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公開番号2025097755
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-01
出願番号2023214115
出願日2023-12-19
発明の名称シート表皮構造、車両用シート、及びシート表皮の製造方法
出願人日本発條株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類B60N 2/58 20060101AFI20250624BHJP(車両一般)
要約【課題】シート表皮の表側で互いに交差する三つ面の交差部付近に皺が発生するのを防止することが可能なシート表皮構造、車両用シート、及びシート表皮の製造方法を得る。
【解決手段】サイドサポート表皮片20の第一縫い代20Aにおいて第一ノッチ24Nに対して一方側の縫い代部20A1と他方側の縫い代部20A2とは互いに交差する方向に直線状に延在する。サイドサポート表皮片20の第一ノッチ24Nと接合表皮片30の第二ノッチ30Nとが合わせられた状態で、サイドサポート表皮片20の第一縫い代20Aと、接合表皮片30の第二縫い代32B及び第二縫い代34Bと、を縫合部S2が縫合している。縫合部S2は、第一縫い代20Aの一方側の縫い代部20A1の延在方向に延在する第一縫合線S21と、第一縫い代20Aの他方側の縫い代部20A2の延在方向に延在する第二縫合線S22とが、X状に交差するように設けられている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
車両用シートのパッド材に被せられるシート表皮の構造であって、
第一縫い代にV字状の第一ノッチが形成され、前記第一縫い代において前記第一ノッチに対して一方側の縫い代部と他方側の縫い代部とが互いに交差する方向に直線状に延在する第一表皮片と、
第二表皮片と第三表皮片とが縫合されて構成され、前記第二表皮片に前記第一縫い代の前記一方側の縫い代部と重ねられる第二縫い代が設けられると共に前記第三表皮片に前記第一縫い代の前記他方側の縫い代部と重ねられる第三縫い代が設けられ、前記第二縫い代と前記第三縫い代との境界にV字状の第二ノッチが形成されている接合表皮片と、
前記第一ノッチと前記第二ノッチとが合わせられた状態で、前記第一縫い代と、前記第二縫い代及び前記第三縫い代と、を縫合している縫合部と、
を有し、
前記縫合部は、前記一方側の縫い代部の延在方向に延在する第一縫合線と、前記他方側の縫い代部の延在方向に延在する第二縫合線とが、X状に交差するように設けられている、シート表皮構造。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
着座乗員の臀部及び大腿部を支持するシートクッションと、
着座乗員の背部を支持するシートバックと、
を備え、
前記シートクッション及び前記シートバックの少なくとも一方が請求項1に記載のシート表皮構造を有する車両用シート。
【請求項3】
第一縫い代にV字状の第一ノッチが形成され、前記第一縫い代において前記第一ノッチに対して一方側の縫い代部と他方側の縫い代部とが互いに交差する方向に直線状に延在する第一表皮片と、第二表皮片と第三表皮片とが縫合されて構成されて前記第二表皮片に前記第一縫い代の前記一方側の縫い代部と重ねられる第二縫い代が設けられると共に前記第三表皮片に前記第一縫い代の前記他方側の縫い代部と重ねられる第三縫い代が設けられ更に前記第二縫い代と前記第三縫い代との境界にV字状の第二ノッチが形成されている接合表皮片と、前記第一ノッチと前記第二ノッチとが合わせられた状態で、前記第一縫い代と、前記第二縫い代及び前記第三縫い代と、を縫合している縫合部と、を有するシート表皮の製造方法であって、
前記第一ノッチの前記一方側の端辺と前記第二ノッチの前記第二縫い代側の端辺とが合わせられる状態で前記一方側の縫い代部と前記第二縫い代とを重ね、前記一方側の縫い代部の延在方向に延在する第一縫合線が形成されるように、前記一方側の縫い代部と前記第二縫い代とを縫合し更に前記第一ノッチの前記他方側の端辺と前記第二ノッチの前記第三縫い代側の端辺とを合わせた状態で前記他方側の縫い代部と前記第三縫い代とを重ねて縫合済みの部分の延長位置で前記他方側の縫い代部の一部と前記第三縫い代の一部とを縫合する第一縫合工程と、
前記第一縫合工程の後、前記他方側の縫い代部と前記第三縫い代とを重ねた状態で、前記他方側の縫い代部の延在方向に延在して前記第一縫合線とX状に交差する第二縫合線が形成されるように、前記一方側の縫い代部の一部で前記他方側の縫い代部の延長位置にある部分とそれに重なる前記第二縫い代の一部とを縫合し更に前記他方側の縫い代部と前記第三縫い代とを縫合する第二縫合工程と、
を有するシート表皮の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シート表皮構造、車両用シート、及びシート表皮の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、乗物用シートにおいてシートパッドを被覆するシートカバー(シート表皮)に関する技術が開示されている。簡単に説明すると、この先行技術では、シートカバーは複数の表皮片の縫い代同士が縫合されて形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-192883号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、シート表皮においては、二枚の表皮片が縫合されたものと、その二枚の表皮片の両方に隣接する表皮片と、が縫合され、シート表皮の表側に互いに交差する三つ面が形成される構成が採られる場合がある。この場合、縫合予定線は、三枚の表皮片の交差部となる部分で屈曲するように曲げられるが、そのような屈曲された縫合予定線に沿った縫合は、一度の縫製で行われている。
【0005】
しかしながら、一度の縫製では、縫いピッチの関係で縫製方向を変える点に縫い針を落とすことが難しいので、屈曲された縫合予定線に合わせて精度良く縫合することが難しい。ここで、屈曲された縫合予定線に合わせて精度良く縫合することができないと、シート表皮の表側で互いに交差する三つ面の交差部付近に皺が発生してしまう。
【0006】
本発明は、上記事実を考慮して、シート表皮の表側で互いに交差する三つ面の交差部付近に皺が発生するのを防止することが可能なシート表皮構造、車両用シート、及びシート表皮の製造方法を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様のシート表皮構造は、車両用シートのパッド材に被せられるシート表皮の構造であって、第一縫い代にV字状の第一ノッチが形成され、前記第一縫い代において前記第一ノッチに対して一方側の縫い代部と他方側の縫い代部とが互いに交差する方向に直線状に延在する第一表皮片と、第二表皮片と第三表皮片とが縫合されて構成され、前記第二表皮片に前記第一縫い代の前記一方側の縫い代部と重ねられる第二縫い代が設けられると共に前記第三表皮片に前記第一縫い代の前記他方側の縫い代部と重ねられる第三縫い代が設けられ、前記第二縫い代と前記第三縫い代との境界にV字状の第二ノッチが形成されている接合表皮片と、前記第一ノッチと前記第二ノッチとが合わせられた状態で、前記第一縫い代と、前記第二縫い代及び前記第三縫い代と、を縫合している縫合部と、を有し、前記縫合部は、前記一方側の縫い代部の延在方向に延在する第一縫合線と、前記他方側の縫い代部の延在方向に延在する第二縫合線とが、X状に交差するように設けられている。
【0008】
なお、「直線状に延在する」の概念には、厳密な意味で真っ直ぐに延在するものが含まれる他、僅かに湾曲しているもののほぼ真っ直ぐに延在しているものと把握できるようなものも含まれる(後述する第3の態様においても同じ)。
【0009】
第1の態様のシート表皮構造によれば、第一縫い代にV字状の第一ノッチが形成された第一表皮片は、第一縫い代において第一ノッチに対して一方側の縫い代部と他方側の縫い代部とが互いに交差する方向に直線状に延在する。これに対して、第二表皮片と第三表皮片とが縫合されて構成された接合表皮片では、第二表皮片に第一縫い代の一方側の縫い代部と重ねられる第二縫い代が設けられると共に第三表皮片に第一縫い代の他方側の縫い代部と重ねられる第三縫い代が設けられ、第二縫い代と第三縫い代との境界にはV字状の第二ノッチが形成されている。ここで、第一ノッチと第二ノッチとが合わせられた状態で、第一縫い代と、第二縫い代及び第三縫い代と、を縫合している縫合部は、前記一方側の縫い代部の延在方向に延在する第一縫合線と、前記他方側の縫い代部の延在方向に延在する第二縫合線とが、X状に交差するように設けられている。このため、縫いピッチがいかなる設定であっても、屈曲された縫合予定線に合わせて精度良く縫合することができる。
【0010】
第2の態様の車両用シートは、着座乗員の臀部及び大腿部を支持するシートクッションと、着座乗員の背部を支持するシートバックと、を備え、前記シートクッション及び前記シートバックの少なくとも一方が第1の態様のシート表皮構造を有する。
(【0011】以降は省略されています)

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