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公開番号
2025097889
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-01
出願番号
2024113942
出願日
2024-07-17
発明の名称
恒常発現用新規プロモーター、これを含む目的タンパク質発現システムおよびこれを用いてアルロースを製造する方法。
出願人
テサン・コーポレイション
,
DAESANG CORPORATION
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C12N
15/77 20060101AFI20250624BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】目的タンパク質を恒常的に高発現させることができる新規プロモーターを提供すること。また、前記プロモーターの多様な用途として、目的タンパク質発現システムおよびアルロースを製造する方法を提供すること。
【解決手段】特定の塩基配列から構成され、コリネバクテリウム属菌株において、アルロースエピマー化酵素の発現を調節することを特徴とするプロモーターを提供する。本発明による新規プロモーターは、コリネバクテリウム属菌株において、目的タンパク質、特に酵素を恒常的に高発現させることができる。一例として、本発明による新規プロモーターを含む発現ベクターで形質転換させた組換えコリネバクテリウム属菌株を用いるとアルロースエピマー化酵素を経済的に大量生産したり、果糖からアルロースを経済的に大量生産したりすることができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
配列番号6の塩基配列または配列番号27の塩基配列から構成され、コリネバクテリウム属菌株において、アルロースエピマー化酵素の発現を調節することを特徴とする、プロモーター。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
アルロースエピマー化酵素をコードするポリヌクレオチドおよびこれと作動可能に連結された請求項1に記載のプロモーターを含む、アルロースエピマー化酵素発現カセット。
【請求項3】
前記アルロースエピマー化酵素は、フラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)、クロストリジウム・シンデンス(Clostridiun scidens)、トレポネーマ・プリミティア(Treponema primitia)、エンシファー・アドヘレンス(Ensifer adhaerens)またはルミノコッカス・トロクエス(Ruminococcus torques)に由来のものである、請求項2に記載のアルロースエピマー化酵素発現カセット。
【請求項4】
前記アルロースエピマー化酵素は、配列番号14のアミノ酸配列、配列番号16のアミノ酸配列または配列番号18のアミノ酸配列から構成されるものである、請求項2に記載のアルロースエピマー化酵素発現カセット。
【請求項5】
前記アルロースエピマー化酵素をコードするポリヌクレオチドは、配列番号15の塩基配列、配列番号17の塩基配列または配列番号19の塩基配列から構成されるものである、請求項2に記載のアルロースエピマー化酵素発現カセット。
【請求項6】
配列番号25の塩基配列からなるポリヌクレオチドまたは配列番号28の塩基配列からなるポリヌクレオチドを含む、請求項2に記載のアルロースエピマー化酵素発現カセット。
【請求項7】
請求項2~6のいずれか1項に記載の発現カセットが挿入された組換え発現ベクター。
【請求項8】
請求項2~6のいずれか1項に記載の発現カセットまたは前記発現カセットが挿入された組換え発現ベクターの導入により、コリネバクテリウム属宿主菌株が形質転換されたものである、組換えコリネバクテリウム属菌株。
【請求項9】
前記コリネバクテリウム属宿主菌株は、コリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)、コリネバクテリウム・アセトグルタミカム(Corynebacterium acetoglutamicum)、コリネバクテリウム・アセトアシドフィラム(Corynebacterium acetoacidophilum)、コリネバクテリウム・サーモアミノゲネス(Corynebacterium thermoaminogenes)、コリネバクテリウム・メラセコラ(Corynebacterium melassecola)およびコリネバクテリウム・エフィシェンス(Corynebacterium efficiens)からなる群より選択されるものである、請求項8に記載の組換えコリネバクテリウム属菌株。
【請求項10】
果糖含有溶液に請求項9に記載の組換えコリネバクテリウム属菌株を添加して反応させる段階を含む、アルロース製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規プロモーターおよびその用途に関するものであって、より詳しくは、目的タンパク質を恒常的に高発現させることができる新規プロモーター、これを含む目的タンパク質発現システムおよびこれを用いてアルロースを製造する方法に関するものである。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
分子生物学の発展に伴い、遺伝子発現を調節する様々なメカニズムが明らかになってきた。遺伝子発現とは、細胞内で起こる転写(transcription)および翻訳(translation)を介して遺伝子に入力されているコードに従ってタンパク質を合成する一連の過程を指す。特に、転写過程は、遺伝子発現の初期段階であって、RNAポリメラーゼが数々の補因子の助けを借りて、遺伝子の上位に存在するプロモーター(promoter)配列に結合することによって開始され、転写因子(TF、transcription factor)は、そのような補因子のうちの一つであって、プロモーター配列に直接結合することが知られている。特に原核生物における遺伝子発現の調節は、主に転写の段階で起こるため、継続して新規な転写因子およびプロモーターが本研究者らによって明らかになっている。
【0003】
産業的に酵素などのような外来タンパク質を生産するために、主に外来タンパク質遺伝子を含むpETタイプの発現ベクターで大腸菌などの原核生物を形質転換させて作製した形質転換体が発現システムとして用いる。pETタイプの発現ベクターで形質転換された原核生物発現システムでは、一般にIPTG(isopropyl-β-D-thiogalactopyranoside)などの高価な発現誘導体(inducer)が必要であり、誘導体濃度や設備、発現誘導時間などを細密に調節しなければならない短所がある。
【0004】
一方、果糖をアルロース(またはサイコース)に変換する活性を有するサイコースエピマー化酵素(またはアルロースエピマー化酵素)を大量生産するため、GRAS(Generally Recognized As Safe)菌株であるコリネバクテリウム属菌株を宿主細胞として使用する発現システムが提示されている。コリネバクテリウム属菌株基盤のサイコースエピマー化酵素(またはアルロースエピマー化酵素)発現システムと関連し、大韓民国登録特許第10-1695830号にはサイコースエピマー化酵素を暗号化する核酸配列と、その上流(upstream)に作動可能なように連結され、コリネバクテリウム属菌株において、前記サイコースエピマー化酵素の発現を調節する調節配列を含む遺伝子発現カセット(gene expression cassette)が開示されており、前記調節配列は、trcプロモーター、Tac1プロモーター、Tac2プロモーターから選択される大腸菌(E.coli)由来の転写プロモーター(transcription promoter)またはコリネバクテリウム・グルタリクムに由来の転写プロモーターであるsodプロモーターを含む。一般にプロモーターには、RNAポリメラーゼが結合する部位が保存されており、コアプロモーター(Core promoter)部位を中心に5’UTR配列と3’UTR配列内に各種RNA発現を促進または抑制する転写因子(Transcription facter)の結合部位が存在し、発現効率の向上のためにプロモーター配列周囲の遺伝子配列が重要である。前記先行技術に開示されたコリネバクテリウム属菌株基盤のサイコースエピマー化酵素発現システムは、McrA遺伝子とsod遺伝子が互いに逆方向に発現されるように配列されている双方向プロモーター(Bidirectional promotor)部位にプロモーター配列が位置しているため、双方向遺伝子の発現のための高度の調節メカニズムが必要であり、所望の単一の目的タンパク質の恒常発現のためのシステムとしては適していない。また、前記先行技術に開示されたコリネバクテリウム属菌株基盤のサイコースエピマー化酵素発現システムは、プロモーターの立体的障害(structural hindrance)ないしプロモーターの複雑な調節により発現の強度が相対的に弱く、サイコースの大量生産に不適合である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来の技術的背景の下、導き出されたものであって、本発明の目的は、目的タンパク質を恒常的に高発現させることができる新規プロモーターを提供することにある。また、本発明の目的は、前記新規プロモーターの多様な用途として、目的タンパク質発現システムおよびアルロースを製造する方法などを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の発明者らは、コリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)ATCC 13032菌株のゲノム配列中、McaA遺伝子とsod遺伝子との間に存在する双方向プロモーター(Bidirectional promotor)部位のうち、一部の断片を削除し、双方向性を排除させたプロモーターを作製し、このうち、特定のプロモーターがコリネバクテリウム属菌株において、アルロースエピマー化酵素を恒常的に高発現させることができる点を確認し、本発明を完成した。また、本発明の発明者らは、前記双方向性を排除させたプロモーターをアルロースエピマー化酵素をコードするポリヌクレオチドと作動可能に連結し、組換え発現ベクターを作製し、前記組換え発現ベクターをGRAS(Generally Recognized As Safe)菌株であるコリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)に導入し、形質転換させた結果、一部のプロモーターにおいて無作為的変異が発生し、無作為的変異を通して確保したプロモーター変異体中、特定のプロモーター変異体がアルロースエピマー化酵素の発現効率を顕著に増加させる点を確認し、本発明を完成した。
【0007】
前記課題を解決するために、本発明の一例は、配列番号6の塩基配列または配列番号27の塩基配列から構成され、コリネバクテリウム属菌株において、アルロースエピマー化酵素の発現を調節することを特徴とするプロモーターを提供する。
【0008】
前記課題を解決するために、本発明の一例は、アルロースエピマー化酵素をコードするポリヌクレオチドおよびこれと作動可能に連結されたプロモーターを含むアルロースエピマー化酵素発現カセットを提供する。前記プロモーターは、配列番号6の塩基配列または配列番号27の塩基配列から構成される。
【0009】
前記課題を解決するために、本発明の一例は、アルロースエピマー化酵素発現カセットが挿入された組換え発現ベクターを提供する。
【0010】
前記課題を解決するために、本発明の一例は、アルロースエピマー化酵素発現カセットまたは前記発現カセットが挿入された組換え発現ベクターの導入により、コリネバクテリウム属宿主菌株が形質転換されたものである、組換えコリネバクテリウム属菌株を提供する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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