分なメモリがなく、これにより、多くの分散ノードを有するコンピュータクラスタ又は分散コンピューティングシステムが採用される。これは、そのようなシミュレーションが、学術目的に、及び/又はそのようなコンピュータシステムへのアクセスが利用可能な場所に、大幅に制限されることを意味する。
【0006】
更に、ノードごとのメモリの量が限られているため、ノード間で多くの通信が必要になる可能性があるので、計算速度を低下させることになる。すなわち、多くのネットワークトラフィックが発生する可能性があり、及び/又は多くのデータをノード間で共有若しくは通信する必要があり得る。具体的には、ノードは、それ自体の計算を続行し得る前に、1つ又は複数の他のノードを待つ必要があり得る。いくつかのシナリオでは、メモリの総量が十分でない場合があり、これにより、データの一部がストレージにダンプされ、及び/又はメモリのスワップが発生し、速度を大幅に低下させる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
Chen及びDoolen、「Lattice boltzmann METHOD FOR fluid flow」、Annual review of fluid mechanics、30(1):329-364、1998年
Benzi、Sucki及びVergasola、「The lattice Boltzmann equation:theory and applications」、Physics reports (Review Section of Physics Letters) 222、No.3,145-197、1992年
【発明の概要】
【0008】
本発明は、これらの障害を克服する。当該技術分野の方法よりも大幅に少ないメモリで済むことによって、本発明による方法は、当該技術分野から知られている方法よりも高速で、正確であり、並びに/あるいは複雑な幾何学的形状、及び/又は高いレイノルズ数を可能にし得る。
【0009】
したがって、本発明の目的は、少ないメモリで済み、高速であり、及び/又は従来のコンピュータデバイスで使用され得る、流体の流れをシミュレートするための方法を、混合反応器を設計するための方法を、及び混合反応器を制御するための方法を、提供することである。
【0010】
混合反応器を設計するための方法は、反応器の複雑な幾何学的形状を、高い精度で、合理的な時間枠で設計することを可能にし得る。更に、混合反応器を設計するための方法は、いくつかの実施形態では、ワークステーション又は比較的小さい分散システムによる実行に適している場合があり、これは、既知の方法と比較して、安価で、アクセスしやすく、及び/又は実現可能であり得る。計算速度を高めることができるので、様々な設計を容易に比較し得る。
(【0011】以降は省略されています)

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