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公開番号
2025095782
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-26
出願番号
2023212071
出願日
2023-12-15
発明の名称
蓄電装置の製造方法
出願人
トヨタ自動車株式会社
,
株式会社豊田自動織機
代理人
弁理士法人深見特許事務所
主分類
H01M
10/04 20060101AFI20250619BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】エージング中の充電によって電池電圧(セル電圧)を、異物を溶解させるために十分な電位に上昇させることができる蓄電装置の製造方法を提供する。
【解決手段】蓄電装置の製造方法が、積層体を形成することと、積層体をエージングしながら電圧検出端子および集電体を介して正極活物質層と負極活物質層との間に電圧を印加することによってセルを充電すること(S31,S41)と、セルの充電中にセルの電圧を測定すること(S31,S41)と、セルの充電が終了して所定時間が経過した後にエージングを継続したままセルの非通電状態の電圧を測定すること(S31,S41)とを含む。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
積層体を含む蓄電装置の製造方法であって、
前記積層体は、複数のバイポーラ電極と複数のセパレータとを含み、
前記複数のバイポーラ電極の各々は、電圧検出端子が接続された集電体と、前記集電体の一方の面に設けられた正極活物質層と、前記集電体の他方の面に設けられた負極活物質層とを有し、
前記積層体において、積層された複数の前記集電体の間には、前記正極活物質層と前記セパレータと前記負極活物質層とを備えるセルが形成されており、
当該蓄電装置の製造方法は、
前記積層体を形成することと、
前記積層体をエージングしながら前記電圧検出端子および前記集電体を介して前記正極活物質層と前記負極活物質層との間に電圧を印加することによって前記セルを充電することと、
前記セルの充電中に前記セルの電圧を測定することと、
前記セルの充電が終了して所定時間が経過した後に前記エージングを継続したまま前記セルの非通電状態の電圧を測定することと、
を含む、蓄電装置の製造方法。
続きを表示(約 890 文字)
【請求項2】
前記エージング中は、前記積層体の温度が50℃以上に維持され、
前記セルの充電は、定電流充電であり、かつ、前記セルの電圧が目標電圧に到達したときに終了し、
前記正極活物質層は、作動電位が対リチウム金属で4V以下の正極活物質を含み、
前記セルの充電終了後の電圧の測定は、前記セルの充電が終了してから0.05秒以上60秒以下の時間が経過するまでの期間に行われる、請求項1に記載の蓄電装置の製造方法。
【請求項3】
前記正極活物質層はリン酸鉄リチウムを含む、請求項1に記載の蓄電装置の製造方法。
【請求項4】
前記積層体は、複数の第1セルと複数の第2セルとを含み、
前記積層体において、前記第1セルと前記第2セルとは前記積層体の積層方向に交互に配置されており、
前記セルの充電は、
前記複数の第2セルを充電せず前記複数の第1セルの各々をセル電圧が第1目標電圧になるまで個別に充電することと、
前記複数の第1セルを充電せず前記複数の第2セルの各々をセル電圧が第2目標電圧になるまで個別に充電することと、
を含み、
前記セルの充電終了後の電圧の測定は、
前記複数の第1セルの各々について充電終了後の非通電状態のセル電圧を個別に測定することと、
前記複数の第2セルの各々について充電終了後の非通電状態のセル電圧を個別に測定することと、
を含む、請求項1に記載の蓄電装置の製造方法。
【請求項5】
前記セルの充電中に、前記電圧検出端子を介して前記セルの電圧を測定し、
測定された前記充電中のセル電圧および前記充電終了後のセル電圧を用いて、前記充電中の電圧降下の大きさが基準値を超えるか否かを判断することと、
前記電圧降下の大きさが前記基準値を超えると判断された場合に、前記充電とは異なる条件で前記セルの充電を再度実行することと、
をさらに含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の蓄電装置の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、蓄電装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
特開2015-122160号公報(特許文献1)には、電池を活性化するために電池を高温(例えば60℃)でエージングする技術が開示されている。高温エージングを行うことで、金属異物を電解質中に溶解させ、負極上に予め金属異物を析出させておくことができる。また、その後に検査工程を有することで、電池使用時に内部短絡が発生することを抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-122160号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明者の実験により、電池を高温でエージングするだけでなく、エージング中に電池を充電して電池の電圧を上昇させることによって、異物(不要な金属など)の溶解が促進されることが分かっている。しかしながら、電池の構造および電圧の印加方法によっては、エージング中の充電で電池電圧を上昇させることが容易ではないことがある。電池を満充電まで充電しても、異物を溶解させるために十分な電圧まで電池電圧が上昇しないことが起こり得る。特に、配線抵抗が高い場合にはIRドロップの影響が大きくなり、実際の電池電圧が充電中に検出される電圧より低くなるという問題が発生し、上記の課題が顕著となる可能性がある。
【0005】
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、エージング中の充電によって電池電圧(セル電圧)を、異物を溶解させるために十分な電位に上昇させることができる蓄電装置の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一形態に従うと、積層体を含む蓄電装置を製造する方法が提供される。積層体は、複数のバイポーラ電極と複数のセパレータとを含む。複数のバイポーラ電極の各々は、電圧検出端子が接続された集電体と、集電体の一方の面に設けられた正極活物質層と、集電体の他方の面に設けられた負極活物質層とを有する。積層体において、積層された複数の集電体の間には、正極活物質層とセパレータと負極活物質層とを備えるセルが形成されている。当該蓄電装置の製造方法は、積層体を形成することと、積層体をエージングしながら電圧検出端子および集電体を介して正極活物質層と負極活物質層との間に電圧を印加することによってセルを充電することと、セルの充電中にセルの電圧を測定することと、セルの充電が終了して所定時間が経過した後にエージングを継続したままセルの非通電状態の電圧を測定することとを含む。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、エージング中の充電によって電池電圧(セル電圧)を、異物を溶解させるために十分な電位に上昇させることができる蓄電装置の製造方法を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の実施の形態に係る蓄電装置の製造方法の概要について説明するための図である。
図1に示した方法で形成される積層体の構成の一例を示す断面図である。
図2に示した積層体に関して、セル、電圧検出端子、およびコネクタの各々の構造について説明するための図である。
本開示の実施の形態に係る蓄電装置の製造方法における高温エージングに係る各処理を示すフローチャートである。
図4に示した高温エージング中の充電について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図中、同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。以下で用いられる各図において、互いに直交するX軸、Y軸、およびZ軸のうち、X軸は電池の第1面内方向(例えば、幅方向)、Y軸は電池の第2面内方向(例えば、長さ方向)、Z軸は電池の厚み方向を示している。以下、X軸、Y軸、Z軸の矢印が指し示す方向には「+」を、その反対の方向には「-」を付けて表す。
【0010】
図1は、この実施の形態に係る蓄電装置の製造方法の概要について説明するための図である。図1を参照して、この実施の形態に係る製造システムは、制御装置100、温度調整装置200、充電装置300,500、および組付け装置800を含む。温度調整装置200、充電装置300,500、および組付け装置800の各々は、制御装置100によって制御される。制御装置100は、1つ以上のプロセッサ110と、1つ以上の記憶装置120とを含む。記憶装置120は、格納された情報を保存可能に構成される。記憶装置120には、プログラムのほか、プログラムで使用される情報(例えば、マップおよび各種パラメータ)が記憶されている。この実施の形態では、1つ以上の記憶装置120に記憶されているプログラムを1つ以上のプロセッサ110が実行することで、図1および後述の図4に示す各処理が実行される。ただし、これらの処理は、ソフトウェアを用いることなくハードウェア(電子回路)のみによって実行されてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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